JPS6030291Y2 - 機械式つかみ装置の開閉機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、容器等をクレーンで吊上げ移動運搬するにあ
たり使用する機械式つかみ装置の開閉機構に関する。

原子力施設、核燃料処理工場等におけるグローブボック
ス内で放射性物質等を収納した容器をクレーンで吊り上
げ移動運搬するにあたり、てこの原理を利用し吊上時に
容器の垂直方向に働く力をてこ−リンク機構を用いて水
平方向の力に変換し容器を把握する機械式つかみ装置が
使用されるが従来、この種の装置は吊り代が大きいため
グローブボックス等の高さが制限された室内で使用する
場合きわめて不便であった。

本考案はこのような欠点を解決するもので、本考案は吊
り代が小さく、遠隔操作で自動的につかみ、はなすこと
ができる機械式つかみ装置の開閉機構を提供するもので
ある。

以下、本考案を実施例につき図面にもとづいて説明する
。

本実施例は、つば付き容器のつかみ装置として適用され
るものであって、第１〜３図において、１．１′は中央
部、縦方向にスリット２，２′が穿設された左右対称な
枠板で、基板３に固着されると共にステーボルト４，４
′により平行に保持され、装置本体が構成される。

５，５′は山形レバーで、一端に容器を把握するつかみ
金具６，６′がボルトナツトを介し固定され、他端には
ローラ軸７，７′が設けられ、その頂部は本体両端部に
設けた軸８，８′に回動自在に取付けられる。

９は方形板状に形成された作動錘で、枠板１゜１′の中
間に上下動自在に設けられると共に、この作動錘にはス
リット２，２′に係嵌して枠板１側面から突出する作動
軸１０が付設され、更に作動錘９の上端には吊金具１１
が、上部両側には左右対称に作動錘９より薄手の板で形
成され、レバー５．５’のローラー軸７，７′と係合す
る溝１３．１３’を備えた連結板１２．１２’が付設さ
れる。

１４．１４’および１５．１５’はそれぞれ枠板１，１
′に上下方向に対向して突設された案内部材で、作動錘
９の横方向の移動を抑制すると共に、案内部材１４，１
５および１４’、１５’の間で形成されたスリット内を
連結板１２．１２’が摺動するよう構成される。

１６は鉤形片で作動軸１０と係合する係合部１７が設け
られると共に、その先端部にはスリット２内を降下して
当接した作動軸１０が摺動する下向きの傾斜面１８が形
成され、さらにこの傾斜面は転向して係合部上面１７ａ
につらなるよう構成され、又、係合部下面は後方に傾斜
し、係合した作動軸１０を更に降下せしめるに伴って作
動軸の先端が鉤形片１６を軸方向（前方）に押し出すよ
う構成された案内溝１９が形成される。

鉤形片１６の下端部は枠板１のスリット下方に固着され
た軸２０に回動自在に枢支されると共に、一端を枠板１
に固着された引張りバネ２１により常時時計方向に回動
するよう引きつけられ、かつその回動は、傾斜面１８の
先端部のやや下方がスリット２内を降下した作動軸１０
と当接する点に位置するよう枠板１に固着された止杆２
２により制限される。

更に鉤形片は枢支軸２０の先端に取付けた押しバネ２３
を介して軸方向（前後）に移動できるよう構成される。

以上のように構成された本考案の開閉機構について説明
する。

第４図は吊金具１１にクレーンのフック（図示せず）を
かけ、容器を把握して吊上げた状態の作動軸１０と鉤形
片１６の関連を示すももので、この時点で作動錘９は上
方に吊上げられるため、第２図実線で示すようレバー５
，５′のローラー軸７．７′は上方に引上げられるた４
め軸８，８′を支点としてつかみ金具６，６′は内側に
移動し容器は把握される。

このようにして吊上げた容器を所定の位置に移動、着地
させた後、更にクレーンを操作してフックを降下させる
と、装置本体は静止するが、更に作動錘９は自重で降下
し、これに伴って作動軸１０も降下し第４図点線で示す
ごとく鉤形片１６の傾斜面１８に当接し、次いで第５〜
６図に示すように、作動軸１０は引張りバネ２１の張力
に抗して鉤形片１６を反時計方向に回動させながら傾斜
面１８上を摺動、降下し、作動軸１０が傾斜面１８をは
なれると同時に鉤形片１６はバネ２１により引きつけら
れ時計方向に回動するため、作動軸１０は第７図に示す
ごとく鉤形片の係合部１７に係合する。

この時点における作動錘９は第２図１点鎖線で示す位置
に降下し、レバー５．５′は押し下げられるため、はさ
み金具６゜６′は外側に移動しつかみは解除される。

従ってこの状態でクレーンを操作して作動錘９を引上げ
ると、作動軸１０は係合部上面１７ａに係止されるため
、装置は容器をはなし、つかみ金具６゜６′を開放した
状態で吊上られる。

次に、容器を吊上げる場合は、クレーンを操作して第７
図の状態の装置を所定の容器の上部に移動、降下させ装
置の基板３を容器の上端に当接させると装置本体の降下
は停止するが、更にクレーンを降下させると作動錘９は
自重で降下し、これに伴って作動軸ＩＤはその先端で押
しバネ２３の圧力に抗して鉤形片１６を前方に押出しつ
つ、第７図点線で示すよう係合部下面１７ｂに形成され
た案内溝１９に沿って降下し係合部１７から離脱する。

作動軸１０が保合部から離脱すると次いで第８図に示す
ごとく鉤形片１６はバネ２１により引きつけられ時計方
向、所定の位置まで回動する。

従って、この時点でクレーンを操作して吊上げると、作
動軸１０は係合部１７に係合されることなく、作動錘９
は引上げられ、第２図で示すごとく作動錘に付設された
溝１３，１．３’と係合するレバー５，５′のローラー
軸７，７′は上方に引上げられた軸８゜８′を支点とし
てつさみ金具６，６′は内側に移動し容器を把握、吊上
げる。

尚、作動軸１０が鉤形片１６をはなれら第４図点線で示
す位置に移ると同時に鉤形片１６はバネ２３により押さ
れて元の位置に復帰する。

以上のくり返しで、容器を自動的につかみ、はなすこと
ができる。

本考案は以上のように構成されているので、本考案によ
れば従来の機械式つかみ装置に比較１１、吊り代が小さ
く、かつ遠隔操作で自動的につかみ、はなすことが出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるつかみ装置の平面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ線における一部切断正面図、第３図は第１
図のＢ−Ｂ線における切断面図、第４〜８図は本考案を
説明する作動軸と鉤形片の関連を示す図面である。 １．１′・・・・・・枠板、２，２′・・・・・・スリ
ット、３・・・・・・基板、５，５′・・・・・・レバ
ー、６，６′・・曲っかみ金具、９・・・・・・作動錘
、１０・・・・・・作動軸、１１・・・・・・吊金具、
１６・・・・・・鉤形片、１７・・・・・・係合部、１
８・・・・・・傾斜面、１９・・・・・・案内溝、２０
・・・・・・枢支軸、２１・・・・・・引張りバネ、２
３・・・・・・意しバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部に縦方向のスリットを會設した左右対称の平行に
   保持された２枚の枠板の中間に、吊金具を備えた作業錘
   を上下動自在に設け、該作動錘に上記スリットに係嵌し
   て枠板側面から突出する作動軸を付設し、該作動軸下方
   位置の枠板側面に、先端に前記作動軸が摺動する傾斜面
   を形威し、この傾斜面を転向させ係合部の上面とすると
   共に係合部下面を後方に傾斜させてなる鉤形片を、上向
   きにして枢支すると共に該枢支軸の先端に取付けた押し
   バネを介し前後動自在となし、かつ枠板に付設した引張
   りバネ、および止杆を介し前記傾斜面の先端のやや下方
   が降下する作動軸と当接する点に位置するよう構威し、
   降下して傾斜面と当接した作動軸を、引張りバネに抗し
   て鉤形片を回動させつつ、傾斜面を摺動、降下させ、傾
   斜面をはなれると同時に引張りバネを介し回動する鉤形
   片の係合部に係合させ、更に係合した作動錘を降下させ
   ると共に作動軸の先端が押しバネに抗して鉤形片を前方
   に押出しつつ降下し、保合部から離脱すると同時に鉤形
   片を引張りバネにより回動、原位置に復帰させ、そのま
   ま作動錘を上昇させることにより作動軸を鉤形片から離
   脱させるようにして、その作動錘の上下運動により該作
   動錘に連結されたレバーを駆動してつかみ金具を開閉さ
   せることを特徴とする機械式つかみ装置の開閉機構。