JPS6031675Y2 - 洗たく機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は洗たく機に関するもので、特にすすぎ水の清
浄度を検出する装置を備える洗たく機に関するものであ
る。

従来から、すすぎ水の清浄度を検出してすすぎ水の中の
洗剤分が十分なくなった時点ですすぎ動作を終了させる
ことが提案されている。

すすぎ水の洗剤濃度は第１図に示すように、すすぎ初期
において急激に低下するが、後期においてその変化が緩
やかになる。

従来のようにすすぎ運転を終了させるためには、洗剤濃
度の変化が緩やかになった点Ｐを検出しなければならな
い。

しかし検出器には避けられない誤差があり、例えば第１
図に示すように点Ｐの上下に合わせてａの誤差があると
、ｔｌだけの時間の誤差を生じる。

点Ｐにおける洗剤濃度の変化が緩やかであるため、この
ｔｌの誤差による時間の無駄と水の無駄は大きい。

また長期の使用につれて検出器と水との接触部分に汚れ
が蓄積してくると、点Ｐがさらに下に移動し、誤差が増
大するだけでなく、新品時に比して時間と水の無駄が大
きくなってくる問題があった。

この考案は、上記問題点を解決するもので、以下図面に
したがって説明すると、１は洗たく機の外筐で、洗たく
槽２を内装する。

３は洗たく機２内に設けたパルセータで、モータ４によ
りベルトを介して駆動される。

５は洗たく槽２内に給水する給水管で、電磁給水弁６に
より開閉制御される。

７は洗たく槽２の底部に連通した排水管で、電磁排水弁
８により開閉制御される。

９は洗たく槽２の上部側面に設けた溢水口で、溢水管１
０を介して外部へ導かれる。

１１はすすぎ水の清浄度を検出する検出器で、例えば、
すすぎ水中に一対の電極１２を挿入してその電源間の導
電度を測定する構造、または図示しないがすすぎ水に光
をあてすすぎ水を透過した光の明るさを測定する構造な
どが用いられる。

第３図は電気回路図で、１３は電源、１４はタイマモー
タ、８１〜Ｓ５はタイマモータによって制御されるカム
スイッチ、円は洗たく槽２内の水位に応動する水位スイ
ッチである。

第４図はカムスイッチＳ１〜Ｓ５の開閉動作を説明する
図である。

タイマのつまみを始動位置に合わせると、カムスイッチ
Ｓｌ、Ｓ２の接点ａ１水位スイッチＰＳの常閉接点ＮＣ
を通して電磁給水弁６に給電され、給水が開始される。

所定位置まで給水されると水位スイッチ円が常開接点Ｎ
Ｏへ切替わり、タイマモータ１４、モータ４が駆動され
、洗たく動作が開始される。

そして所定時間経過すると、カムスイッチＳ２．Ｓ３が
接点すへ切替えられ、電磁排水弁８に給電され、排水動
作が開始される。

排水予定時間を経過すると再びカムスイッチＳ２、Ｓ３
が接点ａへ切替えられ、給水およびそれに続くすすぎ動
作が開始される。

同時にカムスイッチＳ４が閉じられ、すすぎ動作は溢水
すすぎが遂行される。

またカムスイッチＳ５も閉じられ、検出器１１が動作を
開始する。

検出器１１の始動によってリレーコイル１５が励磁され
、タイマモータ１４と直列に接続した常閉型のリレー接
点１５ａが開放される。

結果、タイマモータ１４はこのすすぎ動作中停止してい
る。

検出器１１は、第１図において従来よりも洗剤濃度の濃
い点Ｑを検出する。

この点Ｑは、この時点であとある所定時間だけ溢水すす
ぎを継続したならば、すすぎ水がほぼ十分な清浄度にな
るであろう点に設定しておく。

例えば電極１２間の導電度においてｌｃｄの面積で長さ
１ｃｍ当り２００〜３００ミリモーに設定する。

この点Ｑを検出すると検出器１１はリレーコイル１５の
励磁を解き、リレー接点１５ａを閉じる。

タイマモータ１４が駆動され、カムスイッチＳ５が開放
されて検出器１１が電源から切離される。

そしてタイマモータ１４の時間制御によるすすぎ動作が
予め設計において定められた所定時間だけ継続される。

検出器によるすすぎ動作において、あと所定時間だけす
すぎ動作を継続することによってすすぎ水がほぼ十分な
清浄度に達しているであろう時点Ｑを検出しているから
、この所定時間のすすぎ動作の継続でほぼすすぎが完了
する。

この洗たく機ではすすぎの完了を検出しないが、実験的
にも上記動作によって実用上十分なすすぎ効果が得られ
ることが確められた。

以上のようにこの考案は、溢水すすぎ洗いを行なう洗た
く機において、水中の洗剤濃度をその変化が比較的急な
所で検出し、それにもとづいて所定時間だけ溢水すすぎ
洗いを時限装置により継続するものであるから、第１図
に示すように検出点Ｑの上下に誤差ａがあっても時間の
誤差ｔ２を小さくおさえることができる。

したがって検出器の誤差による時間の無駄、水の無駄を
少なくすることができる。

また長期の使用によって検出器と水との接触部分に汚れ
が付着して検出点に移動を生じても、それによるすすぎ
時間、使用水の増大を小さくおさえることができるもの
で、長期にわたって安定した性能を発揮する。

なお、この考案の洗たく機においてはすすぎ水の清浄度
を検出した時点では未だ十分な清浄度に達していないが
、その検出にもとづいてほぼ完了するまですすぎ洗いを
時限装置により継続するので、実用上十分なすすぎ効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はすすぎ水の清浄度の変化を示すグラフ、第２図
はこの考案を具体化した洗たく機の縦断面図、第３図は
電気回路図、第４図はタイマのカムスイッチの開閉動作
説明図である。 付号の説明 １１：検出器、１４：タイマモータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽内に給水を継続する一方洗たく槽の上部側面に設
   けた溢水口から洗たく槽内のすすぎ水を排出する溢水す
   すぎ洗いを行なう洗たく機において、すすぎ時間に対す
   る洗剤濃度の変化が緩やかになる手前であって未だ比較
   的急な時点で洗剤濃度を検出する検出装置と、その検出
   装置の動作にもとすいて所定時間だけ上記溢水すすぎ洗
   いを継続する時限装置とを備える洗たく機。