JPS6016928Y2 - ロ−ラ定着装置の離型剤塗布装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電子写真法におけるローラ一定着装置の離
型剤塗布装置に関する。

現像により得られたトナー像をその支持体である感光紙
や転写紙などに定着させるための装置にローラ一定着装
置がある。

ローラ一定着装置は、熱や圧力を加えた一対のローラー
間に未定着のトナー像を有する画像支持体を通過させ、
そのときの圧力または熱によってこのトナー像を画像支
持体上に定着させる。

この装置の問題点は、ローラーを直接トナー像に接触さ
せるため、トナー像を画像支持体上に定着させると同時
に、そのトナーがロールにも付着してしまい、画像支持
体がロールに巻きついたり、次に送られてきた画像支持
体がこの付着されたトナーにより汚染されてしまう、い
わゆるオフセットを生じさせることである。

このｆａの解決のため、ローラー表面にシリコーンオイ
ル等の離型剤を塗布し、これによりローラー表面にトナ
ーが付着しないようにした装置が知られている。

離型剤の塗布は、通常、離型剤を含浸させたフェルトを
ローラー表面に接触させて行なわれるが、この方法は離
型剤が必要以上に塗布され、かえって離型剤により画像
支持体が汚染される欠点がある。

これを防止するため、オイル検知塗布ローラーを利用し
て、塗布量の制御を行ないつつオイル塗布を行なう装置
がある。

この考案の目的は、このようなオイル検知塗布ローラー
を利用した、改良された離型剤塗布装置を提供すること
にある。

以下、この考案を添付した図面を参照して説明する。

まず第１図を参照して、オイル検知塗布口−ラーを利用
した離型剤塗布装置の一例を説明する。

塗布ローラー１の上部には、フェルト等の塗布母材２の
一端部が接触して設けられている。

塗布母材２は、ホルダー３に保持されており、その他端
部は離型剤タンク４の中に収容された離型剤５に浸され
ている。

塗布ローラー１の下部には定着ローラーである加熱ロー
ラー６がその上部表面を接して設けられている。

加熱ローラー６表面の所定の場所には、温度検知装置７
が設けられており、ローラー内部にはヒーター８が設け
られている。

加熱ローラー６の下部には、圧接ローラー９がその上部
表面を接して設けられており、その内部には同様にヒー
ター１０が設けられている。

画像支持体１１は、トナー像を加熱ローラー側に向けて
、加熱ローラー６と圧接ローラー９との間に送りこまれ
る。

離型剤５は、塗布母材２から塗布ローラー１を通して加
熱ローラー６上に供給される。

このとき、塗布ローラー１と加熱ローラー６との接触圧
力をＦｌ、両者の間の摩擦係数Ｍ□、塗布ローラー１と
塗布母材２との接触圧力をＦ２、両者の間の摩擦係数を
鳩とすると、Ｆ、Ｍｌが１２Ｍ２よりも大きいとき、す
なわち、ＦＩＭ□＞１２Ｍ２のとき、塗布ローラー１は
加熱ローラー６により駆動され、加熱ローラー６上に離
型剤の塗布が行なわれる。

ＦＩＭ□が１２Ｍ２よりも小さいとき、すなわち、Ｆｌ
Ｍｌ＜１２Ｍ２のとき、塗布ローラー１の回転は、塗布
母材２により阻止され、離型剤の加熱ローラー６への塗
布は行なわれない。

ここで、加熱ローラー６上に離型剤が存在してない場合
、摩擦係数Ｍ１は比較的大きくなるので、ＦＩＭ□〉１
２Ｍ２の関数になり塗布ローラー１は駆動され、加熱ロ
ーラー上に離型剤の塗布が行なわれる。

すると、この離型剤のために摩擦係数Ｍ１が小さくなる
ので、ＦＩＭＩ＜１２Ｍ２の関数になり、加熱ローラー
上への離型剤の塗布は行なわれない。

するとまたＭ□が大きくなるので塗布が再び行なわれる
。

このようにして、加熱ローラー上への塗布が自動的に一
様に行なわれる。

しかしながら、画像支持体の幅が常に一定ならば、上記
のままでよいが、この幅が変化する場合、塗布幅は画像
支持体の最大幅に対して行なわれなければならない。

この状態で幅の小さい画像支持体の定着を行なうと、画
像支持体の通過に伴つて、この部分の離型剤が減少し、
Ｍｌが増加して塗布ローラーが回転し、画像支持体の幅
の外にまで離型剤が塗布される。

すると、この部分の離型剤が畜積され、次に幅の大きい
画像支持体が通過すると、この畜積された離型剤が画像
支持体に浸透して、コピーの品質を著しく低下させる。

そればかりでなく、このようなことは、不必要な離型剤
を塗布することになるので、経済的にみても得策ではな
い。

この考案は、上記欠点を解消するため、第２図に示すよ
うに、塗布ローラー１を、その軸方向に分割腰各々独立
回転できるように構成したものである。

この塗布ローラー１は、例えば、ＪＩＳＡ４サイズの一
方の幅２１０Ｃ７１１よりも少し大きい幅を有する第１
ローラー１ａと、このローラーと合わせて全体の幅がＢ
４サイズの一方の幅２５７ｃｍをカバーできるようにし
た第２０−ラー１ｂとで構成される。

したがって、第３図に示すように、Ｂ４サイズの紙１１
ａを通紙させるときは、第１０−ラー１ａおよび第２０
−ラー１ｂが一体となって回転停止し、離型剤の塗布が
加熱ローラー６上に一様に行なわれるが、Ａ４サイズの
紙１１ｂを通紙させると、第１０−ラー１ａのみが回転
停止して離型剤の塗布を行ない、第２０−ラー１ｂは、
通紙による離型剤の減少がないので、加熱ローラー６に
より駆動されることなく停止したままで、離型剤の新た
な供給は行なわれない。

このようにして、この考案による離型剤塗布装置は、必
要部分にのみ離型剤の塗布が行なえるので、離型剤の畜
積によるコピーの品質を低下させたり、不必要な離型剤
を消費したりすることがない。

塗布ローラーの分割は、紙幅に合わせて行なう必要はな
く、多数に、等幅または不等幅に分割してもよい。

このようにすれば、塗布量の制御が細かく行なえるし、
特に不定形の複写用紙を使用する場合にその効果を十分
に発揮することができる。

なお、この考案は、塗布ローラーと塗布母材との間に検
知ローラーを介在させた別の型の塗布装置にも適用でき
ることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、検知ローラーを利用した離型剤塗布装置の一
例を示す概略構成図、第２図は、この考案に使用される
塗布ローラーの一例を示す断面図、第３図は、上記塗布
ローラーの作用説明図である。 １：塗布ローラー ２：塗布母材、３：ホルダー、４：
離型剤タンク、５：離型剤、６：加熱ローラー、１：温
度検知装置、８：ヒーター、９：圧接ローラー １０＝
ヒーター １１：画像支持体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 互いに圧接して回転する一対の定着ローラーと、この定
   着ローラーの一つに圧接して該定着ローラーに離型剤を
   塗布する離型剤塗布ローラーと、この塗布ローラーの表
   面に接して同ローラーに離型剤を供給する塗布部材とか
   らなり、上記塗布ローラーと上記定着ローラーとの接触
   圧力をＦ□、両者間の摩擦係数をＭｌ、 上記塗布ローラーと上記塗布部材との接触圧力をＦ２、
   両者間の摩擦係数を鳩としたとき、上記塗布ローラーと
   定着ローラーとの間に離型剤が存在する状態では１２Ｍ
   ２ ＞ＦｌＭｌ、上記両ローラー間の離型剤が減少した
   状態ではＦｌＭｌ〉１２Ｍ２となる摩擦力の変化により
   上記塗布ローラーが自動的に回転・停止する離型剤塗布
   装置において、 上記離型剤塗布ローラーが、支持軸上に同心的に回転可
   能に嵌合する複数に分割されたローラーを有し、上記分
   割されたローラーのそれぞれが、上記定着ローラー表面
   の離型剤の有無により、それぞれ選択的に回転・停止す
   るローラ一定着装置の離型剤塗布装置。