JPS6022662Y2

JPS6022662Y2 - 電磁干渉フイルタ

Info

Publication number: JPS6022662Y2
Application number: JP18430679U
Authority: JP
Inventors: 幸夫坂本; 徹雄田中; 正明窪田; 昌美杉谷
Original assignee: 株式会社村田製作所
Priority date: 1979-12-28
Filing date: 1979-12-28
Publication date: 1985-07-05
Also published as: JPS56102127U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はプリント基板等に取り付けて使用するのに適し
た電磁干渉フィルタに関する。

従来、電磁干渉フィルタとしては、例えば第１図に示す
ように、円筒状の誘電体１を設け、該誘電体１の内周面
には２つの内部電極２ａ、２ｂをまた、上記誘電体１の
外周面には上記内部電極２ａ、２ｂに対向して外部電極
３を夫々形成する一方、上記誘電体１の内部にはフェラ
イトビーズ４を嵌入し、ハトメ５，５により上記内部電
極２ａ、２ｂを夫々貫通軸６に導通させるとともに、外
部電極３には取付金具７を半田等によって固着し、第２
図に示すように、フェライトビーズ４が形成するインダ
クタンスＬと、上記内部電極２ａと外部電極３との間に
形成される容量Ｃ１および上記内部電極２ｂと外部電極
３との間に形成される容ｒ２によりＬＣｆ型のフィルタ
回路としたものが知られている。

ところで、上記のような構成を有する電磁干渉フィルタ
をプリント基板に取り付けるには、プリント基板に上記
電磁干渉フィルタを嵌入する孔を設ける一方、貫通軸６
はＵ字状に彎曲させるが他のリード線を半田付けし、上
記の孔に電磁干渉フィルタを嵌入して取付金具７をプリ
ント基板のアース部分に半田付けするとともに、上記貫
通軸６を屈曲させたりもしくは別のリード線等を用いて
プリント基板の所定の部分に半田付けするか、あるいは
、第３図に示すように、金属製のシールド板８に設けた
孔に電磁干渉フィルタ９．・・・、９を夫々嵌入し、取
付金具７．・・・、７を上記シールド板８に半田付けし
た後、上記シーツ叶板８はプリント基板のアース部分に
、貫通軸６は上記と同様にしてプリント基板の所定部分
に夫々半田付けしなければならず、取付けに非常に手間
がかかる問題があった。

また、第１図の電磁干渉フィルタは、円筒状の誘電体１
の内部にフェライトビーズ４を嵌入する構造を有してい
るため形状力状きくなる一方、内部電極２ａ、２ｂを誘
電体１の内部に形成するにはハケ塗り等の能率の低い手
法を使用しなければならないうえに、これら内部電極２
ａ、２ｂはハトメ５，５を使用して貫通軸６に夫々導通
させなければならないため、構造が複雑で量産性が低い
という問題があった。

本考案は従来の電磁干渉フィルタにおける上記問題を解
消すべくなされたものであって、一本の導線を大略Ｕ字
形状に形成した貫通軸の片側の脚部にフェライトビーズ
を挿通するとともに上記貫通軸の両脚部を夫々一対のコ
ンデンサの軸心部に挿通した複数組のフィルタユニット
をフェライトビーズが互い違いに配置されるように金属
製基板上に並設することにより、相隣るフィルタユニッ
トのフェライトビーズの間隔を大きくシ、電磁誘導結合
にクロストロークが小さく、組立および取付けが容易で
電流容量が大きな電流干渉フィルタを提供することを目
的としている。

以下、本考案の実施例を示す図面を参照して詳細に説明
する。

第４図および第５図において、１１．１１は夫々軸心部
に貫通孔１２．１２を有するコンデンサ、１３は一本の
導線を大略Ｕ字形状に湾曲してなる貫通軸、１４はフェ
ライトビーズ、１５は金属製基板である。

上記コンデンサ１１．１１はいずれも同一の構成を有す
る貫通コンデンサであって、軸心部に貫通孔１２を有す
る誘電体１１ａと、該貫通孔１２に形成した電極１１ｂ
と、上記誘電体１１ａの外周面に形成した電極１１ｃと
からなる。

貫通軸１３は、上記コンデンサ１１．１１およびフェラ
イトビーズ１４とともに一つのフィルタユニット１６を
構成しており、上記貫通軸１３の両脚部１３ａ、１３ａ
の片側の脚部１３ａを第１図と同様の上記フェライトビ
ーズ１４の挿通孔１４ａに挿通した後、コンデンサ１１
．１１の貫通孔１２．１２に上記両脚部ｉ３ａ、１３ａ
を挿通して、半田１７により、コンデンサ１１．１１の
電極１１ｂ、ｌｌｂに固着している。

上記フィルタユニット１６は少なくとも２組設け、第４
図、第５図に示すように、貫通軸１３の両脚部１３ａ、
１３ａの結合部分がほぼ平行となるように、次に述べる
金属製基板１５上に並設している。

上記金属製基板１５の相対向する一対の辺には、打抜き
加工等によって、上記金属製基板１５の打抜きと同時に
プリント基板取付用のアース端子１８．１８を打ち抜い
て下側に折曲するとともに、フィルタユニット１６のコ
ンデンサ１１，１１を嵌入する孔１９，１９を上記フィ
ルタユニット１６の数に対応して、少なくとも２対設け
ている。

金属製基板１５の上記孔１９，１９には、フィルタユニ
ット１６のコンデンサ１１，１１を夫々嵌入して、これ
らコンデンサ１１，１１の電極１１ａ、ｌｌａを半田２
０．２０により金属製基板１５に固着している。

上記と同様にして、複数のフィルタユニット１６、・・
・、１６を金属製基板１５上に並設し、これら複数のフ
ィルタユニット１６．・・・、１６の各フェライトビー
ズ１４．・・・、１４が、相隣る複数のフィルタユニッ
ト１６．１６に関して、貫通軸１３．１３の互いに異な
る脚部１３ａ、１３ａに挿通されるようにしている。

電磁干渉フィルタを上記構成とすれば、金属製基板１５
上に、第２図と同様のにπ型の回路構成を有する複数の
フィルタユニット１６．・・・、１６が形成されるが、
第４図から分るように、相隣る２つのフィルタユニット
１６．１６はその各フェライトビーズ１４．１４が隣り
合うフィルタユニット１６．１６のフェライトビーズ１
４，１４を有しない脚部１３ａ、１３ａに隣り合い、相
隣るフィルタユニット１６．１６間の間隔が大きくなり
、その間でクロストークが発生することはない。

つまりフィルタユニット１６．１６のインダクタンスを
大きくするには、貫通軸１３の両脚部１３ａ、１３ａの
両方にフェライトビーズを嵌入させれば好都合であるが
、この場合には相隣るフェライトビーズ間の距離が小さ
くなってしまうため、容易に電磁誘導結合が起ることに
なってしまう。

この欠点を除くためには各フィルタユニット１６．１６
間の距離を大きくすればよいのであるが、かくすれば集
積密度が高くならない。

セットの小型化のために部品の集積化を図っているにも
かかわらずこれが大型になっては大きな効果が得られる
とはいえない。

従って上述にように、互いに並設されたフィルタユニッ
ト１６．１６に各１個づつのフェライトビーズ１４，１
４を用いかつこれを互い違いに配置させるようにするこ
とによって、その間の距離を大きくし、集積度を損うこ
となくして電磁誘導結合をもなくすことができるのであ
る。

また、第５図からも分るように、貫通軸１３゜・・・、
１３の各両脚部ｔａａｉ３ａｔ・・・、１３ａｗ１３ａ
はいずれも上記金属製基板１５のアース端子１８．１８
側に突出しているため、プリント基板（図示せず。

）に取り付ける場合、上記の各両脚部１３ａ、１３ａ、
・・・＊１３ａｖ１３ａをアース端子１８．１
８とともに上記プリント基板の孔に挿通して半田付けし
たりすればよく、その取付けが非常に簡単化される。

なお、第４図および第５図の電磁干渉フィルタを組み立
てるには、貫通軸１３．・・・、１３の片側の脚部１３
ａ、・・・、１３ａに夫々フェライトビーズ１４．・・
・、１４を夫々挿通するとともに、上記貫通軸１３．・
・・、１３の両脚部１３ａ、１３ａ。

・・・＊１３ａｔ１３ａをコンデンサ１１，１
１゜・・・、１１．１１に貫通させた後、これらコンデ
ンサ１１．１１．・・・、１１．１１を金属製基板１５
の孔１９，１９．・・・、１９，１９に嵌入して全体を
半田の噴流槽中に浸漬すればよく、すこぶる簡単に行な
える。

以上の説明において本考案の基本的な実施例について説
明したが、例えばコンデンサ１１としては、第６図に示
すように、金属製基板１５の孔１９に嵌入する突部２１
を有する円板状の誘電体１１ａ’を使用し、その一方の
面および他方の面に夫々電極１１ｂ′および１１Ｃ′を
形成しこれら電極１１ｂ’、および１１Ｃ′を夫々貫通
軸１３および金属製基板１５に半田付けするようにして
もよい。

なお、アース端子１８．１８は金属板１５をプリント基
板のアース電極に直接接続するようにすれば特に必要と
しない。

また、フィルタユニット１６．・・・、１６は、互いに
隣接するフィルタユニット１６．１６の間でクロストー
クが発生しないように配置すればよく第４図の配置に限
定されるものではない。

以上、詳細に説明したことからも明らかなように、本考
案は、一本の導線を大略Ｕ字形状に形成した貫通軸の片
側の脚部に設けたフェライトビーズが互い違いに配置さ
れるように相隣るフィルタユニットを金属製基板に配置
するようにしたから、隣り合うフィルタユニットのフェ
ライトビーズ間の距離が大となり、フェライトビーズ間
の電磁誘導結合によりクロストークが発生することはな
く、しかも、一本の導線よりなる大略Ｕ字形状の貫通軸
を使用してその両脚部を金属製基板の片側から突出させ
ているため、電流容量が大きく、プリント基板への実装
も非常に簡単な電磁干渉フィルタを得ることができる。

また、本考案に係る電磁干渉フィルタは、従来の電磁干
渉フィルタのように、筒状の誘電体の内周面に２つの内
面電極を形成した特殊なコンデンサを使用するものでな
いため、上記内面電極と貫通軸とを接続するハトメ等も
必要とせず、構造が非常に簡単なものとなるとともに、
特殊なコンデンサを使用する必要がなく、量産が極めて
容易となる等、その効果は非常に大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電磁干渉フィルタの断面図、第２図は第
１図の等価回路図、第３図は第１図の取付説明図、第４
図は本考案に係る電磁干渉フィルタの平面図、第５図は
第４図のＩ−Ｉ’線断面図、第６図は第４図および第５
図の変形例の断面図である。１１・・・・・・コンデンサ、１２・・・・・・貫通孔
、１３・・・・・・貫通軸、１４・・・・・・フェライ
トビーズ、１５・・・・・・金属製基板、１６・・・・
・・フィルタユニット。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

軸心部に夫々貫通孔を備えた一対のコンデンサと、これ
ら各コンデンサの貫通孔に両脚部を挿通した大略Ｕ字形
状を有する連続した一本の導線よりなる貫通軸と、軸心
部に上記両脚部の一方の脚部が挿通されたフェライトビ
ーズとならなる複数組のフィルタユニットがその貫通軸
の両脚部を結合する結合部分が互いにほぼ平行となるよ
うに金属製基板上に並設され、相隣るフィルタユニット
の貫通軸の各一方の脚部が挿通されたフェライトビーズ
はこれら貫通軸の各他方の脚部と隣り合っていることを
特徴とする電磁干渉フィルタ。