JPS6020912Y2 - ガスパツクコンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンデンサの外装部材を拝除した簡易なガス
パックコンデンサ番と関するものである。

従来のコンデンサは、例えば第１図に示すように電極箔
と誘電体とで戊りかつリード線１を有するコンデンサ本
体２ａの外周部を、金属、樹脂又は絶縁テープ等の外装
部材３で被覆することによって、コンデンサ２の電気的
性能を保持すると共に外部からの機械的損傷を防止して
いた。

また近年、コンデンサを有する各種電気回路、例えばガ
ソリンエンジンのＣ０Ｄ、Ｉ （Ｃｏｎｄｅｎｓｅｒｄ
ｉｓｃｈａｒｇｅ １ｇｎ１ｔｉｏｎ ）方式の点火回
路等において、その回路を構成する電子部品全体を樹脂
等のモールド部材で画一的にモールドして、上記コンデ
ンサを含む各種電子部品を浸水又は振動等の外的諸条件
から保護するモールド方式が普及してきた。

本考案は、上記モールド方式においてコンデンサ本体２
ｂが、外装部材３とモールド部材とによって二重に被覆
されることに鑑み、その外装部材３を省略した簡易なガ
スパックコンデンサを提供するものである。

また本考案は、コンデンサが電気回路を構成すべく各種
電子機器に取付けられる以前の状態において、コンデン
サの電気的性能を永続的に保有するガスパックコンデン
サを簡易に提供することを目的とする。

すなわち本考案は、電極箔と誘電体とで成る非被覆状態
のコンデンサ本体を、保護カバー内に封入ガスと共に挿
装したことを特徴とする。

以下、本考案に係るガスパックコンデンサの好適な実施
例を、第２図及び第３図に基づき詳述する。

４はガスパックコンデンサ本体（以下単に１コンデンサ
本体ヨという）であり、電極箔と誘電体とで構成されか
つリード線５を有している。

上記コンデンサ本体４は、その周部に外装部材を有しな
い非被覆状態のものであり、その点を除いては一般的な
コンデンサ、例えば巻回型等の各種型式のコンデンサと
同様のものである。

６は保護カバーであり、上記コンデンサ本体４をその任
意の周部方向、例えばその周部上方及び周部下方から覆
いかつ封入ガス７を内包した後に、周縁６ａを加熱溶着
等によって封じることでコンデンサ本体４と封入ガ′７
．７とを併せてパックしている。

上記封入ガス７は、コンデンサ本体４の電気的性能を永
久的に保持する性質を有するもの例えば６フツ化硫黄ガ
ス（ＳＦ６ガス）、硫黄ガス（Ｓガス）又はフロンガス
若しくは乾燥空気等であり、それぞれ保護カバー６への
コンデンサ本体４の挿装時又は保護カバー６の密封時等
に任意の方法によって封入されてコンデンサ本体４の電
気的性能を保持している。

具体的に例えば上記乾燥空気を封入ガス７とした場合、
加熱手段又は乾燥炉並びに両者の組み合わせ等でなる各
種乾燥装置若しくは乾燥剤の除湿効果等によって乾燥空
気を生威し、そしてこの乾燥空気中において保護カバー
６にコンデンサ本体４を挿装、または保護カバー６の密
封時にこの乾燥空気を圧入する等によって、乾燥空気を
コンデンサ本体４と共に保護カバー６に挿装している。

前記保護カバー６はコンデンサ本体４を取り出すべく容
易に破断可能であり、例えば透明若しくは半透明のビニ
ール等である。

しかして上記構成によれば、保護カバー６から取出した
コンデンサ本体４を、例えば第３図に示すようにプリン
ト基板８に組み付けて所望の電子機器９の電気回路を構
成腰その俊速やかにコンデンサ本体４を含む各種電子部
品１０の全体を樹脂等のモールド部材１１によって画一
的にモールドする。

したがって、モールド部材１１は、保護カバー６及び封
入ガス７に代わってコンデンサ本体４を覆いその電気的
性能を保持すると共に、該コンデンサ本体４を含む各種
電子部品１０を、浸水または振動等の外的諸条件から保
護する。

尚、コンデンサ本体４を、電子機器９に実装する直前に
保護カバー６から取出すことが望ましい。

上記電子機器９は、例えばコンデンサ本体４及び抵抗等
の各種電子部品１０によってガソリンエンジンのＣ，Ｄ
、 Ｉ （Ｃｏｎｄｅｎｓｅｒ ｄｉｓｃｈａｒｇｅｉ
ｇｎｉｔｉｏｎ）方式の点火回路を構成するものであり
、また１２は電子機器ケース、１３は電子機器のリード
線である。

前記保護カバー６に、コンデンサの型式又は定格等を記
載し、また、その破断を容易とするミシン目又は切欠部
を周縁６ａに設けてもよい。

コンデンサ本体４の型式は任意であって何ら巻回型に限
定されるものではなく、また、保護カバー６の形状、色
、材質等も任意であると共に、複数のコンデンサ本体４
を集約的に封入ガス７と共にパック若しくは複数のコン
デンサ本体４を個別的にかつ連続して封入ガス７と共に
パックすることが可能である。

封入ガス７は、コンデンサ本体４の電気的性能を損なわ
ないものであればよく、何ら前記の実施例に限定される
ものではない。

尚、コンデンサ本体４を、その電気的性能を害する惧れ
のない外的条件下に実装する場合、そのリード線５若し
くはコンデンサ本体４の全体を保護カバー６から取出し
て電子機器９等に実装するのみとして、その後のモール
ド部材１１によるモールド加工を省略することができる
。

また、コンデンサ本体４と共に、コンデンサの型式又は
定格等を記載した表示盤若しくは合板等を、保護カバー
６内に挿装してもよい。

本考案は上記構成を有するので下記の如く効果を奏する
。

本考案は、固定部に破断可能なミシン目若しくは切欠部
を配設した保護カバーと、該保護カバー内に個別的かつ
連続して封入ガスと共に挿装された複数のコンデンサ本
体とでなることを特徴としたガスパックコンデンサであ
り、先づコンデンサ本体をミシン目等を破断することに
より保護カバーから簡易迅速に取出すことができ、コン
デンサ特性の安定化を確保し、電子機器への装着が容易
となる。

次に、複数のコンデンサ素子（本体）のガス封入による
バッキング処理が簡単な構成で行なうことができるので
、量産化及び運搬に好適であり、かつ管理工数の低減が
図れる等種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンデンサを示す一部切欠の正面図、第
２図は本考案に係るガスパックコンデンサの斜視図、第
３図は本考案に係るガスパックコンデンサを具備した電
子機器の縦断面図である。 ４・・・・・・コンデンサ本体、５・・・・・・リード
線、６・・・・・・保護カバー ７・・・・・・封入ガ
ス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周縁部に破断可能なミシン目若しくは切欠部を配設した
   保護カバーと、該保護カバー内に個別的にかつ連続して
   封入ガスと共に挿装された複数のコンデンサ本体とでな
   ることを特徴とするガスパックコンデンサ。