JPS60214987A - 化粧シ−トの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は化粧シートの製造法に関する。

今日、家具類や壁板、天井板等の建材、各種器具等の木
製品の多くは合板を基材としている。そして、合板の表
面は一般に化粧シートを貼合して装飾が施される。これ
等の化粧シートは、紙や合成樹脂シート等の印刷基材シ
ート上に印刷インキで絵柄模様等が施されたものである
。

しかし、従来の化粧シートは基材シートとインキとの密
着及びインキ層間強度は、主に投錨効果や水素結合、フ
ァンデルワールス力のような分子間力に頼っている為イ
ンキのシートへの密着やインキ層間強度は充分なもので
なく又印刷基材シートの層間強度も充分でないため、後
工程でのインキとられ等の工程トラブルを起こしたり、
製品の印刷絵柄が剥れやすかったり、製品が接着剤や上
揄塗料の溶剤に弱い等の欠点があった。

そこで、これ等の欠点を補うために種々の工夫がなされ
ている。例えば化粧シート全体のすなわち化粧シートと
しての層間強度を向上させる為に印刷基材シートとして
樹脂混合紙を用い、該樹脂を溶解しうる溶剤を含む印刷
インキで印刷した上から、該溶剤を含む表面保護塗料を
塗装する方法がある（特公昭５４−２３６０６号）。し
かし、この方法では印刷基材シートの層間強度は向上す
るが、印刷基材とインキ層の密着及びインキ層間強度は
不充分であり、表面保護層による絵柄インキ層の被覆が
充分でなかった場合などには化粧シートとしての層間強
度が不充分になると同時に表面保護層の空隙からの溶剤
浸入による絵柄流れ等のトラブルが起る可能性がある。

また、化粧シートとしての層間強度を向上させる為に印
刷基材シートとしてシーラー処理紙を用い印刷を施す方
法もあるが（特公昭５３−８７４７号）、上側と同様の
欠点がある。更に模様を印刷したシートの上からシート
及び上塗塗料と化学反応して硬化するシーラ一層を設け
る方法がある（特公昭５５−１０３７８号）。しかし、
この方法ではシーラ一層を設ける工程が増えコスト高と
なる。また、基材シートのバラツキによりシーラーの含
浸性にバラツキが生じ品質の安定が難しく、且つ基材シ
ートとインキとの密着、インキ層間強度が基本的に弱い
為、上述の二つの方法と同様の欠点を有する。

本発明は上記に鑑みてなされたものであり、印刷基材シ
ートやベタ印刷インキ、絵柄印刷インキ等が互いに化学
的結合をすることにより化粧シー訃全体の層間強度を高
め、印刷基材シートとベタ印刷インキの接着及びベタ印
刷インキと絵柄印刷インキの接着を強化し、且つ耐溶剤
性に優れた化粧シートの製造法を提供することを目的と
する。

すなわち、本発明は構成成分中に重合反応性または付加
反応性を有する反応基を持つ印刷基材シートに、構成成
分中に少なくとも上記反応基との間に重合反応性または
付加反応性を有する反応基を持つベタ印刷インキを塗布
し、次いで上記ベタ印刷インキ上に、構成成分中に上記
ベタ印刷インキ中の上記重合反応性または付加反応性を
有する反応基との間に重合反応性または付加反応性を有
する反応基を持つ絵柄印刷インキを用いて絵柄を印刷す
ることを特徴とする化粧シートの製造法を要旨とする。

以下、本発明を図面を用いて詳しく説明する。

第一に第１図に示す如く構成成分中に重合反応性または
付加反応性を有する反応基を持つ印刷基材シート１に、
構成成分中に少なくとも上記反応基との間に重合反応性
または付加反応性を有する反応基を持つベタ印刷インキ
２を塗布する。

その結果、印刷基材シートの構成成分中の反応基とベタ
印刷インキの構成成分中の反応基が重合反応または付加
反応して両者の化学的結合により、印刷基材シートとイ
ンキとの密着が強化され、且つ印刷基材シート自体の層
間強度及びベタ印刷インキ自体の層間強度が向上する。

なお、ベタ印刷インキ中に、印刷基材シート構成成分中
の反応基と重合・付加反応する反応基を有する成分と共
に該反応基と重合・付加反応する反応基を有する成分を
も配合することにより、ベタ印刷インキの層間強度をよ
り強化することができる。すなわち、ベタ印刷インキ中
に重合・付加反応の組合せの反応基を有する同成分を含
有させることもできる。

上記の重合反応または付加反応を起こす印刷基材シート
構成成分中の反応基とベタ印刷インキ構成成分中の反応
基の組合せとしては特に限定されないが、例えばポリオ
−／Ｉ／成分とイソシアネート成分によるウレタン結合
やエポキシ成分とイソシアネート成分の組合せ、ポリア
ミド成分とエポキシ成分の組合せなどが使用できる。特
にポリオール成分とイソシアネート成分の組合せは反応
速度が適当である点、化学結合密度が任意に股引できる
点、利用できる材料の種類が多い点において好ましい。

ポリオール成分としては特に限定されないが、例えば塩
化ポリオール、アクリルポリオール、ポリエステルポリ
オール、ポリエーテルポリオール、セルロース系などが
用いられる。イソシアネート成分としては特に限定され
ないが、例えばトリレンジイソシアネー）、メチレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネートなどが用いられる。

本発明に用、いられる印刷基材シート１としては、上記
反応基を構成成分の１部又は全部に有したシートであれ
ば特に限定されない。但し、印刷基材シートの構成成分
中の反応基とベタ印刷インキの構成成分中の反応基が充
分に反応し得るという点で、印刷基材シートはベタ印刷
インキが浸透し得るものである事がより好ましい。より
具体的には例えば２３２／−〜３０　ｆ／Ｗ？で上記の
ような浸透性を有する紙等である。

また、印刷基材シート自体の層間強度をより高いものと
する為にアミノアルキッド系、ウレタン系、ビニール系
等を塗工したシーラー紙又はアクリル酸メチル・スチレ
ンの共重合エマルシヨン等をセルレースバルブ１００重
量部に対して２０重量部以上抄き込んだ混抄紙を使用す
ることもできるＯ 本発明に用いられるベタ印刷インキ２としては、上記反
応基をインキ構成成分の樹脂中に有するものであっても
、添加剤中に有するものであっても、又は両方であって
も良い。

反応基を含有させることのできる構成成分の樹脂として
は特に限定されないが、例えば硝化綿、アルキッド樹脂
、アクリル樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリ塩化ビニー
ル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
酢酸セルレース等、通常インキ中のビヒクルとして使用
される樹脂の単体あるいは共重合体を単独あるいは混合
して使用される。

反応基を含有する添加剤としては、特に限定されないが
、例えばＤＯＰ　、ＤＢＰ等の可塑剤等である。

ベタ印刷インキ構成成分中の反応基としては上記反応基
の中から選ばれるが、イソシアネートが反応性に富んで
おり、化学結合を形成する官能基の選択が広い点及び利
用できる材料の種類が多い点でより′好ましい。イソシ
アネートとの組合せの印刷基材シートの構成成分中の反
応基としては反応速度が適当であり、化学結合密度が任
意に設計できる点でポリオール成分がより好ましい。こ
れ等の組合せによるウレタン結合は化学結合力が高く、
不可逆反応であり、安全衛生上問題のあるガスの発生等
が生じない点で優れている。インシアネートのベタ印刷
インキ中の含有率としては、隠蔽性の点から１．０重量
％以下であることがより好ましい。すなわちイソシアネ
ートはベタ印刷インキ中の重合・付加反応性成分として
少量で効果を挙げることができる点でも優れている。

なお、本発明に用いられるベタ印刷インキには隠蔽性を
付与する為に顔料を添加することが好ましい。顔料とし
ては例えば白色顔料の二酸化チタンをペースとし、必要
に応じ着色顔料を添加する。

次いで、第二に上記の如くして塗布されたベタ印刷イン
キ２の上に、第２図に示す如く構成成分中に上記ベタ印
刷インキ２中の上記重合反応性または付加反応性を有す
る反応基との間に重合反応性または付加反応性を有する
反応基Ｅ持つ絵柄印刷インキ３を用いて絵柄を印刷する
。

その結果、ベタ印刷インキの構成成分中の反応基と絵柄
印刷インキの構成成分中の反応基が重合反応または付加
反応して両者の化学的結合により、ベタ印刷インキと絵
柄印刷インキとの密着が強化され、且つ、ベタ印刷イン
キ自体の層間強度及び絵柄印刷インキ自体の層間強度が
向上する。そして、化粧シート全体の層間強度が高く、
印刷基材シートとベタ印刷インキの密着性、ベタ印刷イ
ンキと絵柄印刷インキの密着性の強い且つ、耐溶剤性の
高い化粧シート４が得られる。

本発明に用いられる絵柄印刷インキとしてはベタ印刷イ
ンキ中の上記反応基と重合反応または付加反応し得る反
応基を構成成分中に有する印刷インキである。

反応基を含有させることのできるインキ構成成分として
は樹脂または添加剤であり、場合によってはその両方で
ある。

反応基を含有させることのできる樹脂としてはベタ印刷
インキに用いられる樹脂として挙げられた樹脂を用いる
ことができる。なお、ある特定の樹脂がベタ印刷インキ
の樹脂として用いられた場合、絵柄印刷インキの樹脂と
しては該樹脂と同様の樹脂系であれば良く、必ずしも同
一の樹脂でなくとも良い。

反応基を含有する添加剤としては、特に限定されないが
、例えばＤＯＰ　、ＤＢＰ等の可産剤等である。

絵柄印刷インキ構成成分中の反応基としては上記ベタ印
刷インキ中の上記反応基と重合反応または付加反応し得
る反応基であり、前記の印刷基材シートとベタ印刷イン
キの組合せで例示した反応基の組合せの中から選ぶこと
ができる〇但し、ポリオール成分とイソシアネート成分
の組合せが反応速度が適当である点、化学結合密度が任
意に設計てきる点、利用できる材料の種類が多い点でよ
り好ましい。

なお、本発明に用いられる絵柄インキには着色材として
は通常の有機顔料、無機顔料などを使用することができ
る。

ベタ印刷インキの上に絵柄印刷インキで絵柄等を印刷す
る方法としては特に限定されず、グラビア印刷、凸版印
刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等通常の印刷方式
等を用いることができ、更には描画によることもできる
。

本発明の化粧シートの製造法によって得られる化粧シー
トには表面性能の付与や表面保護の為に第３図に示す如
く絵柄印刷インキ３の上から更に透明な表面保護層５を
設けた化粧シート４も含まれる。

表面保護層５を設ける為の表面処理剤としては、例えば
アミ／アルキッド樹脂、ウレタン樹脂等の二液硬化型樹
脂の他、ビニル系樹脂等の一液タイブの樹脂を用いるこ
とができる。更に、絵柄インキの構成成分中の上記反応
基との間に重合反応や付加反応を起こし得る反応基を構
成成分中に有する樹脂を用いれば絵柄印刷インキ３と表
面保護層５の密着が強化される。該反応基を構成成分中
に有する樹脂としては、例えばポリオール樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリアミド樹脂、硝化綿等である。

なお、表面処理剤中に、絵柄インキ構成成分中の反応基
と重合・付加反応する反応基を有する成分と共に該反応
基と重合・付加反応する反応基を有する成分をも配合す
ることにより、表面保護層の層間強度をより強化するこ
とができる。すなわち、表面処理剤中に重合・付加反応
の組合せの反応基を有する両成分を含有させることがで
きる。

表面処理剤の塗布方式としては特に限定されず、例えば
グラビア印刷、ロールコータ−塗布、スプレー塗装等を
用いることができる。

以下本発明を実施例に基いてより詳しく説明する０ 実施例１゜ 浮型２３ｆ／＃の薄葉紙（サッキ２３、三興製紙■製）
を印刷基材シートとして用い、下記配合のベタ印刷イン
キをｆＩＩ帖し、薄葉紙の全面にグラビア印刷機により
１０　ｔ　ｄｒｙ／Ｗ？を塗布した。

上記ベタ印刷インキの表層が乾燥直後（タックフリー）
、ポリオール成分である硝化綿・アルキッド樹脂をベヒ
クルとする絵柄インキ（ＳＡＭ昭和インキエ！Ｈｉｌｌ
　）を用いて木目柄をグラビア印刷し、４０℃で３日間
熱乾燥させた。

なお、上記のベタ印刷インキはポリオール成分とイソシ
アネート成分の両方を含んでいるので、印刷基材シート
中の反応基と反応すると共にベタ印刷インキ中の成分同
志でも反応を起こし印刷基材シートとの密着性の向上と
共にベタ印刷インキの層間強度をも向上させることがで
きる。

得られた化粧シートを市販のセロテープにチバン■製）
にて剥離テストしたところすぐれた層間強度を有するこ
とが認められた。

また、ケトン系、エステル系、アルコール系等の種々の
溶剤を絵柄の上から滴下したが絵柄は流れず、耐溶剤性
に優れていることが認められた。

更に該化粧シートを合板基板上に貼合したところ、すぐ
れた隠蔽性能を示した。

実施例２ 坪量ａｏｙ／ｉの樹脂混抄紙（ＦＩＸ３０三興製紙■製
）を印刷基材シートとして用い、下記配合のベタ印刷イ
ンキを調整し、薄葉紙の全面にグラビア印刷機により１
０ｔｄｒｙ／ｆｔ？を塗布した。

上記ベタ印刷インキの表層が乾燥直後（タックフリー）
、ポリオール成分である硝化綿・アルキッド樹脂をベヒ
クルとする絵柄インキ（ＳＡＭ昭和インキ工業■製）を
用いて木目柄をグラビア印刷し、次いで下記配合の表面
処理剤としての上！＆透明塗料を調整して、化粧シート
の全面にｑ−ルコーターにより１０　ｔ　ｄｒｙ／　ｔ
ｌを塗工し、４０℃で３日間熱乾燥させた。

なお、この表面処理剤はポリオール成分とイソシアネー
ト成分の両方を含んでいるので絵柄印刷インキ中の反応
基と反応すると共に、処理剤中の成分同志でも反応を起
こし絵柄インキとの密着性の向上と共に表面保護層の層
間強度をも向上させることができる。

得られた化粧シートを実施例１と同様に市販のセルテー
プにチバン■）を用いて剥離テストしたところ優れた層
間強度を有することが認められた。

また、ケトン系、エステル系、アルコール系等の種々の
溶剤を絵柄の上から滴下したが絵柄は流れず、耐溶剤性
に優れていることが認められた。

更に該化粧シートを合板基板上に貼合したところ、優れ
た隠蔽性を示し、且つ塗装感を有する優れた外観を示し
た。

以上から明らかな如く、本発明は化粧シートの要素であ
る印刷基材シート、ベタ印刷インキ、絵柄印刷インキの
それぞれに、互に接触する他要素の構成成分中の反応基
と重合反応や付加反応を起こす反応基を有する構成成分
を含有させたものを。

使用することによって、基材シートやベタ印刷インキ、
絵柄印刷インキが互いに化学的結合をすることにより各
要素相互の接着を強化し、且つ各要素の層間強度を高め
、ひいては化粧シート全体の層間強度を高めることがで
き、更には耐溶剤にも優れた化粧シートを製造できる等
の効果を有し、従来にない優れた化粧シートの製造法を
提供することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の化粧シートの製造法において印刷基材
シート上にベタ印刷インキが塗布された状態を示す縦断
面図、第２図、第３図は本発明によって製造された化粧
シートの縦断面図である。 １・・・印刷基材シート、２・・・ベタ印刷インキ、３
・・・絵柄印刷インキ 第１図 第２図 第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ｌ）構成成分中に重合反応性または付加反応性を有する
   反応基を持つ印刷基材シートに、構成成分中に少なくと
   も上記反応基との間に重合反応性または付加反応性を有
   する反応基を持つベタ印刷インキを塗布し、次いで上記
   ベタ印刷インキ上に、構成成分中に上記ベタ印刷インキ
   中の上記重合反応性または付加反応性を有する反応基と
   の間に重合反応性または付加反応性を有する反応基を持
   つ絵柄印刷インキを用いて印刷することを特徴とする化
   粧シートの製造法。 ２、）Ｗ成威分としてイソシアネート−を含有するベタ
   印刷インキを塗布する特許請求の範囲第１項記載の化粧
   シートの製造法。 ３）イソシアネートを１重量％以下含有するベタ印刷イ
   ンキを塗布する特許請求の範囲第２項記載の化粧シート
   の製造法。