JPS60229503A - パラボラアンテナの電波反射板及びその成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は通信、衛生放送等に使用するパラボラアンテナ
の電波反射板及びその成形方法に関するものである。

〔従来の技術〕

パラボラアンテナは、電波反射板と電波集波体とを有し
、それらを架台に角度調整可能に取付け、屋外に設置し
て通信、衛生放送等に使用するものである。このように
屋外に設置すると電波反射板の電波入反射面が熱や光、
風雨によって劣化する。この劣化を防ぐために、電波反
射鏡面層の両面に合成樹脂補強層を設けたものが、従来
から提供されているが、かかる構造の従来品においては
、電波反射鏡面層の劣化を完全に防ぐことができず、そ
の劣化によって電波集波効率が著しく低下するという欠
点があった。

また、電波反射鏡面層の両面に合成樹脂補強層を設ける
方法としては種々の方法が提供されている０例えば、合
成樹脂補強層が熱硬化性樹脂の場合は、所謂ＳＭＣ法、
ハンドレイアップ法、真空成形法、レジンインジェクシ
ョン法、マツチドダイ法、圧縮成形法等があり、熱可塑
性合成樹脂により合成樹脂補強層を形成するには、スタ
ンピング法、真空成形法、インサートインジェクション
法等がある。これらの方法のうちで、エポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂をガラス繊維等の繊維状物に含浸してなる
繊維強化プラスチック（以下、ＦＲＰという）によって
合成樹脂補強層を形成する方法としては、一般に、ハン
ドレイアップ法と加熱圧縮法とが採用されている。ハン
ドレイアップ法は、ガラス繊維等の繊維状物を型上に置
き、ローラやハケ等によりエポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂を繊維状物に含浸させ、これを繰り返し行うことによ
り合成樹脂補強層を形成する方法である。この方法によ
ると、型に接する側、即ち、電波入反射面側は平滑にな
るが、その反対側は粗面になるので、両面が平滑な電波
反射板を成形することができない。また、脱型するまで
自然硬化させるので、該自然硬化の時間が長く、成形に
長時間を要する他、湿気や温度等の自然条件によって硬
化に要する時間、品質が左右するという欠点があった。

一方、加熱圧縮法は、下型と１−型のいずれか一方また
は両方を予め加熱しておき、熱硬化性樹脂を繊維状物に
含浸させ、これを下型と１−型とで圧縮するものである
。この方法であると、硬化時間を短縮できるので、前者
に比べて成形に時間を要しないが、電波反射板の厚みを
薄く成形することが困難な上、多品種少敏生産には不適
であるという欠点があった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、−上述のような従来の欠点を解消したもので
、電波反射鏡面層の電波人反射面に電波透過性の合成樹
脂補強層を設けることにより、強度的に優れ、電波集波
効率が良好なパラボラアンテナの電波反射板を提供する
ことを目的とするものである。また、本発明の他の目的
は、１−記合成樹脂補強層の表面に耐候性の良好なフィ
ルムを設けることによって、電波反射鏡面層、特に、そ
の電波人反射面が熱や光等により劣化するのを防ぎ、電
波集波効率が低下しないようにしたパラボラアンテナの
電波反射板を提供するものであって、その要旨とすると
ころは、少なくとも電波反射鏡面層の電波人反射面に電
波透過性の合成樹脂補強層と、該合成樹脂補強層の表面
にＩＴ）ｌ候性の良好なフィルムとを併設したことを特
徴とするものである。

更に、本発明の方法は、前記ハンドレイアップ法や加熱
圧縮法によらず、真空成形法を可能になし、その方法を
使用することによって、電波入反射面側は勿論、その反
対側も平滑で、かつ、電波反射鏡面層の両面にＦＲＰ補
強層を設けた比較的肉薄の電波反射板を形成でき、しか
も、そのような電波反射板を短時間で形成できるように
したもので、その要旨とするところは、電波反射鏡面層
の両面に熱硬化性樹脂の未硬化液を繊維状物に含浸して
なる未硬化の繊維強化プラスチツクシートを当がい、更
にその両面を伸縮性を有するフィルムで被覆して原シー
トとし、該原シートをパラボラアンテナの電波反射板の
形状に形成した真空成形用型上に載置し、真空成形用型
と原シート間の空気を抜いて原シートを真空成形用型に
密着させ、上記熱硬化性樹脂の硬化後、原シートを真空
成形用型から脱型することを特徴とするパラボラアンテ
ナの電波反射板の成形方法にある。

〔問題点を解決するための手段〕

次に、本発明の実施例を添附の図面において詳述する。

第１図は電波反射板の一部分を切欠した側面図、第２図
は８１図ＩＩ　−ＩＩ線拡大断面図、第３図は別の実施
例を示す電波反射板の一部分拡大断面図、第４図は台座
上にフィルム、ＦＲＰシート及び電波反射鏡面層を載置
した状態の説明図、第５図はフィルムで挟んだＦＲＰシ
ート等をローラに通す状態の説明図、第６図は原シート
の斜視図、第７図は原シートを真空成形する状態の説明
図である。

本発明に係るパラボラアンテナの電波反射板は、第１図
及びｆｆ１２図に示す如く、電波反射鏡面層ｌの両面に
合成樹脂補強層２及び３を設けである。？ｌｔ波反射鏡
面層ｌは、金属箔、金属網、金属繊維、炭素ｍ維、或は
、各種繊維に金属をコートしたもの等からなり、電波反
射性を有する。この電波反射鏡面層１の両面に合成樹脂
補強層２及び合成樹脂補強層３を設けるのは、電波反射
鏡面層１を補強するためで、該合成樹脂補強層２及び３
は、各種の合成樹脂で形成される。しかし、本発明にお
いては、少なくとも電波反射鏡面層ｌの凹曲面に、即ち
、電波人反射面に電波透過性の合成樹脂補強層２を設け
である。電波透過性の合成樹脂材としては、ポリエステ
ル樹脂やエポキシ樹脂、或は、ＦＲＰ等があるが、電波
反射鏡面層ｌの凸曲面、即ち、電波人反射面と反対側の
合成樹脂補強層３は電波透過性の合成樹脂材で形成する
必要はなく、電波透過性を有しない他の合成樹脂材で形
成してもよい、このように、電波反射鏡面Ｒ１の電波人
反射面に電波透過性の合成樹脂補強層２を設けであると
、電波の入反射に悪影響がなく、電波反射鏡面層ｌが補
強される。また、この合成樹脂補強層２の表面には耐候
性の良好なフィルム４を設けである。耐候性の良好なフ
ィルム４としては、アクリル樹脂、ＡＢＳ樹脂、塩化ビ
ニール樹脂等からなるフィルムや、これらの樹脂に耐候
性を更に向上させるために紫外線吸収剤を添加してなる
フィルム等がある。また、このフィルム４を合成樹脂補
強層２の表面に設けるには、該合成樹脂補強層２の成形
時にそれと一体的に設けても良いし、合成樹脂補強層２
を成形した後その表面に張着してもよい、このように合
成樹脂補強層２の表面に耐候性の良好なフィルム４を設
けであると、電波反射鏡面層ｌ、特にその電波人反射面
が劣化するのを防ぐ。第３図は、合成樹脂補強層３の表
面にも耐候性の良好なフィルム４を設けたものを例示し
である。このようなものであると、電波反射鏡面層１が
劣化するのを一層防止できるので好ましい。

次に、電波反射板の成形方法について説明すれば、第４
図は、台座５上にフィルム６、ＦＲＰシート７及び電波
反射鏡面層１を載置した状態の説明図である０台座５は
上面が平滑面で、該台座５−ヒに伸縮性を有するフィル
ム６を載せる。フィルム６は伸縮性を有すれば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、その他のいずれの材質のもの
でよい。このフィルム６上にＦＲＰシート７を載せ、更
に、ＦＲＰシート７上に電波反射鏡面層ｌを載せる。Ｆ
ＲＰシート７に用いる強化繊維としては、ガラス繊維、
ポリプロピレン繊維、炭素繊維、グラファイト繊維等が
ある。また、ＦＲＰシート７に使用する熱硬化性樹脂と
しては、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂等がある。こ
れらの樹脂に硬化剤や顔料等をも配合したものを使用す
ればよい、また、電波反射鏡面層１は、金属箔、金属網
、金属繊維、炭素繊維、或は、各種繊維に金属をコート
したもの等からなるもので、電波反射性を有する。この
電波反射鏡面層１Ｆに」二足ＦＲＰシート７を、更に、
このＦＲＰシート７の」ユに−１−記伸縮性を有するフ
ィルム６を順次載置する。このようにして、電波反射鏡
面層ｌをＦＲＰシート７でサンドイッチ状態にすると共
に、該ＦＲＰシート７を伸縮性を有するフィルム６で挟
み被覆した状態にする。　第５図は、伸縮性のフィルム
６で挟んだＦＲＰシート７、該ＦＲＰシート７でサンド
イッチされた電波反射鏡面層ｌをフィルム６とともにロ
ーラ８に通す状態の説明である。フィルム６によりＦＲ
Ｐシート７を挟んだ状態でローラ８に通すことにより、
ガラス＃ｌｌ維等の強化繊維にポリエステル樹脂等の熱
硬化性樹脂の未硬化液を完全に含浸させると共に、ＦＲ
Ｐシート７の両面をフィルム６で剥離可能に被覆した原
シー）９を得る。この時、フィルム６、ＦＲＰシート７
、電波反射鏡面層ｌとして長巻体を使用して第４図及び
第５図に示す工程を連続的に行なった後、原シート９に
裁断してもよい。

第６図は、原シート９の剰視図である０本発明の方法は
、」二連のようにして、まず、電波反射鏡面層ｌをＦＲ
Ｐシート７でサンドイッチの状態にし、この両面を伸縮
を有するフィルム６で剥離可能に被覆した原シート９を
製作するものである。

この原シート９を予め製作しておくと、ＦＲＰ補強層を
設けた電波反射板の成形工程において、加熱装置を備え
た成形用型を使用し得て硬化時間を短縮することができ
る他、加熱された成形用型を使用しても、局部に硬化す
るようなこともない。

第７図は、原シート９を真空成形する状１！ｉの説明図
である。真空成形用型１０は成形する電波反射板の大き
さ、形状になっており、空気を核くための小孔１１が穿
設しである。これら各小孔１１に真空ポンプ１２を接続
しである。この真空成形用型１０の大きさに押え代１３
を加えた分の原シー）・９を切断し、原シート９を真空
成形用型ｌＯ上に載置し、その周囲の押え化１３分を冶
具１４により圧着する。この際、電波反射鏡面層１の電
波入反射面を真空成形用型ｌＯ側にして原シート９を載
置することが肝要である。また、真空成形用型１０の四
個所に嵌合する押圧治具１５を原シート９の上面に当接
し、それを真空成形用型ＩＯ側に押圧しておくと、熱硬
化性樹脂のみからなる箇所（樹脂リッチ）の発生を防ぐ
ことができ、しかも、原シート９を真空成形１ 用型１０に充分添わせることができるので好ましい。次
いで、真空ポンプ１２を作動させて、真空成形用型ｌＯ
と原シート９間の空気を抜き、原シート９を真空成形用
型１０に密着させると共に、熱硬化性樹脂を硬化させる
。この際、ＦＲＰシート７の両面の伸縮性を有するフィ
ルム６は真空成形用型１０の型面に沿って伸びるので、
皺が形成されることなく、電波入反射面は勿論、その反
対側も平滑な電波反射板が得られる。また、真空成形用
型１０に加熱装置を備えておき、それを加熱するか、真
空成形用型１０の上方に備えた加熱装置１ｉ１６により
加熱すると、熱硬化性樹脂を短時間で硬化させることが
できる。熱硬化性樹脂が硬化した後は、治具１３や押圧
拍ＪＪＩ５を取外して原シート９を真空成形用型１０か
ら脱型する。脱型した後は、両ＦＲＰシート７からフィ
ルム６を剥離してもよいし、フィルム６を剥離しなくて
もよい０例えば、フィルム６が伸縮性を有し、かつ、耐
候性の良好なものであれば剥離する必要はない。一方、
フィルム６が耐候性に欠けているものである場合は、そ
れを２ ＦＲＰシート７から剥離する。この際、フィルム６は熱
硬化性樹脂が硬化すると極めて簡単に剥離できる。フィ
ルム６を剥離した場合は、少なくとも電波反射鏡面層ｌ
の電波入反射面側のＦＲＰシート７に耐候性の良好なフ
ィルムを張着する。

上述のようにして脱型を行った後、フィルム６を剥離し
ないで、或は、フィルム６を剥離して耐候性の良好な別
のフィルムを張着し、ＦＲＰシート７等の周囲の押え代
１３を切断除去すると、電波反射鏡面層ｌの両面にＦＲ
Ｐ補強層が設けられ、しかも、該ＦＲＰ補強層の表面に
耐候性の良好なフィルムが設けられたパラボラアンテナ
の電波反射板が形成される。

〔発明の作用〕

以−１−のように本発明のパラボラアンテナの電波反射
板は、電波反射鏡面層ｌの両面に合成樹脂補強層２及び
３を設けてあり、少なくとも電波反射鏡面層ｌの電波入
反射面側の合成樹脂補強層２を電波透過性としであるか
ら、電波反射鏡面層が合成樹脂補強層によって補強され
ると共に、電波の入反射には同等支障がない。また、電
波反射鏡面層の電波入反射面側の合成樹脂補強層２の表
面には耐候性の良好なフィルム４を設けであるから、電
波反射鏡面層の電波入反射面側は合成樹脂補強層２とフ
ィルム４とによって被覆状態になる。

一方、本発明の方法は、まず、原シート９を製作する。

この原シート９は、電波反射鏡面層ｌをＦＲＰシート７
でサンドイッチ状態にしてあり、更にＦＲＰシート７を
フィルム６で被覆状態になっているから、電波反射鏡面
層１とＦＲＰシート７とが密着し易く、その両面にＦＲ
Ｐ補強層が確実に形成されると共に、原シート９を真空
成形用型ｌＯの上に載せ易い、また、原シート９を真空
成形用型ｌＯ上に載置すると、伸縮性を有するとフィル
ム６が伸縮して原シート９が真空成形用型１０に密着す
ると共に、上面のフィルム６でＦＲＰシート７等を真空
成形用型１０側に押圧するようになる。更に、フィルム
６が耐候性の良好なものであれば、脱型後それらを剥離
する必要はない。

〔発明の効果〕

本発明によれば、電波反射鏡面層は合成樹脂補強層によ
って両面から補強されているから、強度的に優れており
、この合成樹脂補強層は電波透過性であるから電波の入
反射に悪影響を及ぼさない、また、電波反射鏡面層の電
波入反射面側は合成樹脂補強層とフィルムによって被覆
状態になり、合成樹脂補強層は耐候性のフィルムによっ
て被覆されている状態になるから、電波反射鏡面層の電
波入反射面側は勿論、合成樹脂補強層も熱や光、風雨に
よって劣化するのを防ぐことができ、長期に亘って使用
しても電波集波効率が低下しないパラボラアンテナの電
波反射板である。

また、本発明の方法によれば、電波反射鏡面層の電波入
反射面側は勿論、その反対側も平滑で、かつ、電波反射
鏡面層の両面にＦＲＰ補強層が設けられて強度的にすぐ
れたものになる他、比較的肉薄の電波反射板を成形でき
、しかも、そのような電波反射板を短時間で筒中に成形
できる。しがも又、これに使用する装置、特に真空成形
用型は簡単なもので、電波反射板の形状変化にあわせ５ て、容易に型形状を変更することができ、各種形状の電
波反射板の成形にも極めて効果的に対応できる等、幾多
の利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は電波反射板の
一部分を切欠した側面図、第２図は第１図ＩＩ　−ＩＩ
線拡大断面図、第３図は別の実施例を示す電波反射板の
一部分拡大断面図、！＄４図は台座上にフィルム、ＦＲ
Ｐシート及び電波反射鏡面層を載置した状態の説明図、
第５図はフィルムで挟んだＦＲＰシート等をａ−ラに通
す状態の説明図、第６図は原シートの斜視図、第７図は
原シートを真空成形する状態の説明図である。 図中１は電波反射鏡面層、２及び３は合成樹脂補強層、
４は耐候性の良好なフィルム、６は伸縮性を有するフィ
ルム、７はＦＲＰシート、９は原シート、ｌＯは真空成
形用型、１５は押圧治具を示す。 ６

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電波反射鏡面層の両面に合成樹脂補強層を設けた
   パラボラアンテナの電波反射板であって、少なくとも電
   波反射鏡面層の電波入反射面に電波透過性の合成樹脂補
   強層と、該合成樹脂補強層の表面に耐候性の良好なフィ
   ルムとを併設したことを特徴とするパラボラアンテナの
   電波反射板。
2. （２）電波反射鏡面層の両面に熱硬化性樹脂の未硬化液
   を繊維状物に含浸してなる未硬化の繊維強化プラスチツ
   クシートを当がい、更にその両面を伸縮性を有するフィ
   ルムで被覆して原シーＩ・とし、該原シートをパラボラ
   アンテナの電波反射板の形状に形成した真空成形用型上
   に載置し、真空成形用型と原シート間の空気を抜いて原
   シートを真空成形用型に密着させ、−１−記熱硬化性樹
   脂の硬化後、原シートを真空成形用型から脱型すること
   を特徴とするパラボラアンテナの電波反射板の成形方法
   。