JPS6021862B2 - 鋼材の防食構造 - Google Patents

鋼材の防食構造

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JPS6021862B2
JPS6021862B2 JP12096780A JP12096780A JPS6021862B2 JP S6021862 B2 JPS6021862 B2 JP S6021862B2 JP 12096780 A JP12096780 A JP 12096780A JP 12096780 A JP12096780 A JP 12096780A JP S6021862 B2 JPS6021862 B2 JP S6021862B2
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JP
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inorganic
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JP12096780A
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篤彦 村尾
昭一 大須賀
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JFE Engineering Corp
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Nippon Kokan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、鋼材とくに硫化水素、炭酸ガスなどの酸性物
質を多く含む天然ガス(いわゆるサワーガス)を採掘す
るためのドリルパイプ、ケーシング、チュービング及び
輸送用ラインパイプの防食構造に関する。
近時エネルギー資源の枯渇化とともに硫化水素等を多く
含んだ底品位の天然ガスを採取して利用する必要がでて
きている。
この硫化水素は、腐食性の高いガスで、これがあると鋼
材が応力腐食割れや水素譲超割れをおこし、パイプライ
ンの破壊などの重大事故につながる危険がある。このよ
うなことから天然ガスを採掘するためのドリルパイプ、
ケーシング、チュービング更には輸送用のラインパイプ
として従来に比して苛酷な腐食環境においても十分応力
腐食割れ等を防止できるものが要望されている。
硫化水素による応力腐食割れを防止する従来方法として
は、鋼材自体を改良する方法がある。例えば鋼中ィオウ
分の低減化、金属組織の形状制御などにより応力腐食割
れを防止している。しかし硫化水素分圧が5k9/仇以
上の天然ガスすなわちヘビーサワー天然ガス中において
は、この方法では応力腐食割れを防止し難く、しかも全
面腐食の進行も著しい。又鋼材表面に塗装して、鋼材を
腐食環境から遮断するものもある。
このものは、硫化水素による割れの主な原因が、鋼材に
形成された局部カソード側から侵入する吸蔵水素量にあ
ることを利用したもので、塗装により吸蔵水素量を激減
して割れを防止するものである。この場合塗装材料とし
てはェポキシ塗料、ウレタン塗料、タールェポキシ塗料
などが用いられている。しかしこのものは、塗膜の劣化
が進行し、塗料の脱落に到れば当然ながら応力腐食割れ
防止効果はなくなる。
このことから本発明者らは、塗膜の劣化の進行について
種々の実験をおこなったところ、上記塗料で300一以
上の厚膜塗装を施せば、環境温度50℃位までの比較的
低い温度領域では、1位王以上の鋼材保護作用があるこ
とが推定された。従ってこの温度領域では実用的な見地
から塗装を施す意味があると考えられる。ところが50
oo以上の温度領域では塗膜の耐食性のほかに耐熱性が
問題となり、多くの塗料は耐食性がないために劣化の進
行が著しく早くなり実用的な耐用年数を満足できない。
このような温度領域で長期の耐食性が期待できる塗料と
して、米国AMFtゆescope社のドリルパイプ内
面用塗料に代表されるフェノール系焼付塗料がある。
フェノール系焼付塗料を高温サワーガス環境に適用した
場合、耐食性及び耐熱性について実用耐用年数を満足さ
せるには、塗装膜厚として200仏以上が必要である。
一方この塗料は嫌付硬化時に縮合水などがでて、焼き膨
れ現象を生じやすい欠点があり、1コート当り約50仏
しか塗装ができない。従ってこの塗料を用いた場合塗装
作業を数回おこなわれなければならず、作業工数がかか
りすぎる欠点がある。このようなことから本発明者は、
耐食性に優れた別の塗料として、無機質塗料に着目した
しかし無機質塗料は、耐熱性にはすぐれているが、塗腰
は多孔質でありまた加水分解を受け易いために長期の耐
食性は期待できない。とくにサワーガス環境下では多孔
性に起因する点錆の生成に始まって局部カソード反応に
よる水素の発生そして塗膜の加速的な劣化という現象に
つながりやすく、ひいては鋼材の応力腐食割れを生じる
ことになる。従ってこの塗膜単独では所期の目的を達成
できない。本発明は、上述した耐食性及び耐熱性は優れ
ているが、作業性の悪いフェノール系焼付塗料と、耐熱
性はあるが多孔性であるために耐食性の悪い無機質塗料
とに着目したもので、フェノール系焼付塗料を無機質塗
料を介して塗装することにより、より薄い腰厚で耐食性
及び耐熱性がいずれも優れ、塗装工数も少なくすること
ができる鋼材の防食構造を得んとするものである。
すなわち本発明は、鋼材の表面に無機質塗料の塗膜を介
してフェノール系焼付塗料の塗膜を形成してなる鋼材の
防食構造である。
無機質塗料の塗膜をケイ酸塩系無機質塗料又はリン酸塩
系無機質塗料で形成し、フェノール系蛭付塗料の塗膜を
フェノール樹脂20〜100重量%と分子量1300〜
4000のェボキシ樹脂8の重量%以下とを混合した樹
脂を主成分とし、これに顔料、溶剤及び増粘剤を加えて
なるフェノール系蟻付塗料の塗膜で形成したものである
以下本発明を図面を参照して説明する。
図面は鋼材の防食構造を示す拡大断面図で、鋼材1の表
面に無機質塗料の塗膜2を形成し、更にその上にフェノ
ール系嬢付塗料の塗膜3を形成している。
この鋼材1は例えばサワーガスを採掘するためのドリル
パイプ、ケーシソグ、チュービング又は輸送用のライン
パイプなどである。
塗膜2を形成する無機質塗料としては、ケイ酸塩系無機
質塗料あるいはリン酸塩系無機質塗料がよい。
なおコロィダルシリカ系無機質塗料は、フェノール系暁
付塗料を塗り重ねた場合、鋼面からの剥離を生じやすい
ためあまり適当ではない。この塗膜2は、作業性及び剥
離を考慮して50〜100仏の厚さが好適である。塗膜
3を形成するフェノール系糠付塗料は、フェノール樹脂
と分子量1300〜4000のェポキシ樹脂との混合物
を主成分とし、それに顔料、溶剤および増粘剤などの添
加剤を加えたものである。
ここでこの分子量のェポキシ樹脂は、下地に対する密着
性を高める作用を有し、ェポキシ樹脂の含有量が多いほ
ど密着性が良好となるが、反面耐熱性、耐食性が低下す
る。これに対しフェノ−ル樹脂は下地に対する密着性は
悪いが、耐熱性、耐食性に優れているものである。従っ
てフェノール樹脂とェポキシ樹脂の混合割合は、無機質
塗料からなる塗膜2の表面性状及び所望する耐熱性及び
耐食性を考慮してさめられるが、通常フェノール樹脂2
0〜10の重量%とェポキシ樹脂8の重量%以下とを混
合するのが適当である。この塗膜3は、実用上の耐食性
、耐熱性を得るために10〜50ムで十分である。又こ
のフェノール系焼付塗料の塗膜は、焼き膨れを防止する
ために無機質塗料の塗膜を十分焼付乾燥した後、ただち
にフェノール系焼付塗料を塗装して形成するのが好まし
い。これは無機質塗料の塗膜は多孔質でここに水分など
が吸着されやすく、吸着された状態でフェノール系焼付
塗料を蛾付けると、水分などが温度の上昇とともに離脱
し、フェノール系暁付塗料の塗膜に焼き膨れが生じてし
まうためである。なおフェノール系糠付塗料に代えてェ
ポキシ塗料又はウレタン塗料を用いた場合、低温サワー
ガス環境には適するが、耐熱性がないために高温サワー
ガス環境には適当でない。
このように多孔質である無機質塗料の塗膜2のうえにフ
ェノール系嫌付塗料の塗膜3を形成することにより、フ
ェノール系凝付塗料の塗膜単独の場合に比して膜厚を薄
くしても所期の耐熱性及び耐食性を得ることが‐でき、
したがって塗装工程を著しく少なくできる。
無機質塗料の塗膜を介在することにより塗膜の膜厚を薄
くしても耐食性を高めることができる理由は明確ではな
いが、本発明者は次のように推定する。
フェノール系競付塗料の塗膜3は、下地に無機質塗料の
塗膜2があるため、金属面に接しておらず、このため塗
膜下金属面での電気化学的反応に起因する塗膜の膨れ現
象(電気浸透圧現象)が起らず、このため耐食性に優れ
、その膜厚を薄くできると推定する。次に本発明の実施
例につき説明する。
実施例 1 内径10仇肋、長さ5.5肌の鋼管の内面をショットブ
ラストした後、ケイ酸塩系無機質塗料(住友化学株式会
社製、スミセラムP−100)を乾燥後の膜厚が70仏
となるように塗装した。
次いでこの鋼管を熱風循環式糠付炉に入れ、常温(約2
000)から30分かけて270ooまで昇温し10分
間保持した。その後炉から取出し4000まで急冷した
。その内面塗膜の上にただちにビスフヱノールAタイプ
ェポキシ樹脂(分子量4000)5部、レゾールタィプ
石炭酸フェノール樹脂2礎部、顔料(タルクおよびカー
ボンブラック)2庇部、溶剤(ブタノール、トルェン等
)55部からなるフェノール系暁付塗料を乾燥後の膜厚
が30ムとなるように塗装し、10分間乾燥後炉に再び
入れ230qoで15分間焼付けた。このようにして得
られた塗膜の外観は良好であった。実施例 2ケイ酸カ
リウム4暁部、オルソリン酸アルミニウム0.3部、酸
化チタン25部、水酸化アルミニウム15部、ほう酸0
.5部、水19.2部からなる無機質塗料を150×5
0×3.2肋のショットブラスト鋼板に乾燥後に50仏
となるように塗装後15000で30分乾燥した。
次いでその上に実施例1に示したフェノール系焼付塗料
を乾燥後に50ムとなるように塗装し、23000で1
8分間焼付けた。
このように塗装した鋼板の外観は良好であった。実施例
3 150×50×3.2側ショットブラスト鋼板に酸性金
属リン酸塩無機質塗料(関西ペイント株式会社製、バィ
タル・タークJA)を乾燥後に100Aとなるように塗
装した後270こ0で15分乾燥した。
次いでその上にビスフェノールAタイプェポキシ樹脂(
分子量2500)15部、レゾールタイプパラtーブチ
ルフェノール樹脂15部、顔料(タルク、酸化チタンお
よびカーボン・ブラック)2庇部、溶剤(ブタノールト
ルェン等)からなるフェノール系嬢付塗料を乾燥後10
仏になるように塗装し210℃で15分間焼付けた。塗
装した鋼板の外観は良好であった。実験例 1 実施例1〜3で得られた防食構造を有する鋼材(No.
1〜No.3)からそれぞれ150×5仇吻の矩形状試
験片を切出し、以下の試験条件で腐食試験をおこなった
またこれと比較するため実施例1で示したケイ酸塩系無
機質塗料のみを厚さ100ムで塗装したもの(No.4
)、フェノール系暁付塗料のみを厚さ100〃で塗装し
たもの(No.5)、及びフェノール系暁付塗料(日本
ペイント株式会社製フェノールェポキシ塗料オルガ10
0雌Gグレー)のみを厚さ100仏で塗装したもの(N
o.6)についてそれぞれ同様の腐食試験をおこなった
なお比較例のものは、いずれも2回塗りにより塗装した
もので、試験前にはさび、フラック、ふくれ等は全くな
いものである。(試験条件) 使用容器:3%NaCIと0.5%CH3COO日を含
む水溶液を内容積の2/3まで入れたオートクレーグ。
腐食環境:(1) 10%日ぶと90%N2で飽和し、
100q○での圧力を100k9/地とし、100qC
と3000とを7日間ずつ保持する温度サイクルを与え
た。(0) 50%日2Sと50%C02で飽和し、1
00℃で圧力を20k9/地とし、1000Cと300
0とを7日間ずつ保持する温度サイクルを与えた。(試
験方法) この試験条件下で試験片を5ケ月間浸潰し、その外観、
応力腐食割れの有無及び体積固有抵抗(0・抑)の初期
値(絶縁性)を調べた。
この場合応力腐食割れの有無は、API規格のX−60
グレード材(S含有量12■肌)でU曲げ試験片を作製
し、これに所定の塗装をおこなって上述した腐食試験を
おこなった。次いで切断、研磨して金属顕微鏡の40M
音の倍率で調べた。これらの試験結果を第1表に示す。
第1表 上表から明らかなように本発明によればフェノール系糠
付塗料の塗膜が薄くても、無機質塗料の塗膜の多孔質を
保護して絶縁性を高め、フェノ−ル系競付塗料の塗膜と
無機質塗料の塗腰との相乗作用により高温の腐食環境に
おいても耐食性に優れている。
従って本発明防食構造によれば、サワーガス用鋼管等の
内面防食および応力腐食割れ防止を簡便におこなえる。
更にこの防食構造は、給傷配管や蒸気配管の内面防食塗
装としても有用である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示す鋼材の防食構造の拡大断
面図である。 1・・・・・・鋼材、2・・・・・・無機質塗料の塗膜
、3・・・・・・フェノール系焼付塗料の塗腰。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鋼材の表面に無機質塗料の塗膜を介してフエノール
    系焼付塗料の塗膜を形成してなり、無機質塗料の塗膜は
    、ケイ酸塩系無機質塗料又はリン酸塩系無機質塗料で形
    成され、フエノール系焼付塗料の塗膜は、フエノール樹
    脂20〜100重量%と分子量1300〜4000のエ
    ポキシ樹脂80重量%以下とを混合した樹脂を主成分と
    し、これに顔料、溶剤及び増粘剤を加えてなるフエノー
    ル系焼付塗料で形成されていることを特徴とする鋼材の
    防食構造。
JP12096780A 1980-09-01 1980-09-01 鋼材の防食構造 Expired JPS6021862B2 (ja)

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