JPS602129Y2 - テ−プカツタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はロール状に巻回した接着テープを引出して所望
長さに切断するテープカッターに関し、接着テープの切
断端部を引出し切断操作によって折返し接着できるよう
なしたものである。

現在、合成樹脂や紙等のテープの片面に接着剤を塗布し
た所謂接着テープが包装分野等における止定手段等とし
て広汎に使用されている。

このような接着テープの使用においては、接着テープを
所定個所に貼着したままにしておく場合ばかりとは限ら
ず、粘着後に必要に応じて剥離しなければならない場合
がある。

このような貼着した後で剥離する必要のある使用の場合
には、剥離作業を容易にするため粘着使用される接着テ
ープの端部を折返し接着しておくことが行なわれている
。

例えば、各種の合成樹脂シートを発泡シート等をロール
状に巻回した状態で取扱う際にシート端部を仮止めする
のにクラフト紙をテープ素材とする接着テープを用い、
その接着テープの切断端部を折返し接着して貼着してい
るが、この粘着作業の際に接着テープの端部をいちいち
折返し接着するのは甚だ面倒である。

そのため、予め、接着テープのロールを半割してその切
断端部を一枚ずつ手作業で折返し接着して準備している
が、この準備作業もかなり手数がかかり面倒なものであ
る。

特にクラフト紙をテープ素材とする接着テープは比較的
厚手であるから前記のごとく予備的に手作業で折返し接
着可能であるが、合成樹脂の延伸フィルムをシート素材
とする接着テープのように薄手のものは殆んど不可能で
ある。

なお、従来のテープカッターは接着テープを単に所望長
さに切断するためのものでしかなく、接着テープの切断
端部を折返し接着できるようにする機能は備えていない
。

本考案は上記に鑑みて考案したテープカッターであって
、接着テープの切断端部を引出し切断操作によって自然
に折返し接着できるようなしたことを特徴とするもので
ある。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。

１はロール状に巻回した接着テープＡを回転自在に架設
できる断面凹状のテープ台で、両側壁１ａ、ｌｂの後部
に接着テープＡの軸２が嵌合する軸受部３ａ、３ｂが切
欠形成されている。

このテープ台１は作業台等に単に載置できるよう適当な
重量を持たせたり底面に滑り止めを設けるほか、作業台
等への固定手段を装備することができる。

４は上記テープ台１の前部に連設したカッタ一台で、テ
ープ台１に対し着脱可能に設けることができる。

５はカッタ一台４の上部にネジ６により固定し所要高さ
上方へ突出させた固定カッターで、上縁にギザギザ状の
突刺刃５ａが形成されており、テープ台１から引出され
る接着テープＡを前記突刺刃５ａに当てがって下方に引
っ張れば幅方向に切断できる。

７と８は上記固定カッター５の後方テープ台１側に固定
カッター５と略平行に装備した定置バーと可動バーであ
る。

この定置バー７と可動バー８とは両端部近傍においてバ
ネ９ａ、９ｂにより互の接近方向に付勢して連結されて
おり、さらに定置バー７が固定カッター５との間に所定
間隔を存して定位置に両端部で軸支されるとともに、可
動バー８が定置バー７と固定カッター５との間でテープ
引出し方向に移動可能なるよう位置せしめられている。

また前記両バー７．８はそれぞれテープ台１から引出さ
れる接着テープＡの接着面Ａ′が接触してテープ引出し
作用後は接着状態を保持できるよう設けられている。

そのため可動バー８はテープ引出し作用時には、バネ９
ａ、９ｂに抗して固定カッター５側へ移行し、またテー
プ切断後は定置バー７側へバネ９ａ、９ｂの弾性力で復
帰するようになっている。

なお前記可動バー６は定置バー７と固定カッター５とを
結ぶ線より若干上方位置にあるよう高さが定められてお
り、接着テープＡは先ず可動バー８に接触する。

この可動バー８を前記高さに保持してテープ引出し方向
に移動できるよう何等かの案内手段を設けるとよい。

さらに上記可動バー８には、上記固定カッター５側への
移行および定置バー７側への復帰作用に同期してテープ
引出し方向とは逆方向の若干の回転およびび反回転作用
を付与しておくもので、図示する実施例では、定置バー
７と可動バー８とを連結するバネ９ａ、９ｂとして、輪
状の一部を切開した形状つまり円曲状の板バネが用いら
れ、該バネ９ａ、９ｂの両端が定置バー７と可動バー８
とにそれぞれ結合され、特にバネ９ａ、９ｂが前記両バ
ー７．８の上で円曲状をなすよう連結構成されており、
これによって、可動バー８が固定カッター５側へ移行す
るとき、バネ９ａ、９ｂが拡開するように引っ張られて
、可動バー８はその上面においてテープ引出し方向とは
逆方向に若干回転し、また定置バー７をその上面におい
てテープ引出し方向に僅かに回転するとともに、接着テ
ープＡの切断後可動バー８が定置バー７側へ復帰すると
可動バー８および定置バー７が反回転するようになって
いる。

また可動バー８には、接着テープＡが接触する中央部上
側に、図のごとく扁平状に形成する等して、前下りの傾
斜平面８′を設けておくもので、図示する実施例では定
置バー７にも同様にして後部がりの傾斜平面７′が設け
られ、接着テープＡのループ形成作用が一層良好に行な
えるようになっている。

なお、定置バー７と可動バー８とを連結するのに、他の
形態の異なるバネを用いて実施することもできる。

また定置バー７と可動バー８とはこれに接触する接着テ
ープＡが接着するものであるが、あまり強く接着すると
剥れ難く作用上問題があるので、適当な離型手段を施し
、適度に軽く接着できるようにしておく。

図の１０は接着テープＡの引出し角度を規制するバー、
１１は定置バー７と可動バー８の支持部である。

本考案は上記のように構成されており、テープ台１に架
設されたロール状の接着テープＡを先端を摘持して引出
すと（第４図）、該接着テープＡの粘着性のある接着面
Ａ′がテープ引出し方向に移動可能な可動バー８に接触
するので、可動バー８はこれを定置バー７側へ付勢する
バネ９ａ、９ｂに抗して接着テープＡの引出し作用に伴
ない固定カッター５側へ移行する。

このとき可動バー８はその上面においてテープ引出し方
向に僅かに回転するようになっているので、この回転作
用により該バーの中央部上側に有する前下りの傾斜平面
８′が水平に近くなり、接着テープＡはこの傾斜平面８
′に接触するようになる。

また前記のように可動バー８が固定カッター５側へ移行
したときには接着テープＡの接着面Ａ′が既に定置バー
７にも接触している。

この接着テープＡの引出し作用が停止すると接着テープ
Ａは可動バー８および定置バー７に対し接着状態に保持
される。

こうして所要長さ引出した接着テープＡとを固定カッタ
ー５の上縁に当てがい、突刺刃５ａにくい込ませるよう
に引下して切断しく第５図）、所要長さの接着テープ片
を得る。

しかして、接着テープＡの切断が完了すると、接着テー
プＡによる牽引力が解除されるので、可動バー８はバネ
９ａ、９ｂの弾性力により固定バー７側へ復帰するとと
もに、可動バー８の前記傾斜平面８′に接着状態に保持
された接着テープＡの切断端Ａ１も可動バー８に伴ない
同時に戻動する。

しかも接着テープＡは定置バー７にも接着状態に保持さ
れているので、上記切断端部Ａ□の戻動により定置バー
７と可動バー８との間で上方へ浮上るようになって図の
ごとくループ状に折曲る。

珠に可動バー８は前記復帰作用に伴ない反回転して傾斜
平面８′の傾斜も元に戻るので、該面に接着せる接着テ
ープＡはさらに後上りとなって前記両バー７．８間の部
分が積極的に上向きに膨出した状態となり、両バー７゜
８に挾み込まれるおそれなく両バー７．８の上側で接着
面を内側にしたループ状に正確に折曲ることになる。

従って次回の接着テープＡの引出しの際、前記ムーブ状
の折曲部分Ａ２を摘持すれば、接着テープＡの切断端部
Ａ１が自然に折返し接着されることになり、こうして上
記と同様の引出し切断作用を繰返すことにより、一端部
が折返し接着された所要長さの接着テープ片ａが得られ
、また残った接着テープＡの切断端部Ａ□はループ状に
折曲った状態となる。

この後は上記と同様で、単なる引出し切断作用によって
一端部が折返し接着された接着テープ片ａを次々と得る
ことができる。

なお、折返し接着幅の大小は定置バー７と固定カッター
５の間隔によって決定できる。

以上のように本考案のテープカッターによれば、接着テ
ープの引出し切断作用時における接着テープのループ状
の折曲げ、つまりループ形成作用が誤作用のおそれなく
きわめて良好確実に行なえ、以って切断端部を簡単にし
て確実に折返し接着でき、一端部が折返し接着された所
要長さの接着テープ片、つまり一旦貼着した後で剥離す
る必要のある場合の使用に好適な接着テープ片を容易に
連続して得ることができる。

従って接着テープの粘着作業の際にいちいち折返し接着
したり、予備的に一枚ずつ手作業で折返し接着する等の
必要がなく接着テープ使用上の作業性を非常に高めるこ
そができ、また合成樹脂の延伸フィルムをテープ素材と
する接着テープ等、その種類を選ばず種々の接着テープ
を使用できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図は傾斜図
、第２図は平面図、第３図は前図■−■線における断面
図、第４図〜第６図は操作状態を示す要部の断面図、第
７図は一端部を折返し接着した接着テープ片の斜視図で
ある。 １・・・・・・テープ台、５・・・・・・固定カッター
、７・・・・・・定置バー、８・・・・・・可動バー、
９ａ、９ｂ・・・・・・バネ、Ａ・・・・・・接着テー
プ、Ａ′・・・・・・接着面、Ａ□・・・・・・切断端
部、Ａ２・・・・・・折曲部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープ台から引出される接着テープを幅方向に切断でき
   る固定カッターのテープ合剤後方に、前記固定カッター
   と略平行をなしかつ引出される接着テープの接着面が接
   触して引出し作用後は接着状態を保持できる定置バーと
   可動バーとを備え、前記２本のバーはバネにて互の接近
   方向に付勢して連結されるとともに、定置バーは固定カ
   ッターとの間に所定間隔を存して定位置に設けられ、他
   方可動バーは前記定置バーと固定カッターとの間の当該
   両者の上端同士を結ぶ線より若干上方位置においてテー
   プ引出し方向に移動可能に支持されてテープ引出し作用
   時にはバネに坑して固定カッター側へ移行しかつテープ
   切断後は定置バー側へ復帰するよう設けられ、さらに前
   記可動バーには、前記移行および復帰作用に同期してテ
   ープ引出し方向とは逆方向の若干の回転および反回転作
   用が付与されるとともに、中央部上側に前下りの傾斜平
   面が形成されてなることを特徴とするテープカッター。