JPS6026980Y2 - エクストル−ジヨンコ−タ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエクストルージョンコーターの改良に関するも
のである。

通常エクストルージョンコーターは相互に接触スルバッ
クアップロール、ニップロール及び冷却ロールを備え、
ニップロールと冷却ロールとの接触部にＴダイスが対向
するよう設けられてなっている。

そしてコーティングに供される紙等の基材はバックアッ
プロールとニップロールとの上を通ってニップロールと
冷却ロールとの間を通過し、この通過時にＴダイスから
垂下するポリエチレン等の溶融合成樹脂が付着せしめら
れ、かつ加圧させられて、積層シート （フィルムも含
む）として排出させられる。

ところで、このコーティングに際しては、上記Ｔダイス
からカーテン状に垂下する溶融合成樹脂の両側にネック
イン現象が発生する。

このため溶融合成樹脂の幅はＴダイスのスリットから出
た直後急に狭まってしまう。

従って、Ｔダイスから垂下する溶融合成樹脂の幅分は基
材の幅分よりやや大きくなるようにあらかじめ調節され
ている。

これはネックイン現象の多少がしばしば変化するからで
ある。

また、これは基材の全幅を樹脂で覆って基材の全てを有
効に使用できるようにするためでもある。

ところが、以上のように設定すれば、当然溶融合成樹脂
が基材の側縁からはみ出してくる。

この樹脂のはみ出し分はニップロールと接触するのでこ
のロールにも巻きつこうとする。

樹脂が一旦このニップロールに巻き付いてしまうとさら
に後続の樹脂が巻き付いていったり、ロール間隔を狂わ
せてしまい、良好なコーティングを阻害する。

また、ニップロールに付着した樹脂が、基材の裏面に付
着してしまうような不都合も生じる。

従来は以上のような不具合を解消すためにニップロール
の表面をシリコンゴムで形威し、この非粘着性を利用し
て上記溶融合成樹脂のまつわり付きを防止していた。

ところが、シリコンゴムも長時間のコーティング作業の
後は過度に加熱されて、その非粘着性が薄れて来、結局
前記のように樹脂が付着してしまうのである。

本考案は以上のような不具合とさらに解消する目的でな
されたものである。

すなわち、非粘着性を有するエンドレスベルトをニップ
ロールの周囲に掛けて走行させ、かつこのベルトを上記
樹脂のはみ出し部分に対向させることによって上記問題
点を解決したものである。

以下、図面に基づいて本考案の一実施例につき詳細な説
明を行なう。

第１図及び第２図において、１０はバックアップロール
、１２はニップロール、１４は冷却ロールである。

また、１６は冷却ロール１４とニップロール１２との接
触部に対向して設けられているＴダイスである。

Ｔダイス１６には押出機（図示せず）が接続されている
。

エクストルージョンコーターは通常以上のような各部材
で主要部が構成されている。

そして、紙等の基材１８はバックアップロール１０及び
ニップロール１２の上を通過して、ニップロール１２と
冷却ロール１４の間に入り、そこでＴダイス１６から垂
下する例えば溶融ポリエチレン等の溶融合成樹脂２０を
付着せしめられ、加圧圧着せしめられて排出される。

この基材１８の走行途上において、冷却ロール１４とニ
ップロール１２との間はバックアップロール１０の作用
で加圧を補佐され、かつ溶融合成樹脂２０のロールへの
付着はニップロール１２のシリコンゴム及び冷却ロール
１４の冷却によって阻止されるのであるが、このままで
は前述の如く充分でない。

そこで、ニップロール１２の両側に非粘着性エンドレス
ベルト２２が巻回されている。

このベルト２２はニップロール１２の下方に設けたテン
ションロール２４によって適度な張力が与えられている
。

テンションロール２４は機枠（図示せず）に設けられた
シャフト（図示せず）に挿過されている。

このシャフトはスプリング（図示せず）で支えられてい
るから、テンションロール２４はスプリングの作用でベ
ルト２２を引張るように作用する。

また、テンションロール２４は、上記ベルトの位置規制
を行なうべく中高あるいは両側アングル付に形成されて
いる。

上記ベルト２２は第２図示の如き幅及び位置に設定され
る。

すなわち、コーティングされる基材１８の側縁と、Ｔダ
イス１６から垂下するコーティングすべき溶融脅威樹脂
のネックイン部分２６より以降の側縁とを覆って、この
溶融合成樹脂２０をニップロール１２に付着させないよ
うに設定されている。

このベルト２２はニップロール１２及びバックアップロ
ール１０の回転に伴って走行することとなる。

第３図は、上記ベルト２２の一例の構成を示している。

図において、２８はテープ基材３０の一面に非粘着処理
層３２を有し他面に接着剤３４を有するテープであり、
３６は一面に非粘着処理層３２を有するテープである。

非粘着処理層３２は例えばポリフッ化エチレン系樹脂（
米デュポン社製、テフロン）で形成される。

エンドレスベルト２２は、以上のような両テープ２８．
３６を貼り合わせ、かつ、端部には両テープ間に段差を
設けて接合することにより継目に凹凸のないものとして
形成される。

さて、本考案に係るエクストルージョンコーターは、以
上のように非粘着性エンドレスベルト２２をニップロー
ル１２の両側に差回して走行させるようにしたから、ニ
ップロール１２と冷却ロール１４との間で溶融合成樹脂
２０が基材１８の両側からはみ出たとしても、このはみ
出し部分がニップロール１２に巻き付いて良好なるコー
ティングを妨害するのを防ぐことができる。

また、ベルト２２は冷却ロール１２から遠のく長いもの
であるから、それだけ冷却も良好に行なわれ、この非粘
着性を発揮させるべき冷却ロール１４とニップロール１
２との間において樹脂２０との粘着を良好に防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係るエクストルージョンコ
ーターの一例を示腰第１図はその側面図、第２図は第１
図における■−■線断面図である。 第３図は非粘着性エンドレスベルトの部分切欠斜視図で
ある。 １０・・・・・・バックアップロール、１２・・・・・
・ニップロー／Ｌ／、ｌ ４・・・・・・冷却ロール、
１６・・・・・・Ｔダイス、１８・・・・・・基材、２
０・・・・・・溶融合成樹脂、２２・・・・・・非粘着
性エンドレスベルト、２４・・・・・・テンシヨンロー
ル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バックアップロール１０、ニップロール１２及び冷却ロ
   ール１４を順次接触して設け、上記ニップロール１２と
   冷却ロールとの接触部にＴダイス１６を対向して設けて
   なるエクストルージョンコーターにおいて、上記ニップ
   ロール１２の両側に非粘着性エンドレスベルト２２を巻
   回すると共にこのベルトを上記ニップロール１２の下方
   に設けたテンションロール２４で支持し、かつこのベル
   ト２２の幅及び位置は、コーティングされる基材１８の
   側縁と、上記Ｔダイスから垂下するコーティングすべき
   溶融合成樹脂２０の側縁とをこのベルト２２が覆って溶
   融合成樹脂２０を上記ニップロール１２に付着させない
   ように設定してなるエクストルージョンコーター。