JPS60196922A - エレクトレツト化材料の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は１絶縁性高分子物質にコロナ荷電処理を施すこ
とにより、優れたエレクトレット化材料を得る製造方法
に関するものである。

エレクトレット化された高分子物質は、フィルム状の材
料にあっては、マイクロフォン、ヘッド７オン、スピー
カー等の各種の静電型音響変換器の素子に利用されてい
る。エレクトレット化された高分子物質の繊維状材料は
、その静電気力を気体中に浮遊する塵埃の除去に利用す
る除塵フィルターとして用・いられる。

かかる除塵フィルターはエレクトロエックス産業１、医
療分野などでの空気中での塵埃濃度を極めて低く保つク
リーンルームを実現するための空調システムに広く用い
られている。このシステムでは、従来から、粒子径の大
きい塵埃を対象とする通気抵抗の低い高分子材料を主体
とするプレフィルタ−とサブミク四ン以下の塵埃を対象
とする繊維径の細いガラス繊維主体のＨＫＰＡ　フィル
ターが用いられてきている。プレフィルタ−の除塵性能
の向上は、システム全体の性能向上に有効であるから、
繊維を帯電させて高い除塵性能を持たせたフィルターは
高清浄度志向の空調システムのプレフィルタ−に適した
材料として適用できる。シート状、糸状、スプリット状
などのエレクトレット化繊維材料からなる除塵フィルタ
ーは、低圧損で、サブミク四ン粒子に対して高い除塵性
能を示すことから、たばこ煙の除去を目的とする機器、
たとえば室内空気清浄機の主フィルターに適用できる０
又、ヒユーム、ダスト、ミストを発生する産業での作業
用防塵マスク用材ｌ、花粉アレルギー防止用マスク用材
料としても利用できる。

この様な繊維材料を用いてなる除塵フィルターにおいて
、フィルターを構成する繊維自身を帯電させることで、
ある程度の除塵性能のあるフィルターが得られることは
例えば特公昭５６−４７２９９号公報に示されている。

この方法は、無極性高１分子物質を、一旦フイルムとし
て成形し、これを延伸してコロナ要素を用いて荷電し、
次に該帯電フィルムを針付きｐ−ルを用いて解繊糸とな
し、その後にフィルターに成形するものであるが、この
方法に於ては、無極性高分子物質のエレクトレット性の
改良という面からの検討がなされていない。

又特開昭５４−４３３６８０号公報に示された方法は、
ポリプロピレン繊維とレーヨン繊維からなる不織布を樹
脂加工した後に、機械的に折曲げや゛剪断力をかける、
いわゆるなめし加工を施して繊゛維の表層に帯電させる
ものであるが、コロナ要素などの積極的な荷電手段を用
いないために、得られるフィルターの除塵性能レベルが
十分に高いものが得られないという欠点がある。

本発明の目的は高度に帯電することで低圧損で高い除塵
性能を持ち、かつ１．その帯電が長期間に亘って保存さ
れることで、安定した除塵性能を維持するフィルター素
材に適したエレクトレット化び、その帯電化技術につい
て、詳細に研究した結果、高い除塵性能を持つフィルタ
ーに適・したエレクトレット化材料が得られることを見
い出し本発明に到達した。

即ち、本発明は、脂肪酸金属塩を配合した絶縁性高分子
物質にコロナ要素を用い−Ｃ荷電処理を施すことを要旨
とするエレクトレット化材料の製造方法である。

まず本発明において使用する絶縁性高分子材料とは、体
積抵抗値の大きい、好ましくは１０１’ｇ・体以上の任
意の可紡性のあるもので、例えばボリプ、ロビレン１ポ
リエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。またこ
れに配合する脂肪酸金属塩としては、飽和脂肪酸（ｏ　
Ｈ，（ａＨｔ　）　ｎ飽和脂肪酸の金属塩、例えばラウ
リン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の
アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等の塩が挙げられる
。

本発明ではかかる脂肪酸金属塩の配合割合は金属基準で
１００　ｐｐｍ以上、好ましくは３００　ｐｐｍ以上２
０００ｐｐｍ以下の範囲である。

本発明に係るエレクトレット化繊維は次のようにして製
造される。即ち、この絶縁性高分子材料に脂肪酸金属塩
を配合して溶融紡糸し、得られた未延伸糸を熱板上で摺
動延伸しながら、及び／又は該未延伸糸を一旦延伸した
後再度緊張状態に保ちつつ金ｇ板上を摺動させなから１
コロナ要素を用いて荷電することが必要である。このよ
うな処理を施したものを、エアジェツトを用いてスパン
ボンド様のシートとするか、あるいは糸状のまま巻き上
げエレクトレット化繊維材料とする。

以下、図面により本発明の方法をさらに詳細に説明する
。第１図は本発明に蝋るエレクトレット化材料の製造工
程を例示するものである。未延伸糸１は、ガイド２を経
て、フィードローラ３により、一定速度で繰、り出され
る。フィード８３がら出た糸は、熱板４上を摺動しドロ
ー四−ラ５により１フィードｐ−ラ３よりも速い速度で
延伸され、さらにドローローラーフにより緊張状態を保
持しつつ、接地された金属板６上を摺動し、この際に１
．−フ四す電極９によって荷電され、高度に帯電したエ
レクトレット化材料８が得られる。ドローローラー５と
７の同の荷電に適した緊張状態はり一う−３，５間の延
伸条件によって変化するが、これが、十分によく延伸さ
れた条件、即ち、最高延伸倍率の７５〜８０％以上に設
定された場合１ドローローラフの周速と５の周速の比（
ドリーローラ７の周速）／（ドローローラー５の周速）
を０．９５以上１望ましくは１．０−１．３とすること
で確保できる。なお、第１図において熱板４を接地し、
この上部にコロナ１！極９′を設けて１延伸しつつ１荷
電することによって金属板６．ドローローラー７を用い
なくともミ高度に帯電したエレクトレット化材料が得ら
れる。また、未延伸糸ｌはチ−ズ状に巻き上げられてい
るものであるが、チーズ状に巻き上げることなく溶融紡
糸工程から直接この延伸装置に導入することも可能であ
−る。尚、上記のコロナ電荷付与は、通常の方法装置が
採用できる。また未延伸糸の延伸における延伸倍率は特
に制限を設けるものでないがＳｌ、５〜１０倍が好まし
い。さらに、紡糸繊維のデニールについても制限を設け
るものでない。

このように作製したエレクトレット化材料は、長期に亘
って安定した帯電状態が維持され、これを用いて作るフ
ィルターは、気中の塵埃をクーロン力や誘起力により効
率よく捕集することができるものである。このようなエ
レクトレット化における優れた効果は、絶縁性高分子に
脂肪酸金属塩を配合し摩擦延伸をして発現するメカノエ
レクトレットの効果と、コロナ要素による荷電のいわゆ
るエレクトロエレクトレットの効果の相乗的な働きによ
って達成されたものである。

以下本発明の実施例を記載するが、本発明はかかる実施
例の記載によって何等限定をうけるもの実施例　Ｌ 絶縁性高分子として、ポリプロピレンを用い、配合する
脂肪酸金属塩としてステアリン酸マグネシウム（０１７
Ｉ（ｓｓ　ａｏｏ　）ｌ　Ｍ９を選択し、マグネシウム
基準で５００　ｐｐｍとなる割合でこれらを配合し、溶
融紡糸して未延伸糸を得、この未延伸糸を延伸速度４２
　ｍ　／ｍｎ延伸倍率３．０で）１１５℃に設定した熱
板上を摺動延伸させ、更に荷電部前後のローラ周速比を
１．０に保って、コロナ１！極に−１３「を印加して荷
電を施し、単繊維繊度６デニールのエレクトレット化延
伸糸を得た。次いで得られたエレクトレット化延伸糸を
エアジェツトを用いて、ネット上に吹きつけ、２００ｇ
／Ｉ１１′目付のマット状にして除塵フィルターに形成
した。比較として（＋）上記の処方で、コロナ荷電を施
さない場合（ＩＩ）、ステアリン酸マグネシウムを添加
しないポリプロピレンで、上記と同じ条件で紡糸、延伸
コ四す荷電した場合ゝ、と（ｌｉｔ）コロナ荷電を施さ
ない場合につき各々除塵フィルターを作製した。これの
除塵効率を測定し、その結果を第１表に示す０なお、除
塵効率は、通過速度１０ｃ＋ａ／ｓｅａにおいて大気塵
の０．５〜１．０μ粒子について光散乱計数法を用いて
めた。

第　１　表 本発明の方法で得られたエレクトレット繊維を用いて作
製された除塵フィルターの除飴性能は、フィルター製造
後４カ月を経過した後も殆んど変化が見られなかった。

実施例　２ 絶縁性高分子として、ポリプロピレンを用い、配合する
脂肪酸金属塩として、パルミチン酸アルミニウム（０□
５′Ｈ３□０００）３Ａノを選択し、アルミニウッドを
作り除塵フィルターを作製した。

本発明に係る除塵フィルターの除塵性能はフィルター製
造後４カ月を経過した後も殆んど変化が見られなかった
。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係るエレクトレット化拐料を作製す
る製造工程を示す。 Ｌ　未延伸糸　ｚ　ガイ　ド 器　フィードシーラー　春　熱　板 ５、ドル−ローラー（１）　ａ、金　鵬　板７、ドロー
ローラー（２）ａ　延　伸　糸特許出願人　東洋紡績株
式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 脂肪酸金属塩を配合した絶縁性高分子物質にコロナ荷電
   処理を施すことを特徴とする一エレクトレット化材料の
   製造方法。