JPS6024734Y2 - 海岸清掃装置用スクリ−ンコンベア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は砂に混入する異物を除去して海岸を清掃する牽
引式の海岸清掃装置において砂と異物とを篩分けながら
搬送するスクリーンコンベアに関するものである。

海水浴場等の観光地における海岸の砂には、沖から打ち
寄せる流木や海草類の他に空かん、空びん、紙屑等各種
の異物が混入していて美観を損うばかりでなく、きわめ
て危険であるから絶えずこれを清掃して異物を条去する
必要があり、しかも能率よく清掃しなければならないの
で、従来から牽引車に連結して清掃を行う牽引式の岸清
掃装置が提案されている。

従来におけるこの種の海岸清掃装置として特公昭５４−
１３１１吋で提案されたものは、戴頭円錐状の回転篩を
回転させながらトラクタで牽引しこの回転篩で異物を篩
分けるものであるが、小さい異物やわら状の異物などが
混ると篩の目詰りを避けることができなくてその除去作
業がきわめて困難であり、また粗大物が回転篩内へ回収
されると、その転勤によって篩が破壊するという欠点が
あった。

さらに回転篩内で異物を回転軸方向へ移送しなければな
らないので、高能率な清掃を期待することができなかっ
た。

そこで従来、機台の進行とともに前端部の鋤板で掻き上
げた異物混入の砂をスクリーンコンベアで搬送し、搬送
中に砂だけをスクリーンの網目から落下させて選別され
た異物を搬送終端部で回収するようにした各種のコンベ
ア式清掃装置が提案された。

しかしながら、従来のコンベア式清掃装置に設けられた
スクリーンコンベアは、駆動軸と従動軸とにそれぞれ１
対ずつ固定したスプロケット間に左右一対の無端チェー
ンを張架し、左右のチェーンのチェーンリンク間に一定
間隔で支架シたロッド上にスクリーンを張架したもので
あったので、特殊な形状のチェーンリンクを有するチェ
ーンが必要であるなど構造が複雑で部品点数が嵩むばか
りでなく、砂を噛んでチェーンやスプロケットが損傷し
易く、また損傷したときの保守が面倒であった。

本考案は以上のような点に鑑みなされたもので、２軸間
に張架した左右一対のベルト間に多数のロッドを一定間
隔で支架してロッド上に網状体を張架し、ロッドを駆動
側の軸上のスプロケットと噛合させて駆動を伝達させる
ように構成することにより、部品点数が少なく簡単で保
守の容易な構造で砂の篩分は搬送を可能にした岸清掃装
置を提供するものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて詳細に説明する。

第１図ないし第５図は本考案に係るスクリーンコンベア
の実施例を示し、・第１図はこれを実施した岸清掃装置
の側面図、・第２図は同じく平面図、第３図はスクリー
ンコンベアを一部破断して示す部分拡大平面図、第４図
は第３図のＡＡ断面図、第５図は第３図のＢＢ断面図で
ある。

図において牽引車に連結するためのシャックル１を前端
部に備えた長方形枠状の車台２の後端部は、左右一対の
車輪３によって支承されており、車台２上には牽引車の
油圧ポンプからの油圧配管を集めて保持するバネ？し４
がシャックル１の後方に位置して立設されている。

また、車台２の後半部側方は、長方形状に形成されて車
台側板５で覆われており、車台２からは門型枠状に形成
された支持枠６が車台側板５を囲んで立設されている。

符号７で示すものは片側の車輪３の上方に位置してブラ
ケット８で支持された油圧モータであって、支持枠６に
支持された油圧配管で前記パネル上の油圧配管との間を
接続されており、こね油圧モータ７と、後述する集荷パ
ケット４６に近接して車台２後端の軸受９に軸支された
コンベア駆動軸１０との間は、チェーン１１によって駆
動連結されている。

さらに車台２の後半部下方に枠組形成された左右一対の
側板支持枠１２の前端部には、長方形状に形成された左
右一対の側板１３が揺動自在に枢支されており、各側板
１３の前部には、車体２にブラケット１４で支持された
パネル４との間を油圧配管で接続された左右一対の油圧
シリンダ１５の作用端が枢支されている。

符号１６で示すものは各側板１３の前端部下端に後述す
る砂掘削用鋤板３７に近接して回動自在に軸支されたプ
ーリ軸であって、全体を符号１７で示すスクリーンコン
ベアは、このプーリ軸１６と前記コンベア駆動軸１０と
の間に張架されている。

すなわち、コンベア駆動軸１０の車台２内側の両端部に
は、スプロケット１８が軸着されており、各スプロケッ
ト１８にはプーリ１９が一体形成されている。

また、プーリ軸１６の両端部には、従動側のプーリ２０
がプーリ１９と対応して遊装されており、これら両方の
プーリ１９，２０の間には、第４図に側面図を示すよう
に表裏両面へ突条を有する左右一対のゴム製ベルト２１
が張架されている。

２２は前記スプロケット１８の歯のピッチに対し２倍の
ピッチで左右のベルト２１間に平行して支架されたロッ
ドであって、ベルト２１表面の突条間凹部に両端部を皿
ビス２３とナツト２４とで固定されており、また、隣接
するロッド２２の中間部すなわちロッド２２との間隔が
スプロケット１８の歯のピッチと同寸法の箇所には、短
かいロッド２５が同じく突条間凹部に皿ビス２３とナツ
ト２４とて固定されている。

各ロッド２２．２５の両端部には、ゴム製のスリーブ２
６がカラー２７．２８で軸方向への移動をわずかに許さ
れて遊装されており、このスリーブ２６を前記スプロケ
ット１８の歯と噛合させてスプロケット１８が回転する
ことにより、この回転が伝達されてベルト２１が矢印Ｃ
方向へ走行するように構成されている。

符号２９で示すものは、網状体としてのスクリーンであ
って、金属線によりロッド２２，２５と同ピツチで平行
して配列された横線２９ａと、隣接する横線２９ａをジ
グザグ状に連結する同材料のコイル線２９ｂとで横線２
９ａの配列方向へ伸縮自在な無端状に形成されており、
コイル線２９ｂは１列おきにロッド２２に遊嵌されてい
る。

３０，３１はベルト２１を添接させるゴムローラ、３２
は同じくベルト２１を添接させる鉄ローラである。

また、前記スリーブ２６の上側走行径路内には、楕円形
状の形成された前後左右４個のスプロケット３３が、ス
リーブ２６を添接させて遊嵌状態で設けられており、ス
クリーンコンベア１７の走行に追随して偏心回転するこ
とにより、スクリーンコンベア１７に振動を付与するよ
うに構成されている。

３４は側板１３を補強するリブ、３５はスクリーンコン
ベア１７の走行始端部下方を覆うカバーである。

両側の側板１４の前端部からは機台の進行とともに砂を
機幅内へ案内する左右一対のガイド板３６が前方へ扇形
状に口して突設されており、その基部の内側には平板に
より傾斜状に形成されて機台の進行とともに砂を掘削し
て自らの表面上を後方へ移動させる鋤板３７が、側板１
３に固定されたブラケット３８に支持されて設けられて
いる。

符号３９で示すものは、鋤板３７の一端側部上方に位置
して側板１３に固定されたブラケットであって、これに
はパネル４との間を油圧配管で接続された油圧モータ４
０が支持されている。

油圧モータ４０の前方であってかつ鋤板３７の前端部上
方には、全体を符号４１で示す掻き上げ装置が配設され
ている。

この掻き上げ装置４１は、両側の側板１３の前端部に溶
着された軸受板４２に回転自在に軸支されて油圧モータ
４０との間をチェーン４３て駆動連結された回転軸４４
と、先端部が湾曲する短冊状に形成されて回転軸４４か
ら放射方向へ突出する複数個のプレート４５とて構成さ
れている。

このような掻き上げ装置４１は、油圧モータ４０て駆動
されて図に矢印りで示す方向へ回転し、鋤板３７で掘削
された砂および異物をプレート４５て掻き上げてスクリ
ューコンベア１７方向への移動を促進させるように構成
されている。

一方車台２の後方には、全体を符号４６で示す集荷パケ
ットが車台２と支持枠６とに支持されて配設されている
。

この集荷パケット４６は鉄板で覆われた枠体で全体を平
面視長方形のホッパ状に形成されており、固定パケット
４７とその上端部前端に枢支された開閉パケット４８と
に分割されている。

固定パケット４７にはパネル４との間を油圧配管４９で
接続された油圧シリンダ５０が装着されていてその作用
端は開閉パケット４８に枢着されており、油圧シリンダ
５０の作動により開閉パケット４８が開閉し、スクリー
ンコンベア１７で搬送されてパケット４６内へ投入集荷
された異物を所定の集積箇所へ放出するように構成され
ている。

なお、車台２の前端部にあって符号５１で示すものは、
機台の旋回時に牽引車との接触からガイド板３６や掻き
上げ装置４１などを保護する緩衝板である。

以上のように構成された海岸清掃装置の動作を説明する
。

シャックル１で装置をトラクタ等の牽引車に連結して海
岸の砂浜上を走行させると、機台の進行とともにガイド
板３６で機幅外へ出ないように案内された異物混入の砂
は、鋤板３７で掘削されてその表面上へすくい上げられ
、機台の進行にしたがって鋤板板３７上を後続する砂に
押されて移動する。

このとき鋤板３７の上方には掻込み装置４１が回転して
おり、鋤板３７上を移動する砂は、この掻込み装置４１
のプレート４５で掻き上げられ、しかも先端湾曲部の作
用でからみがほぐされかつ掻き上げが容易になるので、
移送が促進されて鋤板３７上に帯留することなく斜め上
方へ移送される。

移送された砂は、スプロケット１８とスリーブ２６との
噛合で駆動される矢印Ｃ方向へ走行するスクリーンコン
ベア１７のスクリーン２９上へ連続的に供給されて搬送
され、このときベルト２１はプーリ１９，２０とゴムロ
ーラ３０．３１および鉄ローラ３２に添接されて走行す
る。

そして走行するスクリーンコンベア１７には、スプロケ
ット３３の偏心回転によって振動が付与されているので
、この振動による篩作用により砂と異物とからなる搬送
物からは砂のみが選別され、上段のスクリーン２９およ
び下段のスクリーン２９の網目を通って砂浜上へ落下還
元される。

選別の結果残った空かん、空びん、紙屑等の異物は搬送
が続けられ、搬送終端部においてスクリーンコンベア１
７から解放されて集荷パケット４６内へ落下収納される
。

このようにして海岸の清掃を行なったのち所定の集積地
へ移動腰油圧シリンダ５０を作動させて開閉パケット４
８を開くことにより空かん等の異物が排出され集積され
る。

なお、油圧シリンダ１５を作動させることにより側板１
３が回動してその前端部の鋤板４５と掻込み装置４１等
が一体となって昇降し、砂の水分等の変化による海岸の
状態に対応することができるとともに、路上走行時等に
おいてはこれを最高位置まで上昇させることにり障害物
との衝突を回避することができる。

以上の説明により明らかなように、本考案によれば海岸
清掃装置のスクリーンコンベアにおいて、２軸間に張架
した左右一対のベノ叶間に多数のロンドを一定間隔で支
架してロンド上に網状体を張架し、ロンドを駆動側の軸
上のスプロケットと噛合させて駆動を伝達させるように
構成することにより、目詰りがなく篩分は性能に優れて
いるコトハモとより、スプロケットにチェーンを張架し
てロンドをチェーンリンクで支持させた従来のものと比
較して特殊なチェーンリンクを有するチェーンを必要と
しないなど構造が簡単で部品点数を削減することができ
これを安価に提供することができるとともに、走行部に
チェーンのリンクピンのような精密な回転部がないので
破損の虞れがなく保守が容易であり、また異物や砂の噛
込みがなく作業性がきわめて良好である。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案に係る海岸清掃装置のスク
リーンコンベアの実施例を示し、第１図はこれに実施し
た海岸清掃装置の側面図、第２図は同じく平面図、第３
図はスクリーンコンベアを一部破断して示す部分拡大平
面図、第４図は第３図の触断面図、第５図は第３図のＢ
Ｂ断面図である。 １０・・・・・・コンベア駆動軸、１６・・・・・・プ
ーリ軸、１７・・・・・・スクリーンコンベア、１８・
・・・・・スプロケット、１９．２０・・・・・・プー
リ、２１・・・・・・ベルト、２２．２５・・・・・田
ツド、２６・・・・・・スリーブ、２９・・・・・・ス
クリーン、３７・・・・・・鋤板、４６・・・・・・集
荷パケット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 砂掘削用鋤板３７近傍の軸１６上と異物集荷用パケット
   ４６近傍の軸１０上とにそれぞれ一対ずつ支持されたブ
   ーＩＪ１９，２０と、前記両軸１０．１６のうち駆動側
   の軸１０上に前記ブーＩＪ １９と一体的に設けられた
   一対のスプロケット１８と、前記各プーリ１９，２Ｇに
   添接され張架された左右一対の無端ベルト２１、これら
   左右の無端ベルト２１間に前記スプロケット１８の歯ピ
   ッチと対応する間隔で平行に支架された多数本のロッド
   ２２と、前記左右の無端ベルト２１間において前記ロッ
   ド２２に組合され張架さた無端状の網状体２９とを備え
   、前記無端ベルト２１の内縁と網状体２９の端縁間にお
   いてスプロケット１８とロッド２２とを噛合させたこと
   を特徴とする海岸清掃装置用スクリーンコンベア。