JPS6017443B2 - ゲルの少ないカルボキシメチルセルロ−スナトリウム塩の製造方法 - Google Patents

ゲルの少ないカルボキシメチルセルロ−スナトリウム塩の製造方法

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JPS6017443B2
JPS6017443B2 JP18770481A JP18770481A JPS6017443B2 JP S6017443 B2 JPS6017443 B2 JP S6017443B2 JP 18770481 A JP18770481 A JP 18770481A JP 18770481 A JP18770481 A JP 18770481A JP S6017443 B2 JPS6017443 B2 JP S6017443B2
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正邦 工藤
容也 伊藤
忠幸 岩根
道雄 相川
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Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
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Sanyo Kokusaku Pulp Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はゲルの少ないカルボキシメチルセルロースナト
リウム塩(以下、CMCと略記する)の製造法に関する
ものであり、特に製紙用などにおいて一般上質紙やコー
ト原紙の表面サイズ用、板紙や白坂紙などのキャレンダ
ーサィズ用などにおいて使用される表面サイズ剤に好適
CMCの製造方法を提供するものである。
従来、製紙用表面サイズ剤としてCMCはデンプン及び
酸化デンプン、カチオンデンプンなどのデンプン譲導体
、PVAや変性PVA、変性ポリアクリルァマィド、ポ
リ酢酸ビニル、酢ピ−無水マレィン酸樹脂、スチレン・
マレィン酸樹脂などと共に良く知られている。
しかし実際には酸化デンプンやカチオンデンプンを主体
に使用されており、一部分之等にPVAや変性ポリアク
リルアマィドまたはスチレンーマレィン酸樹脂などの合
成水溶性高分子が併用されているに過ぎないのが現状で
ある。本発明者等はCMCのサイズプレス剤としての特
性を詳細に検討した結果、通常のCMCの場合にはテー
ブルテストでは塗布が可能であっても、実機オンマシン
サイズプレスでは、その水溶液中に存在するゲル(以下
、ゲル粒子と称す)が抄紙機上のサイズプレスロールで
サイズプレス液から分離され、紙表面へ塗布されずに時
間の経過と共にサイズプレス液中に蓄積されて粘度が上
昇し、サイズプレス液の飛散現象を起こし、実質的な塗
布が不可能になることを見出した。
また、このことはゲル化粒子の大きさには関係せず、本
質的にゲル粒子の少ないCMCを使用することにより、
この問題が始めて解決されることを見出した。CMC水
溶液中のゲル粒子とはCMCの原料であるセルロースの
結晶領域が、CMC製造時の苛性アルカリによるマーセ
ル化工程及びモノクロル酢酸或いはそのアルカリ塩によ
るエーテル化工程において充分に破壊されないで、均一
なエーテル化を受けず、その磯製品CMC中に残存し、
このものを水溶液とした際に溶液中に寒天状の粒子とし
て存在するものである。一般にCMCの製造方法として
は原料セルロースを苛性ソーダとモノクロル酢酸でエー
テル化させるに当り、反応媒体に水のみを用いる水煤法
と有機溶剤と水とを用いる溶媒法とがあるが、水媒法に
よるCMCは反応が不一であり、ゲル粒子が多数存在す
るため、本目的のCMCを得るには溶媒法が適当である
溶媒法CMCの製造において、従来、ゲル粒子を少なく
する技術としてはモノクロル酢酸アルカリ塩を使用する
方法(特公昭46−2112)や粉末パルプに対する含
水有機溶剤の比率を10〜2ぴ苔とする方法(特公昭4
6一194)などが知られているが、之等は何れも原料
セルロースに対して含水有機溶剤の比率(以下、液比と
称す)が3〜1ぴ昔の溶媒法CMCの製造法では反応が
不均一で、とてもゲル粒子の少ないCMCを製造するこ
とは出来ないものであり、また高価モノクロル酢酸アル
カリ塩を使用することや液比が高いことにより、有機溶
剤の使用量が多いことなどから、到底経済的な方法とは
言い難いものであった。
本発明者等は有機溶剤の使用量の少ない液比3〜帆音の
経済的な溶媒法においてゲル粒子の少ないCMC製造方
法を種々検討した結果、マーセル化反応工程中において
メタノールと過酸化水素とを添加することにより、CM
C水溶液中のゲル粒子が急激に減少することを見出し、
ゲルの少ないCMCの製造方法を完成したものである。
本発明に用いられる溶剤は通常の溶媒法CMCの製造に
おいて使用されるエタノール、ィソプロパノール、アセ
トンなどの単独、或いは之等にベンゼン「トルェンなど
を混合した溶剤が使用可能であるが、現在主として工業
的に使用されているイソプロパノールが適当である。次
に本発明を実施する方法について述べる。
原料セルロースに対して3〜1M音量の80〜95%イ
ソプロパノールとモノクロル酢酸使用量に対して2.0
〜2.5モル倍量の苛性ソーダとを添加し、良く蝿拝し
た後、原料セルロースを投入してマーセル化を行なうが
、液比3倍量以下では反応機での均一な混合縄群が不可
能であり、また1併音量以上では系内の水量が多くなり
、アルカリの濃度が低下するため、好ましくは4〜6倍
量が良い。マーセル化工程は一般に10〜45℃で60
〜180分間行なわれるが、本発明の特徴は、この間に
原料セルロースに対して1〜3倍量のメタノールと0.
05〜5%の過酸化水素とを添加することにある。低粘
度tMCの製造において過酸化水素を滅粘剤としてエー
テル化後、或いは製品CMCについて使用することは良
く知られているが、マーセル化工程においてメタノール
と共に使用するとゲル粒子が急激に減少することを見出
したのは始めてのことである。本発明の作用機構は明ら
かではないが、恐らくセルロースのマーセル化反応にお
いて過酸化水素がセルロ−スの結晶領域を破壊するため
には或る一定以上のアルカリ濃度が必要であり、メタノ
ールを添加すると、メタノールの水との強い親和性のた
めにアルカリセルロ−ス層中の水分が溶媒層に移動する
結果、アルカリセルロース層中のアルカリと水との比率
が変化し、アルカリセルロース周囲のアルカリ濃度が高
まり、そこで過酸化水素による結晶領域の破壊が著しく
促進されるものと考えられる。
このマーセル化工程では添加するメタノールの量につい
ては、原料パルプに対して1倍量以上が必要であるが、
3倍量より多い添加では反応液比が増すため経済的とは
言い難く、1〜3倍量が適当である。また、過酸化水素
の量については原料パルプに対して0.05%より少な
い添加ではゲル粒子減少の効果が少ないこと、5%ヒり
多い添加ではマーセル化工程において消費し切れず残留
過酸化水素がエーテル化工程でモノクロル酢酸と反応し
、モノクロル酢酸の有効利用率を低下させることなどの
理由から0.1〜2%が望ましい。次いでエーテル化工
程は通常の方法により、所定量のモノクロル酢酸を適当
量の含水ィソプロパノールで希釈し、前記アルカリセル
ロースに添加し、50〜80qoで60〜18び分間反
応させた後、過剰の苛性ソーダを硫酸または酢酸で中和
し、その後必要に応じて含水メタノールで精製を行なう
か、或いは行なうこと無く脱液、乾燥粉砕して精製或い
は粗製CMCを得るのである。本発明のゲルの少ないC
MCを製紙用表面サイズ剤として使用する場合には、第
1表に示す如く、サズプレスの作業性の点から低粘度で
あることが望ましく、製品CMCの25こ0における4
%水溶液粘度が150比p以下が必要である。
そのためにはエーテル化反応後、過剰の苛性ソーダを硫
酸または酢酸で中和した後、通常の方法により過酸化水
素などで減粘処理を行ない4%水溶液粘度150比.p
.以下、好ましくは100〜50比.p.とするのが望
ましい。また、ゲル粒子についてはゲル個数が4%水溶
液1のと当り15万個を超えると時間の経過と共にサイ
ズプレス液の粘度が増大し、サイズプレス液がサイズプ
レスローからの飛散現象を起こし、連続操業が不可能に
なる。また第1表の参考例5は参考例4のCMCをボー
ルミル処理し、平均ゲル粒子径を半分以下としたもので
あるが、之も時間の経過と共にサイズプレス液の増粘を
起こし、サイズプレス液の飛散が発生することから、こ
の現象はゲル粒子の大きさによって起こるものではなく
、ゲル個数の量によると言える。第 1表オンマシンサ
イズプレス条件 : サィズプレス液濃度3.0孫原紙
65g/の、サィズブレス速度 350m/のin以下
、実施例において本発明の効果を例示するが、ゲル粒子
の測定はCMCの4%水溶液をピルケルチュルク計算盤
上に載せ、5M音の倍率の位相差顕微鏡で、700〃×
700山×100ムの体積中のゲル個数を4個所計測し
、1泌中のゲル個数を計算により求めた。
またゲルの平均粒径は一定面積内のゲル粒子4の固の粒
径を測定し、平均値で示した。実施例 1 50そのウェルナー型ニーダーにイソプロパノール84
00夕、水1600夕、フレーク苛性ソーダ1160夕
を入れ、ニーダーを蝿拝しながらバルブ(L−DSP、
水分7%)2150夕を仕込んだ後、メタノールをパル
プに対して1倍量添加し、30℃で120分間マーセル
化を行ない、その時点で35%過酸化水素水11.4夕
(過酸化水素0.2%対バルブ)を添加し、更に60分
間マーセル化反応を継続した。
次いでイソプロパノール1800夕と水200夕の混合
液にモノクロル酢酸11709を溶解し、この溶液を徐
々に添加し添加終了後、70qoに昇温し、60分間エ
ーテル化反応を行なわせた。反応後、20%硫酸で過剰
の苛性ソーダを中和した後、35%過酸化水素水28.
6夕(過酸化水素0.5%対パルプ)を添加して40q
oで60分間減粘処理を行ない脱液後、乾燥、粉砕して
粗製CMCを得た。比較例 1 パルプ仕込後のメタノールの添加とマーセル化120分
後に過酸化水素の添加を行なうこと醸しに、更に60分
間マーセル化を継続した点、及びエーテル化反応終了後
20%硫酸で中和した後、粘度調整のために35%過酸
化水素水85.7夕(過酸化水素1.5%対パルプ)を
添加した点を除いては、総べて実施例1と同機に行なっ
た。
実施例1及び比較例1の方法によって得られたCMCの
分析結果を第2表に示す。
第 2 表 実施例1のCMCは、同粘度、同エーテル化度を有する
比較例1のCMCに比べ、ゲルの非常に少ないCMCで
あった。
実施例 2〜3、及び比較例 2〜3 実施例1において、パルプ仕込後のメタノール添加量を
変化させて反応を行なわせた結果を第3表に示す。
第3 表 マーセル化時にメタ/−ルを過酸化水素と併用するとゲ
ル個数の減少が認められるが、この際のメタノールの添
加量は原料パルプに対して1倍量(実施例1)以上が必
要である。
実施例 4〜9及び比較例 4〜5 実施例1においてマーセル化120分後の過酸化水素添
加量を変化させて反応を行なわせた結果について第4表
に示す。
第 4表 マーセル化時における過酸化水素の添加量は原料パルプ
に対して0.05%より低いと、ゲル個数減少の効果が
少なく、また5%より高いとエーテル化度が低下し、モ
ノクロル酢酸の有効利用率が低くなることから0.05
〜5%の範囲が必要である。
実施例 10〜1150そウェルナー型ニーダーにイソ
プロパノ−ル9350夕、水1650夕、フレーク苛性
ソーダ1349夕を入れ、ニーダーを櫨拝しながらパル
プ(L−DSP、水分7%)2150夕を仕込んだ後、
メタノ−ルを1倍量添加し、30午○で120分間マー
セル化を行ない、その後過酸化水素をパルプに対して0
.1%添加し、更に鰍分間マーセル化反応を継続させた
次いでイソプロパ/−ル1800夕と水200夕との混
合液にモノクロル酢酸1520夕を溶解し、徐々に添加
し、実施例1と同様にエーテル化反応を行なわせた。反
応終了後、酢酸で過剰の苛性ソーダを中和した後、過酸
化水素を原料パルプに対して0.4%添加して40午0
で60分間減粘処理を行ない脱液後、乾燥、粉砕して粗
製CMCを得た。また脱液後の一部を採り、その固形分
に対して75%メタノール2の音量を使用して精製、乾
燥、粉砕して精製CMCを得た。比較例 6〜9 比較例6〜7においてはマーセル化時にメタノールを除
いた点、また比較例8〜9ではマーセル化でメタノール
と過酸化水素を除いた点と、エーテル化反応後、酢酸で
中和した後、粘度調整のために過酸化水素の添加量を原
料パルプに対して1.0%添加した点を除いては、総べ
て実施例10〜11と同様に行ない、粗製及び精製CM
Cを得た。
実施例10〜11及び比較例6〜9の方法によって得ら
れたCMCの分析結果を第5表に示す。第 5表以上の
如く、本発明の方法によるCMCは粗製品においても、
精製品においてもゲル粒子の個数が著しく少なく、ゲル
の少ないCMCを経済的に製造出来る方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 含水有機溶剤を反応媒体とする溶媒法カルボキシメ
    チルセルロースナトリウム塩の製造方法において、マー
    セル化反応を原料セルロースに対して3〜10重量倍の
    含水有機溶剤を用いて行ない、且つ、マーセル化反応中
    にメタノールと過酸化水素とを添加することを特徴とす
    るゲルの少ないカルボキシメチルセルロースナトリウム
    塩の製造方法。
JP18770481A 1981-11-25 1981-11-25 ゲルの少ないカルボキシメチルセルロ−スナトリウム塩の製造方法 Expired JPS6017443B2 (ja)

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KR100462319B1 (ko) * 2002-06-10 2004-12-17 박흥조 카르복시메틸셀룰로오스의 제조방법
CN103554273B (zh) * 2013-10-31 2016-06-08 泸州北方化学工业有限公司 技术级羧甲基纤维素钠的生产方法
JP7245156B2 (ja) * 2017-04-17 2023-03-23 日本製紙株式会社 カルボキシメチル化セルロースナノファイバーおよびその製造方法

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