JPH0246945Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、捕球時の指に対する衝撃防止に工
夫を施したグローブ、ミツトの野球用捕球具に関
するものである。

〔従来の技術〕

皮製の手袋形状をした野球用捕球具は、球を受
止めやすくするため、手挿入口の掌側に詰め物を
入れて分厚く盛り上がらせると共にこれに連なる
親指袋及び小指袋の掌側に分厚い芯を入れ掌の中
央部がくぼむように形成されており、さらに、掌
面が広く且つ５本の指袋が長く形成されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、このような野球用捕球具では、練習
時鍛練する目的もあつて投球者がかなり力を入れ
て速球で投球すると指に大きな衝撃が作用し、人
によつては長時間にわたつての捕球が困難となる
問題点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記のような問題点を解決するた
めに、手袋形捕球具本体の指袋において、人指指
袋、中指袋、薬指袋のうちの１指袋乃至３指袋の
内部に緩衝用仕切皮を取付け、前記指袋の指甲皮
と仕切皮の間若しくは仕切皮と指掌皮との間に指
を挿入自在としたものである。

〔実施例〕

この考案の一実施例を添付図面に基づいて説明
する。この考案の野球用捕球具は、第１図に示す
ように、５本の指袋を備えた皮製の手袋形捕球具
本体の人指指袋１の内部に細長い方形状緩衝用仕
切皮２（第４図参照）を挿入しその右端縁がミシ
ン縫目３（第３図詳細参照）で縫止められ、仕切
皮２の左側遊離端に取付けた対の皮紐４を指甲皮
５に設けた皮紐挿通孔６に通して外側で締結し、
前記人指指袋１に指Ａを、例えば練習時には指甲
皮５と仕切皮２との間に挿入し（第３図参照）、
試合時には仕切皮２と指掌皮７との間に挿入する
（第５図参照）ようにして使い分けすることがで
きるものである。

前記仕切皮２は、第４図に示すように、捕球具
本体を形成する掌内皮（図示省略）の指部と略同
じ幅を有し、且つその指部の略1/2の長さのもの
で、長手方向一端部に縫代８が突設されており、
他端部に対の皮紐４の端が縫止めされている。ま
たこの仕切皮２は、下端が人指指袋１の付け根付
近又は付け根より多少掌側に位置するように取付
けられている。なお仕切皮２は一重皮や二重皮を
用いて適宜その厚さを選択することができる。

前記野球用捕球具は、上記仕切皮２によつて、
人指指袋１に挿入した指全体が被覆されるように
なり、さらに皮紐４を緩めたり締めたりして挿入
した指への感触を調節することができる利点があ
る。この野球用捕球具は、第３図に示すように、
指甲皮５と仕切皮２との間に指Ａを挿入すると、
掌側において、指掌皮７と仕切皮２とで分厚くな
り捕球時指及び指の付け根部に対する衝撃が緩和
できる。

第６図は、この考案の他の実施例を示す要部縦
断側面図である。この実施例の野球用捕球具は、
長手方向両端縁に縫代８を突設した仕切皮２が人
指指袋１の内部に両端縁でしつかりと縫止めされ
たものである。

なお、この考案の野球用捕球具は、上述の両実
施例とも、人指指袋の１指袋に仕切皮を取付ける
ほか、人指指袋と中指袋の２指袋に、又は人指指
袋、中指袋及び薬指袋の３指袋に同じような仕切
皮を取付けることができる。

〔効果〕

以上述べたように、この考案に係る野球用捕球
具は、手袋形捕球具本体の人指指袋、中指袋、薬
指袋のうちの１指袋乃至３指袋の内部に緩衝用仕
切皮を取付けたものであつて、指甲皮と仕切皮の
間に指を挿入すると掌面が指掌皮と仕切皮とで分
厚くなり練習時等かなりの速球であつても衝撃が
やわらげられて指及び指の付け根部が痛くなく、
また、試合時等には仕切皮と指掌皮との間に指を
挿入すると従来通りの指掌皮のみとなる等、本人
の好みに応じて極めて簡単に使い分けすることが
できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す甲面から
見た平面図、第２図及び第３図は第１図−線
に沿つた縦断側面図及び第１図−線に沿つた
縦断側面図、第４図は同上に取付ける仕切皮の斜
視図、第５図は同上の他の使用例を示す要部縦断
側面図、第６図はこの考案の他の実施例を示す要
部縦断側面図である。 １……人指指袋、２……仕切皮、４……皮紐、
５……指甲皮、７……指掌皮。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手袋形捕球具本体の指袋において、人指指袋、
   中指袋、薬指袋のうちの１指袋乃至３指袋の内部
   に緩衝用仕切皮を取付け、前記指袋の指甲皮と仕
   切皮の間若しくは仕切皮と指掌皮との間に指を挿
   入自在としたことを特徴とする野球用捕球具。