JPS6024650Y2 - ダンプカ−等の荷箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダンプカー等に塔載される荷箱に関するもの
である。

従来よりダンプカー等の荷箱には、底板をその途中にお
いて屈曲せしめ、後部底板の地上高さを前部底板の地上
高さより低く構成腰粗大ゴミの積み卸しを容易に行える
ようにすると共に、重心を下けて走行安定性を向上する
ようにしているものがある。

しかし、上記荷箱においては、車台に傾動自在に塔載す
るため、ヒンジを取り付ける必要があり、しかも前述の
如く底板を屈曲しているため、縦フレームを底板裏面に
前端から後端に亘って固設し難く、捩れに対して弱いも
のであり、特にヒンジ取付部は大荷重が作用するため十
分に補強する必要があり、補強構造が全体に複雑となり
、その上、十分な強度を具備せしめるようにすると、全
体重量が重くなり、且つ低床化を十分に図ることができ
ないという欠点があった。

本考案は、斯かる点に鑑みてなされたもので、前部底板
の裏面に一対の縦フレームを、後部底板の裏面に上記縦
フレームより外側方位置に一対のヒンジ取付用フレーム
を固設することにより、簡単な構造でもって十分な強度
を具備せしめ、なおかつ底床化を促進できるようにした
ダンプカー等の荷箱を提供するものである。

以下、本考案の構成を実施例について図面に基づ゛いて
説明する。

第１図乃至第６図に示すように、１はダンプカーであっ
て、一対のシャシフレーム２上に荷箱３がヒンジ手段４
を介して後方へ傾斜自在に塔載されている。

荷箱３は本体３ａの底板５に左右側板６及び前板７がそ
れぞれ立設されると共に、両側板６の後端間には蝶番８
を介して扉体９が取付けられて構成され、底板５は中央
部よりやや後方において上下方向に２箇所屈曲され、水
平な前部底板５ａより後下りの段部底板５ｂを経て後部
底板５ｃが連続腰後部底板５ｃの地上高さが前部底板５
ａの地上高さより低く構成されている。

前部［板５ａの裏面にはシャシフレーム２に対応した一
対の縦フレーム１０及びダンプシリンダ１１が接続され
るシリンダフレーム１２が固着すれており、該縦フレー
ム１０は前部底板５ａの前端から後端に亘り、且つ後端
上部が後下りに切断されて段部底板５ｂに固着されてい
る。

シリンダフレーム１２は前部底板５ａの後部に縦フレー
ム１０の内側に固着されている。

段部底板５ｂの裏面には後半部に断面り字状の補強フレ
ーム１３が左右方向に両側端に亘って固着され、補強フ
レーム１３の裏面と後部底板５ｃの裏面とは面一に連続
しており、前記縦フレーム１０の後端は補強フレーム１
３の前面にまで延設されている。

また段部底板５ｂの裏面には前半部に一対の補強部材１
４が縦方向に固着され、補強部材１４はシリンダフレー
ム１２の後方延長上に該シリンダフレーム１２と補強フ
レーム１３間に設けられている。

後部底板５ｃの裏面には一対のヒンジ取付用フレーム１
５と補強フレーム１６とが縦方向に固着されており、ヒ
ンジ取付用フレーム１５は前記縦フレーム１０より外側
方（シャシフレーム２より外側方）に位置し、補強フレ
ーム１３の前端から後部底板５ｃの後端補強部１７まで
延設され、後部に半円状の切欠１５ａが形成されている
。

補助フレーム１６はシリンダフレーム１２の略後方延長
上に補強フレーム１３の前端から補強部１７まで延設さ
れている。

さらに後部底板５ｃの後端部には縦フレーム１０の延長
上にシャシフレーム２に当接するストッパ１８が固着さ
れている。

前記側板６及び前板７の外面には垂直及び水平方向に複
数個の補強桟１９及び２０が固着され、側板の垂直補強
桟１９は前部底板５ａ裏面の横補強桟２１に連続してい
る。

また側板６の下端縁には後半部に補強桟２２が前部底板
５ａの後部より後部底板５ｃに亘って固着されて、ダン
プシリンダ１１の突き上げ部及びヒンジ取付部の要強度
部分を補強している。

前記ヒンジ手段４は、ヒンジ取付用フレーム１５の外側
面にヒンジブラケット２３が切欠１５ａの側方位置に下
方へ突出して固着される一方、シャシフレーム２に、筒
状部材２４が該シャシフレーム２を貫通して左右方向に
固着され、該筒状部材２４を挿通するヒンジシャフト２
５が前記ヒンジブラケット２３に嵌合されて戒り、ヒン
ジシャフト２５は筒状部材２４の両端においてライナー
２６を介して支持されており、筒状部材２４の端部は切
欠１５ａに挿入されている。

前記シャシフレーム２の上面には前半部に受は木２７が
、後半部にサブフレーム２８が固着され、受は木２７と
サブフレーム２８上に縦フレーム１０が当接することに
なり、従来のシャシフレーム２上にサブフレーム、受は
木を積み重ねたものに比し、荷箱３を低位置とし且つ荷
箱３の衝撃を防止している。

前記ダンプシリンダ１１は、サブフレーム２８とシリン
ダフレーム１２間に接続され、荷箱３をヒンジシャフト
２５を中心に後方へ回動させるものである（第１図二点
鎖線参照）。

尚、本実施例はダンプカー１について説明したが、本考
案荷箱は各種の貨物自動車にも適用することができるも
のである。

以上のように本考案によれば、前部底板の裏面に一対の
縦フレームを、後部底板の裏面に上記縦フレームより外
側方位置に一対のヒンジ取付用フレームをそれぞれ固設
したために、簡単な構造でもって十分なる強度を具備せ
しめることができ、特に要強度であるヒンジ取付部にお
いても十分に補強することができるので、軽量構造でも
って低床化を図ることができ、積み卸し作業が容易で且
つ走行安定性のよりものとすることができると同時に、
強度的にも信頼性の高いものとすることができる。

また、段部底板の裏面に補強フレームを設けると、捩れ
等に対して更に堅牢なものとすることができるので、よ
り強度的に信頼性の高いものとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示するものであり、第１図
はダンプカーの側面図、第２図は一部省略した荷箱後部
の側面図、第３図は同底面図、第４図は第１図ＩＶ−Ｉ
Ｖ線において右半部を省略した断面図、第５図は第１図
■−■線において左半部を省略した断面図、第６図は一
部省略したヒンジ手段を示す断面正面図である。 １・・・・・・ダンプカー、２・・・・・・シャシフレ
ーム、３・・・・・・荷箱、３ａ・・・・・・本体、５
・・・・・・底板、５ａ・・・・・・前部底板、５ｂ・
・・・・・段部底板、５ｃ・・・・・・後部底板、６・
・・・・・側板、７・・・・・・前板、１０・・・・・
・縦フレーム、１１・・・・・・ダンプシリンダ、１２
・・・・・・シリンダフレーム、１３・・・・・・補強
フレーム、１５・・・・・・ヒンジ取付用フレーム、１
６・・・・・・補助フレーム、１８・・・・・・ストッ
パ、２７・・・・・・受は木、２８・・・・・・サブフ
レーム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）本体の底板を途中で屈曲して後部底板の地上高さ
   を前部底板の地上高さより低く構成したダンプカー等の
   荷箱において、前部底板の裏面に一対の縦フレームが固
   設される一方、後部底板の裏面には上記縦フレームより
   外側方位置に一対のヒンジ取付用フレームが固設されて
   いることを特徴とするダンプカー等の荷箱。
2. （２）前部底板と後部底板間の段部底板の裏面には補強
   フレームが固設されている実用新案登録請求の範囲第１
   項記載のダンプカー等の荷箱。