JPS6019576B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カセット式ビデオテープレコーダ、とくに家
庭用ＶＴＲ装置における磁気記録再生装置に関するもの
である。

従来の磁気記録再生装置の回転磁気ヘッドへの磁気テー
プ装架装置は例えば特公昭４４−２０６７３号公報に開
示されているように、カセット内の磁気テープを機械的
案内手段によって引き出し、そのまま回転磁気ヘッドへ
装架する方式が多い。

このような方式においては、磁気テープの引出しと回転
磁気ヘッドへの装架のために、かなり複雑なメカニズム
を必要とする。さらに上記の磁気テープ装架動作におい
て、磁気テープに無理な力が作用し、磁気テープの変形
および損傷を招くおそれがある。本発明は、前述した従
来の問題点を解決することを目的とするものである。す
なわち、回転磁気ヘッド装置への磁気テープ装架用メカ
ニズムを簡素化し、あわせて磁気テープの変形、損傷を
もたらさないような磁気記録再生装置を提供することを
目的とする。本発明の装置はカセット内に納められた磁
気テープを空気圧の差で生ずる力によって引出し、あわ
せて回転磁気ヘッド装置の磁気テープ案内体に添わせる
位置まで移動せしめるようにしたものである。

以下図面を用いて本発明の一実施例を説明する。

第１図は本発明の磁気記録再生装置の録画または再生時
における各部の状態を示す図である。第１図においては
、１はカセットであり、２個のりール２，２′を備えて
いる。３は回転磁気ヘッド４を取り囲むように構成され
た隔壁であり、隔壁３は一部に関孔部５が設けられてい
る。この開孔部５にはファン６およびファン駆動用モー
タ７が設けられている。８はリール２，２′に巻かれた
磁気テープで、この磁気テープ８は録画および再生時に
は第１図に示したように、回転磁気ヘッド４の両側に配
置された傾斜ポスト９，９′、テンションローラ、キヤ
プスタン１１およびガイドローラー２，１２′をはじめ
とする幾つかのガイドローラを介して、回転磁気ヘッド
４の外周に１８０度以上の角度にわたって接するもので
ある。

前記テンションローラ１０はしバー１９によって移動さ
れ、また傾斜ポスト９，９′はテープ案内手段２０，２
０′によって回転磁気ヘッド４方向に移動されるように
なっている。１３，１４は消去用および音響用の固定磁
気ヘッドである。

第１図の状態において回転磁気ヘッド４を回転せしめ、
かつ磁気テープ８をリール２側からリール２′側へと連
続的に送ることにより、ＶＴＲ装置の録画または再生が
実行される。前記回転磁気ヘッド４部分には、第２図に
示すように隔壁３と基板１５および夫板１６によって、
回転磁気ヘッド４および回転磁気ヘッド４と同軸に形成
されたテープ案内体１７を取り囲むようにして磁気テー
プ８のテープ通路１８が構成されている。

以下、第３図、第４図を用いて上述した本発明の磁気記
録再生装置の一例の動作を説明する。

第３図はカセットーを磁気記録装置にセットし、録画ま
たは再生の押しボタンを押した直後の状態を示す。この
状態においてテンションローフ１川まそのレバー１９が
回動することによって、図中２点鎖線の位置から実線の
位置に移動し、ストツパ（図示せず）によって定位瞳に
保持される。これにより、カセット１内の磁気テープ８
はしバー１９のテンシヨンローラ１０によつてリール２
′側のカセット１とこれに対向する隔壁３の部分まで引
き出されるので、テープ通路１８はリール２′側のカセ
ット１とこれに対向する隔壁３との間の開放空間と遮断
される。また、このとき煩斜ポスト９とガイドローラ１
２とを備えたテープ案内手段２０および傾斜ポスト９′
とガイドローラ１２′とを備えたテープ案内手段２０′
は、傾斜ポスト９，９′およびガイドローラ１２，１２
′の先端が、第２図に示す基板１５の上面よりも下方に
位置するように下げられている。ここで、ファン駆動用
モータ７を回転させると、ファン６の動作によって、テ
ープ通路１８内の空気は関孔部５を通って外部へ吸い出
される。

テープ通路１８は基板１５、夫板１６、隔壁３およびレ
バー１９のテンションローラ１０によって引き出された
磁気テープ８によって取り囲まれているため空気の排出
によって、テープ通路１８内の気圧は大気圧よりも低下
する。そこでリール２を第３図において矢印で示した方
向、すなわち図上時計方向回転せしめると、磁気テープ
８はリール２から繰り出され、それにつれて空気圧の不
平衡によって生ずる力により、第４図に示したごと〈、
テープ通路１８内に引き込まれる。その後、一定時間後
、もしくはテープ８がテープ通路１８内の十分に奥まで
引き込まれたことを何らかの検出手段（光学的、空圧的
もしくはテープ操出し長さの検出手段等）によって検出
した後に前記のテープ案内手段２０，２０′を基板１５
の下方より上方へせり上げる。

本実施例ではテープ案内手段２０，２０′を基板下方よ
りせり上げた後に、第１図に示した定位直になるまで垂
直軸まわりに回動せしめるように描いてあるが、回転磁
気ヘッド装置および磁気テープ袋架装置各部の関係位置
を適当に設計すれば、テープ案内手段２０，２０′を回
動せしめることは必ずしも要しない。またテープ案内手
段２０，２０′を上方へせり上げると述べたが、テープ
案内手段２０，２０′を水平軸まわりに回動せしめて立
ち上がらせるように構成することも可能である。その他
、テープ案内手段２０，２０′の動作には種々の変形が
考えられるが、それらの動作を開示することが本発明の
主目的ではないので、その詳細な説明は省略する。上言
己の動作を行なった後にキャプスタン１１およびＩＪ−
ル２′を回動せしめて、磁気テープ８に張力を与えれば
、磁気テープ８を回転磁気ヘッド４に密接状態に添わせ
ることができる。

この状態を第１図に示してある。以上が本発明の実施例
についての説明であるが、磁気テープ８をテープ通路１
８内に引き込むことをより容易ならしめるためにはファ
ン６がテープ通路１８より吸い出した空気を磁気テープ
８の背面すなわち磁気テープ８とカセットの間へ導いて
噴出せしめることも効果がある。なぜならば、磁気テー
プ８に作用する空気圧の不平衡によって生する力が、さ
らに大きくなるからである。またファン６によって吸い
出されるテープ通路１８内の空気の流動は、回転部また
はその他の発熱部を冷却する作用も兼ねている。以上、
説明したように、本発明の磁気記録再生装置においては
、磁気テープ一時引き出し手段によってカセット内の磁
気テープを引き出して、カセットと隔壁との間の開放空
間を遮断し得るので磁気テープを回転磁気へッド‘こ沿
わせるための空気圧を有効に発揮させることができる。

また従来に〈らべて複雑な機構が不要となり構成が簡潔
となる。さらに同様の理由により、磁気テープに無理な
力を作用させないため、磁気テープの変形および損傷を
防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の装置の一実施例を一部断面にて示す平
面図、第２図は第１図のローロ線から見た縦断面図、第
３図および第４図は本発明の装置の動作を説明するため
の平面図である。 １……カセット、２，２′……リール、３……隔壁、４
…回転磁気ヘッド、５・・・・・・開孔、６・・・・・
・ファン、８・・・・・・磁気テープ、１５・・・・・
・基板、１６・・・・・・夫板、１８・・・・・・テー
プ通路。 兼！図芥Ｚ図 兼３図 芥４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ カセツト内に収められた磁気テープを、カセツトか
   ら引き出して、回転磁気ヘツド装置の円筒状の磁気テー
   プ案内体に１８０度以上に互つて添わせるように導入し
   、その導入後、磁気テープを保持手段によつて保持する
   磁気記録再生装置において、前記磁気テープ案内体の部
   分に、これを覆いかつ空気圧の不平衡によつて生じる力
   により、カセツト内の磁気テープの導入および導出を許
   容する磁気テープ案内室を形成し、この磁気テープ案内
   室に、空気圧の不平衡を発生させる以前にこの装置とカ
   セツトとの間の開放空間を閉じて磁気テープ案内室と外
   部との流通を遮断するようにカセツト内の磁気テープの
   一部を引き出すための磁気テープ一時引き出し手段と、
   磁気テープ案内の空気圧の不平衡を発生する手段とを設
   けたことを特徴とする磁気記録再生装置。 ２ 磁気テープ案内室は磁気テープの導入を補助するた
   めのキヤプスタンを備えたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の磁気記録再生装置。 ３ 空気圧の不平衡を発生する手段は磁気テープ案内室
   内の空気を排出するフアンであることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項または第２項記載の磁気記録再生装置
   。