JPS6024499Y2 - 鍜造品の分断装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は２個同時に熱間で成形した鍛造品を中央部をプ
レスにより剪断分断して２個の鍛造品を得る際に用いる
鍛造品の分断装置に関する。

作業能率を向上させるために、鍛造品はしばしば複数個
一体に熱間成形され、その後者々にプレスされて分断さ
れる。

この分断に用いられる装置は、限られたスペースで分断
が可能であること、鍛造品粗材に対するクランプ力が十
分であること、分断中に粗材に曲がりが生じないこと、
装置全体が小型であること、などの条件を満足するもの
であることが望まれる。

本考案はこれらの条件を満足する鍛造品の分断装置を提
供することを目的とする。

以下に、本考案の鍛造品の分断装置の一実施例を、被分
断物として車両部品であるカウンターギヤ用粗形材を例
にとり、図に従って説明する。

第１図はカウンターギヤ粗形材をクロスロール成形によ
り２個同時に熱間で成形した鍛造品１を示しており、第
２図は、上刃２と下刃３とで鍛造品１を分断する場合を
示している。

鍛造品１は、上刃２と下刃３とで分断されて、第３図に
示すような個々の鍛造品４，５に分断される。

第４図および第５図は分断装置を示している。

図中、６は分断台でその長手方向に、すなわち分断台６
に載置された鍛造品１の長手方向に、２個の分断台７，
８に二分されている。

分断台７，８は、それぞれ、下部台９，１０および下部
台９゜１０に対して上下動可能な上部台１１．１２を備
えており、下部台９，１０の上面および上部台１１．１
２の下面には、上部台１１．１２が下降したときに被分
断物である鍛造品１に密着してこれを挾持する型面が形
成されている。

長手方向に２分された分断台６の何れか一方の分断台８
の上部台１２および他方の分断台７の下部台９は、上下
動可能にフレーム１３に支持されたブロック１４と、水
平動可能とフレーム１３に“支持されかつ水平方向の動
きを緩衝装置（ショックアブソーバ）１６によって支持
されたブロック１５とを有している。

ブ吊ツク１４とブロック１５とにはテーパ面が形成され
ており、このテーパ面を摺動自在に合せて両ブロック１
４．１５は楔合されている。

一方、分断台７の上部台１１および分断台８の下部台１
０は、単一のブロック構造からなっている。

また、分断台７の上部台１１には前述の上刃２が、分断
台８の下部台１０には下刃３が固定されており、上刃２
と下刃３とは互に側面が摺接するように配設されている
。

なお、１７．１８はプレスの上ラムおよび下ラムである
。

このように構成した装置により鍛造品１を分断するには
、まず鍛造品１を分断台７，８の下部台９．１０にのせ
、分断すべき部分が下刃３上に来るようにセットする。

つぎにプレスの上ラム１６を下降させ分断台７，８の上
部台１１，１２を鍛造品１に接触させる。

このとき鍛造品１はその上下を型面によって密着挾持さ
れる。

さらに上ラム１６を下降させて上部台１１，１２を下部
台９，１０側に押しつけると、分断台８の上部台１２お
よび分断台７の下部台９において、ブロック１５が水平
方向に緩衝装置１６の反力に抗して移動するとともにブ
ロック１４が上下方向に移動し、これによって鍛造品１
は強固にクランプされつつ、上刃２、下刃３の部位の両
側＆；第７図に示すような高さの差が生じて鍛造品１は
剪断により分断される。

分断が完了するとプレス上ラム１７は上昇し、緩衝装置
１５中に内臓されたスプリングにより、装置は第４図、
第５図の最初の状態に復帰する。

上記説明においては、被分断物としてカウンターギヤ用
粗形材を例にとったが、これに限るものでないとこは勿
論であり、長手方向に２個一体的に連続成形された鍛造
粗材であればよい。

本考案の鍛造品の分断装置によるときは、ブロックの楔
合構造による力の増大と、プレスラムの下降速度が早い
ことによる緩衝装置の大きな反力とによって、小型の緩
衝装置で非常に大きなりランプ力が得られ、限られたス
ペースで小型の分断装置で鍛造品の分断が可能である。

また、大きなりランプ力が得られるため、分断中に鍛造
品粗材の曲りを阻止することができることは勿論、クロ
スロールなどの前工程で生じた曲りを矯正することも可
能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は２個連続成形したカウンターギヤ粗形材の正面
図、第２図は第１図の粗形材の分断時の正面図、第３図
は第１図の粗形材の分断後の正面図、第４図は本考案の
一実施例に係る鍛造品の分断装置の側面図、第５図は第
４図の装置の正面図、第６図は第４図の装置の鍛造品分
断時の側面図、第７図は第６図の状態にある装置の正面
図、である。 １・・・・・・鍛造品、２・・・・・・上刃、３・・・
・・・下刃、６・・・・・・分断台、７．訃・・・・・
長手方向に２分した分断台、９，１０・・・・・・下部
台、１１，１２・・・・・・上部台、１４，１５・・・
・・・ブロック、１６・・・・・・緩衝装置、１７・・
・・・・プレス上ラム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被分断物に密着可能な型面を有する下部台および上下動
   可能な上部台とを備えた分断台を長手方向に二分し、一
   方の分断台の上部台および他方の分断台の下部台を、上
   下動可能に支持されたブロックと水平可能に緩衝装置に
   より支持されたブロックとを楔合させて構成したことを
   特徴とする鍛造品の分断装置。