JPH0246391Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は野球・ソフトボール用捕球具に関す
るもので、手指基部を捕球衝撃から保護すること
を目的とするものである。

（従来の技術） 野球・ソフトボール用捕球具（以下単に捕球具
という。）は、捕球を繰り返すため捕球圧により
手指の血行障害や骨障害が生じやすいものであ
る。従つて、捕球具本体の芯体に緩衝材を内蔵し
たり、プラスチツクを内蔵したものが公知であ
り、特開昭59−79173号のように、任意芯材を捕
球面側に湾曲せしめた状態で芯材の表側に合成樹
脂を含浸せしめて表側と芯材の表層領域に合成樹
脂層を形成し、該芯材の捕球面側の表面には発泡
合成樹脂層を形成した野球用捕球具の芯体も提案
されている。これらは何れも、芯体を改良して捕
球圧から手指を保護しようとの試みである。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、投手は時速120〜150Km前後の速いボー
ルを投球するので、捕球時に手指に与える衝撃力
は大きく、捕球の繰り返しによつて手指の血行障
害が現れ、捕球具をつける手指の特に示指付根領
域にしびれや冷感、疼痛を訴える人が多い。又長
期間には指の付根にある種子骨が強い衝撃の繰り
返しによつて炎症を起こし、骨の障害に至るおそ
れがあつた。

（問題点を解決するための手段） そこで、この考案はかかる手指の血行障害や骨
障害を減少せしめるために、己知の芯体を内蔵し
て形成した捕球具の甲側手指挿入部において、手
指の障害の生じやすい部位を衝撃から保護するも
のである。以下図面に基づいて説明する。

（実施例） 捕球具の甲側に形成する母指挿入部から小指挿
入部領域に至る長さの長辺１と突辺２を形成した
略凸形部材Ａを別体に形成し、その長辺１にはス
ポンジその他の弾性体３を合体し、突辺２を捕球
具甲側手指挿入部の母指挿入部と示指挿入部の股
間部位の甲側内面４に固着して、長辺１は遊離せ
しめたことを特徴とする野球・ソフトボール用捕
球具である。

なお、略凸形部材Ａは皮革又は同効の柔軟で強
靭材が好ましい。長辺１と弾性体３は、各手指付
根領域に当接する長さと幅員を有することが最適
であるが、捕球具の種類によつては小指挿入部領
域より短かくてもよい。

（作用） この考案は、従来公知の捕球具においても実施
できるもので、長辺１と突辺２を形成した略凸形
部材Ａを別体に形成し、その長辺にはスポンジそ
の他の弾性体３を合体し、突辺２を捕球具甲側手
指挿入部の母指挿入部と示指挿入部の股間部位の
甲側内面４に固着して、長辺１は遊離せしめてあ
るから、この捕球具の使用者は、略凸形部材Ａを
手指の下にして手指を挿入すると、母指と示指の
股間位置に突辺２が当接し、同時に母指と示指の
付根領域は長辺１の片方が当接し、長辺１の他方
は中指、薬指、小指の付根領域に当接する。この
場合、長辺１は遊離せしめてあるから自由に変位
し、使用者は自己の手指の大小に応じて最も適わ
しい位置に長辺１を当接できる。

（考案の効果） このように、略凸形部材Ａの長辺１を、使用者
の各指の付根領域に当接できるものであり、長辺
１にはスポンジその他の弾性体３を合体し、かつ
遊離してあるため、当接する手指付根領域の触感
はきわめて良好になり、捕球時の強い衝撃を緩和
する効果が大である。

従つて、捕球を繰り返しても手指付根領域の血
行を害つたり種子骨を傷めることは減少し、血行
障害や骨障害の予防に有益な野球・ソフトボール
用捕球具が供給できる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を野球用ミツトで示
すもので、第１図は甲側一部切欠正面図、第２図
は手指挿入部から見た正面図、第３図は略凸形部
材Ａの一部切欠斜視図である。 １……長辺、２……突辺、３……弾性体、４…
…甲側内面、Ａ……略凸形部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 捕球具本体の甲側に形成する母指挿入部から
   小指挿入部領域に至る長さの長辺１と突辺２を
   形成した略凸形部材Ａを別体に形成し、その長
   辺１にはスポンジその他の弾性体３を合体し、
   突辺２を捕球具甲側手指挿入部の母指挿入部と
   示指挿入部の股間部位の甲側内面４に固着し
   て、長辺１は遊離せしめたことを特徴とする野
   球・ソフトボール用捕球具。 ２ 前記略凸形部材Ａの長辺１は、各指の付根領
   域に当接する幅員である実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の野球・ソフトボール用捕球具。