JPS6028531Y2 - 噴霧用手動ポンプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、噴霧用手動ポンプに関し、特に２本のダイ
ヤプラムポンプを交互に作動しうるようにした手動ポン
プに関するものである。

従来から使用されている手動式噴霧器は、薬液タンクと
このタンクと一体に設けた加圧ポンプから成るものであ
ったため、タンクは加圧力に耐える必要があり、且つポ
ンプを支持するために相当の強度を必要とした。

そのため重量が大となって作業者に負担を与え、またポ
ンプの加圧バンドルを肩越しに操作しなければならず、
甚だ不便であった。

そこで、この考案者らは先に、加圧ポンプとタンクとを
分離した噴霧器に関する発明を行ないすでに特許出願し
ている（特願昭５６−１２６０８６号）。

上記の加圧ポンプは、１本のダイヤフラムポンプを有腰
これをバンドル操作によって駆動するようにしたもので
あるため、バンドルの１往復当りポンプが１回作動する
構造になっている。

そのため、吸引能力が低い欠点がある。

この考案は上記と同様に薬液タンクと分離した加圧ポン
プに関し、並列２本のダイヤプラムピストンを交互に作
動せしめることにより、ポンプの吸引能力を向上するよ
うにしたものである。

すなわち、この考案はケーシング、弁箱、一時貯留室及
び流入路を共用する２本のダイヤプラムポンプを設け、
各ポンプのシリンダに設けたラックにそれぞれバンドル
の駆動によって逆回転するピニオンを噛み合せ、上記流
入路に液体流入口、空気流入口及び閉塞位置の切替コッ
クを設け、各ポンプの流出路を一時貯留室に連通し、且
つ一時貯留室を噴霧ノズルへ通じる通路に連通した構成
としたものである。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する
。

この考案のポンプは、左右２本並列に設けたダイヤフラ
ムポンプ１，１を有する。

各ポンプ１は、ケーシング２、弁箱３及び一時貯留室４
を形成するカバーケース５を共用している。

また、弁箱３に設けた流入路６も共用している。

ケーシング２は左右一対の平行なシリンダ７と、そのシ
リンダ７に連通したダイヤフラム室８とから威る。

シリンダ７にはピストン９が挿入されている。

またシリンダ７の相互の対向面に開放部１０を設け、各
開放部１０にピニオンギヤ１１の一部を臨ませ、ピスト
ン９に形成したラック１２にこれを噛み合わせている。

上記のピニオンギヤ１１相互間には、共通の駆動ピニオ
ン１３が噛み合っており、このピニオン１３にクランク
形の駆動バンドル１４（第２図参照）を着脱自在に連結
しである。

したがって、バンドル１４を往復動させると駆動ピニオ
ン１３が一定の回転角の範囲を往復回転し、２本のピス
トン９を交互に反対方向に作動させる。

ピストン９の先端にはダイヤフラム１４が固着されてお
り、ダイヤフラム１４の周縁は、ケーシング２と弁箱３
の間で挾持されている。

弁箱３は前記のダイヤプラム室８と対向した圧力室１５
を有し、その圧力室１５は第１弁孔１６を通じて流入路
６と連通し、また流出路１７及び第２弁孔１８を通じて
一時貯留室４と連通している。

第１弁孔１６には、流入路６から圧力室１５への液体又
は気体の流入を許容するがその逆流を阻止する逆止弁１
９が設けられている。

また、第２弁孔１８には圧力室１５から貯留室４への液
体又は気体の流入を許容するがその逆流を阻止する第２
逆止弁２０が設けられている。

また、流入路６の端部には切替コック２１（第２図参照
）が装着されている。

流入路６は薬液タンクからの薬液流入口２２及び空気流
入口２３が設けられており、コック２１のバンドル２４
を操作することにより、これらの各流入口２２．２３及
びこれらのいずれにも通じない閉塞位置に切替えること
ができる。

また、前述の一時貯留室４は弁箱３に設けた通路２５に
よって開閉コックを経て噴霧ノズルに接続されている。

なお、第１図において２６及び２７は工作上生じた穴を
閉塞するための栓である。

次に、上記ポンプの作用について説明する。

噴霧ノズル側の開閉コックを閉めることにより通路２５
を閉塞し、切替コック２１を操作して薬液流入口２２を
流入路６に連通ずる。

この状態でバンドル１４を操作すると、ピニオン１３，
１１，１１を介して左右のシリンダ９が交互に上下動し
、圧力室５が負圧になった際に第１逆止弁１９を通じて
薬液を吸引し、正圧になった際に第２逆止弁２０を通じ
て一時貯留室４へ送り出す。

このようにして所定量の薬液が貯留されると、切替コッ
ク２１を操作して空気流入口２３を流入路６に連通し、
前記の場合と同様にバンドル１４を操作して空気を貯留
室４に押し込み、貯留室４の内部の空気を加圧する。

その後、噴霧ノズル側のコックを開いて通路２５を開放
すると、薬液が噴霧ノズルから押出される。

この状態になったときに、切替コック２１を薬液流入口
２２に切替え、バンドル１４を操作シて薬液を貯留室４
へ送り続けると、貯留室４内の空気は逃げないから、一
定範囲の圧力が維持され、薬液の噴霧が維持される。

こうして、使用中に薬液の噴出力が弱まったとき、当初
の操作を繰返えして噴霧を継続する。

以上述べたように、この考案はシリンダ７、ピストン９
、ダイヤフラム１４′、圧力室１５、第１、第２逆止弁
１９，２０からなるダイヤプラムポンプを左右に２本並
列に設け、これらを半周期ずらせて交互に作動するよう
にしたものであるるから、１往復のバンドル操作によっ
て２回のポンプ作用を行うことができる。

したがって、従来のように１往復のバンドル操作によっ
て１回のポンプ作用しか行なえないものに比べ、その能
力を倍増することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断正面図、第２図は縦断側面図である。 １・・・・・・ダイヤフラムポンプ、２・・・・・・ケ
ーシング、３・・・・・・弁箱、４・・・・・・一時貯
留室、６・・・・・・流入路、７・・・・・シリンダ、
９・・・・・・ピストン、１０・・・・・・開放部、１
１・・・・・ゼニオン、１２・曲・ラック、１３・・・
・・・駆動ピニオン、１４・・・・・・バンドル、１５
・・・・・・圧力室、１６・・・・・・第１弁孔、１７
・・・・・・流出路、１８・・・・・・第２弁孔、１９
・・・・・・第１逆止弁、２０・・・・・・第２逆止弁
、２１・・・・・・切替コック、２２・・・・・・薬液
流入口、２３・・・・・・空気流入口、２５・・・・・
・通路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング、弁箱、一時貯留室及び流入路を共用する２
   本のダイヤプラムポンプを設け、各ポンプのシリンダに
   設けたラックにそれぞれバンドルの駆動によって逆回転
   するピニオンを噛み合せ、上記流入路に液体流入口、空
   気流入口及び閉塞位置の切替コックを設け、各ポンプの
   流出路を一時貯留室に連通し、且つ一時貯留室を噴霧ノ
   ズルへ通じる通路に連通してなる噴霧用手動ポンプ。