JPS6023450Y2 - 内燃機関の潤滑油サンプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は内燃機関の潤滑油サンプ装置に関するのであ
る。

一般に内燃機関台板を油タンク兼用（ベッドサンプ）と
した場合は、構造上機関台板を余り大きくできないので
、その中に収容する潤滑油の容量を充分に確保すること
は難しい。

この為大容量機関や、常用機関のように潤滑油の循環量
の大きい機関においては、機関板を内燃機関サンプとし
ないで別個に大容量の潤滑油タンクを設置するのが常で
ある。

この場合、機関台板より、別置の潤滑油タンクで重力で
潤滑油を落す必要上、機関になるべく近い場所に深いタ
ンク用ピットが必要となり、また機関と潤滑油タンクと
の間に大口径の配管を引き廻わすことが必要となって、
プラント計画上の制約条件なることが多い。

この考案は上記に鑑みなされたもので、プラント計画上
の制約条件の無いベッドサンプ方式を採用し尚かつ、大
容量機関、常用機関に対し、容量不足や潤滑油の早期汚
損などの問題点を解消した潤滑油サンプ装置を提供する
とを目的としている。

以下この考案の一実施例を図面にもとづいて説明する。

図において、１は内燃機関、２は内部に油溜り３を有す
る内燃機関の合板、４は機関台板２に取付けられた自動
液面検出装置で、該装置のタンク４ａの底部と機関台板
２の底部が、連通管５て連結され、さらに機関板の油溜
り３の規定油面Ｘの上部空間と、タンク４ａの上部空間
とが、連通管６で連結されている。

従って機関台板２内の潤滑油の油面と自動液面検出装置
４のタンク４ａ内の油面とは常に同一の液位を示す。

４ｂは該タンク４ａの油面と共動するフロート、４ｃは
該フロート４ｂの上下位置により上記油溜り３の油面を
検出して電気信号を発信する検出部、４ｄは台板内の油
面の動揺が検出装置のタンク４ａ内に伝播するのを防ぐ
ために、前記連通管５，６の合板内の開口部を取り囲む
ように台板２内に設けられたガード板で多数の小孔があ
けである。

８は機関室の内または外に設置される潤滑油補給タンク
で、その油面より下方部であるタンク底部近傍の側壁面
において、補給ポンプ９の吸入側に連通している。

そして、上記補給ポンプの吐出側は、潤滑油補給タンク
８の上限油面Ｙより高く立ち上らせた立上り管１０を有
する配管１１により機関台板２の内部の油溜り３に連絡
されている。

１２は、上記立上り管１０の頂部を潤滑油補給タンク８
の上部空間に連絡する細い空気連通管で、該タンク８の
設置位置により、補給タンク８の潤滑油の油面Ｙが機関
台板２内の油面Ｘより高くなる場合に、サイホン作用を
切断して、潤滑油が台板２内にオーバーフローするのを
防止する。

自動液面検出装置４の液面検出部４ｃと補給ポンプ９の
駆動用モータ１３とは、電気信号伝達用電線１４により
電気的に接続されており、自動液面検出装置４のタンク
４ａ内の油面が規定値より下った時に、それを検出して
、駆動用モータ１３に信号を送り補給ポンプ９を起動し
て潤滑油補給タンク８より潤滑油を機関台板２内の油溜
り３に輸送し、また、タンク４ａ内の油面が規定値に達
すると、補給ポンプ９を停止して、常に上記油溜り３の
油面が自動的に規定油面を保つべく、潤滑油の自動補給
装置として機能するようになっている。

１５は機関潤滑油ポンプで、その吸入側は機関台板の油
溜り３内に設けられているサクションフィルタ１６に連
結され、吐出側は配管１７で機関潤滑油主管（図示せず
）に連結されている。

また配管１７より分岐管１８が調圧弁１９を介して遠心
分離機等の潤滑油洗浄機２０に連結され、さらに配管２
１で機関台板２の内部に連結されており、機関運転中は
調圧弁１９を介して分流する潤滑油は、配管１８で潤滑
油洗浄機２０に導かれ、そこで洗浄れた後に、配管２１
で機関台板２内に還えされるようになっている。

この考案の潤滑油サンプ装置は上記の構成を有し、機関
運転中機関台板の油溜り３の潤滑油油面が規定位置Ｘよ
り下ると自動液面検出装置４が、それを検出して電気信
号を駆動用モータ１３に送り、該モータを起動して補給
ポンプ９を運転させ、潤滑油を潤滑油補給タンク８より
配管１１を介して機関台板２内に輸送する。

合板内の潤滑油油面が規定値Ｘに復帰すれば、自動液面
検出装置４により信号が送られ駆動用モータ１３が停止
し、補給ポンプ９の運転が止まる。

このようにして必要量の潤滑油が機関台板の油溜り３に
補給される。

上記において、潤滑油補給タンク８の液面が、上記油溜
り３の油面より高くなるような、上記潤滑油補給タンク
８の設置状態であっても、上記立上り管と潤滑油補給タ
ンク８の油面上方の空間とが空気連通管によって連絡さ
れているので、補給ポンプ９の運転停止時に、上記立上
り管によるサンホン作用が起ることがなく、潤滑油補給
タンク８内の潤滑油が上記油溜り３にみだりに供給され
ることがない。

したがったで、潤滑油補給タンク８の設置位置は、上記
油溜り３の位置を考慮して特定の位置に限定して定める
必要はなく、任意の場所に設定すればよい。

また機関潤滑油ポンプ１５により機関潤滑油主管へ圧送
される潤滑油の１部が調圧弁１９を介して配管１８で遠
心分離機等の潤滑油洗浄機２０に送られ、潤滑油の洗浄
を行い逐次、機関台板の油溜り３に還えされ、機関連中
常に、潤滑油の側流洗浄が行われるので機関台板のサン
プ容量が小さいことに起因する潤滑油の早期汚損が防止
される。

以上説明したようにこの考案は、内燃機関の台板サンプ
方式を採用し、内燃機関とは別置の潤滑油補給タンクを
設け、該補給タンクと上記内燃機関台板内の油溜りとを
、上記補給タンクの上限油面より高く立ち上らせた立上
り管を有する配管により連絡すると共に、該立上り管の
頂部を上記給タンクの上部空間に空気連通管により連絡
し、かつ機関台板に自動液面検出装置を取り付けて、機
関台板内の油面が規定油面を保つように潤滑油補給タン
クより補給ポンプで潤滑油を、機関台板内に油溜りに自
動的に補給するようにして、大容量サンプタンクを機関
近傍に設けたのと同一効果になるようにしたので、機関
室の機関の近くに大容量のタンクピットを設けたり、大
口径の配管引廻しを行う必要がなく、また、上記補給ポ
ンプの設置場所を、機関室の内外を問わない任意の個所
に設定できる等プラント計画上の制約条件が解消され、
また機関潤滑油主管への潤滑油配管を分岐して機関運転
中バイパスした潤滑油を常に洗浄して台板油溜りに還え
す自動洗浄回路を設けたので、従来、機関のベッドサン
プ方式の潤滑油容量不足に起因して発生する潤滑油の早
期汚損を防止でき、大容量機関や常用機関にベッドサン
プ方式を適用する上での問題点を解消することができる
。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す内燃機関サンプ装置の
系統図である。 １・・・・・・内燃機関、２・・・・・・台板、３・・
・・・・油溜り、４・・・・・・自動液面検出装置、８
・・・・・・潤滑油補給タンク、１０・・・・・・立上
り管、１１・・・・・・配管、１２・・・・・・空気連
通管、２０・・・・・・潤滑油洗浄機。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内燃機関台板と、該内閣合板内の油溜りの油面を検出す
   る液面検出装置と、上記内燃機関とは別置きの潤滑油補
   給タンクと、潤滑油補給タンクの油面下方部と上記油溜
   りとを連絡し、途中に潤滑油補給タンクの上限油面より
   高く立ち上らせた立上り管を有する配管と、上記立上り
   管の頂部を上記潤滑油補給タンクの上部空間に連絡する
   空気連通管と、上記液面検出装置により検出される上記
   油溜りの油面に応動して、上記配管に連結した補給ポン
   プを駆動、停止して、潤滑油補給タンク内の潤滑油を上
   記油溜りに自動的に補給、停止する潤滑油自動補給装置
   と、上記内燃機関の潤滑油回路に設けたバイパス循環自
   動洗浄装置とを備えていることを特徴とする内燃機関の
   潤滑油サンプ装置。