JPS6215457B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、接着テープを巻き取つた供給ロール
から使用表面へ帯状テープを引き出し截断する装
置に関するものである。

接着テープは、オフイスや家庭的な使用形態か
ら芸術的な使用形態あるいは工業的な使用形態に
致るまで種々の形態によつて使用されている。一
般的には、かゝる接着テープは、円筒形状に巻き
取られてテープ截断装置内に保持せしめられる。

接着テープ用の従来の截断装置、特に自己接着
性テープ用の截断装置は、一般的にテープロール
を支持するスプールとロールに残つている部分か
ら取り出された帯状のテープを截断する刃部分と
を含む構造となつている。また、これらの装置
は、机やテーブル等の平らな表面を安定して置け
る様に平担な面を有している。

これらの従来のテープ截断装置は、人手によつ
て該テープ截断装置から接着テープを所望の長さ
だけ引き出し、しかる後、刃部分で截断しなけれ
ばならなかつた。截断されたテープは、それから
人手によつてテープを貼り付ける場所まで持つて
行かれる。これらの行程の中には、截断されたテ
ープが人の手にくつついたり、それ自身でからま
つてくつついたり、あるいは曲がつたりし、また
接着すべき場所にうまく付けることができなかつ
たりするという欠点が含まれていた。更に、接着
すべき位置から離れた所で最初にテープを截断し
ておき、それを接着位置まで運ぶという行程その
ものが無駄であり且つ非効率的であることは明ら
かである。

本発明は、総括的には自己接着性を有するテー
プをそれが接着されるべき表面上に直接引き出し
て截断する装置に関する。すなわち、本装置は、
特に手に良くなじんで使い易く、且つ接着テープ
のロールを支持するスプールを内部に含んでいる
ハウジングを有している。ハウジングは、平行に
且つ間隔をあけて設けられた一対の水滴形状のパ
ネルと、該パネルの周縁部にそれらを連結するよ
うに設けられた側壁部材と、により形成せしめら
れている。スプール部材は、水滴形状のパネルの
中央部分間に垂直に設けられている。

スロツト状開口部が、ハウジングの側壁部分内
のパネルの尖端部に隣接する位置に設けられてお
り、截断されるべき帯状テープは当該部分を通つ
て引き出される。ポストは、スロツト状開口部
と、供給ロールとの中央部分であつて対向する両
パネル間に支持されている。板ばね部材は、ポス
トを支持する円弧状の溝を形成する中央部分を含
んでいる。板ばね部材の一端部は、供給ロールを
弾性的に付勢し、該供給ロールにブレーキ効果を
与えている。板ばね部材の他端部には、上記ハウ
ジングのスロツト状開口部内に配置されるぎざぎ
ざ形状の刃部分が設けられている。ぎざぎざ状の
刃部分に直接的に隣接してアンビル部分が、板ば
ね部材と一体的に形成せしめられている。

ぎざぎざ状の刃部分は、接着テープを貼り付け
る表面を傷つけたり、接触したりしないようにハ
ウジングの尖端部からわずかに引込んで配置せし
められる。テープを引き出す場合には、スロツト
状開口部を有する側壁部分がテープを受け止めて
いる表面と当接する様な位置にハウジングを配置
する。この位置に於いては、板ばね部材のアンビ
ルは、スロツト状開口部から出て使用表面上に付
勢されているテープの表面に弾性的に接触してい
る。截断装置内に残つているテープから引き出さ
れた部分を截断するためには、截断装置を、その
尖端部を、テープが貼り付けられる表面に付けた
まゝ上側に回転させる。スロツト状開口部から引
き出されるテープの角度が、該テープの表面がぎ
ざぎざ状の刃部分に接触するような位置に変えら
れる。わずかにハウジングをねじると、ぎざぎざ
状の刃部分はテープを截断することになる。ハウ
ジング内に残つているテープの先端部は、アンビ
ルの弾性力によつてスロツト状開口部に保持され
る。次にテープを引き出して截断する場合には、
初めにハウジングをテープを接着させる表面上に
載せる。スロツト状開口部にあるテープの先端部
は使用表面上に貼着して、引き出し截断行程を自
動的に開始することができることになる。

以下、図面を用いて本発明に係るテープ截断装
置について詳細に説明する。

本発明は総括的には人手によつて使用表面又は
二枚の連結する表面上に帯状のテープを引き出し
截断する装置に関する。しかしながら、図示した
好ましい実施例は、自己接着性を有するテープに
関するものであり、他の型式の帯状テープについ
ても同様に便利良く使用されるものであることは
理解されよう。第１図に示されている如く、本発
明に係るテープ截断装置は、手に持ち易く且つ操
作し易いような大きな及び形状となる様に形成せ
しめられたハウジング１１を含んでいる。ハウジ
ング１１は、一対のほぼ水滴形状をなしたパネル
１２及び１３を含んでおり、両者は平行に且つ一
定の間隔をあけて配置されている。パネル１２及
び１３の周縁部は、ほぼ連続的に設けられた側壁
部材１６によつて連結されている。ハウジング１
１は、ほぼ円形の端部１０及び尖端部１５を含
み、側壁部材１６が尖端部１５から円形端部１０
にわたつてほぼ直角に延びる様になされている。

第１図及び第２図に示されている如く、ほぼシ
リンダ状のスプール１４がパネル１２とパネル１
３との間に延びており、その位置はハウジング１
１の円形端部１０の中心部分である。第２図に示
されている如く、スプール１４の上にはロール１
７状に巻き取られ帯状テープが保持されている。
ハウジング１１の尖端部１５に隣接して、側壁部
材１６内にスロツト状開口部２３が設けられてい
る。帯状テープ２０は、供給ロール１７からスロ
ツト状開口部２３にまで延び、更に該スロツト状
開口部２３から外部に引き出される。

テープ截断装置は、更にスロツト状開口部２３
と供給ロール１７との中間にポスト２１を含んで
いる。ポスト２１は、パネル１２及び１３の間
に、且つそれらに対してほぼ直角となるように延
びている。

本発明のきわだつた特徴は、ハウジング１１内
に板ばね部材２５が設けられている点である。板
ばね部材２５は、一体的に形成せしめられたＵ字
形部分２６を含んでおり、該部分はポスト２１の
周囲を部分的に取り囲んで板ばね部材２５を所定
の位置に保持する。板ばね部材２５の一端２７
は、供給ロール１７に密接して、該ロールにブレ
ーキ作用を行なう。板ばね部材２５の他端には、
第３図に示す如く、先端部に沿つて横断するよう
にぎざぎざ状の刃部分２８が設けられている。第
３図を参照すると、ぎざぎざ状の刃部分２８は、
該刃部分の鋭い尖端がテープを接着させる表面に
接触して傷をつけないように、パネル１２及び１
３の尖端部からわずかに内側に引込められて設置
せしめられていることに注意を要する。

ぎざぎざ状の刃部分２８に直接的に隣接して、
板ばね部材２５は、その横方向いつぱいにわたつ
て延びるほぼ直角に折り曲げられた一対の一体的
に形成せしめられた屈曲部分を含んでいる。屈曲
部分は、それぞれ反対方向に延びており、それと
一体的にアンビル２９を形成している。それと同
時に、ぎざぎざ状の刃部分２８を、縦方向に延び
る板ばね部材２５の公称平面から偏位させてい
る。

部材２５は上側アーム２７と下側アーム３１を
有する板ばね部材であり、ポスト２１は上側両ア
ームが湾曲することができるようにピポツトの役
割を果たしている。上側アーム２７の有する弾性
により、上側アーム２７は供給ロール１７上にほ
ぼ半径方向内側に向う力を付与し、供給ロール１
７の時計方向のいかなる回転に対してもブレーキ
力を供給する。下側アーム３１は、通常スロツト
状開口部２３のエツジ部３２に密着している。供
給ロール１７から引き出された帯状テープ２０
は、下側アーム３１とスロツト状開口部２３のエ
ツジ部３３との間を通過する。従つて、帯状テー
プ２０は、スロツト状開口部２３から出る時にも
ブレーキ力を与えられる。第２図に示されている
如く、アンビル２９は帯状テープ２０の接着剤の
塗付されていない側と接触し、テープを接着すべ
き表面にそれを押し付ける作用をなす。すなわ
ち、アンビル２９は、テープを使用表面に付ける
時にテープの表面を滑らかにする役目をなし、そ
れによつて、テープのしわや空気溜り等を減少さ
せる。

帯状テープ２０が截断されるべき長さだけ供給
された時に、ハウジング１１を、第２図の一点鎖
線で示されている様に、パネル１２及び１３の尖
端部を中心として上方に向つて回転させる。従つ
て、帯状テープ２０は、スロツト状開口部２３か
らの引き出され角度が変化せしめられ、それによ
つて、第４図に示した如く下側アーム３１をスロ
ツト状開口部２３のエツジ部３３の方向へたわま
せる。板ばね部材２５が、円弧状部分２６の部分
でポスト２１にピポツド係合せしめられるいるこ
とによつて、上側アーム２７は、同一の大きさの
且つ反対方向の力を供給ロール１７に作用せしめ
る。供給ロール１７上に作用する力は、それに対
するブレーキ力を増大させ、テープの截断行程が
行なわれている間は、供給ロール１７が動かない
ように保持している。

ハウジング１１の角度が第２図の矢印に示した
様に増大すると、帯状テープ２０はぎざぎざ状の
刃部分２８と接触するようになる。ぎざぎざ状の
刃部分２８は、帯状テープ２０から引き出された
部分を截断する役目を成すものであり、これによ
り截断行程は完了する。

帯状テープ２０が截断された場合にはすぐに、
帯状テープ２０に作用していた引張力が解放され
ることに注意を要する。板ばね部材２５の下側ア
ーム３１は、直ぐにそれ自身の有する弾性によつ
て第２図に示す位置に再び戻され、帯状テープ２
０の自由端をスロツト状開口部２３のエツジ部３
２に密着せしめる。截断された断面からスロツト
状開口部２３のエツジ部３２まで延びる帯状テー
プの短かい部分が、該スロツト状開口部２３から
突出する。帯状テープ２０のこの突出した端部
が、次の引き出し截断行程を開始するときの自己
開始能力を与える役割を果たす。第１図及び第２
図に示されている如く、テープ截断装置を、スロ
ツト状開口部２３が使用表面に密着するようにし
て置くと、帯状テープ２０の自由端はアンビル２
９によつて使用表面上に押し付けられ、それによ
つて帯状テープは使用表面に接着せしめられる。
それから、ハウジング１１は、第１図の矢印に示
す方向に引かれ、帯状テープはハウジング１１の
外側に引き出されると共に使用表面に接着され
る。引き出し截断行程を完了させるテープの截断
作業は、前述した如くして行なう。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係るテープ截断装置の斜視
図である。第２図は、本発明に係るテープ截断装
置の一部分を切除した正面図である。第３図は、
本発明に係るテープ截断装置の截断部分の拡大端
面図である。第４図は、本発明に係るテープ截断
装置の截断部分の一部分を切除した拡大側面図で
ある。 １０……円形端部、１１……ハウジング、１
２，１３……パネル、１４……スプール、１５…
…尖端部、１６……側壁部材、１７……テープロ
ール、２０……帯状テープ、２１……ポスト、２
３……スロツト状開口部、２５……板ばね部材、
２８……刃部分、２９……アンビル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 平行に且つ間隔を開けて設けられた一対の剛
   性を有する水滴形状のパネル及び上記パネルの周
   縁端を連結する側壁部材を含むハウジング； 供給ロールを回転自在に支持するようにされた
   上記パネル間に延びるスプール手段； 上記パネルの尖端部に隣接して設けられた上記
   側壁部材内のスロツト状開口部であつて、帯状テ
   ープが供給ロールより当該部分を通つて引き出さ
   れる如く形成せしめられたスロツト状開口部； 上記供給ロールと上記スロツト状開口部との中
   間位置であつて、上記パネルの間に延びるポス
   ト； 上記ポストに回転自在に保持された上記供給ロ
   ールの上方から上記スロツト状開口部内まで延び
   る板ばねであつて、その両端部に発生した反対方
   向に向く弾性的な付勢力により、その一端部にお
   いて上記供給ロールの回転に対する抵抗力を与え
   且つその他端部において上記スロツト状開口部の
   壁との間で上記帯状テープの自由端近傍を弾性的
   に挾持すると共にこの挾持部分より先端の側に、
   上記帯状テープを使用表面に滑らかに付勢するた
   めのアンビル部分を含んでなる、ばね部材； を備えて構成されてなる供給ロールから使用表面
   へ帯状テープを引き出し截断する装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の装置に於い
   て、上記板ばね部材の他端部が、その最先端にぎ
   ざぎざ状の刃部分を含んでなるテープ截断装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の装
   置に於いて、上記板ばね部材が、上記ポストの周
   囲を部分的に取り囲んで該ポストと係合する中間
   部分に位置する円弧状部分に含んでなるテープ截
   断装置。 ４ 特許請求の範囲第３項に記載の装置に於い
   て、上記板ばね部材の供給ロール及び上記スロツ
   ト状開口部で帯状テープに作用する弾性的な付勢
   力は、ほぼ大きさが等しく且つモーメントの方向
   が逆であるようにされてなるテープ截断装置。 ５ 特許請求の範囲第２項に記載の装置に於い
   て、上記スロツト状開口部が、上記パネルの尖端
   部に隣接する前端部、及び該前端部と該尖端部か
   ら離れた位置に設けられた後端部を含み、上記板
   ばね部材の他端部が上記帯状テープを該スロツト
   状開口部の後端部に挾み付ける如くされてなるテ
   ープ截断装置。 ６ 特許請求の範囲第５項に記載の装置に於い
   て、帯状テープの引張力が上記板ばね部材の他端
   側に時計方向のモーメントを付与し、該他端側を
   上記スロツト状開口部の前端部の方向へ湾曲さ
   せ、それによつて上記帯状テープの挾み付けを開
   放するようにされてなるテープ截断装置。 ７ 特許請求の範囲第６項に記載の装置に於い
   て、上記板ばね部材の他端部における湾曲によ
   り、上記帯状テープは上記刃部分を横切ることに
   なり、それにより２つの部分に截割するようにな
   されたテープ截断装置。 ８ 特許請求の範囲第７項に記載の装置に於い
   て、上記帯状テープの截断により該帯状テープの
   引張力を解放して上記時計方向のモーメントを消
   減させ、それによつて、上記板ばね部材の他端部
   をもとの位置にもどして該帯状テープを上記スロ
   ツト状開口部の後端部に挾み付けるようになされ
   たテープ截断装置。