JPS60235091A - 高速中性子原子炉の炉心用カバープラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は高速中性子原子炉の炉心用のカバープレートに
関する。

ナトリウムのような液体金属に・よって通常冷却される
高速中性子原子炉は、厚さの大きい水平スラブによって
閉鎖され、冷却液体ナトリウムで満された容器を有し、
この液体ナトリウムの中に炉心が置かれている。炉心よ
り上には「炉心カバープラグ」と称するユニットが配置
され、この炉心カバープラグは炉心の制御棒およびあら
ゆる計器のスリーブ管を支持している。炉心のあらゆる
計器は特に、燃料集合体の出口にあるナトリウム取出し
管および炉心の燃料集合体の温度を測定するための熱電
対からなる。この炉心カバープラグは又その下部で、炉
心から流出するナトリウムの流れを偏向させてナトリウ
ムを容器の周囲に設置された中間熱交換器へ差し向ける
。

炉心カバープラグは垂直軸線を有する一般的に円筒形の
ケースで形成され、その上部は、炉のスラブに設けた回
転プラグに載っている支持板に固定されている。炉の容
器の閉鎖スラブに垂直軸線を中心に回転可能に設けられ
ている回転プラグには炉心カバープラグを通すための開
口が設けられている。

制御棒のスリーブ管および計器管はそれらの上部が支持
板に固定され、円筒形ケースをその高さ全体に亘って垂
直方向に貫通している。これらの管には、炉心カバープ
ラグの円筒形ケースの横方向に延びるスペーサ部材が強
固に固定されている。

直径に対して高さの大きいこの組立体は容器の中に、炉
心より上で、液体ナトリウムのレベルより下に垂直に置
かれ、そして下部にグリルを有し、このグリルは制御棒
のスリーブ管に固定されていてナトリウム取出し管およ
び熱電対管の案内を行う。

剛性構造からなる高さの大きいこの組立体は炉の運転中
相当な機械的および熱的応力を受ける。

その上、炉心カバープラグの円筒形ケースの外側でその
下部に配置されている計器用の支持グリルはその面積の
大部分（９０％）に孔を有する。というのは、スリーブ
管のみならず、ナトリウム取出し管がこのグリルを貫通
し、又熱電対の通路および燃料集合体を通過したナトリ
ウムを流通させるのに必要な開口がこのグリルに設けら
れるからである。従って、このグリルは作りにくい構成
部品であり、その強度は、残っている金属の量が少いた
めに不十分になりやすい。その上、この部品は炉の炉心
から流出する高温、および高い流量のナトリウムの流れ
に直接さらされる。

例えば、フランス特許出願第２２８９０３１号および第
８２／１８５７０号で、熱応力を減じ、かつ炉心から流
出するナトリウムの分配を改善した構造を有する高速性
子原子炉を提案している。

しかし乍ら、このような構造は比較的複雑であり、特に
、スリーブ管に固定された横スペーサ要素の組立体を有
し、これは、炉心カバープラグの組立ておよび構成の困
難性を高める。

その上、先行技術のこれらの装置は常に、下部が炉の炉
心のすく上に置かれた炉心カバープラグの下部に、面積
の大部分に孔をもつグリル又は支持板を設けることを必
要とする。

従って、本発明の目的は、炉心の制御棒および計器の固
定および案内を保証し、かつ炉心−冷却流体の偏向と分
散を保証する高速中性子原子炉の炉心カバープラグを提
供することであり、この原子炉は、原子炉の容器を閉鎖
する回転プラグに設けられ、炉心カバープラグを通すた
めの開口のまわりに、回転プラグで支持された支持板と
、垂直軸線を有する略円筒形の形状をもち、上部が支持
板に連結されたケースと、特に炉の制御棒を受け入れる
ようになっていて、上部が支持板に固定され、かつケー
スの中に配置されている垂直な管の集合体と、ケースの
軸線と垂直な位置に配置された前記管用の少くとも１つ
の横スペーサ要素とを有し、このカバープラグは構造が
簡単であり、特に原子炉の運転中熱応力を制限すること
ができ、下部に大きく孔を明ける計器用支持板を必要と
しない。　この目的のために、ケースは、平らな中央部
分と、截頭円錐形の周囲部分とを有し、管の下端より下
でケースの下部に溶接された横閉鎖板を備え、該閉鎖板
は管と垂直方向に整列し、炉心の制御棒および計器を通
すための孔を備え、かつナトリウムの流通用の孔および
閉鎖板に摺動自在に設けられる熱電対ガイドを通すため
の開口を備える。

炉心の軸線２−２゛近くに置かれた管の１つはその下端
が単一のスペーサ要素に連結され、このスペーサ要素は
その外縁部が軸線方向の固定位置にケースと半径方向の
時間をもって維持され、スペーサ要素は熱電対ガイドの
固定を保証し、下部が軸線方向に自由に膨張するように
スペーサ要素の開口に摺動自在に取付けられる。管を横
方向に維持するための唯一の手段を構成し、 ケースは閉鎖板とスペーサ要素のすぐ上の領域との間で
側壁に開口を備え、 管はスペーサ要素の両側でそのすぐ近くに又冷却流体の
上レベルのすぐ下に冷却流体の流通用の開口を備えてい
る。

本発明を説明するために、添付図面を参照して、本発明
による高速中性子原子炉の炉心カバープラグの実施例を
例示として今説明する。

図は垂直軸線を有する円筒形開口を構成する原子炉の小
さい回転可能なプラグ１の中央部分を示し、この開口に
沿ってスリーブ２が固定され、スリーブの上部３に炉心
カバーの支持板４が載っている。

小さい回転可能なプラグｌはそれ自体大きい回転可能な
プラグ内にこのプラグに対して偏心の仕方で配置されて
いる。大きい回転可能なプラグは、原子炉の冷却流体を
なすナトリウムでレベル５まで満された容器を閉じる炉
の水平スラブの内側に配置される。炉の炉心は容器を満
す液体ナトリウムの中に完全に決められている。図に示
すように、炉心の上レベル７から、燃料集合体を通過し
た液体ナトリウムが出る。

炉心プラグは、上部が支持板４に固定され、複数のシェ
ルで形成された一般的に円筒形状のケース８を有し、複
数のシェルは垂直軸線および実質的に円筒形状を有し、
かつ截頭円錐形部分によって相互に連結されている。こ
の組立体の中心は略炉心の垂直軸線２〜２゛上にある。

炉の制御棒のスリーブ管１０は上部が支持板４に固定さ
れ、そして炉心カバープラグのケース８の中に配置され
ている。この円筒形ケース８は管１０の下端より下の下
部がケース８に溶接されている板１２で閉鎖され、板１
２の中心は炉心の軸線２−２゛上にあり、そして炉心の
上部７のすぐ近くに配置されている。従って、スリーブ
管１０は板１２で閉鎖された円筒形ケース８の内容積内
に完全に収容される。

閉鎖板１２は平らな中央部分１２ａと、約１６０°の頂
角をもつ截頭円錐形周囲部分１２ｂとを有している。閉
鎖板１２の直径は炉心の直径に略相当し、中心部分１２
ａの直径は閉鎖板１２の外径の２７３に略等しい。

軸線を炉心の軸線２−２゛上に配置しかつスリーブ管１
０と平行な管２０はその下部が、炉心カバープラグの円
筒形ケース８の下部べ横方向に配置した平らな水平スペ
ーサ板又はスペーサ要素２１に強固に固着されている。

このスペーサ板２Ｉは、円筒形ケース８の内面に連結さ
れている固定語Ｗ２３によって固定の軸線方向位置に維
持されている。スペーサ板２１はこの板と円筒形ケース
８の内面との間に僅かな半径方向の隙間が維持されるよ
うな外径寸法をもっている。従って、スペーサ板２１は
、軸線方向２−２゛　に維持されながらケース８の中で
膨張することができ、軸２２”を中心に回転しない。こ
のスペーサ板２１は管１０を通すための開口２２を備え
、これらの開口により管は軸線方向に自由に膨張するこ
とができる。開口２２の各々は、この管１０の下部をス
ペーサ板２１に通すために、管１０の位置に対応する。

従って、管１０をそれらの保守のため、スペーサ板２１
に固定することなく、スペーサ板２１に係合させる。

管１０および中央管２０の各々と垂直方向に整列して、
閉鎖板１２には制御棒および炉心の計器を通すための開
口２５が設けられている。

この閉鎖板１２は又熱電対を受け入れる計器管２６の案
内用又は燃料集合体の各々と垂直方向に整列してナトリ
ウムを取出すための管の案内用の開口を備える。スリー
ブ管１０と垂直方向に整列した開口２５に加えて、閉鎖
板１２はナトリウムの通る孔１３を有し、これらの孔は
平らな中央部分１２ａの面積の約３０％に、又截頭円錐
形部分１２ｂの面積の約２０％に相当する。閉鎖板１２
の中央部分１２ａに設けられた孔および開口は全部でこ
の部分１２ａの面積の約６０％に相当する。

スペーサ板２１は孔明きではない。

炉心からその上部を通して流出するナトリウムは炉心カ
バープラグの下部で、特に閉鎖板１２、スペーサ板２１
、およびケース８の下部側面で偏向されかつ分配される
。従って、このケース８は、閉鎖板１２と、スペーサ板
２１のすこし上のレベルとの間の領域に形成されるナト
リウム用の流出開口１４をもたなければならない０円筒
形ケース８の開口１４は孔明き領域の面積の約４０％に
相当する。

更に、管１０はその側面に、スペーサ板２１のすぐ近く
でその両側に孔２８を備え、又液体ナトリウムのレベル
５のすく下に孔２９を備えている。

孔２９．は、原子炉の温度および運転出力によりナトリ
ウムのレベルの種々の位置に相当する高さに沿ってスリ
ーブ管１０の壁に形成されなければならない。ケースも
又流体ナトリウムのレベル５より上に数個の圧力平衡孔
を備える。

ケース８の内容積の上部、即ちケースが原子炉のスラブ
を貫通するレベルには重ね鋼板３０が満され、これら鋼
板は熱の保護と炉心カバープラグより上に配置されてい
る領域の放射線保護とを行う。

炉心カバープラグの非常に大きな簡単さにもかかわらず
、本発明による炉心カバープラグはナトリウムの分配を
良好にし、或いは、このナトリウムの循環を行う。

炉心から流出して垂直方向上方に流れるナトリウムの一
部は、僅かに孔明けされている閉鎖板１２の截頭円錐形
部分１２ｂによって外方に進められ、このナトリウムの
他の一部は炉心カバープラグの内部に特に開口２５．１
３から流入する。炉心カバープラグのケースに流入する
このナトリウムは大部分が開口のないスペーサ板２１に
よっテ止メられる。従って、ナトリウムの大部分は外部
に向って戻され、円筒形ケース８の側面の下部に設けら
れた開口を通して炉心カバープラグの周囲に分配される
。

ナトリウムの他の部分は開口２８を介してスペーサ板２
１を通過する。このナトリウムはスペーサ板２１のすぐ
上の領域で孔明けされているケースの側面を介して炉心
カバープラグのケースから流出する。

上述した種々の偏向手段により外部に向って差し向けら
れたナトリウムは炉心より上でその周囲に配置されてい
る熱交換器の流入開口に差し向けられる。

本発明による炉心カバープラグは、下部閉鎖板と、他の
スリーブ管に対して中央に配置されている単一管によっ
て維持されるスペーサ板とを含む円筒形ケースだけを有
しているに過ぎないために構造が特に簡単である。炉心
カバープラグのケース８、閉鎖板１２およびスペーサ板
２１は同じ厚さの鋼板で作られ、例えば鋼板の厚さは２
０ＩＬＩＩｌｌである。この炉心カバープラグはその簡
単さにもかかわらず、ナトリウムの分配を良好にし、炉
心カバープラグの構造の熱応力を回避する。というのは
、種々の要素（スペーサ板、管、円筒形ケース）が互に
自由に膨張するからである。

本発明による炉心カバープラグは計器を案内するための
グリル（その面積の大部分に孔が明けられる）を必要と
しない。というのは、この案内が、スリーブ管によって
ではなく溶接によってケースに対して所定位置に維持さ
れる炉心カバープラグのケースの下部閉鎖板によって行
なわれるからである。

本発明の範囲は、あらゆる可能性のある変形を含むから
、上述した態様には制限されない。

かくして、垂直軸線２−２”をもつ円筒形ケースは、支
持板４と下部閉鎖板１２が互に偏心している上記のケー
スと異なる形態を有しても良い。

このケースは完全に円筒形であっても良いし、或は上記
のものと異なる略円筒形状のものであっても良い。

種々の表面に設けられ、ナトリウムの流通を可能にする
孔および開口は上記のものと異っても良いし、そして、
僅かに異なる割合で配列させても良い。

スペーサ板２１を軸線方向に固定する方法は例えばフラ
ンス特許８２／１８５７０に記載されているように構成
されている装置２３のために、異なっても良い。

本発明による炉心カバープラグは、炉心を通して上方に
流れる冷却流体即ち液体ナトリウムを利用し、かつ炉心
の、上でその周囲に置かれた炉の容器の部分にこのナト
リウムの分配を必要とするあらゆる高速中性子原子炉に
適用することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は原子炉の容器の中に設置した炉カバープラグ
の縦断面図である。 １・・・回転プラグ、４・・・支持板、８・・・ケース
、ｌ０１２ｏ・・・管、２１・・・スペーサ要素、１２
・・・閉鎖板、１２ａ・・・中央部分、１２ｂ・・・截
頭円錐形周囲部分、２５・・・開口、１３・・・孔、１
４・・・開口。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）　炉心の制御棒および計器を固定かつ案内し、炉
   心より上に上レベルをもつ炉心冷却流体を偏向かつ分散
   させるための高速中性子原子炉の炉心カバープラグであ
   って、原子炉の容器を閉鎖する回転プラグに設けられた
   炉心カバープラグを通すための開口のまわりに回転プラ
   グによって支持された支持板と、垂直軸線を有し、かつ
   上部が支持板に連結された略円筒形のケースと、炉の制
   御棒を受け入れるためのものであって、上部が支持板に
   固定され、ケースの中に配置されている垂直管の集合体
   と、管を横方向に維持しかつケースの軸線と垂直に配置
   されている少くとも１つのスペーサ要素とからなる炉心
   カバープラグにおいて、 ケースが、平らな中央部分と截頭円錐形周囲部分とを有
   し、管より下でケースの下部に溶接された横閉鎖板を備
   え、閉鎖板は、管と垂直方向に整列し、炉心の制御およ
   び計器を通すための孔と、ナトリウムの流通用の孔と、
   閉鎖板に摺動自在に設けられる熱電対ガイドを通すため
   の開口とを備え、 炉心の軸線の近くに置かれた管の１つは下部が単一のス
   ペーサ要素に連結され、スペーサ要素はその外縁部が軸
   線方向の固定位置にケースと半径方向の隙間をもって維
   持され、前記スペーサ要素は熱電対ガイドの固定を保証
   し、かつ下部がスペーサ要素の開口に軸線方向に自由に
   膨張可能に摺動自在に取付けられている管を横方向に維
   持するための唯一の手段を構成し、ケースは閉鎖板とス
   ペーサ要素のすぐ上の領域との間で側壁に開口を備え、 管はスペーサ要素の両側でそのすぐ近くに、又冷却流体
   の上レベルのすぐ下に冷却流体の流通用の開口を備えて
   いることを特徴とする炉心カバープラグ。
2. （２）　閉鎖板の中央部分は閉鎖板の直径の２７３に略
   等しい直径を有している、特許請求の範囲第（１１項に
   よる炉心カバープラグ。
3. （３）　孔および閉鎖板の中央部分に熱電対ガイドを通
   すための開口は中央部分の面積の略６０％を占め、周囲
   部分に冷却流体を流通させるための孔は周囲部分の面−
   積の略２０％を占めている、特許請求の範囲第（１１項
   又は第（２）項記載の炉心カバープラグ。
4. （４）閉鎖板とスペーサ要素のすぐ上の領域との間でケ
   ースの側壁に設けられた開口は側壁のこの部分の面積の
   略４０％を占めている、特許請求の範囲第ｆｌ）項乃至
   第（３）項いずれか１つに記載の炉心カバープラグ。