JPS6031591B2 - 鋳造設備の集じん装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は鋳造設備の集じん装置に関する。

周知のように鋳造設備には鋳型の製造設備、鋳込み工程
設備などに加えて、鋳物の原材料である鋳鉄の溶解炉、
および鋳型の材料となる砂の各処理、濃練などを行なう
鋳物砂処理設備が設備されている。かかる鋳造設備では
各工程で多くの粉じんを生じるため作業環境保護の面か
ら各工程ごとに集じん装置が装備されている。ところで
．キュポラ、アーク炉などの各種電気炉等の溶解炉に生
じる粉じんを含む廃ガスは極めて高温である。

これに対し鋳物砂処理設備ではその処理工程で水を多く
使用することから、該処理設備より生じる粉じんは湿気
を多く含んである。このように溶解炉と砂処理設備に生
じる粉じんの性質が異なることから、従来の集じん装置
では、それぞれ別個の専用集じん機を設けている。この
従来の集じん装置を第１図に示す。第１図において、１
は溶解炉、２は砂処理設備を示す。溶解炉１に対する集
じん系統はフード３、集じんダクト４、火炎防止用一次
フィル夕５、ガス冷却器６、バックフィル夕７、送風フ
ァン８および煙突９などからなる。すなわち先記のよう
に溶解炉１からの廃ガスは高温であり、しかも或る場合
にはＣＯを含み、また原材料にダライ粉、油などが混入
していると火炎を生じることもあって廃ガスを直接バッ
グフィルタ７へ導くことができず、その手前側には火炎
防止用一次フィル夕５と、例えば水燈霧式のガス冷却器
６などが設備上必要になる。一方、砂処理設備２に対す
る集じん系統はフード１０、集じんダクト１１、ベンチ
ュリースクラッパ１２、および送風ファン８、煙突９な
どからなる。すなわち砂処理設備２で生じる粉じんは湿
気を多く含んでいるために、特にこの粉じんの性質に合
わせて洗浄式集じん機であるベンチュリ−スクラッパ１
２が採用されている。しかしながら周知のようにベンチ
ュリースクラツパは、その凝集沈澱槽内に生じたスラッ
ジを処理するためには特別な汚水処理設備が必要であり
、設備費、ランニングコストなどがバッグフィル夕に較
べて極て高価である。このように従釆の集じん装置では
溶解炉と砂処理設備にそれぞれ別々な専用集じん機を設
備しているので、鋳造設備全体としての集じん装置は複
雑、高価で、かつ保守も厄介となるなどの難点があった
。本発明は上記の点にかんがみなされたものであり、そ
の目的は溶解炉と鋳物砂処理設備に対する集じん系統を
巧みに組合わせることにより、集じん装置の大中な簡略
化、設備費の低減化を図ることにある。

かかる目的を達成するために本発明によれば、溶解炉用
集じんダクトと砂処理設備用集じんダクトを接続してそ
れぞれ溶解炉および砂処理設備より吸引回収した高温の
含じんガスと高温の含じん気流とを集じんダクト内で合
流させることにより温度および湿度を低下させ、次いで
バッグフィルタのごとき集じんフィル夕を通して合流含
じんガスより粉じんを除去するよう構成される。

以下本発明の実施例を図面に照して詳述する。

第２図において、フード３を通じて溶解炉１に生じる高
温の含じんガスを吸引回収する熔解炉用集じんダクト４
の途中には、フード１０を通じて砂処理設備２に生じる
高温の粉じんご吸引回収する砂処理設備用集じんダクト
１１が接続箇所Ｐで接続されている。更に該ダクト４，
１１の接続箇所の後段はバッグフィル夕７、吸引送風フ
ァン８、煙突９などが配備されている。上記構成におい
て、送風ファン８の運転により溶解炉１より吸引回収し
た高温の含じんガス流Ａと、砂処理設備２より吸引回収
した高湿の含じん気流Ｂとは途中集じんダクト内で合流
し、互に漁流し合って共通なバッグフィル夕７へ入り、
ここで粉じんが除去され、清浄化されたガスが煙突を通
じて大気中に排気される。

上記本発明の集じん装置によれば、高温の含じんガス流
Ａと高温の含じん気流Ｂとが集じんダクト内で合流され
るので、両者は互に干渉し合って温度および湿度がとも
に低下する。

従って、溶解炉１より生じる高温の含じんガスに対して
は、従釆装置における火炎防止用一次フィル夕、および
ガス冷却器が省略できて直接バッグフィルタ７への導入
が可能になる。更に砂処理設備２より生じる高温の粉じ
んに対しても集じんダクトの途中で湿度が低下するので
、もはや洗浄式集じん機であるベンチュリースクラッパ
を特別に採用することなく、運転、取扱いの簡単なバッ
グフィルタによる集じん処理が可能になり、従来溶解炉
と砂処理設備とでそれぞれ別々に設備していた集じん機
を１基のバッグフィルタで共用することができる。この
結果、従釆の集じん装置と較べて設備、保守の大中な簡
易化が図れる実用的効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来における集じん装置の系統図、第２図は本
発明実施例による集じん装置の系統図である。 １・・・・・・鋳鉄溶解炉、２・・・・・・鋳物砂処理
設備、４・・・・・・溶解炉用集じんダクト、７・・・
・・・バッグフィルタ、８・・・・・・送風ファン、１
１・・・・・・砂処理設備用集じんダクト、Ａ・・・・
・・高温の含じんガス流、Ｂ・・・・・・高温の含じん
気流、Ｐ・・・・・・集じんダクトの接続箇所。 ナ２図 牙１図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 集じんフイルタより手前位置で鋳造金属溶解炉用集
   じんダクトと鋳物砂処理設備用集じんダクトとを接続し
   てそれぞれ溶解炉および砂処理設備より吸引回収した高
   温の含じんガスと高湿の含じん気流とを集じんダクト内
   で合流させ、次いで集じんフイルタを通して合流含じん
   ガスより粉じんを除去するように構成したことを特徴と
   する鋳造設備の集じん装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の集じん装置において
   、集じんフイルタがバツクフイルタである鋳造設備の集
   じん装置。