JPS6026875Y2 - 粒状物の選別装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、粒状物の中から小粒の屑粒を篩い出して、大
粒の整粒を選別する横型選別装置の改良に関する。

選別装置は、一般的に、横方向の一端部に被選別粒状物
を供給する供給ホッパが、他端部に整粒を取り出す取出
口が、また、下部には篩い出された屑粒を排出する排出
口がそれぞれ配設されたケーシングの内部に、周壁に多
数の篩孔を有する回転選別筒が軸架して収納された構造
をなしている。

従来の選別筒回転機構は、第１図に示す如く、ケーシン
グＡ内に収納された選別筒Ｂの選別始端中央部で、放射
状アームＦに支持されたボスＧを有し、該ボスＧの中心
孔は多角形に穿設され、減速機構を経てモータＣに連結
された駆動軸りの先端部にある多角形の軸頭Ｅと嵌合し
て回転駆動力が伝達されるようになっている。

しかし、この回転力の伝達は、回転中心部で力の授受が
行なわれるため、必要以上に大きな動力と複雑な減速機
構を要し、かつまたボスＧの孔と軸頭Ｅとの接続関係が
、摩耗によってその機能を果し得なくなるおそれがある
。

一方、選別筒Ｂの選別終端部にある揚粒パケットＨは、
第２図に示す如く、その内周壁面に多数の揚粒羽根■が
放射状に植設されていて、選別筒Ｂの回転にともなって
、選別終了後の整粒を取出口に導くべく掬いあげるよう
になされている。

しかし、この揚粒機構は、揚粒パケットＨの内周壁面を
いたずらに複雑なものとしている。

そしてこれらは、共に選別装置の製造コストと保守コス
トを高める原因となっている。

本考案は、前記の問題点を解決するためになされたもの
であって、揚粒パケットの周壁を、その内外面に凹凸す
る規則的な波歯状に形成し、凹凸波歯状の外周面に駆動
用歯車を噛合させて回転駆動力の伝達機能を果さしめる
と共に、内周面の凹凸をして揚粒羽根の機能を果さしめ
ることにより、選別装置全体の構造をより簡素なものと
し、もって製造コトと保守コストを低減せしめようとす
るものである。

以下に本考案の一実施例を図面に基いて説明する。

第３図は本考案に係る選別装置であって、鋼部中央域を
省略して示した正断面図である。

１はケーシングであって、内部が空腔となった長胴筒状
の殻体をなしていて、ケーシング１の一端側面（同図で
は左端側面）は選別始端面板５で閉鎖され、他端側面（
同図では右端側面）は整粒を取出す取出口３ａｔ３ｂが
設けられた選別終端機構７によって閉鎖されている。

そして、選別始端面板５の中央に、選別筒２０を支持す
る支軸６が内方に向って突設されており、また、選別終
端機構７が内方突出する揚粒受部８の中央に、選別筒２
０の突軸２８を枢嵌する軸受９が設けられており、ケー
シング１の内部に収納された選別筒２０は支軸６と軸受
９との間に軸架されて回転自在である。

ケーシング１の下部には選別筒２０から篩い出された小
粒の屑粒を一時貯溜し適宜排出する排出口４が設けられ
、また、上部にはケーシング１の内部を点検したり、選
別筒２０を交換する際に選別筒２０を取出したり装入し
たりするための上部開口１０と、この上部開口１０を被
う蓋１１が設けられている。

なお、２は被選別粒状物を供給する供給ホッパであって
、選別始端面板５に着脱可能に懸架され、その先端が選
別筒２０の受粒枠２３内に臨む如く設けられている。

また１２は選別された大粒の整粒を取出口３ａと３ｂに
適宜振分けるバタフライ弁であり、１３はバタフライ弁
１２を回動操作するバンドルであり、更に３１は選別終
端機構７に装着された選別筒２０を回転駆動せしめるモ
ータであり、１４は選別装置全体を受承する脚である。

選別装置の中枢をなすものは選別筒２０である。

選別筒２０の中央胴部は、断面が多角形又は円形をなす
筒状の網胴２４となっており、その周面に多数の篩孔２
９が穿設されている。

篩孔２９は篩い出すべき屑粒を通過させるが、整粒は通
過させない大きさである。

網胴２４の選別始端面板５に対向する側面に、受粒枠２
３が周設されると共に、その軸心位置には放射状のアー
ム２１によって支えられたボス２２があり、このホス２
２の孔には選別始端面板５に突設された支軸６が枢嵌さ
れる。

網胴２４の選別終端機構７に対向する側面の軸心位置に
は放射状のアーム２６によって支えられたボス２７があ
り、このボス２７には突軸２８が植設されている。

更に網胴２４の選別終端機構７に対向する側端には揚粒
パケット５が設けられている。

この揚粒パケット２５は、網胴２４の径よりもやや大径
をなす短尺の筒であり、その終端面は軸心方向に突出す
る鍔状縁３０を有している。

一方選別終端機構７の内方に突出する揚粒受部８は鍔状
縁３０の内周縁開口部から揚粒パケット５の内部に挿入
された状態となり、その中央部に設けられた軸受９に選
別筒２０の突軸２８が枢嵌され、選別筒２０は回転自在
となされている。

本考案に係る選別装置において、改良が施された部分は
前記の揚粒パケット２５である。

即ち、揚粒パケット２５の周壁を、内外面に凹凸する規
則的波歯状に形成するのである。

その状態を第４図に示す。

第４図は、その内部に臨んで装入された選別終端機構７
の部分を除外して、揚粒パケット２５を軸線に直交して
切断したところを示すものであり、周壁を歯車の如く凹
凸に形威し、その凹凸波歯３４の外面は、モータ３１の
駆動軸３２に取付けた歯車３３と噛合せしめる。

勿論、歯車３３のピッチと波歯３４のピッチは同一とす
る。

従って、モータ３１を駆動するとその回転力は歯車３３
を介して揚粒パケット２５に伝達され、選別筒２０が回
転駆動する。

このようにしてモータ３１の回転力は大径の揚粒パケッ
ト２５の外周で受けることとなるから、従来の回転中心
部での回転力の授受とは異なって遥かに小さな動力でよ
く、揚粒パケット２５の波歯３４と歯車３３との歯車比
が大きいものとなっている関係上、減速機構を単純化す
ることができるか、または不要とすることも可能であり
、それだけ、選別装置全体をコンパクトなものとするこ
とができる。

また回転に大きな力が掛からないから、歯車３３は摩擦
系数の少ない合成樹脂材等、比較的軟弱な材料を用いて
もよく、このため、揚粒パケット２５の外周面は殆んど
摩耗のおそれはない。

一方、揚粒パケット２５の内周面の凹凸は、従来の揚粒
羽根の機能を果す。

内周面の凹凸は従来の揚粒羽根とは違て凸端が鋭利なも
のではないから、選別された整粒を傷つけることはなく
、選別終端において整粒を屑粒化するおそれはない。

もし、凹凸度が小さいために揚粒効率が悪いときには、
第５図に示す如く、複数の波歯３４ごとに、内方向に大
きく突出する部分３４′を付してもよく、このようにす
れば、揚粒効率が従来のものと劣るようことない。

第６図のものは、ケーシング１内に、２連の選別筒を装
備し、その双方の揚粒パケット２５．２５′の中間に歯
車３３を介在せしめて、選別処理量を倍増せしめたもの
であって、構造も極めて簡易である。

以上の如く、本考案に係る選別装置は、揚粒パケットの
周壁を、内外面に凹凸する規則的な波歯状に形威し、そ
の外周面に駆動用歯車を噛合せしめて回転力の伝達機能
を発揮せしめ、内周面の凹凸をして揚粒羽根の機能を発
揮せしめたから、回転動力を小さく腰かつ動力伝達機構
を単純化することができ、よって装置全体をコンパクト
なものとし、また動力の伝達部を損耗することもないか
ら、製造コストと保守コストを低減できるばかりでなく
、選別された整粒を損傷することもなく、選別能率を向
上せしめることができる等多くの利点を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の選別装置における選別始端部の正断面図
、第２図は従来の選別筒の揚粒パケットの部分を一部切
欠して示す斜視図、第３図乃至第６図は本考案に係る選
別装置を示し、その第３図は胴の中央域を省略して示す
正断面図、第４図は揚粒パケットの部分の側断面図、第
５図は他の実施例を示す揚粒パケットの部分の側断面図
、第６図は更に他の実施例である２連選別筒装備に係る
揚粒パケットの部分の側断面図である。 １・・・・・・ケーシング、２・・・・・・供給ホッパ
、３ａ。 ３ｂ・・・・・・取出口、２０・・・・・・選別筒、２
３・・・・・・受粒部、２４・・・・・・網胴、２５・
・・・・・揚粒パケット、３２・・・・・・駆動軸、３
３・・・・・・歯車、３４・・・・・・波歯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 横方向の一端部に粒状物の供給ホッパが、他端部に整粒
   の取出口が、そして下部に屑粒の排出口がそれぞれ配設
   されたケーシングと、該ケーシング内に、回転自在に軸
   架して収納された選別筒とを備えた粒状物の選別装置に
   おいて、前記選別筒の選別終端部に一体形成された揚粒
   パケットの周壁を、内外面に凹凸する規則的波歯状に形
   成し、該揚粒パケットの外周面に、駆動用歯車を噛合せ
   しめたことを特徴とする粒状物の選別装置。