JPS6031697Y2

JPS6031697Y2 - 医療用架台

Info

Publication number: JPS6031697Y2
Application number: JP16590481U
Authority: JP
Inventors: 才二須永
Original assignee: 第一照明株式会社
Priority date: 1981-11-09
Filing date: 1981-11-09
Publication date: 1985-09-21
Also published as: JPS5873216U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、医療機器を載置するための医療用架台に関す
る。

従来は、手術を行なう際には、必要は医療機器のうち、
手術室の床面より高い位置に置かなければならないもの
は、通常、台車の上に載置していた。

しかし、（イ）手術台等との関係上、台車を置く位置に
は制限が生じるし、台車の高さは変えられないので、所
望の医療機器を必ずしも最適な位置に位置させることが
できない。

（ロ）所望の医療機器を手術中に容易に移動することが
できない。

（ハ）台車が床面上にスペースを取るので、これらの台
車が手術中、術者や看護婦等の動作の邪魔になる。

に）不使用時にも、前記台車および医療機器を保管する
のにスペースを取る。

等の欠点があった。

本考案は、前記従来の種々の欠点を解消することのでき
る医療用架台を提供することを目的とする。

本考案による医療用架台は、天井側に取り付けられる基
部と、この基部に、鉛直方向に延びる軸を中心として回
転自在に支持された第一回転部と、この第一回転部に、
一端部を、水平方向に延びる軸を中心として揺動自在に
支持された第一アームと、この第一アームの他端部に、
上端部を、水平方向に延びる軸を中心として揺動自在に
支持された第三アームと、一端部を前記第一回転部に、
他端部を前記第三アームの上端部に、それぞれ水平方向
に延びる軸を中心として揺動自在に支持された第一リン
ク材と、前記第一アームに揺動自在に支持されたばね軸
案内材と、前記第一回転部に、一端部を、水平方向に延
びる軸を中心として揺動自在に支持されるとともに、前
記ばね軸案内材に軸方向に移動自在に嵌合された第一ば
ね軸と、この第一ばね軸に貫通された状態で、前記第一
アームを上方に向って揺動するように付勢するコイルば
ねからなる第一ばねと、前記第三アームの下端部に、鉛
直方向に延びる軸を中心として回転自在に支持された第
二回転部と、この第二回転部に、鉛直方向に移動自在に
支持された第二ばね軸と、この第二ばね軸の下端部に、
一端部を、水平方向に延びる軸を中心として揺動自在に
支持された第三アームと、この第三アームの他端部に、
水平方向に延びる軸を中心として揺動自在に支持された
載置部と、一端部を前記第二ばね軸の下端部に、他端部
を前記載置部に、それぞれ水平方向に延びる軸を中心と
して揺動自在に支持された第二リンク材と、一端部を前
記第二回転部に、他端部を前記第三アームの一端部に、
それぞれ水平方向に延びる軸を中心として揺動自在に支
持されたレバーと、前記第二ばね軸を上方に付勢する第
二ばねとを有してなり、前記第一回転部、前記第一アー
ム、前記第三アームおよび前記第一リンク材は、前記第
一アームの揺動角度にかかわらず前記第三アームを常に
鉛直方向に保持する４節回転連鎖を構成し、また前記第
二ばね軸、前記第三アーム、前記載置部および前記第二
リンク材は、前記第三アームの揺動角度にかかわらず前
記載置部を常に水平方向に保持する４節回転連鎖を構成
し、かつ前記第三アームに対する前記レバーの揺動軸は
、前記第二ばね軸に対する前記第三アームの揺動軸より
、前記載置部から遠い位置にあることを特徴とするもの
である。

以下本考案を図面に示す実施例に基づいてさらに詳細に
説明する。

第１ないし７図において、基部１は例えば手術室の天井
面等、本架台を設置する部屋の天井側に取り付けられる
ようになっている。

前記基部１には、第３図のように支軸３が鉛直方向に支
持されており、この支軸３には、軸受４を介して第一回
転部５が回転自在に支持されている。

前記第一回転部５には、水平方向に突出する第一アーム
支持部６が一体的に設けられており、このアーム支持部
６には、その大部分を横断面箱形状とされた第一アーム
７の一端部が、水平方向に延びる揺動軸８を中心として
揺動自在に支持されている。

第４図のように、前記第一アーム７の他端部には、その
大部分を丸パイプ状とされた第三アーム９の上端部が、
水平方向に延びる揺動軸１０を中心として揺動自在に支
持されている。

また、前記第一アーム支持部６には、枠状の第一リンク
アーム１１の一端部が水平方向にのびる揺動軸１２を中
心として揺動自在に支持されている。

前記第一リンクアーム１１の他端部には、調整ねじ１３
が同アーム１１の長さ方向に螺合されており、この調整
ねじ１３のねじ部と反対側の端部は、第三アーム９の上
端部に、水平方向に延びる揺動軸１４を中心として揺動
自在に支持されている。

ここで、前記第一アーム支持部６、第一アーム７、第三
アーム９、第一リンクアーム１１および調整ねじ１３は
、第一アーム７が如何なる角度に揺動されても、第三ア
ーム９が常に鉛直方向に保持されるような４節回転連鎖
を構成している。

なお、前記第一リンクアーム１１および調整ねじ１３は
、この両者で前記４節回転連鎖における１つの節を構成
しており、（すなわち、本実施例においては、第一リン
クアーム１１および調整ねじ１３が、前記第一リンク材
を構成している）、調整ねじ１３を回転させてこの節の
長さを変化することにより、第二アーム９が正確に鉛直
方向となるように調整することができる。

前記第一アーム支持部６には、第一ばね軸１５の一端部
が水平方向にのびる揺動軸１６を中心として揺動自在に
支持されており、この第一ばね軸１５の中間部は、第一
アーム７に一定位置において揺動自在に支持されたばね
軸案内材１７に、軸方向にのみ移動自在に嵌合されてい
る。

前記第一ばね軸１５の他端部には、ばね調整ナツト１８
が螺合されている。

また、このばね調整ナツト１８によりばね軸１５が抜は
止めされたばね受け１９とばね軸案内材１７との間には
、第一ばね２０が圧縮状態で介装されており、このばね
２０は第一アーム７を上方、すなわち図上反時計方向に
付勢している。

第６図のように、前記第二アーム９の下端部には、軸受
け２１を介して第二回転部２２が、第二アーム９の軸線
を中心として回転自在に支持されている。

この第二回転部２２には、第二ばね軸２３が鉛直方向に
移動自在に嵌合されており、この第二はね軸２３の上端
部には、ばね調整ナツト２４が螺合されている。

このばね調整ナツト２４と第二回転部２２との間には、
第二ばね２５が圧縮状態で介装されており、このばね２
５は第二ばね軸２３を上方に付勢している。

前記第二ばね軸２３の下端部には、その大部分を横断面
箱形状とされた第三アーム２６の一端部が、水平方向に
延びる揺動軸５０を中心として揺動自在に支持されてい
る。

また、前記第二回転部２２には、レバー２７の上端部が
水平方向に延びる揺動軸２８を中心として揺動自在に支
持されており、このレバー２７の下端部には、第三アー
ム２６の前記一端部が、水平方向に延びる揺動軸２９を
中心として揺動自在に支持されている。

な七、前記揺動軸２９は、前記揺動軸５０より第三アー
ム２６の他端部から遠い位置に設けられている。

前記第二ばね軸２３の下端部には、第二リンクアーム３
０の一端部が水平方向に延びる揺動軸３１を中心として
揺動自在に支持されており、この第二リンクアーム３０
の他端部には、同アーム３０の長さ方向に調整ねじ３２
が螺合されている。

この調整ねじ３２の第二リンクアーム３０との螺合部と
反対側の端部には、医療機器３６を載置するための載置
部３３が水平方向に延びる揺動軸３４を中心として揺動
自在に支持されている。

また、前記載置部３３は、第三アーム２６の他端部にも
水平方向に延びる揺動軸３５を中心として揺動自在に支
持されている。

そして、前記第二ばね軸２３、第三アーム２６、第二リ
ンクアーム３０および調整ねじ３２、並びに載置部３３
は、第三アーム２６が如何なる角度に揺動されても、載
置部３３が常に水平に保持されるような４節回転連鎖を
構成している。

なお、前記第二リンクアーム３０および調整ねじ３２は
、この両者で前記４節回転連鎖における１つの節を構成
しており（すなわち、本実施例においては、第二リンク
アーム３０および調整ねじ３２が前記第二リンク材を構
成している）、調整ねじ３２を回転させてこの節の長さ
を変化することにより、載置部３３を正確に水平方向と
なるように調整できる。

次に、本架台の作動を説明する。

本架台では、前述のように、（ａ）基部１に対して第一回転部５が支軸３を中心
として回転自在、（ｂ）−回転部５に対して第一アーム７が揺動軸８を中
心として揺動自在、（Ｃ）第一アーム７に対して第二アーム９が揺動軸
１０を中心として揺動自在、（ｄ）第二アーム９に対して第二回転部２２が第二
アーム９の軸線を中心として回転自在、（ｅ）第二回転部２２の軸線方向に移動自在な第二
ばね軸２３に対して、第三アーム２６が揺動軸５０を中
心として揺動自在、（ｆｌ第三アーム２６に対して載置部３３が揺動軸
３５を中心として揺動自在、とされているので、手動により各回転部５，２２の回転
位置並びに第一アーム７および第二アーム２６の角度を
自由に変えて、載置部３３を任意の位置に位置させるこ
とができる。

そして、前記２つの４節回転連鎖により、第一アーム７
および第三アーム２６の揺動角度が如何なる場合でも、
第二アーム９は鉛直状態に、また載置部３３は水平状態
にそれぞれ保持される。

したがって、第一アーム７および第三アーム２６が如何
なる角度に揺動されても、載置部３３上の医蒸機器３６
も常に水平に保持される。

また、第三アーム２６には、医療機器３６、載置部３３
および同アーム２６自体等の重量により同アーム２６を
下方に（図面では反時計方向に）揺動させようとするモ
ーメントＭ１が作用する。

しか腰第二ばね２５のばね力を適当な値に設定すれば、
以下に説明するように、このばね力によるモーメントＭ
２を第三アーム２６の揺動角度の如何にかかわらず前記
モーメントＭ１にバランスさせることができるので、第
三アーム２６を第二回転部２２に対して所望の角度に静
止させることができる。

第７図は前記モーメントＭ１とＭ２の関係を示すもので
ある（ただし、ここでは、揺動軸２９の回りのモーメン
トを考えるものとする）。

いま、同図の実線位置で示されるように、第三アーム２
６が水平状態にある場合において、前記医療機器３６等
の重量の合力Ｗ１の作用線と揺動軸２９との距離がＬｌ
（一定）であるとすると、モーメントＭｌ＝Ｗｌ・
Ｌｌとなる（なお、第７図では、便宜上、合力Ｗ１の作用線
が揺動軸３５を通過するものとしている）。

一方、ばね２５の鉛直方向上向きの力をＷ２（一定）、
揺動軸５０と揺動軸２９との間の距離をＬ２（一定）
とすれば、モーメントＭ２＝Ｗ２・Ｌ２となる。

したがって、Ｗｌ・Ｌｌ＝Ｗ２・Ｌ２が成立するように、ばね２５の力Ｗ２の値を設定すれば
、第三アーム２６が水平状態の場合におけるモーメント
Ｍ１とＭ２をバランスさせることができることは明らか
である。

次に、第三アーム２６が一点鎖線位置のように水平状態
から角度θ傾けられたとすると、揺動軸２９と合力Ｗ１
の作用線との距離がＬｌ−ｃｏｓθまでに短縮されるの
でモーメントＭＩＭｌ＝Ｗｌ・Ｌｌ・ｃｏｓθ と小さくなる。

しかるに、このとき、揺動軸２９とばね２５の力Ｗ２の
作用線との距離もＬ２・ＣＯＳθに短縮され、モーメン
トＭ２はＭ２＝Ｗ２・Ｌ２・ｃｏｓθ となるので、結局θの如何にかかわらず、Ｍ１＝Ｍ２（
ただし、ＭｌとＭ２は逆向き）の関係が常に成立するこ
とになる。

同様にして、重力が第一アーム７を下方に揺動させよう
とするモーメントをＭ３とすれば、このＭ３は第一アー
ム７が下方に揺動されるほど、小さくなるが、揺動軸８
と第一ばね２０の力の作用線（第一ばね軸１５の軸線と
一致する）との距離Ｌ４も第一アーム７が下方に回動さ
れるほど小さくなるので、前記モーメントＭ３と反対方
向のばね２０によるモーメントＭ４もＭ３に比例して小
さくなる。

したがって、ばね２０の力の大きさを適当に設定すれば
、第一アーム７が如何なる角度にある場合も前記モーメ
ントＭ３とＭ４とをバランスさせることができる。

よって、第一アーム７も任意の揺動角度に静止させるこ
とができる。

以上のことから本考案によれば、（イ）各アーム？、９．２６および医療機器３６を
載置された載置部３３を所望の位置に静止できるので、
使用者は載置部３３等の位置を容易に最適な位置に設定
することができる。

（ロ）前記載置部３３等の位置を手術中にも、手術の進
行状態に応じて、適宜容易に変更することができる。

（ハ）上記のように載置部３３等の位置を自由に選択で
きる上、架台全体が天井面から吊された状態で使用され
るため、床面上にスペースを取らないので、手術の際に
術者や看護婦等の動作の支障となることが非常に少なく
なる。

に）不要時には、第２図のように各アーム７゜９．２６
および載置部３３を天井面２に近い位置まで引き上げて
おけば、本架台および医療機器３６の保管にスペースを
取ることもない。

（ホ）基部を新設しないで、既設の手術灯等の照明灯の
アームを支持する基部に、第一回転部を、前記アームと
併存した状態で、回転自在に支持させることもできる。

という優れた効果を得られる。

【図面の簡単な説明】

第１および２図は本考案による医療用架台の一実施例を
、それぞれ異なる屈曲状態において示す側面図、第３な
いし６図は前記実施例の各部をそれぞれ拡大して示す断
面図、第７図は前記実施例における第三アームにかかる
モーメントを示す図である。１・・・・・・基部、２・・・・・・天井面、３・・・
・・・支軸、５・・・・・・第一回転部、７・・・・・
・第一アーム、８・・・・・・揺動軸、９・・・・・・
第三アーム、１０・・・・・・揺動軸、１１・・・・・
・第一リンクアーム、１２・・・・・・揺動軸、１３・
・・・・・調整ねじ、１４・・・・・・揺動軸、１５・
・・・・・第一ばね軸、１７・・・・・・ばね軸案内材
、２０・・・・・・第一ばね、２２・・・・・・第二回
転部、２３・・・・・・第二ばね軸、２５・・・・・・
第二ばね、２６・・・・・・第三アーム、２７・・・・
・・レバー２８，２９・・・・・・揺動軸、３０・・
・・・・第二リンクアーム、３１・・・・・・揺動軸、
３２・・・・・・調整ねじ、３３・・・・・・載置部、
３４，３５・・・・・・揺動軸、３６・・・・・・医療
機器、５０・・・・・・揺動軸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

天井側に取り付けられる基部と、この基部に、鉛直方向
に延びる軸を中心として回転自在に支持された第一回転
部と、この第一回転部に、一端部を、水平方向に延びる
軸を中心として揺動自在に支持された第一アームと、こ
の第一アームの他端部に、上端部を、水平方向に延びる
軸を中心として揺動自在に支持された第三アームと、一
端部を前記第一回転部に、他端部を前記第三アームの上
端部に、それぞれ水平方向に延びる軸を中心として揺動
自在に支持された第一リンク材と、前記第一アームに揺
動自在に支持されたばね軸案内材と、前記第一回転部に
、一端部を、水平方向に延びる軸を中心として揺動自在
に支持されるとともに、前記ばね軸案内材に軸方向に移
動自在に嵌合された第一ばね軸と、この第一ばね軸に貫
通された状態で、前記第一アームを上方に向って揺動す
るように付勢するコイルばねからなる第一ばねと、前記
第三アームの下端部に、鉛直方向に延びる軸を中心とし
て回転自在に支持された第二回転部と、この第二回転部
に、鉛直方向に移動自在に支持された第二ばね軸と、こ
の第二ばね軸の下端部に、一端部を、水平方向に延びる
軸を中心として揺動自在に支持された第三アームと、こ
の第三アームの他端部に、水平方向に延びる軸を中心と
して揺動自在に支持された載置部と、一端部を前記第二
ばね軸の下端部に、他端部を前記載置部に、それぞれ水
平方向に延びる軸を中心として揺動自在に支持された第
二リンク材と、一端部を前記第二回転部に、他端部を前
記第三アームの一端部に、それぞれ水平方向に延びる軸
を中心として揺動自在に支持されたレバーと、前記第二
はね軸を上方に付勢する第二ばねとを有してなり、前記
第一回転部、前記第一アーム、前記第三アームおよび前
記第一リンク材は、前記第一アームの揺動角度にかかわ
らず前記第三アームを常に鉛直方向に保持する４節回転
連鎖を構威し、また前記第二ばね軸、前記第三アーム、
前記載置部および前記第二リンク材は、前記第三アーム
の揺動角度にかかわらず前記載置部を常に水平方向に保
持する４節回転連鎖を構威し、かつ前記第三アームに対
する前記レバーの揺動軸は、前記第二ばね軸に対する前
記第三アームの揺動軸より、前記載置部から遠い位置に
あることを特徴とする医療用架台。