JPS6034314Y2 - 野球用捕球具の芯体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は野球用捕球具の芯体の改良に係り、その目的
は、衝撃吸収性と保形性を良好にし、捕球圧による指袋
の後屈を予防して安全性を高めるとともに、型くずれの
しない野球用捕球具の芯体を得ることにある。

従来から野球用捕球具には、フェルトを数枚重ねて縫着
した芯体を内蔵することが一般的であり、一部に発泡プ
ラスチック芯体や任意材の芯体に硬質プラスチック体を
介在せしめて芯体の保形性を高めたものなどが提案され
ている。

しかし、フェルト芯体のものが捕球触感に優れているた
め、この芯体が主力を占めているが、これが欠点は捕球
に適した状態にくせをつけるには剰余をしていわゆる糸
締めをしなければならず、糸締め保形によって芯体が硬
くなって触感と捕球時のクッション性が悪化するほか重
くなる点にあった。

他面、発泡プラスチック芯体では軽くなるが、捕球時に
反発性が生じて落球しやすく、又指袋にボールが当れば
指袋が後屈して送球したり、突き指するおそれがあって
歓迎されない。

芯体に硬質プラスチック体を介在せしめたものは保形性
に問題がないが、捕球時の動作に順応し難い欠点があっ
た。

そこで、この考案はこれらの問題点を解消する野球用捕
球具の芯体にしたもので、その実施例を図面について説
明する。

すなわち、侵透性を有するフェルト等の任意芯材１を捕
球面側に湾曲せしめた状態で、表側２にポリウレタン等
の合成樹脂を含浸せしめて、表側２と芯材１の表層領域
に合成樹脂面３を形威し、芯材１の捕球面側４の表面に
はポリウレタン等の発泡合成樹脂面５を形威したことを
特徴とする野球用捕球具の芯体である。

この考案は上記のように構成したから、この芯体を用い
た野球用捕球具は、捕球面側に湾曲せしめた状態で芯材
１の表側２と芯材１の表層領域にポリウレタン等の合成
樹脂面３を形威しであるため、芯体の湾曲状態は維持し
、型くずれのおそれはない。

また、合成樹脂面３は、芯材１の表側２と芯材１の表層
領域とを硬化し剛弾性が生ずるため、指袋が後屈するこ
とを防止し、後屈に起因するボールを後逸あるいは突き
指等の事故が予防できて安全に使用できる。

さらに、芯材１の捕球面側４の表面には、ポリウレタン
等の発泡合成樹脂面５を形威しであるから、芯材１は該
発泡合成樹脂層５によって緩衝効果をを高め捕球圧を緩
和する。

かくて、この考案の野球用捕球具の芯体を用いると、耐
久力に富み捕球が容易になり、有益である。

【図面の簡単な説明】

この考案の実施例を示すもので、第１図は芯体の一種の
斜視図、第２図は断面図、第３図は野球用捕球具の一種
グラブに用いた状態の一部切欠斜視図である。 １・・・・・・芯材、２・・・・・・表側、３・・・・
・・合成樹脂層、４・・・・・・捕球面側、５・・・・
・・発泡合成樹脂層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 侵透性を有する任意芯材を捕球面側に湾曲せしめた状態
   で芯材の表側に合成樹脂を含浸せしめて表側と芯材の表
   層領域に合成樹脂面を形成し、該芯材の捕球面側の表面
   には発泡合成樹脂面を形成したことを特徴とする野球用
   捕球具の芯体。