JPS601989Y2

JPS601989Y2 - 穴付ボルト用アダプタ

Info

Publication number: JPS601989Y2
Application number: JP2765581U
Authority: JP
Inventors: 光雄森田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1981-02-28
Filing date: 1981-02-28
Publication date: 1985-01-19
Also published as: JPS57140971U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、機械、装置等の構造物の組立の際に用いられ
る穴付ボルトの取付け、取外し用のアダプタに関するも
のである。

従来、穴付ボルトに限らずボルトを締結する際には、ソ
ケットの取外しが可能であるソケットレンチがよく用い
られる。

通常の構造物においては、ボ）５ト締めも考慮して設計
されるので、レンチ、スパナ等の工具が自由に使用でき
る。

しかし、性能面あるいはスペース面等の仕様上の制限か
ら、極めて狭い個所にボルト締めをしなければならない
事態が生じることがある。

あるいは、また、組立の際には、順序よく組立てて行け
ば、何等の支障も無くボルト締めが行なわれるが、組立
後の構造物の部分的解体あるいは交換の際には取付個所
の狭さから思わぬボルトの取外し、取付けの困難さが生
じることもある。

このような場合、通常のソケットレンチが使用できず問
題点となっていた。

本考案は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり
、その目的とするところは、通常のソケットレンチが使
用できないような幅の狭い、あるいは奥行の小さい個所
での穴付ボルトの取付け、取外しにも、通常のソケット
レンチが使用できるように、穴付ボルトにも、ソケット
レンチのソケットにも適度に係合して、しかも、穴付ボ
ルトの軸線に対して傾斜可能である穴付ボルト用のアダ
プタを提供するにある。

そして、その特徴とするところは、アダプタを、略正Ｎ
（４以上の複数）角形の端面と、該端面の各辺より外方
に拡開するＮ個の曲面部と、該曲面部に連設する平面で
ある細幅のＮ個の側面部と、該側面部に連設する内方に
縮径する平面であるＮ個の傾斜面部とよりなる嵌合部に
、該嵌合部の前記傾斜面部の最小径部を中心として軸方
向に前記嵌合部と対称に形成された嵌合部を、前記最小
径部に連設せしめて形成したことにある。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

第１図および第２図において、アダプタ１は、略正六角
形である端面１ａと、該端面１ａの六個の各辺より外方
に拡開する６個の曲面部１ｂ、１ｂ・・・・・・と、該
曲面部１ｂに連設する平面である細幅の６個の側面部１
ｃ、ｌｃ・・・と、該側面部１ｃに連設する内方に縮径
する平面である６個の傾斜面部１ｄ、ｌｄ・・・とより
なる嵌合部Ａに、該嵌合部Ａの前記傾斜面部１ｄの最小
径部１ｅを中心として軸方向（中心軸Ｘ−Ｘ方向）に前
記嵌合部Ａど対称に形成された嵌合部を、前記最小径部
１ｅに連設せしめて形成されている。

したがって、図において、それぞれの対称となる部分に
は同符号を付すことにする。

なお、端面ｌａａは平面であっても若干曲面であってよ
い。

アダプタ１は、ＪＩＳ規格でその寸法が決められている
六角穴付ボルトの六角穴、およびソケットレンチのソケ
ットに係合し、且つ、前記六角穴内で傾斜可能となるも
のであるから、いきおい、その形状並びに寸法は極めて
正確に決定されなければならない。

例えば、Ｍ１２の六角穴付ボルト用のアダプタにおいて
は、寸法Ｂはボルト側のそれとほぼ等しく、寸法Ｃはボ
ルト側のそれより若干小さく形成されており、寸法りは
約６謳、寸法Ｅは約７ｍであり、寸法Ｌ（全長）は約２
２７ＦＬ、最小径部１ｅの対向最小幅は約５．５鴫であ
る。

第３図および第４図は、六角穴付ボルト２の六角穴２ａ
に、アダプタ１の片側の嵌合部Ａを係合し、且つ、アダ
プタ１を六角穴付ボルト２の軸方向に対して傾斜させた
状態を示したものである。

アダプタ１の中心線Ｘ−Ｘと、六角穴付ボルト２の軸方
向の中心線Ｙ−Ｙとで形成される角度０は、アダプタの
傾斜角度を示している。

本考案は、上記した如き構成からなるものであるから次
のような作用をする。

すなわち、略正六角形をなす側面部１ｃを、六角穴付ボ
ルト２の六角穴２ａに整合して、該六角穴２内に、端面
１ａ、曲面部１ｂ、側面部ＩＣ等を挿入する。

その後、アダプタ１を傾斜させる。この場合、アダプタ
１は、側面部１ｃの相対向する２面方向に傾斜させる場
合よりも、相対向する直線部（側面図での頂点）方向に
傾斜させた方がより大きく傾斜する。

これは、寸法Ｂがボルト側のそれとほぼ等しく、また、
寸法Ｃはボルト側のそれより若干小さく形成されている
ためである。

しかし、いずれの方向に傾斜させても、曲面部１ｂと傾
斜面部１ｄが、六角穴２ａの内壁に当接するので、アダ
プタ１の六角穴２ａへの係合は堅固である。

いま、第３図に示すように、六角形の頂点方向に傾斜さ
せた場合、その傾斜角度θは約３０度である。

こうして傾斜させたアダプタ１の外部の嵌合部Ａには、
ソケットレンチ（図示せず）のソケットが係合される。

そして、ソケットレンチを回動させれば、そのトルクは
アダプタ１を介して六角穴付ボルト２に伝達され、六角
穴付ボルトの取付け、取外しが行なわれる。

なお、アダプタ１の形状は既に述べたとおりであるが、
このアダプタ１は対応する六角穴付ボルト２の六角穴２
ａの寸法に応じて、適宜に寸法を変えることにより、あ
らゆる六角穴付ボルトの取付け、取外しに適用できる。

また、本実施例では、六角穴付ボルト２用のアダプタ１
が示されているが、本考案のアダプタは六角穴付ボルト
にのみ限られて適用されるものではなく、他の正多角形
の穴付ボルトにも適用できるものである。

以上に述べたような本考案により、穴付ボルトの穴に係
合し、且つソケットレンチのソケットに係合する部分を
前記穴の外部で且つ穴付ボルトの軸線方向に対して傾斜
させて残すようにしたので、幅の狭い、あるいは奥行の
小さい個所においても、通常のソケットレンチで穴付ボ
ルトの取付け、取外しが可能となり、至便な穴付ボルト
用アダプタが提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る一実施例の正面図、第２図は、
第１図の側面図、第３図は使用状態を示す正面図、第４
図は、第３図の側面図、である。１・・・・・・アダプタ、１ａ・・・・・・端面、１ｂ
・・・・・・曲面部、１ｃ・・・・・・側面部、１ｄ・
・・・・・傾斜面部、１ｅ・・・・・・最小径部、２・
・・・・・六角穴付ボルト、Ａ・・・・・・嵌合部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略正Ｎ角形の端面ど該端面の各辺より外方に拡開するＮ
個の曲面部と、該曲面部に連設する平面である細幅のＮ
個の側面部と、該側面部に連設する内方に縮径する平面
であるＮ個の傾斜面部とよりなる嵌合部に、該嵌合部の
前記傾斜面部の最小径部を中心として軸方向に前記嵌合
部と対称に形成された嵌合部を、前記最小径部に連設し
てなる穴付ボルト用アダプタ。