JPS6031655Y2 - 回転式電気かみそり - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転式電気かみそりの刃部構造に関する。

従来、多数のひげ導入用開口部を有した外刃の内面を内
刃が回転摺接する電気かみそりにおいては、外刃刃先角
はどこも一定であり、又、内刃の刃先角も一定であった
。

回転式電気かみそりにおいては、外刃の中心部は外周部
に比べ内刃の摺動速度が小さくなり、従って、ひげを良
好に切断できず、外刃の場所によりひげ切断具合が異な
るもので不都合をきたしていた。

しかるに、本考案は多くの場合、皮膚と最も多く接する
外刃の中心部側もひげ剃りを良好ならしめるように、同
時にひげのさそい込みを良くし、こうして切れ味を著し
く向上することを目的とする。

本考案の要旨は、 回転する内刃の刃先に対向する刃先の刃先角αを外周部
側より中心部側を小さく形成した外刃と、刃先角βを外
周部側より中心部側を小さくし、外刃の内面に摺接する
内刃とを有し、外刃の前記刃先のうち前記内刃の刃先と
対向する側の刃先角αをその反対方向側の刃先の刃先角
γより小さく設定したものである。

以下、本考案を実施例に基づいて詳細に説明する。

第１図は、一実施例の平面図、第２図は第１図の要部の
組立断面図、第３図は、外刃と内刃の部分断面図である
。

１はＮｉ、 Ｎｉ−Ｃｏ、ステンレス材などからなる薄
板可撓性を有し、多数のひげ導入用小孔２を有した外刃
である。

この外刃１の断面は第３図のようになっており、小孔２
をとりかこんで、骨部３が設けられている。

この外刃１の内面には、ステンレス材等の薄板からなる
内刃４が第２図のように内刃支持具５に支持されてモー
ター６により回転させられている。

ここで第３図のように、外刃１の骨部３には、内刃４と
ひげを挾み切る刃先３ａが形成されているが、その刃先
角αは、外刃１の中心部１ａ側では小さく、外周部１ｂ
側では代きくなっている。

その変化の仕方は、中心部１ａ側から外周部１ｂ側にか
けて徐々に大きくしてもよく、又、第１図のように皮膚
と最も多く接する領域である半径方向で外刃の中心から
３分の２以内の短孔領域部分は、上記αを小さくほぼ同
一角度とし、その外周にて上記αを徐々に大きく形成し
てもよい。

従って、外刃の中心部側においては、内刃の摺動速度が
外周部に比し小さくても、内刃の上記刃先角αが小さい
ので鋭角な刃先となりひげを抵抗少なく切断することが
でき、外刃全域にわたって均一なひげそり具合をもたら
すことができるようになった。

又、第１図の外刃のように、中心部の小孔２を外周部に
対し、小さく形成すると、この小孔２内に入ったひげが
ひげ切断時に切削抵抗により、孔内を移動する距離が少
なくなることと相まって、ひげを短かく切ることができ
、又、外周部においては小孔２が大きいので長い毛を切
断することができるものである。

更に、第３図のように内刃の刃先角βについても、中心
部側を外周部に対し小さくすると、外刃の刃先角αにお
ける前述の効果を倍増させることができる。

この場合でも、該βは外周部側から中心部側にかけて徐
々に小さくしてもよいが、上述の外刃刃先角αのように
、中心から３分の２の半径領域は小さな同一角度を有す
るようにしてもよい。

なお、外刃の刃先角αを少さくすると、骨部３の強度を
十分確保することがむずかしいが、強度を確保するため
には骨部の幅を広くしなければならず、外刃開孔率が低
下し、ひげのさそい込みが悪くなるが、この開孔率を上
げるため、骨部断面を第３図の外刃拡大図である第４図
、又外刃の他の実施例を示す第５図のように、いろいろ
工夫している。

第４図は、内刃回転方向中に対面する刃先の角度αを小
さくし、その反対方向側３ｂの角度γを大きく、例えば
９０°近くにする例であり、第５図は、刃先３ａの先端
のみ（好ましくは骨部３厚の１７２以下）鋭角にして、
他の部分３Ｃを急激に立ち上がらせた例である。

各図中Ｐは内刃回転方向側を示す。

上記各外刃は、プレス加工により容易に得られるが電鋳
加工、腐食加工でもよい。

なお、上記外刃の好ましい例としては、外周部側に対し
中心部側の刃先角減少量は、５〜４５°、最適は、１０
〜３０’程である。

上記骨部３の下面凹部３ｅは、シンク部で内刃との接触
抵抗を減じさせるものである。

第６図は、外刃の他の実施例で、中心部に凹陥部１１ａ
を有し、その外周に円形部１１ｂを有した外刃１１の断
面図である。

その頂部ｌｉｅは円形部１１ｂに対し外刃中心線１１ｄ
寄りに位置、その円弧Ｒの中心線１１ｅ線上にある。

この頂上部１１ｃの内方に該頂上部より多少低いコーナ
一部１１ｆがあり、該コーナ一部１１ｆには長孔が配さ
れ長毛を切断する。

この場合においても、外刃の刃先角αは、外周部に対し
、中心部側を小としである。

又、内刃の刃先角βも同様としてもよい。

第７図は他の実施例を示す外刃孔の断面図で、中央凹陥
部２１ａを有している点は第６図と同じであるが、第６
図のようなコーナ一部がなく、中心線２１ｄから外周部
までが曲線にて形成されているものであり、外刃刃先角
又は内刃刃先角の形成は第６図と同様である。

以上の如く本考案は、外刃の骨部において回転する内刃
の刃先に対向する刃先の刃先角αと、この刃先と対向す
る内刃刃先の刃先角βをともに外周部側より中心部側を
小さく設定したことにより、回転内刃の摺動速度が外周
部に比べ小さい中心部においてもひげを鋭く切断するこ
とができ、従って皮膚と最も多く接する外刃の中心部の
ひげ切断を著しく良好とすることができ、加えて外刃の
骨部において内刃刃先と対向する刃先の刃先角αをその
反対側の刃先角γより小さく設定することにより骨部の
強度を弱めることなくひげのさそい込みを良好とし、総
じて切れ味の向上をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

各図は、本考案の実施例を示し、第１図は要部の平面図
、第２図は第１図に対応する要部の組立断面図、第３図
は外刃、内刃の部分拡大図、第４図は第３図の外刃の拡
大図、第５図は他の実施例における外刃骨部の拡大断面
図であり、第６図、第７図は他の実施例における外刃の
断面形状図である。 １．１１．２１・・・・・・外刃、１ａ・・・・・・外
刃中心部、１ｂ・・・・・・外刃外周部、α・・・・・
・外刃刃先角（内刃の刃先と対向する部分）、γ・・・
・・・外刃刃先角（内刃の刃先と対向する部分と反対方
向の部分）、４・・・・・・内刃、β・・・・・・内刃
刃先角、Ｐ・・・・・・内刃回転方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転する内刃の刃先に対向する刃先の刃先角αを外周部
   側より中心側を小さく形成した外刃と、刃先角βを外周
   部側より中心部側を小さくし、外刃の内面に摺接する内
   刃とを有し、外刃の前記刃先のうち前記内刃の刃先と対
   向する側の刃先角αをその反対方向側の刃先の刃先角γ
   より小さく設定したことを特徴とする回転式電気かみそ
   り。