JPH03196B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、肉塊やハムその他の食品を角棒状に
切截する装置に関する。

従来、この種の食品を角棒状に切截する場合、
先ず、肉切機やハム切機のような食品スライサー
を用いて、食品の塊を平板状の薄切片に切截し、
次に、この薄切片を多数枚重ねて積層し、この積
層薄切片を再び食品スライサーを用いて薄切し、
角棒状の食品切片を得る。ところが、食品スライ
サーによる切截を２度行う手間が掛る。また、食
品の薄切片を手作業で積重ねる手間が掛ると共
に、食品の薄切片に作業者の手が触れて衛生的で
はない。

本発明の目的は、上記のような従来の欠点をな
くし、能率良く衛生的に食品を角棒状に切截する
ことのできる食品スライサーにおける角棒状切截
装置を提供することである。

本発明は、単純化して分り易く簡単に説明する
と、食品スライサーにおいて、食品給送器に仕掛
けた食品の前端を、従来通り回転中の丸刃物で縦
に薄切りするのみならず、新たに設けた多数枚の
刃物で横に多段に切截して、食品を角棒状に切截
するものである。即ち、本発明は、回転駆動され
る丸刃物と切截厚調整用の食品当板を並設し、食
品給送器を丸刃物と食品当板の前側位置を往復動
可能に装置し、食品当板の前側位置に達した食品
給送器の食品をその前端が食品当板に当接する位
置に給送し、丸刃物の前側位置に移動する食品給
送器の食品の前端を回転中の丸刃物で薄切りする
食品スライサーにおいて、食品当板の丸刃物側部
分に刃物を前側に突出して多段に設け、この刃物
で食品当板の前側を移動する食品の前端を切截可
能にしたことを特徴とする角棒状切截装置であ
る。

本発明に係る食品スライサーにおける角棒状切
截装置においては、丸刃物の前側位置に移動する
食品給送器の食品の前端が多段に突設した刃物で
切截され、また、回転中の丸刃物で切截されて、
角棒状に切截される。従つて、従来におけるのと
は異なり、食品スライサーによる切截を２度行う
手間が掛らず、また、食品の薄切片を積重ねる手
作業が不要で、積重ねの手間が掛らないと共に衛
生的である。結局、能率よく衛生的に食品を角棒
状に切截することができる。

次に、本発明の実施例について説明する。

本例の角棒状切截装置を備えた食品スライサー
は、第２図に示すように、機台１の一側に刃物台
２を設立し、刃物台２の上端に円形皿形状の丸刃
物３を軸支し、垂直面内で回転する丸刃物３をベ
ルト伝動機構４を介して図示しないモータに連結
しており、第２図と第４図に示すように、機台１
上の丸刃物３隣接位置に食品当板５を丸刃物と平
行に設立し、丸刃物３と並列した食品当板５をそ
の前後方向に移動可能に装置し、食品当板５の前
面を丸刃物３の切截面より食品切截厚さ分後方に
配置しており、また、機台１上に食品給送器６を
丸刃物３と食品当板５の前側位置を摺動可能に装
置し、第６図に示すように、上下に給送装置７，
７を設けた食品給送器６を図示しないクランク機
構を介して図示しないモータに連結して、食品給
送器６を丸刃物３と食品当板５に前側位置を往復
動可能に装置している。また、第１図と第３図に
示すように、食品当板５の丸刃物側部分に長方形
状の切欠部８を設け、この切欠部８に第６図に示
すような形状縦断面の刃物案内板９を食品当板
５の後面側から嵌込んで取付け、第４図乃至第６
図に示すように、刃物案内板９の前面を食品当板
５の前面に合致させ、第３図に示すように、刃物
案内板９の中央部に横長の案内孔１０を貫通して
多段に等間隔に設け、第１図乃至第５図に示すよ
うに、食品当板５の後面に「形状横断面の基板１
１を刃物案内板９と隣接して取付け、第１図と第
２図に示すように、コ形縦断面の基板１１の凹部
１２に形状横断面の刃物取付板１３の基部を嵌
込み、基板１１にその凹部１２と連通して上下に
設けた案内溝１４，１４にそれぞれボルト１５を
挿通して、各ボルト１５の先端部をそれぞれ刃物
取付板１３の基部に螺着し、刃物取付板１３を食
品当板５ないし刃物案内板９に向つて移動可能に
取付け、刃物案内板９と対面する位置の刃物取付
板１３に長方形板状の刃物１６を刃物案内板９側
に突出して多段に等間隔に取付け、第４図乃至第
６図に示すように、各刃物１６をそれぞれ刃物案
内板の案内孔１０に貫通して刃物案内板９の前面
から水平に突出し、各刃物１６のその突出量を食
品当板５前面と丸刃物３切截面間の距離と同一又
はその距離より少し多くしている。

肉塊のような食品を角棒状に切截する場合、第
６図に示すように、食品給送器６に食品Ｆを上下
の給送装置７，７に挾持して仕掛け、丸刃物３を
回転駆動すると共に、食品給送器６を丸刃物３と
食品当板５の前側位置を往復動させる。食品給送
器６が第４図に示すように食品当板５の前側位置
に達すると、食品給送器６内の食品Ｆが上下の給
送装置７，７によつて給送されて、食品Ｆの前端
が食品当板５に当接し、食品給送器６が丸刃物３
の前側位置に移動する途中に、先ず、食品当板５
の前面を摺動する食品Ｆの前端が刃物案内板９の
前面から突出した多数枚の刃物１６によつてその
刃物の突出量と同じ深さに水平に切截され、次
に、第５図に示すように、多段に水平に切截され
た食品Ｆの前端が回転中の丸刃３によつて垂直に
切断されて、多数本の四角棒状の食品切片ｆが得
られる。

上記の図示実施例においては、食品スライサー
は、丸刃物３と食品当板５を垂直に設け、食品給
送器６を水平に設けて、食品給送器６に給送装置
７，７を付設したいわゆる肉切機であるが、丸刃
物と食品当板及び食品給送器を一定の角度分傾斜
させて設け、食品給送器内の食品をその自重によ
つて給送するいわゆるハム切機であつてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の食品スライサーにお
ける角棒状切截装置の斜視図、第２図は同装置の
正面図、第３図は同装置の一部破断拡大正面図、
第４図は同装置の一部破断平面図、第５図は同装
置の一部拡大横断平面図、第６図は同装置の一部
破断側面図である。 ３：丸刃物、５：食品当板、６：食品給送器、
１６：刃物、Ｆ：食品、ｆ：四角棒状の食品切
片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 回転駆動される丸刃物と切截厚調整用の食品
   当板を並設し、食品給送器を丸刃物と食品当板の
   前側位置を往復動可能に装置し、食品当板の前側
   位置に達した食品給送器の食品をその前端が食品
   当板に当接する位置に給送し、丸刃物の前側位置
   に移動する食品給送器の食品の前端を回転中の丸
   刃物で薄切りする食品スライサーにおいて、食品
   当板の丸刃物側部分に刃物を前側に突出して多段
   に設け、この刃物で食品当板の前側を移動する食
   品の前端を切截可能にしたことを特徴とする角棒
   状切截装置。