JPS6026000Y2 - 支脚付アイロン台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は支脚付アイロン台、さらに詳しくは比較的長い
支脚を立脚せしめてアイロン台の合板を使用者が立って
操作するような高い位置に設定した支脚付アイロン台に
関する。

アイロン台は単なる板上のものから楽な姿勢でのアイロ
ン操作を可能とした低い支脚を有する支脚付アイロン台
まで種々のものが考案されている。

ところがこのようなアイロン台は、あくまで使用者が座
った状態で操作することを前提とするものであり、たと
えば大きな布地等にアイロンをかける場合には上記のよ
うなアイロン台では作業性が悪く、立ってアイロン操作
を行なう方が効率的である。

このような点に鑑み、最近ではアイロン台の合板を立っ
て操作しうるような高い位置に設定する為に比較的長い
支脚をＸ字状に交叉せしめて合板の下端部に折畳可能に
取付けたものも考案されている。

ところが支脚が長くなればなる程アイロン台は当然のこ
とながら不安定となり、しかも折畳操作が煩雑となる。

それ故に、立って操作を行なう上述のような支脚付アイ
ロン台は、アイロン操作時に合板上に荷重がかかっても
安定性を保持できること、及び不使用時における折畳操
作が簡単なことが特に要求されるのである。

しかるに立って操作を行なう上述のような従来の支脚付
アイロン台は必ずしもこのような要求を満たしうるもの
ではなく、使用時にはぐらついたりする問題点があり、
或いは長い支脚を持って折畳まなければならない為開閉
脚のための操作が煩雑となる等の問題点があった。

本考案はこのような問題点を解消し、上記要求に応する
べく考案されたもので、使用時すなわち立ってアイロン
操作をする際に合板上に荷重がかかつてもぐらつくこと
なく安定性を保持することができ、又開閉脚時の折畳操
作が極めてスムーズ且つ容易に行なえ、しかも完全な閉
脚状態においては空間的なスペースをとることがないと
いう全く新規且つ有用な支脚付アイロン台を提供するこ
とを目的とする。

すなわち、本考案の特徴は合板下部にＸ字状に取付けた
開閉可能な支脚のうち一方側の支脚のみを合板下端部に
回動自在に取付け、他方側の支脚は一方側支脚より短く
するとともに該他方側の支脚上端に台板下端部に取付け
られた略Ｕ字状回動杆を回動自在に取付け、しかも開脚
完成時におけるＵ字状回動杆の回動を禁止する為の係止
片を前記他方側支脚に設け、閉脚時には安定したＸ字状
の支脚構造を提供し、閉脚時には両支脚、回動杆、及び
合板がほとんど一直線状になるように構成したことにあ
る。

以下、本考案の具体的構成について図面に示した一実施
例に従って説明する。

第１図及び第２図において、１はアイロン台の合板で、
一方側が先細の平面略船形形状に形成され且つ他方側に
不使用時のアイロンを載置する為の金属製載置台２が取
付けられてなる。

３はＵ字状に形成された回動杆で、両端部４，４が前記
音板１の裏面側端部に取付けられた１対の１字状金具５
，５を介して枢支ピン６．６にて回動自在に取付けられ
てなる。

７は後述する第１支脚１５より短く形成され、且つ上端
部８，８で前記回動杆３の略中央部に枢支ピン９，９に
て回動自在に取付けられた第２支脚で、開脚時に該回動
杆３の外側に沿って下方へ延出してなるｌ対の略くの字
状支持杆１０．１０と該支持杆１０．１０を上下にて連
設する上部連結杆１１及び下部連結杆１２とから構成さ
れている。

１３は開脚時に前記回動杆３の下辺部３′を係止する為
の舌片状係止片で、前記上部連結杆１１の中央から上方
に突出形成されてなる。

１４．１４はくの字状支持杆１０，１０の下方部分を構
成する足部で、側面がハの字状となるように下部連結杆
１２から下方へ屈曲形成されてなる。

１５は前記第２支脚７にＸ字状に交叉すべく枢支ピン１
６，１６にて該第２支脚の外側から回動自在に取付けら
れた第１支脚で、上端１７．１７が台板１の裏面側端部
に取付けられた１対の棒状金具１８．１８を介して枢支
ピン１９．１９に回動自在に取付けられてなる１対の略
くの字状支持杆２０．２０と、該支持杆２０，２０を下
部にて連設する下部連結杆２１とから構成されている。

２２．２２は該くの字状支持杆２０．２０の下方部分を
構成する足部で、側面がへの字状となるように下部連結
杆２１から屈曲形成されてなる。

本考案は上記のような構成さらなるもので、次にその操
作について説明する。

先ず、閉部操作について説明すると、第１図に示すよう
な開脚状態において先ずＵ字状回動杆３の下片部３′を
引っ張って係止片１３から離脱させ、該回動杆３を同図
矢印イ方向に回動させる。

このとき回動杆３の両端部４，５は台板１の裏面側端部
で回動自在に取付けられてなる為、該両端部４，４付近
は枢支ピン９，９を中心として矢印口方向に回動する。

従って台板１は枢支ピン１９．１９を中心として矢印へ
方向に回動して先細形状の一方端が徐々に下降する。

又この操作と同時に第１及び第２支脚７，１５をそれぞ
れ矢印二方向及びホ方向に回動すると全体が第３図に示
すような半開脚状態となり、この状態からさらに台板１
、回動杆３及び両支脚７，１５を同方向に回動し続ける
と、全体が第４図に示すような閉脚状態となる。

この場合、第１支脚１５の内側に第２支脚７がほぼ重な
って位置し、第２支脚の内側に回動杆３が完全に重なっ
て位置する為、上記第４図の閉脚状態において台板１及
び回動杆３、両支脚７，１５はほぼ一直線上に位置し、
従って空間スペースをほとんどとることなく、不使用時
においては狭い場所への収納等も容易となる。

しかも支脚７゜１５には上記足部１４．２２が形成され
ている為、第４図のような閉脚時においても両支脚７゜
１５は極めて安定した立脚状態を保持している。

次に開脚操作について説明すると、先ず第４図の閉脚状
態から回動杆３の下辺部３′を引っ張って該回動杆３を
前記第１図のイ方向と逆方向に回動させると同時に両支
脚７，１５を第４図の矢印へ方向及びト方向に回動させ
ると、該回動杆３の両端部４，４が徐々に起立し、それ
に応じて台板１が第４図の矢印チ方向へ回動しながら徐
々に起立する。

このように両支脚７，１５、回動杆３、及び台板１はす
べて閉脚操作の場合と逆方向に回動し、第３図の半閉脚
状態を経て回動杆３の下辺部３′が係止片１３で係止さ
れたとき、回動杆３の回動が禁止され、それと同時に両
支脚７，１５の回動が禁止されて台板１は水平な状態に
設定され元の第１図のような安定した開脚状態が得られ
るのである。

この場合、特に回動杆３がその下辺部−３′にて係止片
１３で係止されてなるため、この状態での閉脚構造は極
めて安定したものとなり、従ってアイロン操作を行なう
際台板１上に荷重がかかつてもぐらついたりすることな
く極めて安定な状態を保持できる。

又、両支脚７，１５にはそれぞれ足部１４，２２が形成
されてなる為、上記荷重がかかった際の安定性を一層良
好なものとすることができる。

以上、本考案によって開脚時においては、台板１上に荷
重がかかつてもぐらついたりすることなく安定した状態
でアイロン操作を行なうことができ、他方閉脚時におい
ては台板１、回動杆３及び両支脚７，１５はほぼ一直線
上に位置する為、空間スペースをほとんどとることがな
く、又Ｕ字状回動杆を設けた為、両支脚７，１５の開閉
操作をスムーズかつ容易に行なうことができるという極
めて有用な支脚付アイロン台を提供することができた。

尚、上記実施例においては開脚及び閉脚時の安定性を増
す為に両支脚７，１５に足部１４．２２を形成してなる
が、該足部１４．２２は決して本考案に必須のものでは
なく、又両支脚７，１５の形状も決して該実施例の略く
の字状に限定されるものではない。

特に足部１４．２２を設けない場合には安定性が悪くな
る反面、閉脚時には足部１４が引っかかることなく支脚
７が支脚１５の内側に完全に重なって位置する為、より
コンパクトな状態に折畳むことができる効果がある。

又、該実施例ではたとえばズボン、スカート等を挿入し
てアイロンがけすることが容易となるように、台板１の
一端を先細に形成してなるが、台板１の形状は決して該
実施例に限定されるものではなく、たとえば単なる平面
長方形状のものであってもよい。

さらに、該実施例におけるアイロン載置用の載置台２も
決して本考案に必須のものではない。

その他、該実施例における両支脚７，１５や回動杆３の
材質、及び係止片１３の形状、取付態様、材質等も決し
て該実施例に限定されるものではなく、すべて本考案の
意図する範囲内で設計変更自在である。

以上のように本考案は合板下部にＸ字状に取付けた開閉
可能な支脚のうち一方側の支脚のみを合板下端部に回動
自在に取付け、他方側の支脚は一方側支脚より高さを低
くするとともに該他方側の支脚上端に台板下端部に取付
けられたＵ字状回動杆を回動自在に取付け、しかも開脚
完成時におけるＵ字状回動杆の回動を禁止する為の係止
片を前記他方側支脚に設けてなる為、以下のような顕著
な効果ゆ有するに至った。

すなわち、■ 回動杆を回動させることにより支脚の開
閉操作を極めてスムーズかつ容易に行なうことができる
。

■ 開脚時においては回動杆の下辺部が係止片に係止さ
れて回動が禁止される為、アイロン操作によって台板上
に荷重がかかつても、合板及び支脚がぐらついたりする
ことなく、極めて安定した状態でアイロン操作を行なう
ことができる。

■ 不使用時すなわち閉脚時においては台板、支脚及び
回動杆がほぼ一直線となる為、空間スペースをとること
がなく、その結果たんす、本棚等の物品間の隙間等に収
納することができる。

このような効果を有する結果、支脚が長い故に生じうる
欠点を本考案ではすべて解消でき、従って使用者が立っ
てアイロン操作をすることにより、大きな布地等のアイ
ロンかけも行なうことができるという利点を本考案にお
いては十二分に発揮することができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る支脚付アイロン台の開脚状態の斜
視図。 第２図は同側面図。第３図は半閉脚状態の正面図。 第４図は閉脚状態の正面図。１・・・・・・台板、３・
・・・・・回動杆、７，１５・・・・・・支脚、１０，
２Ｇ・・・・・・支持杆、１１・・・・・・上部連結杆
、１３・・・・・・係止片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台板１の下端部に一定の間隔を隔ててＵ字状の回動杆３
   と、１対の支持杆２０，２０からなる第１支脚１５とを
   それぞれ上端にて回動自在に取付け、該第１支脚１５の
   支持杆２０より短い１対の支持杆１０．１０と該支持杆
   １０，１０間を比較的上部にて連結する上部連結杆１１
   とを有する第２支脚７を前記第１支脚１５の内側にＸ字
   状且っ回動自在に取付け、さらに該第２支脚７の上端部
   ８の内側に前記回動杆３を回動自在に取付け、しかも該
   第２支脚７の上部連結杆１１に該回動杆３の下辺部３′
   を係止するために係止片１３を上方へ突設せしめてなる
   ことを特徴とする支脚付アイロン台。