JPS601998Y2 - 食品切截機における切截厚さ調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、食品切截機におい食品の切截厚さを調整する
装置に関する。

冷凍肉やハム等の食品を切截する食品切截機は、皿形状
の丸刃物と食品切截厚さ調整用の当て板を並設し、それ
らの正面側位置を往復動する食品受器を設け、当て板正
面側位置の復動端に達した食品受器の正面から繰出す食
品の先端面を当接する当て板を前後動して丸刃物正面の
切截面位置より食品切截厚さ分後側位置に配置可能に設
け、丸刃物正面側位置の往動端に向う食品受器内の食品
の先端部を丸刃物で切截してその切片を丸刃物の背面と
当て板の側端間の透間から繰出す。

ところが、このような食品切截機における従来の切截厚
さ調整装置においては、食品の切截厚さを調整するため
、当て板３を前後動すると、第１図に示すように、皿形
状の丸刃物２の背面が傾斜しているにもかかわらず、丸
刃物２に隣接した当て板３がその食品当接面と直角方向
即ち丸刃物２正面の切截面と直角方向に移動するので、
丸刃物２の傾斜背面と当て板３の側端間の透間１が丸刃
物２正面の切截面と当て板３の食品当接面間の距離り即
ち食品の切截厚さよりも狭くなる。

従って、食品切截厚さ調整後の食品切截時に食品切片Ｓ
がその厚さＬよりも狭い上記の透間口を通過することに
なる。

従来においては、柔い食品を薄切りする場合が多く、柔
い食品の場合は食品切片Ｓが丸刃物２の傾斜背面と尚で
板３の側端間で圧縮されて薄くなり、また、薄切りの場
合は食品切片の厚さＬと上記の透間１の差が小さいので
、食品切片Ｓが上記の透間１を通過することができる。

しかし、冷凍肉のような固い食品を厚切りする場合は、
食品切片Ｓが上記の透間１に喰い付いて円滑に通過しな
いことがあり、丸刃物の回転と食品受器の往動が停止し
てしまうことがある。

本考案の目的は、上記のような従来装置の欠点を除去し
、食品切片が丸刃物の背面と当て板の側端間に喰い付か
ない食品切截機における切截厚さ調整装置を提供するこ
とである。

本考案は、第２図に例示するように、当て板３を、丸刃
物２の傾斜背面と当て板３の丸刃物側の側端間の透間が
食品の切截厚さ以上になる斜方向に移動可能に装置した
ことを特徴とする食品切截機における切截厚さ調整装置
である。

本考案の切截厚さ調整装置においては、丸刃物の傾斜背
面と当て板の丸刃物側の側端間の透間が食品の切截厚さ
以上になるので、その透間を通過する食品切片が丸刃物
の傾斜背面と当て板の丸刃物側の側端間に喰い付くこと
がなく円滑に通過する。

次に、本考案の実施例について説明する。

本例の食品切截機は、第２図乃至第４図に示すように、
回転駆動される皿形状の丸刃物２と食品切截厚さ調整用
の当て板３を隣接して共に上向きに傾斜して機台１上に
左右に並設し、斜上向きに配置された丸刃物２と当て板
３の正面側位置をそれらの正面と直交する方向に傾斜し
た姿勢で往復動する食品受器４を機台１の上方位置に装
置し、当て板３を、第２図に示すように、丸刃物２本面
の切截面位置より後方に丸刃物から遠ざかる斜方向に移
動可能に設け、当て板３を移動して、当て板３本面の食
品当接面と丸刃物２本面の切截面間の距離を所望の食品
切截厚さに調整するように装置している。

また、食品切截厚さの調整後に、食品受器４を往復動し
、冷凍肉やハム等の食品を仕掛けた食品受器４が当て板
３本面側位置の復動端に達したときに、食品受器４内の
食品をその自重によって斜下向きに給送し、食品の先端
面を食品受器４の正面から繰出して当て板３の正面に当
接し、食品受器４が丸刃物２本面側位置の往動端に向っ
て往動する際に、食品受器４内に保持された食品の繰出
先端部を回転駆動されている丸刃物２で切截して、第２
図に示すように、その食品切片Ｓを丸刃物２の傾斜背面
と当て板３の丸刃物側の側端間の透間から繰出すように
装置している。

当て板３を丸刃物２から遠ざかる斜方向に後退可能にす
る切截厚さ調整装置は、第３図と第４図に示すように、
機台１上に設けた傾斜箱形状の機枠５の前側壁と後側壁
に、第５図に示すように、２本の並倒した案内軸６，６
を当て板３の移動方向に沿って斜めに掛は渡し、機枠５
内に取付けた両案内軸６，６にブラケット７を摺嵌して
、ブラケット７左端の当て板取付部８を機枠５の左側壁
に貫設した窓９から突出し、ブラケットの当て板取付部
８に当て板３の下端部を固定して、当て板３を丸刃物２
と並設し、第５図乃至第７図に示すように、機枠５の右
側壁と左側壁にウオーム軸１０を両案内軸６，６の下側
位置に軸支し、機枠５の右側壁外面から突出したウオー
ム軸１０の端にダイヤル１１を嵌着すると共に、機枠５
内に位置するウオーム軸１０の中央部にウオーム１２を
嵌着し、機枠５の右側壁内面に突設した支片１３の先端
部上面に固定軸１４を突設し、固定軸１４にウオーム１
２と噛合したウオームホイル１５を遊嵌し、ウオームホ
イル１５と一体になったレバー１６の先端部上面に円形
断面のピン１７を突設し、ピン１７に中心円孔を摺嵌し
た矩形の摺動片１８を、ブラケット７の下面にウオーム
軸１０と平行に設けた摺動溝１９内に摺嵌している。

ダイヤル１１を回転すると、ウオーム軸１０とウオーム
１２が回転し、ウオームホイル１５が減速回転し、レバ
ー１６が回動し、摺動片１８が摺動溝１９内を摺動して
、ブラケット７が案内軸６．６に沿って摺動し、当て板
３が案内軸６，６と同方向に移動する。

ダイヤル１１の回転により当て板３を丸刃物２本面の切
截面位置より後退させると、当て板３は第２図に示すよ
うに丸刃物２から遠ざかる斜方向に後退し、当て板３の
丸刃物側の側端と丸刃物２の傾斜背面間の透間が当て板
３本面の食品当接面と丸刃物２本面の切截面間の距離即
ち食品の切截厚さ以上になる。

従って食品切截厚さの調整後に、食品受器４を往復動し
て、固い食品を厚切りしても上記の透間を通過する食品
切片Ｓは円滑に通過する。

上記の図示実施例は、斜下向きに傾斜して配置した食品
受器４内の冷凍肉やハム等の食品をその自重で給送する
食品切截機に本考案の切截厚さ調整装置を使用した例で
あるが、水平に配置した食品受器内の冷凍肉や冷凍して
ない肉塊等の食品をこれを挟持する上下の給送装置で給
送する肉切機ともいわれる食品切截機にも本考案の切截
厚さ調整装置を使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の一部平面図であり、第２図は本考案
の実施例の装置の一部平面図、第３図は同装置の一部欠
載正面図、第４図は同装置の右側面図、第５図は同装置
の機枠の上部を破断して視た拡大図、第６図は同装置の
機枠の前側部を破断して視た拡大図、第７図は同装置の
機枠の右側部を破断して視た拡大図である。 ２：丸刃物、３：当て板、４：食品受器、Ｓ：食品切片
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 皿形状の丸刃物と食品切截厚ざ調整用の当て板を並設し
   、それらの正面側位置を往復動する食品受器を設け、当
   て板正面側位置の復動端に達した食品受器の正面から繰
   出す食品の先端面を当接する当て板を丸刃物正面の切截
   面位置より食品の切截厚さ分後側位置に移動可能に設け
   、丸刃物正面側位置の往動端に向う食品受器内の食品の
   先端部を丸刃物で切截してその食品切片を丸刃物の傾斜
   背面と当て板の丸刃物側の側端間の透間から繰出す食品
   切截機において、当て板を上記の透間が食品の切截厚さ
   以上になる斜方向に移動可能に装置したことを特徴とす
   る切截厚さ調整装置。