JPS6018899Y2 - コンクリ−トミキサ−車 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はセンタードライブ方式のコンクリートミキサ
ー車に関する。

一般に、コンクリートミキサー車においてミキサードラ
ムを回転させる駆動装置が故障した場合、ミキサードラ
ム内の生コンクリートが固化する前に、その生コンクリ
ートをミキサードラム外に速やかに排出しなければなら
ない。

このような場合、従来のチェーンドライブ方式のコンク
リートミキサー車においては、チェーンを切断してミキ
サードラムの回転抵抗を少なくシ、そしてミキサードラ
ムに外部から力を加えてそれを回転させ、生コンクリー
トをミキサードラム外に排出している。

ところが、駆動源の動力を減速機の出力軸からミキサー
ドラムのドラムヘッド軸に直接伝達してミキサードラム
を回転させるセンタードライブ方式のコンクリートミキ
サー車にあっては、チェーンドライブ方式のような回転
抵抗を少なくする方法がなく、このため駆動装置、特に
減速機に故障が発生した場合、ミキサードラム内の生コ
ンクリートを速やかに排出することが難しく、生コンク
リートがミキサードラム内で固化して多大な損害を受け
るおそれがあった。

この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、ミキサー
ドラムの駆動装置に故障が発生した場合においても、ミ
キサードラム内の生コンクリートを速やかにかつ容易に
外部に排出することができるコンクリートミキサー車を
提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例について添附した第１図ない
し第５図を参照して説明する。

図中符号１はトラック本体である。

このトラック本体１のシャシ２の前端部には運転席３が
設けられ、また中央部には上部に支持板４が固定された
支給台５が立設されている。

支持板４の上には、油圧モータ等の駆動源の回転を後述
するミキサードラム６に伝達する減速機７がボルト（図
示せず）によって固定されている。

このボルトは支持板４に形成された長孔（図示せず）に
挿入されており、これによって減速機７はその位置が第
２図においてＡ、 Ｂ方向に変えられるようになされて
いる。

なお、減速機７はその出力軸（駆動軸）８をコンクリー
トミキサー車の進行方向後方に向けて取り付けられ、ま
た出力軸８の先端部にはフランジ部８ａが設けられてい
る。

一方、シャシ２の後端部にはミキサードラム６がその底
部を減速機７に向けて回転自在に設けられている。

そして、その底部には減速機７に向かって突出するドラ
ムヘッド軸９が固定されている。

このドラムヘッド軸９のミキサードラム６から突出した
部分は、ミキサードラム６側から減速機７側に向かって
順次形成された、大径部９ａ、小径部９ｂおよびフラン
ジ部９Ｃとから構成されている。

また、フランジ部９Ｃの先端外周部には環状突部９ｄが
形成されており、この環状突部９ｄの内周に出力軸８の
フランジ部８ａが嵌合されて出力軸８とドラムヘッド軸
９とが芯合せされ、その後ボルト１０によって両フラン
ジ部８ａ、９ｃが固定され、これによって出力軸８とド
ラムヘッド軸９とが連結されている。

また、ドラムヘッド軸９の小径部９ｂの下部には、支持
板４の上にボルト１１によって固定された半円状の軸受
１２が配置されている。

すなわち、この軸受１２の上端部中央には半円状の凹部
１２ａが形成され、この凹部１２ａに小径部９ｂが挿入
されるようになされている。

なお、凹部１２ａの幅は小径部９ｂの直径より大きく、
ドラムヘッド軸９が出力軸８に連結された状態において
は、小径部９ｂが凹部１２ａに接触しないようになされ
ている。

しかして、ミキサードラム６の駆動装置、例えば減速機
７に故障が発生した場合、両フランジ部８ａ、９ｃを固
定しているボルト１０を取り外し、減速機７を第２図に
おいてＢ方向に移動して出力軸（駆動軸）８をドラムヘ
ッド軸９から切り離なす。

すると、ドラムヘッド軸９が軸受１２に載るとともに、
大径部９ａの端面が軸受１２の端面に当接し、ミキサー
ドラム６が軸受１２によって回転自在に支持される。

そこで、ミキサードラム６に外部から力を加えてそれを
回転させ、ミキサードラム６内の生コンクリートを外部
に排出する。

以上説明したように、この考案のコンクリートミキサー
車によれば、ドラムヘッド軸に駆動軸を切り離なし可能
に連結し、かつドラムヘッド軸の下には半円状の軸受を
設けているから、ミキサードラムの駆動装置にトラブル
が発生した場合には、駆動軸をドラムヘッド軸から切り
離なすことによって、ミキサードラムに作用する回転抵
抗を少なくするとともに、ドラムヘッド軸を軸受によっ
て回転可能に支持させることができ、従ってミキサード
ラムに外部から力を加えてそれを回転させ、生コンクリ
ートをミキサードラム外に速やかにかつ容易に排出する
ことができる。

また、軸受は半円状であるから、ドラムヘッド軸に駆動
軸を連結したままで容易に取り付け、取り外すことがで
きる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

添附図はこの考案の一実施例を示腰第１図はその側面図
、第２図は第１図の■内部の拡大図、第３図は第２図の
■−■線に沿う断面図、第４図は駆動軸とドラムヘッド
軸とを連結した状態を示す一部省略拡大側面図、第５図
は駆動軸をドラムヘッド軸から切り離した状態を示す第
４図と同様の図である。 １・・・・・・トラック本体、２−−−−−−シャシ、
６・・・・・・ミキサードラム、７・・・・・・減速機
、８・・・・・・出力軸（駆動軸）、９・・・・・・ド
ラムヘッド軸、１２・・・・・・軸受。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミキサードラムの底部に設けられたドラムヘッド軸に駆
   動装置の駆動軸が直接連結され、駆動装置の動力を駆動
   軸からドラムヘッド軸に直接伝えてミキサードラムを回
   転させるように構成されたセンタードライブ方式のコン
   クリートミキサー車において、上記ドラムヘッド軸に駆
   動軸が切り離なし可能に連結され、かつ上記ドラムヘッ
   ド軸の下には駆動軸を切り離なしたドラムヘッド軸を受
   ける半円状の軸受が設けられてなることを特徴となるコ
   ンクリートミキサー車。