JPS6017021B2 - 低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼 - Google Patents
低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼Info
- Publication number
- JPS6017021B2 JPS6017021B2 JP15466680A JP15466680A JPS6017021B2 JP S6017021 B2 JPS6017021 B2 JP S6017021B2 JP 15466680 A JP15466680 A JP 15466680A JP 15466680 A JP15466680 A JP 15466680A JP S6017021 B2 JPS6017021 B2 JP S6017021B2
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- Japan
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- resistant
- steel
- impact
- wear
- cast steel
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、寒冷地や極寒地(一4030以下)で使用さ
れる鉱山用機械,土木建設用機械及び一般産業用機械の
部品として健全に使用しうる低温用耐摩耗耐衝撃錆鋼に
関する。
れる鉱山用機械,土木建設用機械及び一般産業用機械の
部品として健全に使用しうる低温用耐摩耗耐衝撃錆鋼に
関する。
一般にこの低温用耐摩耗耐衝撃鏡鋼に求められている機
械的性質の具体値は引張強度150k9/嫌以上,硬度
HB450以上,一4ぴ0に於けるシヤルピー衝撃値3
k9の/塊以上である。
械的性質の具体値は引張強度150k9/嫌以上,硬度
HB450以上,一4ぴ0に於けるシヤルピー衝撃値3
k9の/塊以上である。
従来の低温用耐摩耗耐衝撃銭鋼は基本組成の鉄(Fe)
に炭素(C),マンガン(Mh),ニッケル(Ni),
クローム(Cr),モリブデン(Mo)などの組成を多
量に添加し、形成されているが、これら添加組成は非常
に高価であり、銭鋼品の製造コストを大中に高騰する欠
点があった。
に炭素(C),マンガン(Mh),ニッケル(Ni),
クローム(Cr),モリブデン(Mo)などの組成を多
量に添加し、形成されているが、これら添加組成は非常
に高価であり、銭鋼品の製造コストを大中に高騰する欠
点があった。
本発明は上記の欠点を除去し、低温における耐摩耗性と
耐衝撃性の滋れた低温用耐摩耗耐衝撃銭鋼を提供しよう
とするものである。
耐衝撃性の滋れた低温用耐摩耗耐衝撃銭鋼を提供しよう
とするものである。
以下、本発明鋳鋼の組成要素について順次説明する。
炭素(C)
炭素は硬度、衝撃値に影響を及ぼす重要な元素である。
0.20%以下では目標硬度が達成できない。0 0.
35%以上では衝撃値が不満足である。
35%以上では衝撃値が不満足である。
又、炭素含有量の増加に従ってボロン添加鏡鋼の焼入れ
効果は直線的に減少する煩向にあり、これらを考慮して
炭素含有量を4.20%〜0.35%に限定した。シリ
コン(Si)タ シリコンは製鋼上必要な脱酸元素であ
ると共に、固綾素地強度を高め、焼戻し軟化抵抗を向上
するのに有効な元素である。
効果は直線的に減少する煩向にあり、これらを考慮して
炭素含有量を4.20%〜0.35%に限定した。シリ
コン(Si)タ シリコンは製鋼上必要な脱酸元素であ
ると共に、固綾素地強度を高め、焼戻し軟化抵抗を向上
するのに有効な元素である。
1.00%未満及び1.30%を越えると硬度及び衝撃
値の低下をきたす。
値の低下をきたす。
0マンガン(Mn)
マンガンはシリコンと同様、脱酸に有効な元素である。
1.20%以上1.50%以下では焼入れ性向上作用と
、ィオウのもつ衝撃劣化作用を抑制する効果と夕がある
が、1.50%を越えるとかえって衝撃値の低下を招く
。チタニウム(Ti) チタニウムはミクロ組織の微細化と添加したボロンを有
効にするための脱窒素作用とがあり、下記表Aに示す通
り、Ti量0.03%以下ではBの有効性が少なく、ま
た、Ti量0.10%以上ではかえって非有効B量が増
加し有効性が失なわれる結果を得た。
、ィオウのもつ衝撃劣化作用を抑制する効果と夕がある
が、1.50%を越えるとかえって衝撃値の低下を招く
。チタニウム(Ti) チタニウムはミクロ組織の微細化と添加したボロンを有
効にするための脱窒素作用とがあり、下記表Aに示す通
り、Ti量0.03%以下ではBの有効性が少なく、ま
た、Ti量0.10%以上ではかえって非有効B量が増
加し有効性が失なわれる結果を得た。
表A
ボロン(B)
ボロンを徴量添加すると、ボロンがオーステナィト中に
固熔されAc3点上の暁入温度において結晶粒界に吸着
濃化しオーステナィトを安定化して焼入性を大中に向上
する作用がある。
固熔されAc3点上の暁入温度において結晶粒界に吸着
濃化しオーステナィトを安定化して焼入性を大中に向上
する作用がある。
しかし、ボロンは窒素との親和力が大きく、従ってボロ
ンを一定量以上添加すると非有効析出物(ボロン窒化物
)が生成し、焼入れ効果を損なうのでこれらを考慮して
ボロン含有量を0.002〜0.006%に限定した。
ンを一定量以上添加すると非有効析出物(ボロン窒化物
)が生成し、焼入れ効果を損なうのでこれらを考慮して
ボロン含有量を0.002〜0.006%に限定した。
製品内部の硬度分布についてC:0.30%,Si:1
.05%,Mn:1.31%,Ti:0.05%,B:
0.0033%,P:0.015%,S:○‐013%
,Aそ:○‐10%,Fe:残部の組成から成る銭鋼(
B処理鏡鋼)とB無添加(B以上の組成.量は同じ)の
鋳鋼(無処理鏡鋼)とにおける500テストピース(両
テストピース共100℃で焼戻し)での比較試験の結果
、第1図の如く、ボロンが製品内部の硬化性向上に極め
て有効であることを確認した。イオウ(S)及びリン(
P) ィオウ及びリンは不可避的不純物であり、製鋼時の鋼裕
中に含有している不要元素である。
.05%,Mn:1.31%,Ti:0.05%,B:
0.0033%,P:0.015%,S:○‐013%
,Aそ:○‐10%,Fe:残部の組成から成る銭鋼(
B処理鏡鋼)とB無添加(B以上の組成.量は同じ)の
鋳鋼(無処理鏡鋼)とにおける500テストピース(両
テストピース共100℃で焼戻し)での比較試験の結果
、第1図の如く、ボロンが製品内部の硬化性向上に極め
て有効であることを確認した。イオウ(S)及びリン(
P) ィオウ及びリンは不可避的不純物であり、製鋼時の鋼裕
中に含有している不要元素である。
従って皆無が望ましいが現在の精錬技術より判定してイ
オウは0.015%以下、リンは0.025%以下とし
た。アルミニウム(A〆) アルミニウムは強力な脱酸剤であると共に焼入性を若干
向上させる作用がある。
オウは0.015%以下、リンは0.025%以下とし
た。アルミニウム(A〆) アルミニウムは強力な脱酸剤であると共に焼入性を若干
向上させる作用がある。
普通鏡鋼(アルミニウム含有量0.03〜0.04%)
に比し脱酸作用と齢入性の観点から本組成量を0.08
〜0.12%と高くしたが0.12%を越えると衝撃値
の低下をきたす。
に比し脱酸作用と齢入性の観点から本組成量を0.08
〜0.12%と高くしたが0.12%を越えると衝撃値
の低下をきたす。
希±頚元素(RE)
希±顔元素は組織の微細化作用及び清浄化作用を有し、
非金属介在物の形態や分布を改善するのに有効な元素で
ある。
非金属介在物の形態や分布を改善するのに有効な元素で
ある。
この希士類元素はミッシュメタル(セリユーム45〜5
5%.ランタン22〜30%,ネオジウム15〜18%
,ブラセオジウム5%以下鉄残部)として市販されてお
り、0.1%添加により上記効果が得られる。−40q
oにおける衝撃値と絞り値(引張り破断個所の断面積/
引張り試験前のテストピースの断面積)について下記表
Bの成分組成鋼に対し希士類元素0.1%添加の有無に
よる比較試験の結果を表Cおよび第2図に示す。
5%.ランタン22〜30%,ネオジウム15〜18%
,ブラセオジウム5%以下鉄残部)として市販されてお
り、0.1%添加により上記効果が得られる。−40q
oにおける衝撃値と絞り値(引張り破断個所の断面積/
引張り試験前のテストピースの断面積)について下記表
Bの成分組成鋼に対し希士類元素0.1%添加の有無に
よる比較試験の結果を表Cおよび第2図に示す。
希士類元素が衝撃値および絞り値の向上に大きく貢献し
ているのを確認した。表 B 表C ※ 以上の検討にもとづき、他元素との相互作用により
各元素の含有範囲を以下の通り決定した。
ているのを確認した。表 B 表C ※ 以上の検討にもとづき、他元素との相互作用により
各元素の含有範囲を以下の通り決定した。
C :0.20〜0.35%Si:1.00〜1.30
% Mn:1.20〜1.50% Ti:0.03〜0.08% B :0.002〜0.006% P :0.025以下 S :0.015%以下 A〆:○‐08〜0‐12% RE:0.1%添加 Fe:残部 下記の表Dは実施鋼の成分組成を示す。
% Mn:1.20〜1.50% Ti:0.03〜0.08% B :0.002〜0.006% P :0.025以下 S :0.015%以下 A〆:○‐08〜0‐12% RE:0.1%添加 Fe:残部 下記の表Dは実施鋼の成分組成を示す。
表 D
そして、上記組成量割合からなる本発明銭鋼品を850
〜900q0に灼熱保持した後急冷して焼入れを行ない
しかる後100〜300こ0で焼戻しを施して材料試験
をした。
〜900q0に灼熱保持した後急冷して焼入れを行ない
しかる後100〜300こ0で焼戻しを施して材料試験
をした。
下記の表Eは実施鋼の機械的性質を示す。
表 ○
表D,Bから明らかな通り、本発明銭鋼の機械的性質と
して引張引張強度・・…・1細〜185k9/均 硬 度……肥455〜485 シャルピー衝撃値(於−4ぴ○) ……3.0〜4.5k9−m/の を得ることができ、目標値の引狼強度150k9/嫌以
上,硬度HB450以上,一40℃に於けるシヤルピー
衝撃値3k9−m/の以上は十分に達成された。
して引張引張強度・・…・1細〜185k9/均 硬 度……肥455〜485 シャルピー衝撃値(於−4ぴ○) ……3.0〜4.5k9−m/の を得ることができ、目標値の引狼強度150k9/嫌以
上,硬度HB450以上,一40℃に於けるシヤルピー
衝撃値3k9−m/の以上は十分に達成された。
尚、第3図には従来実用に供されている一般耐摩耗銭鋼
(−般耐摩耗銭鋼の成分組成,機械的性質は下記表F,
表G参照)と本発明銭鋼(成分組成、機械的性質は表D
、表E照)との機械的性質の差違をグラフとして示した
が、同図によると本発明鏡鋼は一股耐摩耗銭鋼に比べて
も同一強度・硬度における低温耐衝撃性の優れているこ
とが一目瞭然である。表 F 表G 更に、本発明銭鋼は高価なクロム,ニッケル,マンガン
,モリブデンの組成分を少なくしあるいは全く不要とし
ているので、このような組成分を多量に添加する従来錆
鋼に比べ製造コストの大中な低減が可能となる大なる効
果がある。
(−般耐摩耗銭鋼の成分組成,機械的性質は下記表F,
表G参照)と本発明銭鋼(成分組成、機械的性質は表D
、表E照)との機械的性質の差違をグラフとして示した
が、同図によると本発明鏡鋼は一股耐摩耗銭鋼に比べて
も同一強度・硬度における低温耐衝撃性の優れているこ
とが一目瞭然である。表 F 表G 更に、本発明銭鋼は高価なクロム,ニッケル,マンガン
,モリブデンの組成分を少なくしあるいは全く不要とし
ているので、このような組成分を多量に添加する従来錆
鋼に比べ製造コストの大中な低減が可能となる大なる効
果がある。
又、従釆銭鋼では競入性向上のため均熱処理温度(Ac
3点以上のオーステナィト化温度)を950〜1080
oCと高くしているのに対し、本発明銭鋼の場合、85
0〜900午0の均熱処理温度で晩入性が最大タ値とな
る。
3点以上のオーステナィト化温度)を950〜1080
oCと高くしているのに対し、本発明銭鋼の場合、85
0〜900午0の均熱処理温度で晩入性が最大タ値とな
る。
従って均熱処理温度の低下により省エネルギーも可能と
なった。
なった。
第1図はB処理銭鋼品及び熱処理銭鋼品の硬度分布を示
したグラフ、第2図はRE処理の有無に0よる硬度と−
40qoに於ける衝撃値及び絞り値との関係を示したグ
ラフ、第3図は一股耐摩耗鏡鋼ならびに本発明銭鋼の引
張強さ.硬度と衝撃値との関係を示したグラフである。 第1図第2図 第3図
したグラフ、第2図はRE処理の有無に0よる硬度と−
40qoに於ける衝撃値及び絞り値との関係を示したグ
ラフ、第3図は一股耐摩耗鏡鋼ならびに本発明銭鋼の引
張強さ.硬度と衝撃値との関係を示したグラフである。 第1図第2図 第3図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 炭素……0.20〜0.35% シリコン……1.00〜1.30% マンガン……1.20〜1.50% チタニウム……0.03〜0.08% ボロン……0.002〜0.006% リン……0.025%以下 イオウ……0.015%以下 アルミニウム……0.08〜0.12% 希土類元素……0.1% 鉄……残部 上記組成よりなる低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466680A JPS6017021B2 (ja) | 1980-11-05 | 1980-11-05 | 低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15466680A JPS6017021B2 (ja) | 1980-11-05 | 1980-11-05 | 低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5779147A JPS5779147A (en) | 1982-05-18 |
JPS6017021B2 true JPS6017021B2 (ja) | 1985-04-30 |
Family
ID=15589230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15466680A Expired JPS6017021B2 (ja) | 1980-11-05 | 1980-11-05 | 低温用耐摩耗耐衝撃鋳鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6017021B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103526106A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-01-22 | 江苏银宇模具材料有限公司 | 一种高性能无铬高硼铸铁复合材料及其制备方法 |
-
1980
- 1980-11-05 JP JP15466680A patent/JPS6017021B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5779147A (en) | 1982-05-18 |
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