JPS6020775Y2 - 車両用ドアの施錠、解錠用リモ−トコントロ−ル装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車両例えばパン、ワゴン車等のバンクドアに
設けられた施錠装置のリモートコントロール装置に関す
るものである。

従来、車両用バックドア等のドアロック操作用リモート
コントロール装置には電磁式で施錠解錠できるものと、
リンクやワイヤ等を用い、施錠または解錠のいずれか一
方のみ操作できるものとがある。

前者は運転席近傍の例えば計器盤にスイッチを設け、該
スイッチの操作で通電されるとコイルが励磁されて作動
するソレノイドをバックドア内に設け、該ソレノイドか
施錠部材にリンク部材を介して連結されていて、ツレ／
イドの作動によって施錠、解錠するものである。

このような電磁式のものでは、ソレノイドを用いたり、
ソレノイドと施錠部材とをリンク部材を介して接続しな
ければならないため高価なものとなる問題を有するもの
である。

又、後者は運転席近傍の例えば運転席横のフロアに手動
操作するレバーを設け、該レバーと施錠部材とをワイヤ
等で接続し、施錠又は解錠のいずれか一方の作動をさせ
るものである。

このような手動操作のものでは、施錠又は解錠のいずれ
か一方のみの操作しかできないため実用上不便である。

そこで本考案は、前記従来の問題点に鑑みてなされたも
のであって、安価でしかもリモートコントロール用レバ
ーを操作するこにより、施錠、解錠の同操作ができるよ
にしたリモートコントロール用レバー装置を提供するこ
とを目的とするものである。

そのために本考案では、該リモートコントロール装置を
、ドアには、該ドアに取付けられたキーによって施錠、
解錠されるキーシリンダと、ドアに回動可能に取付けら
れ、先端がドアに明けられた溝孔より車体側に向って突
出した伝達レバーと、押圧されるとドアのロックを解除
する押圧受面が形成されたブツシュレバーを有するドア
ロック装置とが設けられ、前記キーシリンダの一端にド
アパネルより外方に突出されたブツシュボタンが設けら
れ、他端に施錠レバーが設けられ、該施錠レバーは前記
ブツシュレバーの押圧受面を押圧可能に該押圧受面と対
向した解錠位置と、該押圧受面と当接しないように該押
圧受面より外れた施錠位置とに回動可能に、かつ、前記
ブツシュボタンが押されたとき、室内側に向って摺動可
能に設けられ、さらに前記伝達レバーに連結されている
と共に、 車体のドア開口部縁にはスライドガイドが取付けられ、
該スライドガイドにスライダが摺動可能に設けられ、該
スライダはドアに面した側が開口されてドアを閉じたと
き前記伝達レバーの先端が位置する開口部を有し、該開
口部の両縁にドア側に向って延在された伝達レバー押圧
部と伝達レバー引張り部をそれぞれ有し、平面でみてＵ
形に形成され、該スライダが摺動されたとき伝達レバー
押圧部及び伝達レバー引張り部が前記伝達レバーの先端
とそれぞれ当接して伝達レバーを回動させ、かつ、該伝
達レバー押圧部と伝達レバー引張り部と前記スライドガ
イドとの間には、それぞれ伝達レバー押圧部側リターン
スプリングと伝達レバー引張り部側リターンスプリング
が設けられ、さらに前記スライダに操作力を伝達する伝
達部材の先端部が摺動可能に連結され、該伝達部材の基
端が運転席近くに設けられたリモートコントロール用レ
バーに連結され、かつ、前記伝達部材の先端部に、該伝
達部材がリモートコントロール用レバーの操作によって
引かれたとき、前記スライダと当接し、該スライダを前
記伝達レバー押圧部側リターンスプリングに抗して引く
引張り用突起が固定され、さらに、該引張り用突起と適
宜離間された位置の前記伝達部材に、該伝達部材がリモ
ートコントロール用レバーの操作によって押されたとき
前記スライダと当接され、スライダを前記伝達レバー引
張り部側リターンスプリングに抗して押す押圧用突起が
固定され、 前記伝達レバー引張り部側リターンスプリング及び伝達
レバー押圧部側リターンスプリングは、前記伝達部材の
押圧用突起の押圧力、又は引張り用突起の引張り力が前
記スライダに加わらなくなったとき、前記スライダを両
リターンスプリング間に戻す弾発力を有するように構成
することにより所期の目的を遠戚するようにしたもので
ある。

以下、本考案を自動車のバックドアに用いた実施例に基
いて説明する。

車体３の後部にドア１０が設けられ、該ドア１０内には
該ドア１０から車体３のドア開口部縁３２に向って突出
されたラッチ３３を有するドアロック装置（図示せず）
が設けられ、該ドアロック装置のラッチ３３と反対側す
なわち上部にはブツシュレバー２４が設けられ、該ブツ
シュレバー２４には押圧受面２４ａが形成されている。

前記ラッチ３３と対向する車体３のドア開口部縁３２に
は、ドア１］の開閉に伴ってラッチ３３が係脱されるス
トライカ３４が設けられている。

前記ドア１０の前記ブツシュレバー２４の押圧受面２４
ａに面する位置には、該ドア１０に取付けられキーによ
って施錠、解錠されるキーシリンダ２１が設けられ、該
キーシリンダ２１の一端にはドアアウタパネル１０ａよ
りブツシュボタン３５が室内側に向って摺動可能に取付
けられている。

前記キーシリンダ２１の他端には、施錠レバー２２が該
キーシリンダ２１を中心に横切るように左右に延在して
設けられ、支軸２６によって回動可能に取付けられ、該
施錠レバー２２はブツシュボタン３５が押されたとき、
該ブツシュボタン３５の動きと連動され、室内側に向っ
て、すなわち、前記ブツシュレバー２４の押圧受面２４
ａの方向に摺動可能に設けられると共に、前記ブツシュ
レバー２４の押圧受面２４ａを押圧可能に該押圧受面２
４ａと当接するように対向した位置、すなわち、解錠位
置と、該押圧受面２４ａと当接しないように該押圧受面
２４ａより外れた位置、すなわち、施錠位置（ブツシュ
ボタン３５を押してもブツシュレバー２４が動かずドア
ロック装置のラッチ３３が動かない状態）とにキーによ
って回動可能に設けられている。

ｎ記施錠レバー２２の一端には、ブツシュレバー２４の
押圧受面２４ａと解錠位置に施錠レバー２２が回動され
たとき対向するピン２５が施錠レバー２２により室内側
に突出して設けられ、他端には後述する伝達レバー９の
基端３６と連結されたリモートコントロールロッド２３
が連結されている。

これにより、施錠位置では、ピン２５がブツシュレバー
２４の押圧受面２４ａから外れているため、ブツシュボ
タン３５を押してもこの作動はドアロック装置に伝達さ
れないためドアのロックは解除されない。

又、解錠位置ではピン２５がブツシュレバー２４の押圧
受面２４ａと対向しているため、ブツシュボタン３５を
押すとブツシュレバー２４をピン２５が押圧し、ドアの
ロックは解除され、ドア１０を引けば該ドア１０を開け
ることができる状態となる。

車体３の運転席近傍には取付はボルト４により固定され
たブラケット５が設けられ、該ブラケット５にはリモー
トコントロール用レバー１が支軸６により枢着され、該
リモートコントロール用レバー１の下端とブラケット５
の下端に形成された切起し片７の間にはスプリング８が
介装され、前記リモートコントロール用レバー１を下方
に引張るようになされている。

９は伝達レバーであって、該伝達レバー９は略へ字形に
屈曲され、ドア１０に取付はボルト４により固着された
ブラケット１１に該屈曲部が支軸１２により枢着され、
その先端３０はドア１０のインナーパネル１０ｂの下面
に明けられた溝孔２７より車体３のドア開口部３１内に
向って突出されている。

この先端３０は、ドア１０が閉じられたとき、後述する
スライダ２の開口部３１内に位置するようになされてい
る。

車体３のドア開口部縁３２には取付ボルト４で固定され
たスライドガイド１６が取付けられ、該スライドガイド
１６には左右方向に長い長孔１７が明けられ、スライド
ガイド１６にはスライダ２がガイドピン１９により、該
長孔１７の範囲内を摺動可能に取付けられている。

１８はスライダ２に明けられたガイドピン挿入用孔であ
る。

該スライダ２はドア１０に面した側が開口されて、ドア
１０の開閉時数ドア１０より突出されている前記伝達レ
バー９の先端３０が出入り可能なようにした開口部３１
を有し、該開口部３１の両縁にはドア１０側に向って延
在され、板壁状の伝達レバー押圧部２８と伝達レバー引
張り部２９を有し、平面でみてＵ形に形成されている。

該スライダ２は前記リモートコントロール用レバー１に
基端が連結された伝達部材の先端部が摺動可能に連結さ
れている。

前記伝達部材は車体３に適宜のクランプ３７により固定
されたケーシング３８と該ケーシング３８内に摺動自在
に介装されたワイヤ３９及び前記リモートコントロール
用レバー１の操作力、スなわち、押し力と引張り力をそ
れぞれ伝達するプッシュプルワイヤ１３によって構成さ
れている。

そして前記プッシュプルワイヤ１３の先端部１３′には
ワイヤ３９が引かれたとき前記スライダ２の伝達レバー
押圧部２８と当接し、スライダ２を引き該スライダ２の
伝達レバー引張り部２９と前記伝達レバー９の先端３０
が当接して該伝達レバー９を支軸１２を中心に回動させ
る引張り用突起１４が固定されている。

又、該引張り用突起１４と離間した位置のプッシュプル
ワイヤ１３の先端部１３′にワイヤ３９が押されたとき
、前記スライダ２の伝達レバー押圧部２８と当接し、ス
ライダ２を押し、該スライダ２の伝達レバー押圧部２８
と伝達レバー９の先端３０が当接して伝達レバー９を支
軸１２を中心に前記とは逆方向に回動させる押圧用突起
１４′が固定されている。

尚、前記伝達部材はリンクとロッドによって構成しても
よい。

前記スライドガイド１６の両端には、前記スライダ２の
両側の伝達レバー押圧部２８と伝達レバー引張り部２９
にそれぞれ当接するようにして湾曲して形成された伝達
レバー押圧部側リターンスプリング２０ａと伝達レバー
引張り部側リターンスプリング２０ｂが設けられている
。

前記伝達レバー押圧部側リターンスプリング２０ａ及び
伝達レバー引張り部リターンスプリング２０ｂは前記ス
ライダ２に係る押圧用突起１４′の押圧力又は引張り用
突起１４の引張り力が加わらなくなったとき、該スライ
ダ２を中立位置となる両すターンスプリング２０ａ、２
０ｂ間に戻す弾発力を有するものである。

尚、前記両リターンスプリング２０ ａ、 ２０ ｂ
に通常のコイルスプリングを使用してもよい。

又、前記押圧用突起１４′と引張り用突起１４との間隔
は、スライダ２の全摺動量の半分に相当する量に同じか
、スライダ２を押圧あるいは引張るときの作動の遊びを
設ける場合は該遊びの量を加えたものとしてよく、この
実施例では遊びを設けである。

又、前記伝達レバー９とブラケット１１との間、あるい
は施錠レバー２２とキーシリンダ２１との間に、回動さ
れた状態に伝達レバー９あるいは施錠レバー２２を保持
するように、ある点を越えると付勢する弾発力の加わる
方向が変わるスプリング（図示せず）が設けられている
。

本考案は以上の構成であるから、リモートコントロール
用レバー１を操作し、プッシュプルワイヤ１３を介して
スライダ２を押し又は引張ることにより、施錠、解錠の
両操作を行うことができるものである。

すなわち、押した場合は遊び間隔を経て伝達レバー９を
スライダ２で第７図イの位置から口の位置に作動させる
ので、リモートコントロールロッド２３を介して施錠レ
バー２２をブツシュレバー２４の押圧受面２４ａにピン
２５が対向する位置（解錠位置）に回動させ、ピン２５
を第２図の鎖線で示す位置に動かす。

この状態でキーシリンダ２１を押せば、ピン２５により
ブツシュレバー２４は押されてドアロック装置は作動さ
れ解錠状態となる。

この第７図口の解錠状態からリモートコントロール用レ
バー１を逆方向に操作すると、プッシュプルワイヤ１３
は引張られてスライダ２を経て伝達レバー９を第７図イ
の実線の位置に回動させる。

したがって、リモートコントロールロッド２３は引かれ
て施錠レバー２２は第２図実線の位置になり施錠状態に
なる。

この状態でキーシリンダ２１を押してもピン２５はブツ
シュレバー２４の位置より外れているためドアロック装
置は作動されない。

以上述べたように本考案によれば、運転席近傍にリモー
トコントロール用レバーを設けることによって、施錠、
解錠の両操作ができ、しかも、安価に製作することが可
能である。

又、キーシリンダにリモートコントロールロッドが取付
けられるようにして置くだけで足り、ドアロック装置や
施錠位置の構造を変更する必要がないので、従来のドア
ロック装置でも容易に採用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるリモートコントロール装置の取付
は状態を示す車体内部の部分斜視図、第２図は車体内部
から見た構成部品の分解斜視図、第３図乃至第６図は同
上の作動状態を示す斜視図、第７図イ９口は解錠時及び
解錠時の伝達レバーとスライダの関係を示す側面図であ
る。 １・・・・・・リモートコントロール用レバー ２・・
・・・・スライダ、３・・・・・・車体、９・・・・・
・伝達レバー １０・・・・・・ドア、１３・・・・・
・プッシュプルワイヤ、１３′・・・・・・先端部、１
４・・・・・・引張り用突起、１４′・・・・・・押圧
用突起、１６・・・・・・スライドガイド、２０ａ・・
・・・・伝達レバー押圧部側リターンスプリング、２０
ｂ・・・・・・伝達レバー引張り部側リターンスプリン
グ、２１・・・・・・キーシリンダ、２２・・・・・・
施錠レバー、２３・・・・・・リモートコントロールロ
ッド、２４・・・・・・ブツシュレバー、２５・・・・
・・ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアには該ドアに取付けられたキーによって施錠、解錠
   されるキーシリンダと、ドアに回動可能に取付けられ、
   先端がドアに明けられた溝孔より車体側に向って突出し
   た伝達レバーと、押圧されるとドアのロックを解除する
   押圧受面が形成されたブツシュレバーを有するドアロッ
   ク装置とが設けられ、前記キーシリンダの一端にドアパ
   ネルより外方に突出されたブツシュボタンが設けられ、
   他端に施錠レバーが設けられ、該施錠レバーは前記ブツ
   シュレバーの押圧受面を押圧可能に該押圧受面と対向し
   た解錠位置と、該押圧受面と当接しないよに該押圧受面
   より外れた施錠位置とに回動可能に、かつ、前記ブツシ
   ュボタンが押されたとき、室内側に向って摺動可能に設
   けられ、さらに前記伝達レバーに連結されていると共に
   、車体のドア開口部縁にはスライドガイドが取付けられ
   、該スライドガイドにスライダが摺動可能に設けられ、
   該スライダはドアに面した側が開口されてドアを閉じた
   とき前記伝達レバーの先端が位置する開口部を有腰該開
   口部の両縁にドア側に向って延在された伝達レバー押圧
   部と伝達レバー引張り部をそれぞれ有し、平面でみてＵ
   形に形成され、該スライダが摺動されたとき伝達レバー
   押圧部及び伝達レバー引張り部が前記伝達レバーの先端
   とそれぞれ当接して伝達レバーを回動させ、かつ、該伝
   達レバー押圧部と伝達レバー引張り部と前記スライドガ
   イドとの間には、それぞれ伝達レバー押圧部側リターン
   スプリングと伝達レバー引張り部側リターンスプリング
   が設けられ、さらに前記スライダに操作力を伝達する伝
   達部材の先端部が摺動可能に連結され、該伝達部材の基
   端が運転席近くに設けられたリモートコントロール用レ
   バーに連結され、かつ、前記伝達部材の先端部に、該伝
   達部材がリモートコントロール用レバーの操作によって
   引かれたとき、前記スライダと当接し、該スライダを前
   記伝達レバー押圧部側リターンスプリングに抗して引く
   引張り用突起が固定され、さらに、該引張り用突起と適
   宜離間された位置の前記伝達部材に、該伝達部材がリモ
   ートコントロール用レバーの操作によって押されたとき
   前記スライダと当接され、スライダを前記伝達レバー引
   張り部側リターンスプリングに抗して押す押圧用突起が
   固定され、 前記伝達レバー引張り部側リターンスプリング及び伝達
   レバー抑圧部側リターンスプリングは、前記伝達部材の
   押圧用突起の押圧力、又は引張り用突起の引張り力が前
   記スライダに加わらなくなったとき、前記スライダを両
   リターンスプリング間に戻す弾発力を有することを特徴
   とする車両用ドアの施錠、解錠用リモートコントロール
   装置。