JPS6022585Y2 - 放圧装置

Info

【考案の詳細な説明】この考案は変圧器やリアクトルなどの放圧装置に関する
ものである。

第１図は従来の放圧器を示している。

図において、１は密封された容器で、鉄心２とこの鉄心
２に巻回された巻線３とが収納され、開口部１ａが設け
られている。

４は容器１の開口部１ａに連結された放圧管で、他端に
排気口４ａを有する。

５は放圧管４内に配置された放圧膜で、容器１内の圧力
が異常に上昇した時破裂する。

６は排気口４ａの外周に弾性的に圧接して設けられた弁
で、放圧膜５が破裂した時に容器１の内圧によって一時
的に排気口４ａを開くように樹皮されている。

放圧管４と放圧膜５と弁６とで放圧装置７が樹皮されて
いる。

このように樹皮された変圧器では、事故によって容器１
の内圧が異常に上昇した時、放圧膜５の破裂−弁６によ
る排気口４ａの開放−容器１の内圧の低下→弁６による
排気口４ａの閉塞の一連の動作が行われ、放圧装置７の
動作後における容器１内の気密が保持される。

ところで、放圧装置７の動作は瞬時に行われるので、弁
６は破裂した放圧膜５の破裂片５ａが全て排気口４ａか
ら外部へ飛散する以前に閉じる。

このため破裂片５ａの一部が閉じる過程にある弁６に当
って跳ね返る。

そして、弁６に当って跳ね返った破裂片５ａが容器１内
へ飛散して巻線３内部へ落下する恐れがあった。

最近、放圧膜５が破裂する圧力の精度を向上させるため
に、放圧膜５に導電材料を使用することが多くなってい
るので、導電材料の破裂片５ａが巻線３内にはいれば短
絡事故を起す恐れがある。

この考案は上記欠点を解消するためになされたもので、
放圧管と連結する容器の開口部に、この開口部を包囲し
且つ上端に開口を有する箱状のじゃへい部材を設けるこ
とによって、巻線等の充電部に放圧膜の破片が入る恐れ
のない放圧装置を提供する。

第２図はこの考案の一実施例を示している。

図において、１〜７は第１図に示す従来のものと同様で
ある。

１０は、第３図に示すように箱状に形成された板を容器
１に固定することによって上端に開口１０ａを有する容
器状に構成されたじゃへい部材である。

この場合、開口部１ａから飛び出した破裂片５ａはしや
へい部材１０に当って落下してしやへい部材１０の底部
に溜まる。

このため、破裂片５ａに容器１内へ飛散しなくなり、破
裂片５ａによって事故が引き起される恐れはなくなる。

以上のように、この考案によれば放圧管と連結する容器
の開口部に、この開口部を包囲し且つ上端に開口を有す
る箱状のしゃへい部材を設けることによって、放圧膜の
破裂片が巻線内に落下する恐れがないという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の変圧器を示す断面図、第２図はこの考案
の一実施例を適用した変圧器の断面図、第３図は第２図
に示すじゃへい部材の斜視図である。図中、１は容器、３は巻線、５は放圧膜、５ａは破裂片
、７は放圧装置、１０はしやへい部材である。なお、各図中同一符号は同−又は相当部分を示す。

【実用新案登録請求の範囲】

容器の圧力が異常に上昇したときに放圧膜が破裂して内
部圧力を放圧するようにした放圧管を備えた放圧装置に
おいて、上記放圧管と連結する上記容器の開口部に、上
記開口部を包囲し且つ上端に開口を有する箱状のじゃへ
い部材を設けたことを特徴とする放圧装置。