JPS6032570Y2 - 流速流量測定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカルマン渦を利用した流速流量測定装置に関す
るものである。

更に詳述すれば、カルマン渦により渦発生体に生ずる交
番力を検出して、渦信号として取り出し流速又は流量を
測定する流速流量測定装置に関するものである。

第１図は従来より一般に使用されている従来例で、Ａは
縦断面図、Ｂは側断面図である。

図において、１は円筒状の管路、１１は管路１に直角に
設けられた円筒状のノズル部である。

２はノズル１１を通して、管路２に直角に挿入された柱
状の受力体で、一端はねじ３により管路１に支持され、
他端はフランジ部２１において、ノズル１１にねじ又は
溶接により固定されている。

２２は受力体２のフランジ部２１側に設けらた凹部であ
る。

４は凹部２２に設けられた円板状の応力検出部で、その
中心軸は受力体２の中心軸と一致する。

応力検出部４は、この場合は第２図に示す如く、円板状
の素子本体４１と電極４２．４３゜４４よりなる。

電極４２は薄板状をなし、素子本体４１の一面側に設け
られている。

一方、電極４３．４４は、はぼ弓形をなし、素子本体４
１の他面側に素子本体４１の中心を挾んで、管路１方向
と直角方向に対称形に設けられている。

素子本体４１は、この場合は、圧電素子が使用されてい
る。

５は絶縁材よりなり、応力検出部４を凹部２２内に受力
体２より絶縁して封着する封着体で、この場合は、ガラ
ス材が用いられている。

６は応力検出部４の測定信号を伝送信号に変換する変換
器を収納する円筒形状のケースである。

７はケース６を管路１に支持するコの字状のブラケット
、８はケース６と受力体２とを振動が伝達されない程度
に弱く連結するリードパイプである。

以上の構成において、管体１内に測定流体が流れると受
力体２にはカルマン渦により第１図Ｂに示す矢印のよう
な交番力りが作用する。

この交番力りは封着体５を介して応力検出部４に伝達さ
れる。

この場合、受力体２には、第１図Ｂに示す如く、受力体
２の中心軸をはさんで逆方向の応力変化を発生する。

而して、応力検出部４の電極４２−電極４３、電極４２
−電極４４間にはこの応力変化に対応した電気信号（た
とえば電荷の変化）が生ずる。

この変化の回数を検出することにより渦発生周波数が検
出できる。

而して、電極４２−電極４３、電極４２−電極４４間の
電気出力を差動的に処理すれば、２倍の電気出力を得る
ことができる。

一方、管路を伝播してくる振動ノイズ、たとえだ、ポン
プ、コンプレッサー、ダンパーの開閉等による振動ノイ
ズの影響により、管路全体が振れる。

この振動によって、受力体２及びノズル部１１には前述
交番力りが作用する方向に受力体２の質量分布に基づく
交番の曲げモーメントが作用する。

加えるに、本考案装置の取付けられている管路１の両側
の管からは、管路をずらすような力、あるいは、ねじる
ような力、即ち、管路１を微小に変形されるような力が
働く。

これらを総合して曲げモーメントＭｎ１とする。

また、管路１の振動等によりケース６が大きく振れる。

このケース６の質量による振動はブラケット７を介して
受力体２に交番の曲げモーメントＭｎ２として作用する
。

これらの曲げモーメントＭｎ１９Ｍｎ２により受力体２
に生ずる応力は応力検出部４においてノイズとして検出
される。

このノイズは、特に、測定流体の低流量域での測定信号
のＳ／Ｎ比を悪化させる。

第３図は、この曲げモーメントＭｎ１９Ｍｒ１２を示し
たもので、品は渦発生によって生じた交番の曲げモーメ
ントである。

本考案は、この問題点を解決するものである。

本考案の目的は、簡単な構成により、測定信号のＳ／Ｎ
比の特性が良好で設計の容易な流速流量測定装置を提供
するにある。

第４図は、本考案の一実施例の構成説明図である。

図において、第１図と同一信号は同一機能を示す。

以下第１図と相違部分のみ説明する。

１２は管路１に設けられ、管路１の局面にリング状に設
けられた振動絶縁溝である。

以上の構成において、管路１に振動絶縁溝１２が設けら
れたので、管路１の振動等による曲げモーメントＭｎ、
及ケース６の振れによる曲げモーメントＭｒ１２は受力
体２には減衰されて作用する。

この結果、振動に基因するノイズの影響の少ないものが
得られ、計測信号のＳ／Ｎ比が改善できる。

本願発明者等の実験によればノイズの減衰率βと、′管
路１の管肉厚Ｔ、、ｌと１管路１の振動絶縁溝１２の設
けられている個所の管肉厚ｔＪとの比が比例することが
判明した。

したがってｔ／Ｔの比を適当に選ぶことにより、たとえ
ば、ノイズの値を計測感度以下に落すことによってノイ
ズを有効に除去することもできる。

また、ケース６及びブラケット７の高さ、重さ等をかな
り自由に選べるので、設計上の自由度の大きいものが得
られる。

なお、前述の実施例においては、応力検出方式のものに
ついて説明したが、これに限ることはなく、歪検出、あ
るいは、変位検出方式等のカルマン渦利用の流速流量測
定装置に本考案装置を用いることができることは勿論で
ある。

以上説明したように、本考案によれば、簡単な構成によ
り測定信号のＳ／Ｎ比の特性が良好で設計の容易な流速
流量測定装置を実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、 Ｂは従来より一般に使用されている従来例
の構成説明図、第２図は第１図の部品説明図、第３図は
第１図の曲げモーメント線図、第４図は本考案の一実施
例の構成説明図である。 １・・・・・・管路、１１・・・・・・ノイズ部、１２
・・・・・・振動絶縁溝、２・・・・・・受力体、２１
・・・・・・フランジ部、２２・・・・・・凹部、３・
・・・・・ねじ、４・・・・・・応力検出部、４１・・
・・・・素子本体、４２，４３．４４・・・・・・電極
、５・・・・・・封着体、６・・・・・・ケース、７・
・・・・・ブラケット、訃・・・・・リードパイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 管路に直角方向より挿入された受力体と、該受力体の測
   定信号を変換する変換器を収納するケースと、該ケース
   を前記管路に支持するブラケットとを具備しカルマン渦
   により受力体に作用する交番力を検出して流速又は流量
   を測定する流速流量測定装置において、前記管路への前
   記ブラケットの固定個所と前記受力体の管路挿入個所と
   の間の管路にリンク状の振動絶縁溝が設けられたことを
   特徴とする流速流量測定装置。