JPS5932110Y2 - 真空パツクコンデンサ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンデンサの外装部材を排除した簡易な真空
パックコンテ゛ンサに関するものである。

従来のコンテ゛ンサは、例えば第１図に示すように電極
箔と誘電体とで成りかつリード線１を有するコンデンサ
本体２ａの外周部を、金属、樹脂又は絶縁テープ等の外
装部材３で被覆することによって、コンデンサ２の電気
的性能を保持すると共に外部からの機械的損傷を防止し
ていた。

また近年、コンデンサを有する各種電気回路、例えばガ
ソリンエンジンのＣ、Ｄ 、 Ｉ （Ｃｏｎｄｅｎｓｅ
ｒｄｉｓｃｈａｒｇｅ １ｇｎ１ｔｉｏｎ）方式の点火
回路等において、その回路を構成する電子部品全体を樹
脂等のモールド部材で画一的にモールドして、上記コン
デンサを含む各種電子部品を浸水又は振動等の外的諸条
件から保護するモールド方式が普及してきた。

本考案は、上記モールド方式においてコンデンサ本体２
ａが、外装部材２とモールド部材とによって二重に被覆
されることに鑑み、その外装部材２を省略した簡易な真
空パックコンデンサを提供するものである。

すなわち本考案は、電極箔と誘電体とで成る非被覆状態
のコンデンサ本体を、保護カバー内に真空状態に挿装し
たことを特徴とする。

以下、本考案に係る真空パックコンデンサの好適な実施
例を、第２図及び第３図に基づいて詳述する。

４は真空パックコンデンサ本体（以下単にコンテ゛ンサ
本体という）であり、電極箔と誘電体とで構成されかつ
リード線５を有している。

上記コンデンサ本体４は、その周部に外装部材を有しな
い非被覆状態のものであり、その点を除いては一般的な
コンテ゛ンサ、例えば巻回型等の各種型式のコンデンサ
と同様のものである。

６は保護カバーであり、上記コンデンサ本体４をその任
意の周部方向、例えばその周部上方及び周部下方から覆
いかつ内部を真空状態とした後に、周縁６ａを加熱溶着
等によって封じることでコンデンサ本体４を真空パック
し、その電気的性能を保持している。

上記保護カバー６は、コンテ゛ンサ本体４を取り出すべ
く容易に破断可能なものであり、透明若しくは半透明の
ビニールである。

しかして上記構成によれば、保護カバー６から取り出し
たコンデンサ本体４を、例えば第３図に示すようにプリ
ント基板７に組み付けて所望の電子機器８の電気回路を
構成し、その複速やかにコンデンサ本体４を含む各種電
子部品９の全体を樹脂等のモールド部材１０によって面
一的にモールドする。

したがって、モールド部材１０は、保護カバー６に代わ
ってコンテ゛ンサ本体４を覆いその電気的性能を保持す
ると共に、該コンテ゛ンサ本体４を含む各種電子部品９
を、浸水や振動等の悪条件下においても保護する。

尚、コンテ゛ンサ本体４を、電子機器８に実装する直前
に保護カバー６から取り出すことが望ましい。

上記電子機器８は、例えばコンデンサ本体４及び抵抗等
の各種電子部品９によってガソリンエンジンのＣ、Ｄ
、 Ｉ （Ｃｏｎｄｅｎｓｅｒ ｄｉｓｃｈａｒｇｅ
１ｇｎ１ｔｉｏｎ）方式の点火回路を構成するものであ
り、また、１１は電子機器ケース、１２は電子機器のリ
ード線である。

前記保護カバー６に、コンデンサの型式又は定格等を記
載し、また、保護カバーの周縁６ａには、その破断を容
易とするミシン目又は切欠部を設ける。

コンデンサ本体４の型式は任意であって何ら巻回型に限
定されるものではなく、また保護カバー６の形状、色、
材質等も任意であると共に、複数のコンデンサ本体４を
集約的に真空パック若しくは複数のコンテ゛ンサ本体４
を個別的にかつ連続して真空パックすることが可能であ
る。

尚、コンデンサ本体４を、その電気的性能を害する惧れ
のない外的条件下に実装する場合、そのリード線５若し
くはコンデンサ本体４の全体を保護カバー６から取り出
して電子機器８等に実装するのみとして、その後のモー
ルド部材１０によるモールドを省略することができる。

また、コンデンサ本体４と共に、コンデンサの型式又は
定格等を記載した表示札若しくは合板等を、保護カバー
６内に挿装してもよい。

本考案は上記構成を有するので下記の如く効果を奏する
。

各種電子部品のモールド方式におけるモールド部材を有
効に利用し、コンデンサの外装部材を排除するので、構
成部品の削減によって安価かつ小型軽量な真空パックコ
ンデンサを提供することができる。

保護カバーによってコンデンサ本体を真空パックするの
で、コンデンサの電気的特性を確実に保持できる。

また、あらゆる型式のコンデンサ本体に対応して広範囲
に使用できる等の効果を有する。

本考案に係る真空パックコンデンサは保護カバーがビニ
ールで形成しており、更に、その周縁にミシン目又は切
欠部を設けたので、該保護カバーの破断が簡易迅速であ
り、内部に挿装している非被覆状態のコンデンサ本体を
容易に取出すことが可能となり、電子機器への実装が極
めて迅速化する。

特にコンデンサ本体は、外部に晒したまま放置すれば、
電気特性が変化するので、電気特性の高品質かつ安定化
を保持するためにもこれは効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のコンデンサを示す一部切欠の正面図、第
２図は本考案に係る真空パックコンテ゛ンサの斜視図、
第３図は本考案に係る真空パックコンデンサを具備した
電子機器の縦断面図である。 ４・・・・・・コンデンサ本体、５・・・・・・リード
線、６・・・・・・保護カバー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ビニールで形成しかつ周縁にミシン目又は切欠部を設け
   た保護カバーと、該保護カバー内に挿装され、かつ前記
   保護カバーの周縁を加熱溶着して真空状態にパックされ
   た電極箔及び誘電体でなる非裂覆状態のコンデンサ本体
   とで構成されたことを特徴とする真空パックコンテ゛ン
   サ。