JPS60243242A - 耐摩耗性Re合金の焼結体およびその製造方法 - Google Patents

耐摩耗性Re合金の焼結体およびその製造方法

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JPS60243242A
JPS60243242A JP9663884A JP9663884A JPS60243242A JP S60243242 A JPS60243242 A JP S60243242A JP 9663884 A JP9663884 A JP 9663884A JP 9663884 A JP9663884 A JP 9663884A JP S60243242 A JPS60243242 A JP S60243242A
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石黒 郁夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は巣が少なく耐摩耗性、耐食性、抗折力などにす
ぐれたRe合金の焼結体およびその製造方法に関するも
のである。
(従来の技術および問題点) 従来、一般にRe合金は耐摩耗性がすぐれているため、
主に万年筆のペン先端材料に使用されておシ、それはア
ークによる溶融法にて合金化すると同時に小球(直径約
1間)を形成して実用に供しているが、これまで棒状、
パイプ状。
その他の形状のものは得られていない。
しかるに、 Re合金はその特性面からみて小球以外の
種々の形状の成形体が得られ\ば、万年筆のペン先端材
料以外の筆記具先端材料のみならず耐摩耗性、耐食性を
必要とする他の分野の工業用途への拡大ができる。
Re合金の種々の形状をもった製品を作るには従来一般
に知られている粉末冶金法が最も好適と考えられる。し
かしながら、単にRe合金を形成させる各元素の単体を
混合して焼結しても。
それらは高融点のために合金化しないので所望の形状物
が得られたとしても高い耐摩耗性、耐食性が得られない
ことは明白である。さらに。
高融点合金は一般に焼結性が悪いために、巣のない緻密
性の高い焼結体を得るのは難かしく。
したがって耐摩耗性の良いものや高い抗折力のものは得
難い。
緻密性の高い焼結体を得るために、最近、原料粉末の純
度を高くシ、かつ細かい微粉末を用いて若干の効果を上
げているもの\、 Re合金のように靭性があるために
粉砕し難い合金の微粉末を得るまでには達していない。
(発明の構成) したがって2本発明のRe合金の良好な焼結体を得るた
めには不純物の少ないR’e合金の微粉末を作製するこ
と2次に耐摩耗性であり、かつ焼結性に適したRe合金
組成を見出しさらに巣の少ない焼結方法などを開発する
ことが絶対に必要である。しかしながら、現在までには
いずれの問題に対する解決方法も知られていない。
本発明者はこれの問題について鋭意研究した結果、はじ
めて所期の目的を達成し、耐摩耗性および耐食性が良く
、高い抗折力をもち、緻密なRe合金の焼結体を得た。
すなわち、耐摩耗性。
耐食性、焼結性のすぐれたRe合金を得るための合金組
成としては、(1)すぐれた耐摩耗性、耐食性を得るだ
めの合金成分としてOs、Ir、’Ru。
Ti 、 Zr、 Hf 、 V、 Nb、 Ta、 
Cr、 Mo、Wの1種以上の元素をReに添加し合金
化すること。
前記の元素のうち、とくにOs、 Ir、 Ruは耐食
性を一層高める効果がある。(2)低温で良好な焼結性
を与え緻密な焼結体を得るだめの合金成分としてCo、
Niの少なくと丸いずれかの元素を添加し合金化するこ
と。(3)更にすぐれた耐摩耗性と良好な焼結性を与え
るために、上記の添加元素に加えてBを添加すること、
が絶対に必要であることがわかった。
前記のような成分よシなるRe合金を従来の作シ方にし
たがって粉体化すると粒度が粗く、バラツキが大きいの
で緻密性の高い焼結体は得られないため、その微粉化が
必要である。その作製方法として種々検討した結果、前
記合金を水′素脆化処理しても合金の性質になんら悪影
響をもたらさずその後に粉砕処理すると比較的粒径の揃
った微粉末が得られることを見出した。また、不純物が
あると耐摩耗性、耐食性に悪影響があシ好ましく彦いた
めに微粉化後に塩酸溶液に浸漬して不純物を除去すると
純度が向上し好ましいことも見出した。そのようにして
作製して得たRe合金微粉末を好みの形状に先ず加圧成
形した後に高温度で焼結しても緻密で抗折力の高い焼結
体が得られるが、さらに前記Re合金微粉末を作製した
後、これにCo、Niの微粉末を添加し加圧成形した後
、液相焼結すると、なお一層緻密性の高い焼結が得られ
ることを発見し本発明を完成した。
すなわち本発明は。
(1)5〜95重量%のReと、3〜93重量%のOs
、Ir、Ru、Ti、Zr、Hf、V、Nb。
Ta、Cr、Mo、Wのうちの1種または2種以上と、
0.2〜25重量%のCo、Niのうちの1種または2
種と、0.1〜5重量%のBよシなる耐摩耗性Re合金
の焼結体。
(2)’5〜95重量%のReと、3〜93重量%のO
s、 Ir、 Ru、 Ti、 Zr、旧、V、Nb。
Ta二Cr、Mo、Wのうちの1種または2種以上と、
0.2〜25重量%のCo、Niのうちの1種または2
種と、0.1〜5重量%のBよシなるRe合金微粉末を
作製9次いで、これを加圧成形して、その成形体を固相
焼結したことを特徴とする耐摩耗性Re合金の焼結体の
製造方法。
(3) 5〜95重量%のReと、3〜93重量%のO
s、Ir、Ru、Ti、Zr、Hf、V、Nb。
Ta、Cr、Mo、Wのうちの1種または2種以上と、
0.1〜20重量%のCo、Niのうちの1種または2
種と、0.1〜5重量%のBよシなるRe合金微粉末を
作製し2次いで、これに対して0.1〜5重量%のCo
、Niのうちの1種または2種の微粉末を前記Re合金
微粉末に添加し、その混合粉を加圧成形して、その成形
体を液相焼結したことを特徴とする耐摩耗性Re合金の
焼結体の製造方法。
である。
Reは単体金属でもかなシ良好な耐摩耗性を示すが、筆
記先端材料に要求される高い耐摩耗性はRe単体金属の
みでは得られない。それゆえ。
Reの耐摩耗性をさらに向上させるために他の金属を添
加し合金化させることによって所望の耐摩耗性を得るこ
とが必要となる。また、巣の少ない緻密性のよいRe合
金の焼結体を得るためにはRe合金微粉末を先ず作るこ
とが必要であシ。
耐摩耗性などの性質を落さずに微粉化をし易くする合金
成分および焼結性を向上させて緻密性を高めるために必
要な合金成分を添加することが必要である。Reの耐摩
耗性、耐食性をさらに向上させるために有効な元素はO
s、 Ir、 Ru。
Ti 、 Zr、 Hf 、 V、 Nb、 Ta、 
Cr、 Mo、 Wであシ、このうちTi 、 Zr、
 Hf 、 V、 Nb。
Ta’、 Cr 、 Mo 、 Wは本発明のRe合金
の他の添加元素であるBとホウ化物を形成すると合金の
硬さを増し耐摩耗性をさらに向上させ得る効果があシ、
シたがってBも耐摩耗性附与に必要な合金成分である。
なお、 Os、 Ir、 Ruの白金属元素はRe合金
の耐食性をとくに高める効果が大である。
Os、Ir、Ru、Ti 、Zr、Hf 、V、Nb。
Ta、Cr、Mo、Wの元素を含有した耐摩耗性Re合
金は一般に高融点合金となシ、そのために焼結性が悪い
ので緻密性の良い焼結体は得難い。
そこで本発明者は前記Re合金の特性を失なわせずに低
融点合金を作シ焼結性を高める合金成分を種々検討した
結果、Co、Niの少なくとも1種の元素を添加し、さ
らに、Bを添加するとCoおよび/またはNiとBとの
相互作用によってRe合金の特性を高める均一な低融点
合金を作シ焼結性をよくし焼結体の緻密性に効果のある
ことを見出した。
なお、 Ti、 Zr、 Hf、 V、 Nb、 Ta
、 Cr。
Mo、Wなどの元素は他の添加成分であるBとホウ化物
を作シ合金の硬さを増し耐摩耗性を向上させると同時に
微粉化し易くする効果があシ。
このうち、特にTi、 Zr、 Hf、 V、 Nb、
 Taなどは水素脆化処理の効果が大きく微粉化になお
−1の効果があることを見出した。
本発明に用いる耐摩耗性Re合金はReと。
On、Ir、Ru、Ti、Zr、Hf、V、Nb。
Ta、Cr、Mo、Wのうちの1種又は2種以上と、C
o、Niのうちの1種または2種と、Bよりなる。合金
中に占めるそれぞれの含有率はRe合金の耐摩耗性、耐
食性、緻密性、粉砕性などの観点から適宜に決められる
。すなわち、 Reの含有率は耐摩耗性の観点から5〜
95重量−の範囲であシ好ましくは10〜90重量%の
範囲がよい。この範囲外では所望の耐摩耗性は得られな
い。Os、Ir、′Ru、Ti、Zr、Hf+V、Nb
、Ta、Cr、Mo、Wの含有率は耐摩耗性、粉砕性、
耐食性などの観点から3〜93重量%の範囲であり、好
ましくは8〜88重量−の範囲がよい。この範囲外では
所望の耐摩耗性。
微粉末、耐食性は得られない。
Co、Niの含有率は焼結体の焼結性の観点から0.2
重量−以上を必要とするが、25重量−以上含有させる
と所望の耐摩耗性が得られなくなる。それゆえ+−Co
 、 Niの総計の含有率は0.2〜°25重量%の範
囲であシ、好ましくは3〜20重量−の範囲がよい。B
の含有率は耐摩耗性、焼結性、粉砕性などの観点から0
.1〜5重量%の範囲であシ、好ましくは0.3〜4重
量%の範囲がよい。この範囲外では所望の耐摩耗性、靭
性なとは得られない。
金属の微粉化処理の方法については数多く提案されてい
るが、Re合金の微粉末の作成に好適な処理方法は見当
らない。本発明者は種々の微粉化処理方法を試みたなか
でも高速衝撃粉砕機での粉砕が所望の微粉末の粒径には
不十分ながらも比較的効果があることを見出した。また
ある種の金属および合金には水素脆化効果があるとの知
見を得たが9本発明のRe合金は靭性が高く、適用でき
るか否かについて全く不明であった。そこで1合金化溶
解後のRe合金に水素脆化処理を試み、高速衝撃粉砕機
にて粉砕したところ合金に、脆化による耐摩耗性の劣化
や。
靭性の低下などの悪影響を起こすことなく所望の粒径約
20μm以下のものを得ることに成功した。この方法で
作成したRe合金微粉末は比較的粒径がよくそろってお
り、しかも不純物が少々い特徴がある。このようにして
作製したRe合金微粉末の粒径と焼結体の緻密性の関係
を調べだところ、その粒径はできるだけ細かいほうがよ
く、所望の緻密性を得るには少なくとも2011m以下
であり、好ましくは108m以下の粒径がよいことが判
明した。
本発明の合金組成のRe合金微粉末は次のようにして1
作成する。まず、アーク溶融して得だ小球を水素雰囲気
中にて700〜1300tT。
約1時間以上の保持による水素脆化処理をし。
その後、前記小球をハンマーなどで砕いて直径2闘以下
の祿にしてから、高速衝撃粉砕機にて微粉末に粉砕する
。その操作は、直径3211111の円筒容器内の底部
に前記小粒を置き、その上から直径3omi、6xyの
重さの突き棒を8のの高さから約60回/分で自然落下
させそれを約30分以上行う。得られた微粉末中には、
粉砕中に混入するFeなどが含まれるので、上記微粉末
を20%HC1水溶液中に浸漬し室温にて、前記溶液を
かきまぜながら約1時間以上の溶解処理を続けて不純物
を溶解せしめ1次にf過および粒度の分級をして、耐摩
耗性、耐食性に悪影響を与える不純物を含まない2粒径
のそろった微粉末を得ることができる。
このようにして作られたRe合金微粉末を有機質バイン
ダーとよく混ぜたものを加圧成形し。
棒、パイプ、板、その他の形状の成形体とする。
バインダーはRe合金の微粉末に適度の粘性を与え、加
圧成形を容易にし、また、その成形体の形状を維持する
ために必要である。バインダーハ親水性のものとしては
、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース
、メチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、ポリエチレ
ンクリコール、プロピレングリコール、ステアリン酸l
マルジョンなどを、疎水性のものとしてハ、ハラフィン
、ワックスエマルジョン、エチルセルロース、ポリスチ
レン、アルキッド樹脂。
アクリル樹脂などを使用できる。これらのバインダーは
2種類以上を同時に使用することもできる。これらのバ
インダーのRe−合金微粉末に対する混合量はその成形
体の形状などによって異なるが、全体で約0.5〜lO
重量−の範囲であり、好ましくは1〜4重量%の範囲が
よい。
加圧成形は押出成形、プレス成形、射出成形。
圧延成形、静水圧、プレス成形などが利用できる。プレ
ス成形などで比較的太い棒などの成形体を成形するとき
はバインダーの混合は必ずしも必要ではな(Re合金微
粉末のみにて成形することもできる。
本発明の他の組成では、Re合金微粉末に。
Coおよび/又はNiの微粉末および有機質バインダー
を添加し加圧成形を行なうが、この場合は後工程での焼
結で液相焼結となる。
以上のようにして作製した成形体は巣の少ない緻密性、
耐摩耗性、耐食性などの所望の性能に達するように焼結
を行う。すなわち、 Re合金微粉末に有機質バインダ
ーを混ぜて加圧成形して得た成形体を焼結するときは固
相状態による焼結(固相焼結)が進行し焼結体の巣を少
なくし緻密性を高めることができる。
焼結l′itず、有機質バインダーを熱分解して成形体
中よシ除去するためや、バインダーが除去された後も成
形体がこわれないような強度を保持するように無酸化性
の雰囲気(例えば水素ガス、アルゴンガスなど)中で温
度800〜1、300 C(好ましくは1100〜12
0(Ic)30分〜3時間(好ましくは1〜2時間)の
範囲で予備焼結を行う。次に、成形体の表面にまで達し
ている無数の連続孔の巣孔をそれぞれ孤立孔とし、巣の
数を減少させ緻密性を得るために10−2〜10 ’ 
(好ましくは10−3〜10−’ Torr)の真空中
にて温度は1300〜1750C(好ましくは1400
〜1750C)、30分〜3時間(好ましくは1〜2時
間)の範囲で真空焼結を°行う。その後に、巣を少なく
し緻密性をさ゛ らに高めるためにアルゴン雰囲気中に
て温度1200〜1500C(好ましくは1300〜1
400C)、圧力500〜2’、 000気圧(好まし
くは1000〜2000気圧)、処理時間30分〜3時
間(好ましくは1〜2時間)の熱間静水圧加圧処理を行
う。有機質のバインダーの添加量が比較的多いときや、
加圧成形の加圧が比較的低いときは緻密性の高い焼結体
を得るだめに熱間静水圧加圧処理は絶対に必要であるが
、バインダーの添加量が比較的少ないときや。
加圧成形の加圧が比較的高いときは熱間静水圧加圧処理
は必ずしも必要ではない。
本発明の合金組成の焼結体を得る他の焼結方法として、
液相焼結を用いる々らば前記の固相焼結のときに得られ
る焼結体よシもなお一層高い緻密性にすぐれたものを得
ることができる。
す々わち、Re合金微粉末に液相成分としてのCoおよ
び/又はNiの微粉末と有機質バインダーとを混ぜて加
圧成形して得た成形体を焼結する方法である。これは液
相成分のCo、Niの微粉末が焼結中に溶融し、その融
液が合金微粉末の粒間を埋めるので真空焼結又は熱間静
水圧加圧処理中に円滑に焼結が進むために極めて巣の少
ない緻密性にすぐれた焼結体を得ることができる。
Re合金微粉末からCo及びNi成分を除いた合金微粉
末に液相成分としてのCo、Ni微粉末を添加して液相
焼結をするときは巣が発生し緻密性を高める効果がなく
、さらに、液相焼結中に焼結体の細棒などの変形が生じ
やすくなる欠点がある。すなわち2本発明では、焼結前
のRe合金微粉末中に合金化されている成分としてのC
Oおよび/又はNiの含有が固相焼結のときのみならず
、液相焼結のときにも絶対に欠くことのできない極めて
重要な成分である。
液相焼結における液相成分として添加するCo。
N1の微粉末の割合はRe合金微粉末に対して0.1〜
5重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜4重量−の
範囲がよい。この範囲よシ少ないとき°は巣をなくす効
果がなく、この範囲を超えるときはかえって巣を多くす
る逆効果が認められるので絶対に避けなければならない
。液相成分としてのCoおよび/又はNi微粉末の粒径
はできるだけ細かいものがよく約5μm以下の粒径が好
ましい。液相焼結における焼結の方法およびその条件は
固相焼結のときのものとはソ同じであり、まず無酸化性
の雰囲気中で予備焼結を行ない、バインダーを除去した
わ、成形体の形状保持性を高める。次の真空焼結および
熱間静水圧加圧処理にて成形体の液相焼結がなされる。
予備焼結の処理条件は固相焼結のものと同じである。
真空焼結の処理条件は次のものである。すなわち、真空
度は10 〜10 Torrの範囲であり。
好ましくは10−3〜1O−5Torrの範囲がよい。
焼結温度は1300〜17501Z”の範囲であシ。
好ましくは1400〜1650tl?の範囲がよい。
焼結保持時間は30分〜3時間の範囲であり。
好ましくは1〜2時間の範囲がよい。
熱間静水圧加圧処理の処理条件は次のものである。すな
わち、加熱温度は1200〜1500 Cの範囲であシ
、好ましくは1300〜1400Cがよい。圧力は50
0〜2,000気圧の範囲であシ、好ましくは1000
〜1500気圧がよい。処理時間は30分〜3時間の範
囲であり。
好捷しくけ1〜2時間がよい。
液相焼結においては、Re合金微粉末に混ぜた液相成分
としてのCo、Niの微粉末が焼結中にRe合金中に拡
散できずに一部単体金属として残るので最后に10 〜
10 Torr (好ましくは10’ 〜’ 10−’
 Torr )の真空中にて温度1500〜17501
:(好ましくは1600〜1700C)。
1〜101時間の範囲で加熱拡散処理を行ない。
単体として存在しているCo、Niをすべて合金化させ
るとよい。このような処理を行なった本発明のRe合金
の焼結体の耐食性はなお一層すぐれたものとなる。
本発明のRe合金の焼結体の特徴を次に記述する。
■ 噛摩耗性 筆記先端材として最もすぐれた耐摩耗性を有しているイ
リドスミンよりや\劣るが筆記先端材として要求される
耐摩耗性を十分有している。さらに、筆記先端材として
適度の耐摩耗性を有しているので実用上紙によくなじみ
やすい特徴がある。
■ 耐食性 筆記用インキおよび硫酸、塩酸などの酸溶液によって腐
食されない極めてすぐれた耐食性を有している。そのた
めに、腐食しやすい環境下での使用に好適であるのみな
らず、腐食摩耗を受けないので筆記先端材として用いて
も良好な耐摩耗性が得られる。
■ 緻密性、高抗折力 巣が少なく緻密であるので筆記先端材として利用したと
き紙上での滑りが良く紙当りもすぐれている。また、緻
密性がすぐれているので抗折力も高く、細棒、細パイプ
なども比較的折れ難い。そのために、細字用のパイプへ
ペン、ドツトワイヤーなどへの応用が可能である。
(発明の実施例) 本発明の実施例を次に示す。
実施例1 Reが50重量%、Ruが20重量%、Wが13重量%
、 Taが10重量%、 Coが6重量%、Bが1重量
%のそれぞれの粉末をよく混合し、その混合粉をプレス
成形し直径約10in、長さ約lQi1mの円柱状の圧
粉体を作る。その圧粉体を約10 Torrの真空中で
アーク溶融して前記の配合組成のRe合金の小球を得て
、その小球を水素雰囲気中にて約900C,3時間の水
素脆化処理をした後、ハンマーで直径約21を以下の粒
状に砕いてから高速衝撃粉砕機にて次の条件で粉砕した
。すなわち、直径32mmの円筒容器内の底部にRe合
金粒を置き、キの上から直径30龍で5 K9の重さの
突き棒を8儂の高さからp60回/分で自然落下させそ
れを120分間継続した。得られた微粉末を20 % 
HC1水溶液中に浸漬し、かきまぜながら約1時間処理
し。
その溶液をf過した後、微粉末の粒度の分級をして粒径
が約10μm以下の前記配合組成のRe−Ru −W 
−Ta −Co −B合金の微粉末を作製した。゛この
Re合金微粉末に対して、 Co微粉末(約2μmの粒
径)を2重量%、ポリビニルアルコールを2重量%、少
量の水を添加し、めのう乳鉢にて混練してもち状とした
ものを次の条件で押出成形して直径約0.5111の棒
の成形体を得た。すなわち、孔径の直径が0.5111
のダイスの上に、直径16j1mlの円柱状の前記のも
ち状の被成形物を置きその上から直径16龍のパンチに
約12’tonの加圧をかけて押出した。前記の棒の成
形体を約SaCで3時間乾燥し2次に。
この棒を水素雰囲気中にて約1100c、1時間の予備
焼結をした後、真空中にて約1600U+ 1時間の真
空焼結を行なった。その後、前記の棒をアルゴン雰囲気
中に約1350C。
1000気圧、1時間の熱間静水圧加圧処理をし2次い
で真空中にて約1650C,4時間の加熱拡散処理をし
Re −Ru −W −Ta −、Co −B合金の焼
結棒を得た。
実施例2 実施例1と同じRe合金組成であり、同じ方法で褌製し
たRe −Ru −W Ta−Co−B 合金微粉末に
対して、 Co微粉末(約2μmの粒径)を4重量%、
ポリビニルアルコールを2重量%。
ステアリン酸エマルジョンを1重量%、グリセリンを0
.5重量%、少量の水を添加し、めのう乳鉢にて混練し
てもち状としたものを次の条件で押出成形して外径的0
.5in、内径約Q、3ms+のパイプの成形体を得た
。すなわち、孔径の直径が0.61Kmのダイスの孔の
中心に、直径が0.3mの金属製針を設置し、その上に
直径16闘の円柱状の前記のもち状の被成形物を置き、
その上から直径16uのパンチに約4 tonの加圧を
かけて押出した。次に、このパイプの成形体を実施例1
と同じ条件にて乾燥、予備焼結、真空焼結、熱間静水圧
加圧処理、加熱拡散処理を順次行ないRe −Ru −
W −Ta −Co −B合金の焼結パイプを得た。
実施例3 実施例1と同じ方法で作製した40重量%のRe、40
重量−の〇s、4重量%のTa、15重量%のCo、1
重量%のBよシなるRe合金の小球を水素雰囲気中にて
1100c、3時間の水素脆化処理をした。その後、実
施例1と同じ方法で粒状に砕いてから高速衝撃粉砕機に
て粉砕、酸浸漬処理2粒度の分級をして粒径が約10μ
m以下の前記配合組成のRe −Os −T’a −C
o −B合金の微粉末を作製した。この合金微粉末に対
してポリビニルアルコールを0.5重量%、ポリエチレ
ングリコールを1重量%、グリセリンを0.3重量%、
少量の水を添加し・、めのう乳鉢にて混練してもち状と
したものを実施例1と同じ方法(但しダイス孔径は直径
lIImのものを使用)で押出成形し直径約1mの棒の
成形体を得た。この棒を水素雰囲気中にて約1200C
2時間の予備焼結をした後、真空中にて約1750C9
2時間の真空焼結を行ない1次いで、前記棒をアルゴン
雰囲気中にて約1350C,1000気圧、1時間の熱
間静水圧加圧処理をし、 Re −Os −Ta −C
o −B合金の焼結棒を得た。
実施例4 実施例1と同じ方法で作製した88重量%のRe、4重
量%のZr、、、4重量%のTa、3重量%のCo、1
重量%のBよシなるRe合金の小球を水素雰囲気中にて
l100r、1時間の水素脆化処理をした。その後実施
例1と同じ方法で粒状に砕いてから高速衝撃粉砕機にて
粉砕、酸浸漬処理1粒度の分級をして粒径が約10μm
以下の前記配合組成のRe −Zr −Ta −Co 
−B合金の微粉末を作製した。この合金微粉末に対して
Co微粉末(約2/Amの粒径)を2重量%。
ポリスチレンを5重量%及び少量のトルエンを添加し、
めのう乳鉢にて混練してもち状としたものを実施例1と
同、じ方法で押出成形し直径約Q’、 51mの棒の成
形体を得た。この棒をアルゴンと水素の混合雰囲気中に
て約1200C,1時間の予備焼結をした後、真空中に
て約1600C。
1時間の真空焼結を行なった。その後、前記棒をアルゴ
ン雰囲気中にて約1asoc、xoo。
気圧、1時間の熱間静水圧加圧処理をし9次いで真空中
にて約1750C,2時間の加熱拡散処理をし、 Re
−Zr−Ta−Co−B合金の焼結棒を得た。
実施例5 実施例1と同じ方法で作製した10重量−のRe、47
重量%のCr、28重量%のW、11重量−〇Ni、4
重量%のNi、4重量%のBよシなるRe合金の小球を
水素雰囲気中にて約800C93時間の水素脆化処理を
した。その後、実施例1と同じ方法で粒状に砕いてから
高速衝撃粉砕機にて粉砕、酸浸漬処理9粒度の分級をし
て粒径が約10μm以下の前記配合組成のRe −Cr
 −W −Ni −B合金の微粉末を作製した。この合
金微粉末に対してNi微粉末(約1μmの粒径)を1重
量%、ポリビニルアルコールt1重量%、グリセリンを
0.5重量%、少量の水を添加し、めのう乳鉢にて混練
してもち状としたものを実施例1と同じ方法(ただし、
ダイス孔径は直径0.8簡のものを使用)で押出し直径
約0.81E11の棒の成形体を得た。この棒を水素雰
囲気中にて約1000C,2時間の予備焼結をした後、
真空中にて約1350tr、2時間の真空焼結を行なっ
た。その後に前記棒をアルゴン雰囲気中にて約1350
C,1000気圧、1時間の熱間静水圧加圧処理をしR
e −Cr −W −Ni−B合金の焼結棒を得た。
本発明の実施例で得られたRe合金の焼結体と巣および
その他の諸性能を比較する比較例を次に示す。
比較例 Re (粒径約50 μm )が57重量%、Ru(粒
径約50μm)が20重量%、W(粒径約1μm)が1
3重量%、Ta(粒径約501zm)がlO重量係のそ
れぞれの粉末をよく混合し、混合粉とし、それに対して
ポリビニルアルコールを2重量%、少量の水を添加し、
めのう乳鉢にて混練してもち状としたものを実施例1と
同じ方法で押出し直径約0.5闘の棒の成形体を得た。
そして、実施例1と同じ条件にて予備焼結、真空焼結、
熱間静水圧加圧処理をしRe −Ru −W−Taの焼
結体を得た。
(発明の効果) 本発明の実施例1〜実施例5で得られだRe合金の焼結
体と比較例で得られた焼結体との巣の程度、物理的、化
学的性質についての比較を次表に示す。この表より明ら
かなように本発明のRe合金の焼結体は綜合的にすぐれ
ておシ。
パイプペンおよびドツトプリンタ々どの筆記先端、IC
製造に使用するボンディングキャピラリ、その他の耐摩
耗性の工業用ノズル・などに使(1)巣の等級記号;超
硬工具協会「超硬合金の有孔度分類標準J ClS−0
06によっ て評価した。
(2)摩 耗 量 ;摩耗試験により摩耗した体積であ
シ、試験片の先端を厚さ0.35 111111、幅0.35+11jllの四角状に形成
し502荷重を加えつ\、45゜ の角度にて紙面に接触せしめパ イロットブルーブラックインク を常時流出せしめつ\、摩摩耗 能3,000mのときの摩耗体積− である。
(3)腐食電流;ポテンシオスタットを用い。
+500mV (飽和甘木電極基準) に電位設定し、5−係H2SO4溶液。
20Cにおける発生電流値を測 定したもの。
特許出願人 パイロット萬年筆株式会社手続補正書 昭和59年 8月23日 特許庁長官 志 賀 学 殿 1、事件の表示 昭和59年特許願第9663.8号 2、発明の名称 耐摩耗性Re合金の焼結体およびその製造方法3、補正
をする者 5、補正の対象 6、補正の内容 (1)第14頁第3行の「静水圧、」を「静水圧」と訂
正する。
(2)第21頁第4行の「小球」の次に「(直径約10
mm、以下同じ)」を挿入する。
(3)第26頁第2行の「4重量%のNi、」を削除す
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 5〜95重量%のReと、3〜93重量%のO
    s、Ir、Ru、Ti、Zr、Hf、V、Nb。 Ta 、 Cr’ 、 Mo +、 Wのうちの1種ま
    たは2種以上と、0.2〜25重量%のCo、Niのう
    ちの1種または2種と、0.1〜5重量%のBよシなる
    耐摩耗性Re合金の焼結体。
  2. (2) 5〜95重量%のReと、3〜93重量%のO
    s、Ir、 Ru、 Ti 、 Zr、 Hf 、 V
    、 Nb。 Ta、Cr、Mo、Wのうちの1種または2種以上と、
    0.2〜25重量%のCo、Niのうちの1種捷たは2
    種と、0.1〜5重量%のBよシなるR、e合金微粉末
    を作製し2次いで2、これを加圧成形して、その成形体
    を固相焼結したことを特徴とする耐摩耗性Re合金の焼
    結体の製造方法。
  3. (3) 5〜95重量%のR’eと、3〜93重量%の
    Os、Ir、Ru、Ti、Zr、Hf、V、Nb+Ta
    、Cr、Mo、Wのうちの1種または2種以上と、0.
    1〜20重量−のCo、Niのうちの1種まだは2種と
    、0.1〜5重量%のBよシなるRe合金微粉末を作製
    し1次いで、これに対して0.1〜5重量%のCo、N
    iのうちの1種または2種の微粉末を前記Re合金微粉
    末に添加し、その混合粉を加圧成形して、その成形体を
    液相焼結したことを特徴とする耐摩耗性Re合金の焼結
    体の製造方法。
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