JPS6033034Y2 - 乾式転写紙 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は乾式転写紙に関するものである。

透明プラスチックフィルムを用いた担体シトート上に転
写用の文字、図形等の印刷を施し、その上を感圧性接着
剤層で覆った乾式転写紙は、転写を行なおうとする対象
物の表面に接着剤層側表面を接触させて背面からボール
ペンでこするなどの方法で加圧すれば転写が行われると
いう簡便さがあるため、印刷用版下作成、製表、各種技
術製図、イラストレーション用レタリング、その他ロゴ
タイプ、シンボルマーク、テレビ用テ９ツブ等の作成な
どの用途に広く利用されている。

本考案は、このような乾式転写紙において転写用の印刷
像に特徴のある転写紙すなわち転写可能な文字、記号等
の印刷像（以下実印刷像という）及び実印刷像の外側輪
郭線よりなる転写可能な印刷像（以下輪郭線像という）
を有することを特徴とする乾式転写紙を提供するもので
あって、転写の際に、実印刷像と該実印刷像の輪郭線像
とを併用することにより立体感ある装飾的な文字や記号
を簡単に作成し得るようにしたものである。

ここで実印刷像の外側輪郭線とは、実印刷像と実質的に
重なり合うことなく接するように、実印刷像の外側に画
かれた輪郭線を意味する。

第１図は上記実印刷像とその輪郭線像との関係を最も簡
単なローマ字であるＩについて説明する図であって、■
が実印刷像、２が輪郭線像である。

実印刷像Ｉのｄｌ及びＤ□はそれぞれ輪郭線像２の鳴及
びＤ２に等しい。

第１図のような実印刷像と輪郭線像を持つ本考案の転写
紙を用いて装飾的な文字を作成するには、丙申刷像が、
任意の方向に、僅かにずれた状態で重なり合うように転
写を行う。

第２図はこのようなずらし重合転写の一例を説明する図
であって、像１及び２における左側と上側の縁が一致す
るように重ね合わせるのである（各像の位置関係を明ら
かにするため、像の部分は塗りつぶさずに斜線を施した
。

）第３図はこのような転写により作成された文字である
。

第４図〜第６図は同様にして本考案の転写紙により作成
された文字の例である。

実印刷像に対する輪郭線像のずらし方向は、第４図の場
合右斜下方向、第５図の場合右方向、第６図の場合右斜
上方向である。

本考案による転写紙を用いて装飾的な文字等が得られる
上記原理から明らかなように、輪郭線像の線は対になる
実印刷像を構成する線の太さや像全体の大きさに応じた
適度の太さを持つことが望ましい。

例えば前出の例のような文字像の場合、輪郭線像の線の
太さは、実印刷像を構成する線の太さく第１図の例にお
けるｄｔ）に対して５〜２０％程度であることが望まし
い。

本考案において、実印刷像と輪郭線像は、同一のシート
上に形成しておかねばならないものではなく、別個のシ
ート上に設けてもよいこと、言うまでもない。

つまり、本考案の転写紙とは、実印刷像のみを有する転
写紙シートと輪郭線像のみを有する転写シートとの組合
せをも含むものである。

また本考案の転写紙は、実印刷像と対をなす輪郭線像と
持つこと以外はなんら限定されるものではなく、印刷像
形成方法、シート材質、感圧性接着剤層の種類等は全く
任意に選定することができる。

印刷像も、一方又は両方が細かい点（ドツト）又は細線
の群からなるものであってもよい。

第３図〜第６図に例示したような装飾的な文字は、従来
実印刷像の転写後に製図ペンによる書込みを加えること
によって初めて得られたものであるから、これが２回の
転写操作のみによって簡単に得られることは、版下等の
作成能率の向上に貢献するところきわめて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図・・・・・・本考案の転写紙における実印刷像と
その輪郭線像との関係の説明図、第２図・・・・・・本
考案による転写紙を用いた転写の説明図、第３図〜第６
図・・・・・・本考案による転写紙を用いて作成された
文字の例を示す図。 １・・・・・・実印刷像、２・・・・・・輪郭線像。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 転写可能な印刷像及び該印刷像の外側輪郭線よりなる転
   写可能な印刷像を同−又は異なるシート上に有すること
   を特徴とする乾式転写紙。