JPS6027888Y2 - 製氷機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は給水管に介在する給水電磁弁を開いて貯水タン
ク内に給水された水を冷凍装置にて冷却される製氷部材
に循環して製氷動作を行なう製氷機の改良に関する。

従来、この種の製氷機は給水電磁弁を開くことよって給
水管から貯水タンクの所定水位に給水を行なっており、
更に製氷運転によって水位が減少しても製氷運転を終了
するまでは次の給水を行なわない様にしているが一般的
である。

しかし、通常使用される給水弁は水道水中に含まれる塩
素イオンによってダイヤプラムのゴムが劣化で水洩れを
生じたり、また水道水中の塵がダイヤフラムなどに挾ま
って水洩れを生じたりするために給水弁が閉じている場
合でもこの浅水が貯水タンクに供給されることになる。

従って、製氷運転を貯水タンク水位の減少によって終了
する方式のものは所定の氷厚以上に氷が厚くなったり、
浅水が極端に多い場合は水位がなかなか減少せず製氷運
転を終了しなかったりする様な欠点を生じる。

また製氷運転をタイマーや感温装置によって制御する方
式のものにおいてもこの種の製氷機が水循環式製氷系統
を構成しているめに給水温度の低下が鈍くなり製氷能力
が低下する欠点を来たすことになった。

本考案は斯かる点に鑑み浅水が貯水タンクに入らない様
に構成することによって従来の欠点を確実に解消するこ
とを主たる目的とし、しかも給水電磁弁あるいは水位制
御装置の故障等によって給水が停止しないときも貯水タ
ンクからの溢水を防止する構成の製氷機を提供するので
ある。

以下に本考案の一実施例を図面に基づき説明する。

第１図に於いて、本体１内は裏面に冷凍装置の蒸発パイ
プ２を装着した製氷部材３が傾斜設置され、その下方に
は貯水タンク４が配置され該タンク４内の水を循環ポン
プ５にて散水器６に導き、散水器６から製氷部材３上に
流して再び貯水タンク４へ帰還する流水循環式製氷系統
を構成する。

また製氷部材３の低端縁前方は板氷切断用ヒーター装置
７が配設されている。

更に貯水タンク４にはオーバーフローパイプ８が立設し
他端を本体外適所に開口している。

９は途中に給水電磁弁１０を介在し、先端を貯水タンク
４に臨ましめた給水管である。

１１は給水電磁弁１０が閉じているとき該給水弁１０か
ら洩れる水をオーバーフローパイプ８に導く池水案内管
であり、第２図に詳細を示す様に給水弁１０より下流の
給水管９を下方に分岐した細管で構成している。

而して製氷運転を終了し次のサイクルの製氷用水を給水
するように給水電磁弁１０が開く、給水管９から貯水タ
ンク４へ給水動作が行なわれる。

このとき水流方向、抵抗、管径そして水圧の関係から大
部分は給水管９から貯水タンク４に給水され、池水案内
管１１には僅かに水が入る様になるが給水動作にはほと
んど影響しない。

この様に給水電磁弁１０が開いて本来の給水動作が行な
われるときは、給水管９から貯水タンク４の所定水位に
給水される。

しかし、給水を行なわない様に給水電磁弁１０閉じてい
るときであっても例えばダイヤフラムにゴミが挾まった
り、水道水中に含まれる塩素イオンによりダイヤプラム
が劣化して給水電磁弁１０から水洩れを生じるときがあ
る。

この様なとき浅水は浅水案内管１１に入りオーバーフロ
ーパイプ８に導かれ排水される貯水タンク４に必要なと
き以外に余分な水が供給されることはない。

なお第３図に本考案の他の実施例を示す様に給水管９を
途中で切り離し出口側９ａを小径にし、入口側９ｂを大
径にし切り離し部１２には池水案内管１１を接続する。

而して給水電磁弁１０が開いたとき水は出口側９ａから
入口側９ｂに飛び込み貯水タンク４に給水されるが、浅
水は切り離し部１２から池水案内管１１に入りオーバー
フローパイプ８に導かれ排水される様になり実施例と同
等の働きを期待できる。

本考案は以上の様に給水動作を行なわない様に給水電磁
弁が閉じているとき給水電磁弁から水が洩れた場合、こ
の浅水をオーバーフローパイプに導いて排水される様に
浅水案内管を設けて必要なとき以外は貯水タンクに余分
な水が供給されない様にしているため、水位の減少よっ
て製氷運転を終了する方式のものにおいては常に一定の
氷厚を生成したとき製氷運転を終了することができ、ま
た製氷運転をタイマーや感温装置によって制御するもの
において給水温度の低下を鈍くすることがないため製氷
能力を低下するとがなくなる等の実用的な利点を奏する
。

更に浅水を排水するオーバーフローパイプが貯水タンク
に立設しているため、給水電磁弁あるいは水位制御装置
の故障によって給水が停止しない様なことかっても貯水
タンクから溢水することもなくオーバーフローパイプか
ら排水することができ貯水室を水浸しにすることもない
利点を重ねて奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案製氷機の概略構成図、第２図は本考案の
要部拡大図、第３図は本考案の他の実施例図で示す。 ３・・・・・・製氷部材、４・・・・・・貯水タンク、
８・・・・・・オーバーフローパイプ、９・・・・・・
給水管、１０・・・・・・給水電磁弁、１１・・・・・
・池水案内管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水管に介在する給水電磁弁を開いて貯水タンク内に給
   水された水を、冷凍装置にて冷却される製氷部材に循環
   して製氷動作を行なう製氷機に於いて、前記給水電磁弁
   が閉じているとき該電磁弁から洩れる水を前記貯水タン
   クの水位を規定するオーバーフローパイプに導く池水案
   内管を前記給水電磁弁より下流に設けた事を特徴とする
   製氷機。