JPS603325Y2 - ブ−ストコンペンセ−タ−付ガバナ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、過給式内燃機関に使用されるブーストコン
ペンセーター付ガバナー、特に機関の吸気管内過給圧力
に応じてコントロールラックの最大噴射量位置を制御し
得ると共に、過給圧力には関係なく独立してコントロー
ルラックを燃料遮断位置に移動可能としたブーストコン
ペンセーター付ガバナーに関する。

従来のこの種のブーストコンペンセーター付ガバナーは
、過給圧力を受けるブーストコンペンセーターの動きを
、上端がコントロールラックと連結しかつ下端がガバナ
一本体に設けられた支点により回動自在となっているフ
ローチンブレバーの支点位置を変える動きとして、過給
圧力に応じた噴射量を得ることができるようにしていた
。

また、前記支点位置を手動にて調整可能としてコントロ
ールラックを無噴射位置に設定し、エンジンストップを
可能とする機構も設けられていた。

燃料噴射ポンプは、エンジン取付状態において上側に多
くスペースがあるため、上記構成を持つ従来のブースト
コンペンセーター付ガバナーでは、過給圧力を受ける圧
力応動部材はガバナー上部に設けられていた。

従ってガバナー上部に設けられた圧力応動部材の動きを
下部のフローチンブレバーの支点の動きに変えなければ
ならず、長いレバーをガバナー内に配置しなければなら
なかった。

しかも、このレバーの動きをエンジンストップ機構に無
理が加わらないようにフローチンブレバーの支点に伝え
るためキャンセル機構も設けねばならなかった。

このため従来の方法では、長いレバーが必要であり、そ
の上このレバーが他のレバーに平行しているため構成が
複雑となって整備性が悪く、しかモ、ブーストコンペン
セーターの動きをコントロールラックに伝えるまでに三
つのレバーと一つのリンクを介在させているため、制御
精度が落ち、またストップレバーと連動する支点保持レ
バーには、構造が複雑なキャンセル機構も必要で、製造
コストも高いという欠点があった。

この考案は、ブーストコンペンセーターの圧力応動部材
の動きをレバー一つで直接コントロールラックの最大噴
射量位置制御部材に伝えると共に、ストップ−レバーの
回動操作により圧力応動部材の動きとは無関係に独立し
てコントロールラックを燃料遮断位置に移動できるよう
に構成を簡単にしたことにより、コントロールラック位
置の制御精度の向上が計られ、キャンセル機構を不用と
し、ガバナー内のレバーのレイアウトを整然トして整備
性の向上と製造コストの低減を計ったものである。

次に、この考案を図示された実施例について説明する。

ブーストコンペンセーター１は、そのケーシング２がガ
バナーのハウジング３頭部にボルトで結合されている。

ケーシング２内のダイアフラム４をブーストコンペンセ
ーターばね５で支持し、ダイアフラム４に固定された作
動部４ａの上端をストッパー６に当接するようにし、作
動部４ａの下端をオーバーインジェクションばね７で支
持された圧力応動部材すなわちロッド８の上端に当接す
るようにする。

ロッド８の下端の動きは、ハウジング３の軸１２に挿嵌
されたスリーブ１３に設けられるレバー９を介してコン
トロールラック１０上に設けられたブロック１１に作用
するようにされている。

この軸１２はコントロールラック１０上のブ陥ツク１１
と係合するレバーストップ１４を備え、またその一端に
は第２図および第３図に示すようにストップレバー１５
が設けられている。

このストップレバー１５はたとえばワイヤ等で連結され
るノブ１６を引くことにより外部から操作するようにさ
れている。

以上のように構成されているため、過給圧力がブースト
コンペンセーター１のストッパー６側の室に加わると、
ダイアフラム４はブーストコンペ。

ンセーターばね５に抗して下方に変位し、ロッド８を下
方へ変位させる。

ロッド８が変位することで、図示されてないスタートば
ねにより第１図で左方（燃料増方向）へ変位力を受けて
いるコントロールラック１０は、スタートばねの作用に
よりく左方へ変位し、ブロック１１を介してレバー９を
ロッド８の一端に当るまで時計方向に回動させ、過給圧
力の増加に適する燃料を供給することができる。

従って簡単なレバー９を一つの追加するだけで過給圧力
の変化に応じて最大燃料供給量を調°整することができ
るようになる。

また、エンジンストップを行なうには、ノブ１６を引い
てストップレバー１５を回動させればよく、これにより
ブロック１１がレバーストップ１４を介してガバナー側
に押され、コントロールラフツク１０が燃料遮断装置に
動かされる。

このとき、レバーストップ１４の動きはレバー９に影響
しないため、ブーストコンペンセーターの動きとは関係
なくコントロールラック１０を動かすことができる。

このようにこの考案によれば、ブーストコンペンセータ
ーの圧力応動部材の動きとは無関係に、ストップレバー
の回動操作により燃料噴射量をカットし、エンジンスト
ップを行なうことができ、ガバナーの故障等により機関
停止が不可能になっても支障がなく、いわゆる１フエイ
ルセーフ、トじての役目を果たすことができる。

その上この考案は、ブーストコンペンセーターの動きを
レバー９を介して直接コントロールラックに伝えるため
、最大噴射量の制御精度が向上し、しかもこのレバー９
は最大噴射量の制御部材として利用できることになり、
追加するリンクが小さなレバー一つだけであり、しかも
このレバーは従来のガバナーのレバーレイアウトを変え
る必要のないようにガバナーの上部に設けられるため、
ガバナー内部の構成の複雑化を防止でき、整備性がよい
という利点も持つほか、ガバナーの中間レバーを含むレ
バー構成に関係なくあらゆる型式のガバナーに適用する
ことができる長所を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるブーストコンペンセーター付ガ
バナーの部分断面正面図、第２図はその部分断面側面図
、第３図はストップレバーの端面図である。 １・・・・・・ブーストコンペンセーター、８・・・・
・・圧力応動部材、９・・間レバー、１０・曲・コント
ロールラック、１５・・・・・・ストップレバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブーストコンペンセーターの圧力応動部材とコントロー
   ルラックとの間に、ガバナーハウジングに取付けられた
   軸に回動自在に嵌挿されて前記軸が中間支点をなすレバ
   ーを配し、前記レバーのコントロールラックに接する部
   分の位置を圧力応動部材により制御して、過給圧力に応
   じる最大噴射量位置を得ると共に、前記軸に先端がコン
   トロールラックに係合するレバーストップを前記レバー
   に隣接して固定しかつ軸端にストップ−レバーを固定し
   、ストップ−レバーの操作により前記レバーストップを
   前記レバーに対し独立して回動可能となし、コントロー
   ルラックを燃料遮断位置に移動させることができるよう
   にしたことを特徴とするブーストコンペンセーター付ガ
   バナー。