JPS60171126A - 合成樹脂化粧板の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は表面に凹凸模様を有し、然も四部と凸部の色彩
が異なる合成樹脂化粧板の製造法に関するＯ 従来比の種合成樹脂化粧板の製造法としては、異った色
彩の模様を施された紙布に、合成樹脂を含浸し、当該模
様と全く同一の凹凸模様を表面に設けた上型を用いて加
圧成型を行い、紙布に施されていた模様と全く同一の凹
凸模様を有し、かつ四部と凸部の色彩を異にした化粧板
を得ていた。

然しなから此の方法によるときは、上型表面の凹凸模様
と、合成樹脂含浸紙布の模様とを完全に一致せしめない
と、凹凸模様と色彩模様との間にづれを生じて見苦しく
、複雑かつ繊細な凹凸模様を形成することは困難で、然
も凹凸模様を深くシて立体感のある化粧板を得ようとす
ると、加圧成型時、合成樹脂を含浸していた紙布に皺を
生じたり、部分的に伸長したり、逐には引裂けてしまっ
たりして模様が崩れるなどの欠点が認められ、更には紙
布に施された模様を変更する度に上型を交換する必要が
あるなど極めて不経済でかつ生産性に欠けるものであっ
た。

このような欠点を改良したものとして、合成樹脂を含浸
した色彩の異なる紙布を複数枚重ね合せ、所望の凹凸模
様を表面に設けた上型を用いて加圧成型し、表面に凹凸
模様を形成した後、該凸部表面を研削して表面に第１層
として位置する紙布層を除去し、異色の下部紙布層を顕
出して四部と凸部の色彩を異ならしめる方法がある。然
しなから此の方法によるときは、加圧成型後凸部を研削
するために凹凸模様は浅くなり、然も凸部周縁部には第
１層たる表面紙布層があたかも縁取りをしたように残存
し、四部と凸部が画然と異色を呈する化粧板を得ること
は出来ず、凹凸模様を深くして立体感のある化粧板を得
ようとすると、加圧成型時、合成樹脂を含浸していた紙
布に皺を生じたり部分的に伸長したり、逐には引裂けて
しまったりするなどの欠点は解消せず、又模様を変更す
る度に上型の交換を要するなど、凹凸模様と色彩模様の
づれが防止出来た以外、みるべき改良は得られなかった
。

そのため更に検討が加えられた結果、合成樹脂を含浸し
た色彩の異る紙布を複数枚重ね合せ１表面平滑な積層板
を成形した後、ルータ−による切削、或いはランドブラ
スト等のショツトブラストによる掘削により第１層たる
表面紙布層を部分的に除去し、第２層以下の異色の紙布
層を顕出せしめて凹凸模様を形成した化粧板の製造法が
開発されるに至ったが、ルータ−による切削の場合速度
がおそいため、切削面積が大きくなるに従い長時間を要
し、又ショツトブラストによる掘削の場合、研磨粒の噴
出量や形状、合成樹脂板の硬度のばらつきなどにより掘
削深さに差を生じ、安定した凹凸深さを得難く、更に何
れの場合も得ようとする凹凸模様が繊細となればなる程
切削、掘削が困難となり、図形精度が悪くエツジがシャ
ープな凹凸模様を得ることは至難であった。

本発明はこのような多くの問題点を解決し極めて繊細な
凹凸模様を自由に精度良く形成し、然も凹部と凸部の色
彩を異にした立体感のある化粧板を能率良く生産するこ
とを目的としてなされたものであって種々検討の結果、
第１図に示すように顔料等を混合抄紙した着色紙、染料
や顔料による着色布等に合成樹脂を含浸せしめた合成樹
脂含浸シート、染料や顔料を混合成形したプラスチック
シート等、各種色彩に着色されたシート材料１゜２を用
意し予め設計された色彩順に所要枚数重ね合せ、更に必
要ならば強度や厚味をもたせるための所謂コア一層とし
てフェノール樹脂やジアリルフタレート樹脂を含浸した
クラフト紙等の積層体、或いは合板プラスチック板等の
基板３上に前記着色シート材料１，２の重ね合せ体を載
置し、常法に従い加圧加熱成型して一体化し、積層板４
とした後、この積層板表面に予め選定された模様に従い
レーザー光線を照射して、少くとも積層板表面側第１層
を構成するシート材料１の厚味分に相当する深さで掘削
し、表面側第１層を除去することにより、中間第２層を
構成するシート材料２を該部分に顕出せしめ、第２図に
示すように第１ＰｒＩを構成するシート材料１による着
色部分を最外凸部表面６とし、第２層を構成するシート
材料２による異色部分を凹部表面６とする化粧板７を容
易に得ることができたものであって、更に同様にして前
記凹部の一部にレーザー光線を照射し、四部に顕出した
第２層を構成するシート材料を掘削除去して第３層を構
成するシート材料を顕出せしめ、３段の凹凸がそれぞれ
異色に着色された化粧板を得ることができ、これを繰返
すことによって更に多くの凹凸がそれぞれ異色に着色さ
れた化粧板を得ることも可能である。

本発明において、着色紙布に含浸される合成樹脂として
は、メラミン樹脂、シア・ノルフタレート樹脂などの熱
硬化性樹脂、もしくは塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹
脂などの熱可塑性樹脂が、溶剤溶液、或いはエマルジョ
ンとして用いられ、着色プラスチックシートとしては前
記熱可塑性樹脂のシートが有利に使用されるが、必ずし
もこれに限定されるものではない。

このようにして得られた積層板に照射されるレーザー光
線は、その種類を問わないが、炭酸ガスレーザーが合成
樹脂積層板には良く吸収されるので最も適当であり、照
射するレーザー光線による掘削深さは積層板を構成する
合成樹脂の種類９着色シート材料の種類２着色剤の種類
、積層板における各着色シート材料層の厚味やレーザー
ビームと積層板との間隔、レーザーの出力、掘削速度と
の相関関係などにより決定され一概に云うことはできな
いが、波長１０．６μｍ、出力２００Ｗの炭酸ガスレー
ザーによるときは、着色シート材料を２層含むメラミン
樹脂化粧板を掘削速度５０ｎ＋ｍ／秒。

掘削深さ０．２５＋ｎｍで掘削することができる。

そして、レーザー光線による面状の掘削は、レーザーに
よる線状の掘削を繰返すことにより次第に掘削部を面状
に拡大して行ｌ／風又コンピューターに種々の切削条件
を予め記憶せしめておき、レーザー光線の呂力、掘削速
度等を制御して所望の模様を凹凸模様として積層板上に
掘削形成することも可能である。

然しなから一般にレーザー光線によって合成樹脂板を掘
削するに当り、積層板が熱硬化性合成樹脂から形成され
たものであると、−回の掘削深さが２ｍｍ以下の場合は
シャープな掘削面を形成して容易に掘削されるが、掘削
深さが深くなるに従つて合成樹脂が融解現象を起してシ
ャープな掘削が困難となり、平滑な掘削面を形成せず、
又熱可塑性合成樹脂から形成されたものであると、合成
樹脂は流動して掘削面が凹凸状となる詐りか、垂直切削
が難かしく、何れにしても一回で２ｍｍを超えるような
深さの深い掘削を行うべきでない。従って深い掘削を行
うときは２ｍｍ以内の掘削を数回繰返し次第に深い凹凸
模様を形成すべきである。

以下本発明を実施例により示すが、使用される熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂９着色シート材料は実施例に示され
たものに限るものではなく、レーザー光線の種類、照射
条件、掘削条件も実施例に示されたものに限定されるも
のでないことは勿論である。

実施例１ クラフト紙に７エノール樹脂を含浸したバランス層とし
ての基板の上に、メラミン樹脂を含浸した黒色のパター
ン紙と白色のパターン紙を順次重ね合せ、常法により加
圧加熱成型して表面側第１層が白色、中間の第２層が黒
色、最下部の第３層がファ一層の積層板を得た。測定の
結果、第１層。

第２層の厚味は何れも０．２　ｍｍであった。

この積層板の表面に対し波長１０６μｍ、出力２００Ｗ
の炭酸ガスレーザーを掘削速度５０ｍｍ／秒、切削深さ
０．２５ｍｍに設定照射し、コンピューター制御しなが
ら英文字「Ｋ」を切削したところ、第１層たる白色部分
は掘削除去されて、四部側面即ち掘削面がシャープな四
部を形成し、該凹部表面には第２層たる黒色部分が平滑
面を形成して顕出し、白地に黒の「Ｋコ文字を鮮明に有
する化粧板を得ることができた◇ 実施例２ コア一層としての基板に合板を使用したことと、赤色と
白色のパターン紙に塩化ビニル樹脂エマルジョンを含浸
させた以外は実施例１と全く同様の方法により積層板を
成型し１表面側第１層が赤色、中間の第２−　層が白色
、最下部の第３層が合板からなる積層板を得た。第１層
、第２層の厚味は実施例１と同様０．２　ｍｍであった
０ この積層板の表面に対し、漢字「寿」の文字を残し他の
部分に実施例１と同一条件のレーザー光線を掘削速度１
５０ｍｍ／秒で照射した結果、第１層たる赤色部分が「
寿」の文字を残して掘削除去され、第２層たる白色部分
が平滑面を形成して顕出し、文字の側面即ち掘削面はシ
ャープに掘削されて白地に赤色の「寿」の文字が鮮明に
浮き出した化粧板を得ることができた。

実施例３ 黄色の染色布、緑色の染色布及び晒加工した白色布のそ
れぞれにジアリルフタレート樹脂を含浸して順次重ね合
せ、常法により加圧加熱成型して表面側第１層が白色。

中間第２層が緑色、最下部の第３層が黄色の積層板を得
た。

測定の結果、各層の厚味は何れも０．３　ｍｍであった
。

この積層板の表面に対し、波長１０．６μｍ。

出力２００Ｗの炭酸ガスレーザーを、掘削速度１００ｍ
ｍ／秒、堀削深さ０．３３ｍｍに設定照射し、コンピュ
ーター制御しながら多数の小円を堀削したところ、第１
層たる白色部分は堀削除去されて、掘削面がシャープな
多数の四内部を形成し、該回内部表面には第２層たる緑
色部分が平滑面を形成して顕出し、白地に緑の凹円を水
玉模様として多数かつ鮮明に有する化粧板を得た。

次いで予め定められた設計にもとづき、前記録の凹円の
うち所定の凹円について、再度同一条件でレーザー光線
を照射したところ、該部分に顕出していた第２層たる緑
色部分は堀削除去されて、第３層たる黄色部分が顕出し
結局白地に緑色と黄色の水玉模様を凹円として混在する
鮮明な化粧板を得ることができた。

なお、前記緑色の凹円に対し更に半径の短かい同心円状
にレーザー光線を照射したときは、該部分の凹円は更に
深く堀削され緑色に縁どられた黄色の凹円を顕出し極め
て美麗な色彩と凹凸模様を持った化粧板を得ることがで
きた。

以上詳細に述べた通り、本発明は異色の着色シート材料
を互に隣り合せて複数枚重ね合せ、常法により成型して
得られる積層板表面に、予め設計された模様に従ってレ
ーザー光線を照射し、少くとも照射表面着色層を堀削除
去して次層以下の異色層を顕出せしめることにより、化
粧板表面に繊細かつ鮮明な彫りの深い凹凸模様と該凹凸
模様に同調した色彩模様を有する立体感のある化粧板を
得ることができたものであり、特にレーザー光線の照射
をコンピューター制御により行うことによって自由な模
様９色彩を化粧板表面に能率よく表現することができた
ものである０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の化粧板を製造するための積層板の一例
を示す拡大断面図、第２図は本発明化粧板の一例を示す
拡大断面図である。 １．２°゛°着色シート材料　３・・・基板４・・・・
・・・・・積層板　５・・・凸部表面６・・・・・・・
・・凹部表面　７・・・化粧板特許出願人　日東紡績株
式会社 代理人　弁理士　大　野　克　躬 大　野　令　子 大　野　柳之輔 殆１図 尾２圓

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、異色の着色シート材料を複数枚重ね合せ、常法によ
   り成型して得られる積層板表面に、予め設計された模様
   に従ってレーザー光線を照射し、少くとも照射表面着色
   層を掘削除去して次層以下の異色層を顕出せしめること
   を特徴とする合成樹脂化粧板の製造法。 ２、着色シート材料は熱硬化性合成樹脂、又は熱可塑性
   合成樹脂を含浸した、樹脂含浸着色紙若しくは樹脂含浸
   着色布である特許請求の範囲第１項記載の合成樹脂化粧
   板の製造法。 ３、着色シート材料は着色プラスチックシートである特
   許請求の範囲第１項記載の合成樹脂化粧板の製造法。