JPS6016612B2 - ハロゲン化銀乳剤の連続式製造法 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤の連続式製造法

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JPS6016612B2
JPS6016612B2 JP52066590A JP6659077A JPS6016612B2 JP S6016612 B2 JPS6016612 B2 JP S6016612B2 JP 52066590 A JP52066590 A JP 52066590A JP 6659077 A JP6659077 A JP 6659077A JP S6016612 B2 JPS6016612 B2 JP S6016612B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ハロゲン化繊粒子形成時に反応室から乳剤を
連続的に取出すことを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製
造法に関する。
さらに詳しく言えば、本発明は全ハラィドィオン濃度お
よびハロゲン化銀粒子の熟成が管理状態に置かれて進め
られるハロゲン化銀粒子の製造法に関する。鰭射線感応
性ハロゲン化銀乳剤のバッチ式製法は古く、公3句であ
る。
頚射線感応性ハロゲン化銀乳剤を形成するためには、銀
塩がべプタィダーの存在下に、少なくとも1種のハラィ
ド塩と反応させられる。ある方法では、たとえばシング
ル・ジェット式沈殿法という方式について言えば、1つ
の反応体(通常ハラィド塩)および少なくとも一部のべ
プタィザーが反応室に入れられ、そして別の塩(通常銀
塩)がシングル・ジェットで導入される。これに対して
ダブル・ジェット式沈殿法と呼ばれている別の方法では
、銀塩とハラィド塩とが別々のジェットにより同時に反
応室に導入される。所望の結晶晶癖、ハロゲン化銀粒子
の粒度分布のごとき因子が採用すべきハロゲン化銀沈殿
形成法の決定に影響する。鏡射線感応性ハロゲン化銀乳
剤は、極めて一般的には、シングル・ジェットまたはダ
ブル・ジェットのバッチ式沈殿法によりつくられるが、
鰭射線感応性ハロゲン化銀乳剤は連続式ハロゲン化銀沈
殿法によりつくり得ることが知られている。
蓮綾式ハロゲン化銀乳剤形成法はダブル・ジェットのバ
ッチ式沈殿法の修正された形成であって、ハ。ゲン化銀
粒子の形成が依然進行している間に一部のハロゲン化銀
乳剤を取り出す方法であると見ることができる。典型的
には、連続式沈殿法は、ハロゲン化銀粒子とべプタィザ
ーとを回収する速度が、反応体のべプタィザーとの添加
速度にバランスしている定常状態の条件下に達成される
。反応室から取り出される乳剤は、多分散系乳剤である
。何故なら、ハロゲン化銀粒子はそれぞれが反応室内に
留まる滞留時間によって異なった粒子となるからである
。しかしながら、定常的稼動条件の下では、平均粒子サ
イズ、結晶晶癖および粒度分布についてみた場合に不変
量の生産物を得ることができる。従釆の連続式ハロゲン
化銀乳剤形成法の例は、ハルゥィッグ(Halwig)
の米国特許3519426号(1970王7月7日公布
)およびゼIJクマン(次likman)−レビ(仏v
i)の「写真乳剤の製造および塗布」(Making
and CoatingPhotographjcEm
山sions、フオーカル・プレス(FMaIPres
s)、第228〜234頁に見ることができる。ゼリク
マンーレビの228頁、第122図には二段式またはカ
スケード式の連続式ハロゲン化銀乳剤製造法が示されて
いることは特に注目に値する。〔ハロゲン化銀組成物に
関係しないカスケード式結晶生成法については、ラーソ
ン(M.Aいrson)およびウオルス(P.R.Wo
IH)の「多段式結晶機による場合の結晶サイズ分布」
(CひstaISize Distributio
ns from MultistageCびs
tallizers)、ケミカル・エンジニアリング・
プログレス・シンポジウム・シリーズ、67、No.1
1097−107、1971に論じられている。〕グッ
トフ(Gutoff)は米国特許3773516号(1
973王11月20日公布)中に、直径約0.5〜1.
1ミクロンの大きなハロゲン化銀粒子を、8分未満の額
かし、滞留時間でつくることのできる連続式ハロゲン化
銀沈殿法を開示している。これを達成するために、グッ
トフは、アンモニアの存在下に、ハロゲン化銀粒子を沈
殿させている。グツトフは、約6000の温度で、アン
モニア濃度0.6州、pBrが1.0〜1.4の場合八
面体粒子群が形成され;pBr値が1.6より高いとき
は立方体粒子群が形成されると述べている。グットフは
、1.9を超えるpBr値を用いることに関しては述べ
ていない。すなわち、ブロマイド・イオン濃度が1.2
5×10‐2(0.0125)モルより低い場合につい
ては言及していない。グットフは、アンモニアを存在さ
せないと、均一な結晶晶癖はブロマイド・イオン濃度の
低い場合にしか得られず、これは制御が困難であると述
べている。グットフはほかにも2つの論文を発表してい
るが、これらは関連内容に関する限りでは、上記の特許
の寄せ集めと考えられる。これらは、「ハロゲン化銀写
真乳剤の沈殿時における核生成と結晶生更速度」(NM
leation andCひstaI Grow九h
Rates D川ing Precipitation
ofSilver協lidePhoのgraphic
Emulsions)、と題する論文でホトグラフイッ
ク サイヱンス アンド ヱンジニアリング、第14蓋
、第4号、7月−8月号、1970玉中にあり、もう一
つは、同様の題名の論文で、「0、アンモニア乳剤」と
いう副題のついたものである。上記と同じ雑誌の第IS
登第3号5月−6月号、1971年中に掲載されている
。ある一面では、本発明は、{1)相互に反応して頚射
線感応性ハロゲン化銀粒子を形成することのできる銀塩
とハライド塩とが同時に、かつ別々に、べプタィザーの
存在下に連続的に反応室に導入され、かつ■ハロゲン化
銀粒子の形成が起っている間に反応室から頚射線感応性
ハロゲン化銀乳剤が連続的に取り出されることからなる
、韓射線感応性ハロゲン化銀を連続的に製造する方法に
関し、その特徴とするところは、硫黄含有ハロゲン化銀
粒子熟成剤の存在下にハロゲン化銀粒子を形成すること
と同時に、反応室内の全ハライドイオン濃度を0.01
0モルより低く制御維持する改善点を含むところにある
。本発明の方法は、従来公知の連続的ハロゲン化銀沈殿
法に比し、いくつかの予想外の効果を有する。
詳しく言うと、本発明者は従来より低い全ハラィドィオ
ン濃度において、熟成剤の存在下に、鱗射線感性ハロゲ
ン化銀、たとえば臭化銀および臭沃化銀粒子を連続的に
形成する方法を発見した。本発明者は、熟成剤の存在下
にハロゲン化銀粒子を連続的に沈殿させるために、これ
までよいとされてきた濃度よりも、もっと反応体の平衡
濃度に近い濃度の全ハラィドィオン濃度を用いて、所定
の反応室内平均滞留時間でもっとハロゲン化銀の平均粒
子サイズを大きくすることのできる方法を見し、出した
。本発明の方法はさらに、ハロゲン化銀粒子サイズおよ
び粒子形状について、もっと高度な制御を可能とする。
全ハラィドィオン濃度を低めにしてハロゲン化銀粒子を
沈殿させることにより、次の工程での物理熟成に起因す
る粒子サイズの変化を生じ難いハロゲン化銀乳剤をつく
ることができる。さらに本発明者は本発明により、連続
法で形成されたアンモニア法ハロゲン化銀乳剤よりもコ
ントラストの高い、かつ高感度の乳剤をつくることがで
きることを見し、出した。さらにまた、本発明方法の乳
剤は、連続式で形成されたアンモニア法のハロゲン化銀
乳剤に比し、いずれも硫黄および金増感剤を用いて化学
的に光学増感された場合においても、前記アンモニア法
乳剤より高感度の乳剤となる。さらに、本発明の方法で
形成された乳剤は、対比すべき条件の下で形成されたア
ンモニア法のハロゲン化銀乳剤に比し、カブリ値が低い
ものとなる。また、制御された様式の異なった粒子形状
、たとえば立方晶系(reg山ar)、立方体(c肋i
c)および八面体(比いhedral)粒子形状におけ
る、乳剤、および一つの特定の好ましい形として、サイ
ズの大きい立方体粒子乳剤について、チオェーテル熟成
したハロゲン化銀乳剤をつくることもできることは本発
明の方法のさらに別の利点である。本発明の方法のその
他の特定の利点は、下記に詳述する本発明についての説
明を読めば明らかであろう。本発明の方法を実施するに
は、ハロゲン化銀粒子、ベプタィザー、銀塩および少な
くとも1種のハラィド塩を、ハロゲン化銀乳剤のダブル
ージェット方式バッチ式沈殿法で従来行なわれている方
法に従って、反応室内へ同時に導入する。銀塩と1種ま
たは数種のハラィド塩とは、別々の径路から反応室内に
導入される。反応媒体は通常水性媒体を用い、水溶性銀
塩たとえば硝酸銀と、水溶性ハラィド塩たとえばアルカ
リハラィド塩、最も普通にはナトリウムまたはカリウム
のハライド塩が反応室に導入される。水性媒体中におい
て、ベプタィザーは通常親水性コロイド、たとえばゼラ
チンであり、これは、銀塩およびハライド塩のいずれか
一方と共に、または両者にそれぞれ伴なわせて、あるい
はそれらと別個に導入することができる。銀塩およびハ
ラィド塩は反応媒体中で許容される熔解度以下の、かつ
、ハロゲン化銀粒子形成反応と両立できないものでなけ
れば、任意の通常の対イオンを含んでいてもよい。水性
および非水性ハロゲン化銀粒子形成性ダブルジェット方
式反応法およびそれに用いる反応体については、広い範
囲のものが知られている。通常のハロゲン化銀沈殿反応
に関しては、十分な議論が下記文献に見られる:フオト
グラフイツクケミストリー、(Photographi
c Chemistひ、Pieme GIafkide
s、Fountain Press、London、1
9斑、pp.327−330);ニユクリエーシヨン
イン シルバープロマイド プレシピテーシヨン(NM
leationin Silver Bromide
Precipiねtion、C.R.BerひandD
.C.Skillman、J.Ph$.Chem、斑、
1138−43(1946));C.R.BenYan
dD.C.Skmman、J.PhotoSci.6&
121−133(1964):およびザ セオリー
オプザ フオトグラフイツクプロセス ( The T
heoり of the PhotographicP
rocess、Third Edition、C.E.
K.Mees and T.日.JameS、Macm
illan、1966、Chapにr 2);茂てか、
レィト プロセシズ ィン Aがrクリスタル グロー
ス(RatePhocesses jnAgBrCりs
taI Grow八h、Photog.Scj.and
Eng,、18、4‐8、(1974));控rひ、
ア ニユー モデルフオア ダブルージエツト プレシ
ピテーシヨン( A New Model for
仇叩le− JetPrecipitations、P
hotog、Sci、andEn餌.、20、1−4、
(1976))。ジェットおよび反応室を形成する容器
の構造はダブルージェツト方式ハロゲン化銀沈殿法にお
いてよく知られているものであってもよい。
本発明の実施に有用な菱贋の代表的なものは、ポーター
(Poner)等の米国特許3782954号(197
4手1月1日公布)およびフレーム(Frame)等の
米国特許3415650(196&王12月10日公布
)に開示されている装置である。これらの反応器は、も
ちろん、ハロゲン化銀粒子形成が起っているときにハロ
ゲン化銀乳剤を取り出すための取出し用導管を具備して
いる。本発明の方法に従って頚射線感応性ハロゲン化銀
乳剤を形成する場合、反応室内の全ハラィドィオン濃度
の調節を行なう。
操業は、比較的低いハラィドィオン濃度で行ない、特に
好ましい態様では、従来熟成剤の存在下に連続的にハロ
ゲン化銀沈殿をつくる場合によしとされてきた濃度より
も、もっと平衡点に近い濃度を採用する。平衡点とは、
銀イオン対ハライドィオンの比が化学量論的に反応媒体
中で平衡するときの濃度である。これまで採用されてい
たよりも平衡点に近い、比較的低いハラィドィオン濃度
で、かつ硫黄含有熟成剤を用いて行なうことにより、反
応媒体中でのハロゲン化銀粒子の溶解度を下げることが
でき、かつ次の処理工程におけるハロゲン化銀粒子の物
理(オストワルド)熟成の機会を減少させることができ
る。ハロゲン化銀粒子が反応室から除かれた後の物理熟
成を下げることにより、本発明の方法を用いて、次から
次とつくられたハロゲン化銀粒子の再現性を改善するこ
とができる。本発明の方法はまた、ハロゲン化銀の粒子
サイズおよび形態についての制御中を広くする。本発明
の方法に従って、従来より低い全ハラィドィオン濃度で
操業するためには、反応室内の反応媒体のpAgを監視
し、かつ反応体の供給速度を調節することによって、反
応室内の全ハラィドィオン濃度を0.010モルより低
く維持する。
反応室内のハラィドィオン濃度を直接監視することによ
って同等の結果を得ることが可能であろうが、実際問題
としてpAgを監視するのが最も便利である。何故なら
、このほうが、もっと普通に当分野で行なわれる測定法
であるからである。公知のごとく、pAgとは規定度(
1価イオンの場合はモル/そに相当する)で表わされた
銀イオン濃度の負の口ガリスム(以打ogと記す)であ
る。反応室内のpAgを調節することによって、ハラィ
ド・イオンの相対的濃度も調節される。たとえば、銀塩
およびプロマイド塩が同時に一定温度の反応室内に導入
される場合、銀およびブロマイドイオン両濃度の関係は
次の式で表わすことができる:‘1) −log
Ksp=pBr十pAgここに、pAgは、規定度で表
わした銀イオン濃度の対数に負号をつけたものであり、
pBrは、規定度で表わしたブ。
マィドィオン濃度の対数に負号をつけたものである。K
spは反応温度における溶解度頭定数である。
ある特定のハロゲン化銀の場合、平衡点は正確にKSp
の享である。温度と−logKSpとの関係は下記の第
1表に見るごとくである。第1表 ハロゲン化線沈殿中のpAgを連続的に監視および調節
する方法は、たとえば、クルヘーン(Cのha肥)等の
米国特許3821002号(1974王6月28日公布
)およびクラェス、ベーレアーズ(CIaesandP
eelae母)のホトグラフイツシユ・コ レ ス ボ
ン デ ン ツ(PhotopraphischeK
orrespondenz)、103 161(196
7)に記載されている。
本発明方法に従うハロゲン化銀沈殿の場合、臭化銀、臭
沃化銀、沃化銀、塩臭化銀、塩化銀、塩沃化銀および塩
臭沃化銀粒子は、1種以上のハラィド塩を個別に、また
は組合せて、反応室に導入することによって形成するこ
とができる。
たとえば、ブロマイド塩とアィオダィド塩との組合せを
採用する場合は、それぞれを別々のジェットで反応室に
導入することもできるし、ハラィド塩の混合物としてシ
ングル・ジェットで導入することもできる。写真技術の
分野でよく知られているように、銀ハロアィオダィド粒
子においては、他のハライドに比しアイオダィドの割合
をごく僅かにすることが好ましい。典型的には、反応室
へのアイオダィド塩の添加は、アィオダィド・イオンの
存在量が存在するハライド・イオンの全量にもとずいて
、約30モル%より低い値を維持するように制限される
。一般に、ハラィドの全量を基準にして、約0.1〜1
0モル%のアィオダィドを有する臭沃化銀粒子が好まし
い。反応媒体の全ハラィド・イオン濃度は、ハラィド・
イオン濃度が0.010モルより低く維持されるように
反応体導入の相対速度を制御することによって調節する
何故全ハラィド・イオン濃度を、調製される乳剤の平衡
点より低く(すなわち、銀イオン濃度が全ハラィドィオ
ン濃度を超える点)に維持することができなかったかに
ついては、理論上の理由はない。そして、事実、過剰の
銀イオンの存在下にバッチ式製造法により行なうハロゲ
ン化銀粒子の形成が技術上有利に実施されてきた。本発
明では、平衡点におけるよりも低い全ハラィドィオン濃
度で連続的にハロゲン化銀乳剤を形成することを考える
が、もっと普通のバッチ式沈殿法によれば、平衡点にお
けるよりも高い全ハラィドィオン濃度(すなわち、全ハ
ラィドイオン濃度が銀イオン濃度を超える点において)
ハロゲン化銀乳剤を形成するほうが好ましい。特に好ま
しくは、その場合の全ハラィドィオン濃度を約0.00
01〜0.01モルの範囲内に維持する。本発明の方法
によって、連続的にハロゲン化銀沈殿を形成させる際に
、銀塩、ハラィド塩およびべプタィザーを反応室に導入
することに加えて、さらに硫黄含有ハロゲン化銀熟成剤
を連続的に導入する。譲熟成剤は、任意の1種のまたは
数種組合せに他の物質と共に反応室に導入することがで
きるし、あるいは、もし必要ならば、全く単独で反応室
に導入することもできる。本発明者は、通常のチオェー
テル熟成剤たとえばマックプライド(McBride)
の米国特許3271157号(196#壬9月6日公布
、参考として言及する)中にこの目的で開示されている
ものが、等軸晶系のハロゲン化銀立方体および八面体を
つくるために採用できることを見出している。
本発明では、チオェーテルを、反応室から回収される乳
剤中のハロゲン化銀1モルにつき、0.05〜50夕の
濃度とするのに十分な速度で導入する。ハロゲン化銀1
モル当りチオェーテル約0.1〜20夕とすることが好
ましい。好ましい有機チオェーテルハロゲン化銀乳剤の
あるものは下記の式で表わすことができる;Q−〔(C
比)r−CQ−S−(CH2)2一X−(R)p−(C
比)2−(R′)q‐S−CH2(CH2)m一Z〕n
およびQ−(C比)m−CH2一S−(CH2)n−S
−CH2(CH2)r−Zここに、rおよびmは0〜4
の整数であり;n‘ま1〜4の整数であり;pおよびq
は0〜3の整数であり;Xは酸素原子(一〇−)、硫黄
原子(一S−)、カルバミル基力ルボ ニル基 またはカルポキシル基 であり;RおよびRはエチレンオキ シド基(一〇−C伍CH2一)であり;QおよびZはヒ
ドロキシル基(一OH)、カルボキシル基、またはアル
コキシ基(一〇ーアルキル)であってアルキル基が1〜
5の炭素原子を有するものであり;QおよびZはまた上
述の×について記述した基であって、結合して環式化合
物を形成するものであることもできる。
本発明の乳剤を形成するのに適した好ましい有機チオェ
ーテルハロゲン化銀熟成剤は下記の式で表わされる化合
物を包含する:日○(−R2−S−)rR20日 (日〇−R2−S−R2−「(「−R4)2,(R3−
〇−R2−S−R2−)2S,および ただし、式中rは1〜3の整数であり;sは1〜2の整
数であり;R2は1〜5の炭素原子を有するアルキレン
基であって、好ましくはエチレン(一CH2CH2−)
であり;R3は1〜3の炭素原子を有するアルキル基で
あって好ましくはエチルであり;R4は1〜5の炭素原
子を有するアルキレン基であって好ましくはメチレン(
一C&−)である。
別の硫黄含有ハロゲン化銀熟成剤として、本発明で使用
せんとするものはチオシアネート塩、たとえばアルカリ
金属の、最も普通にはカリウムの、およびアンモニウム
のチオシアネート塩である。
任意の通常用いる量のチオシアネート塩を導入すること
ができるが、好ましい濃度は一般に、反応室から回収さ
れる乳剤中のハロゲン化銀1モル当り、約0.1〜20
夕のチオシアネートである。チオシアネート熟成剤使用
の代表的な例はニヱッッ、ラッセル(Nietzand
R瓜sell)の米国特許2222264号(194世
王11月19日公布);し一べ等の米国特許24485
34号(194母王9月7日公布);およびィリングワ
ース(min鮫−Woれh)米国特許332006叫号
(1967年5月16日公布)に見ることができるので
参考のためこ)に記する。ィリングワース(ming−
wor伍)に記載されているように、チオシアネートを
そのアンモニウム塩の形で単に導入するだけでは乳剤を
アンモニア乳剤することはできない。ここでアンモニア
乳剤とは、当分野で通常用いる意味においてのことであ
る。連続的沈殿の間に反応媒体中に硫黄含有熟成剤が存
在すると、つくられる写真乳剤の感度(Speed)が
改善されることが見し、出されている。
この感度増加は、部分的には、反応室内で所定のレジデ
ンス・タイムに対して生じる平均ハロゲン化銀粒子サイ
ズの増加に依存する。しかしながら、発明者の観察した
ところによれば、硫黄含有熟成剤は、対比できる条件の
下でつくられた、しかももっと大きなハロゲン化銀粒子
サイズを有するアンモニア乳剤よりも、もっと感度の高
い乳剤を生ずる。後出の実施例に報告されているように
、本発明者は、チオェーテル熟成剤を用いて本発明の方
法により、チオシアネート熟成剤を用いる場合よりも幾
分高いプリミティブ(化学増感されていない)ハロゲン
化銀乳剤の写真感度を得た。一方、チオシアネートおよ
びチオェーテル各熟成剤を用いて本発明の方法により、
対比的な条件でつくった化学増感した乳剤を比較して、
前者の感度がより高いことを認めた。プリミティブおよ
び右学増感されたいずれの形態においてもち本発明の方
法でつくったチオェーテルおよびチオシアネート乳剤は
両者共に、アンモニア性条件下に連続的に沈殿させてつ
くった乳剤のそれよりも高い感度を示した。これは、ア
ンモニア性沈殿によりつくられたハロゲン化銀粒子のほ
うが粒子サイズが大きい場合においてすら、そうであっ
た。したがって、発明者は、硫黄含有ハロゲン化銀熟成
剤の使用により、連続沈殿させたハロゲン化銀乳剤のア
ンモニア熟成に比し、一般的により優れた結果を生ぜし
めることを企図するものである。発明者はさらに、チオ
シアネートおよびチオェーナル熟成剤が、それにもかか
わらず、幾分異なった結果を生じることを認識している
。定常状態においては、物質が反応室に導入される速度
と、反応室から排出される速度とがバランスし、反応室
内部における反応煤質の容積に正味の変化はない。
物質が反応室内に留まる平均時間は(滞留時間と称する
が)、反応室の容積をハロゲン化銀乳剤の回収速度によ
って除去した商の関数である。滞留時間が長ければ長い
ほど、回収された乳剤中の平均ハロゲン化銀粒子サイズ
は大である。本発明の方法によって、極めて粗粒からな
る乳剤から極めて微粒からなる乳剤に至る多分散系ハロ
ゲン化銀乳剤をつくることができる。発明者の考えでは
、粗粒子乳剤−−すなわち、約0.5〜2.0ミクロン
以上の平均ハロゲン化銀粒子直径を有する乳剤−一は、
2び分未満の滞留時間を用いてつくることができる。普
通に採用される写真感度のハロゲン化銀乳剤をつくるに
は、0.1〜8分の滞留時間でよい。以上本発明につい
て述べたところでは、一段の連続式ハロゲン化銀沈殿法
について説明したが、本発明の方法は多段式で行なうこ
ともできる。
一段式における本発明の連続ハロゲン化銀沈殿法では、
上述のごとく反応体を単一の反応室に導入してハロゲン
化銀乳剤を回収し、それ以外に乳剤にハロゲン化銀形成
性ハロゲン化銀塩を添加することはしない。これに対し
、本発明方法による二段式連続ハロゲン化銀沈殿法では
、第一段が上記と同じ一般的方法で行なわれ、第一段の
反応室から回収されたハロゲン化銀乳剤は第二段の反応
室に導入され、そこにさらに追加の反応性銀塩およびハ
ラィド塩が別々に導入される。第一段のハロゲン化銀乳
剤は、追加の銀塩およびハラィド塩のいずれとも別個に
第二の反応室に導入することが好ましい。追加の硫黄含
有熟成剤およびハロゲン化銀粒子べプタィダ−はハロゲ
ン化銀乳剤とは別個に第二の反応室に導入することがで
きるし、あるいはその代りに、これらの物質の十分な量
を第一段の反応室に添加して、第二段の反応室を離れる
ハロゲン化銀乳剤中における割合が上述した回収される
乳剤中に必要とされる量に相当するようにすることもで
きる。第二段の反応室の構造および第二段の沈殿工程に
おけるpAgの調節は、第一段の沈殿工程で採用される
ものと同様にすることができる。さらに続けて、たとえ
ば第三段、第四段、第五段等の沈殿工程を採用すること
もでき、これらは上述の第二段の沈殿工程と概ね同様に
することができる。一段沈殿法に比し多段連続ハロゲン
化銀沈殿法には顕著な利点が認められる。
利点の一つは、平均の全滞留時間が一定である場合、一
段の沈殿工程だけを採用した場合に比し、多段式沈殿を
行なう場合は、はるかに短かし、時間で定常状態操業条
件に到達する。さらに、多段式沈殿法による場合のほう
が一段式の場合に比し、ハロゲン化繊粒子サイズの分布
中を下げることができる。したがって多段式沈殿の場合
は、ハロゲン化銀粒子は多分散系ではあるが、最大粒子
と最小粒子との差が小さくなり、したがって、ハロゲン
化銀粒子はより明確に単分散系粒子分布に近ずく。バッ
チ式沈殿法に比し、連続式ハロゲン化銀沈殿法の一つの
顕著な欠点は、反応体、ベプタィザーおよび熟成剤が最
初に第一段の反応室に導入される場合で、この場合他の
工程は稼働しておらず、回収される乳剤は、工程がよう
やく定常的操業状態に達するまでは、その組成が一定し
ないという点である。
このような始動時に得られる乳剤は、定常的沈殿状態の
下で最終的に得られる乳剤と組成が異なるので、目的製
品としては有用な場合もあり有用でない場合もある。一
般に、本発明方法でつくられた乳剤は、所望の定常状態
に達した後に得られたもののみを選んで用い、これらの
乳剤を始動時に得られた変動の大きい乳剤と区別するこ
とが好ましい。修正法がないので、定常的操業状態に達
するまでには数時間の滞留時間(通例6〜1餌時間)が
必要とされる。上に述べたように、多段の連続的乳剤沈
殿工程を用いると、始動時から一定の乳剤が製造される
ようになるまでに要する滞留時間数(residenc
etimes)を下げることができる。
観察されたところによれば、始動時の反応室にハロゲン
化銀粒子を含む乳剤を種入れすることにより、定常状態
に達するまでに要する滞留時間数を減らすことができる
。そのハロゲン化銀粒子は、好ましくは組成が製造しよ
うと思うものに相当しなければならず、また任意の大き
さのものでよい。一般に種粒子として用いられるハロゲ
ン化銀粒子が、定常状態で得られる所望のハロゲン化銀
粒子に近いほど、早く定常状態に達する。たとえば、定
常的操業状態において反応室を離れる乳剤の一部を節約
し、この乳剤を次の始動時における鍾乳剤として用いれ
ば、本発明方法による沈殿を定常状態のそれ、またはそ
れに非常に近いところから始めることができる。一般に
、反応室を出る乳剤において必要とされるハロゲン化銀
粒子の大きさ以下のハロゲン化銀粒子を種用として用い
ることが好ましい。一連の多段式沈殿工程が採用される
場合には、始動時に全部の反応室に種を入れることが−
般に望ましい。しかし、全反応室に種入れをしないとき
は、前段寄りの反応室に種入れをして定常状態に達する
のを促進するようにする必要がある。多段式沈殿をとる
場合、好ましくは、各段からの定常状態生産物の一部を
貯蔵しておいて、次の始動時に種入れの目的でその段に
これを戻すようにする。上述のことから、均一のハロゲ
ン化銀乳剤の製造が遅れるという欠点は、有効に取り除
くことができることが明らかである。本発明の実施に際
しては、任意の通常のハロゲン化銀べプタィザーを採用
することができる。
多様な通常のハロゲン化銀べプタィザーが、たとえば、
プロダクト・ライセンシング・インデックス(Prod
uctLicensingIndex)、第92蓋、1
971年12月、刊行物9232、第肌章に開示されて
いる。水性ハロゲン化銀沈殿を得んとするときは、親水
性コロイド・ベプタィザーが好ましい。ゼラチンは好ま
しいべプタイザーの代表的なものである。通常、ゼラチ
ンは、製造されるハロゲン化銀乳剤の約0.2〜1の重
量%の濃度でべプタィザーとして採用される。最も好ま
しくは「約0.4〜5重量%で採用される。ゼラチンお
よびゼラチン誘導体の代りに用いることのできる他の好
ましい重合体物質の代表的なものは、ポリ(ビニルアル
コール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリアクリルア
ミドおよび米国特許3692753号および同3813
251号に記載されているコポリマーのような諸物質で
ある。本発明の方法で製造されたハロゲン化銀乳剤は、
主としてハロゲン化銀粒子の表面に、または主としてハ
ロゲン化銀粒子の内部に渚像をつくることができる。該
ハロゲン化銀乳剤の性質は、たとえば反応媒体中に金属
ドーパントを導入することにより変化させることができ
る。代表的な好ましい金属ドーパントは100より大な
る原子量を有する第血族の元素、たとえばルテニウム、
ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムおよび
白金である。この種の金属ドーパントに使用に関しては
、たとえば、スミス、トリベリ(Smith&Triv
elli)の米国特許244806び号(19蟹年8月
31日発行):べリマン(技mman)の米国特許33
67778号(1968年2月6日発行);ワィズ(W
ise)の米国特許3537858号(197の王11
月3日発行);およびエバンス(Evans)の米国特
許3761276号(1973年9月25日発行)に記
載がある。反応室(または一連の反応室のうち最後のも
の)からハロゲン化銀乳剤を取り出したならば、同様の
組成と粒子サイズを有するバッチ式でつくったハロゲン
化銀乳剤に関連して当分野で公知になっている方法に従
って、さらにその製造および使用を行なうことができる
もちろんその乳剤は、対応する条件でバッチ式方法でつ
くったハロゲン化銀乳剤と同様に、普通のハロゲン化銀
写真要素を形成するのに役立つ。特に好ましい形態では
、本発明の方法でつくられた乳剤は化学的に増感される
化学増感は、最も普通には、貴金属および/またはミド
ル・カルコーゲン増感剤を行いて行なうことができる。
貴金属および/またはミドル・カルコーゲン増感を行な
うための普通の方法は、シェパード(Sheppmd)
の米国特許1574944号(1926年3月2日発行
)、同1623499号(1927年4月5日発行);
シェパード等の米国特許241068計号(1947年
11月5日発行);ウオーラー(Waller)等の米
国特許2399083(194&王4月23日発行);
スミス(Smith)等の米国特許244806ぴ号(
1948王8月31日発行);バルデジーフェン(Ba
ldesiefen)の米国特許2540085号およ
び同2540086号(共に、1948年8月31日発
行):ダムシユローダー(Damschroder)等
の米国特許2597856号(1952年5月27日発
行);ダムシュローラー等の米国特許2642361号
(1953年6月16日発行);ダン(D皿n)米国特
許3297446号(1967年1月10日発行);マ
ックベイ(McVejgh)の米国特許3297447
号(1967年1月10日発行);マックベィの米国特
許3408196号および同3408197号(共に1
9賭年10月29日発行);およびミリカン(Mill
ikan)等の米国特許3753721号(1973王
8月21日発行)に開示されている。
連続的に化学増感を行なう方法は、米国特許38278
88号(1972王3月6日発行)に記載されている。
上述の特許に示されているように、種々の硫黄、セレン
およびテルル化合物をミドル・カルコーゲン増感剤とし
ては採用することができる。
代表的な硫黄増感剤には、アリルチオ尿素、アリルイソ
チオシアネート、フエニルイソチオシアネート、フヱニ
ルチオ尿素、カルバニIJド、チオ尿素、チオセミカル
バジド、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムチオ
サルフエート、チオアセタミド、チオオルムアミド、チ
オバルビツール酸、およびジアセチルチオ尿素などの化
合物がある。代表的なセレン増感剤には、アリルイソセ
レノシアネート、カリウムセレノシアナイド、アリルセ
レノ尿素などの化合物や、不安定なセレン化合物たとえ
ばコロイド状セレン、セレノアセトン、セレノアセトフ
エノン、テトラメチ′レセレノ尿素、N−(8−カルボ
キシェチル)−N′・N′ージメチルセレノ尿素、セレ
ノアセタミド、ジエチルセレナイド、トリフエニルホス
フインセレナイド、トリーp−トリルセレノホスフエー
ト、トリ−n−ブチルセレノホスフエート、2−セレノ
ブロピオン酸、3ーセレ/酪酸、メチル−3−セレノブ
チレート、アリルイソセレノシアネート、およびジオク
チルセレノ尿素などがある。代表的テルル化合物には、
アリルィソテルロシアネート、カリウムテルロシアンダ
イド、アリルテルロ尿素およびジアセチルチオ尿素など
がある。他の通常のミドル・カルコーゲン増感剤も、も
ちろん採用することができる。写真ハロゲン化銀乳剤の
形成に活性ゼラチンが採用されるような場合は、さらに
ミドル・カルコーゲン増感を行なう必要はない。貴金属
増感剤は通例、金または肌族の貴金属たとえばルテニウ
ム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、オスミウムお
よび白金の塩の形をとる。
通常採用される貴金属化合物には、アンモニウムおよび
カリウムクロロパラデート、アンモニウム、ナトリウム
およびカリウムクロロプラチネ−ト、アンモニウム、カ
リウムおよびナトリウムプロモブラチネート、アンモニ
ウムクロローナート、アンモニウムクロロルテネート、
アンモニウムクooイリデート、アンモニウム、カリウ
ムおよびナトリウムクロロプラチナイト、アンモニウム
、カリウムおよびナトリウムクロロパラダイト、等があ
る。代表的な金増感剤には、クロロ−カリウムオーレー
ト、力リウムオーリオーライト、カリウムオーリシアネ
イド、カリウムオーリチオシアネート、金サルフアイド
、金セレナイド、金アイオダイド、カリウムクロロオー
レート、エチレンジアミンービスー金クロライドおよび
各種の有機金化合物(1973王8月21日発行の米国
特許3753721号に構造が示されている)などがあ
る。化学増感剤は任意の通常の方法で写真ハロゲン化銀
乳剤に添加することができるが、そのハロゲン化銀粒子
が十分に形成された後に、増感剤を同時に乳剤に加える
ことが一般に好ましい。
化学増感剤はそれらが水溶性であればその水溶液の形で
添加することができるし、あるいは、その増感剤が水溶
液の形で用いられる水に十分な溶解度を有していないと
きは無害な有機溶剤に溶かして用いることができる。特
に有用な有機溶剤にはェタ/ール、メタノール、ピリジ
ン、アセトン、ジオキサン、等がある。すなわち、かな
り高度の極性を有する有機溶剤が通常好ましい。増感剤
を溶液以外の何らかの別の形態で添加することが必要と
される場合にも、この方法は可能であり、特に増感剤が
コロイド状懸濁液の形で用い得る場合にもこの方法は可
能である。時には、ジェリイ(Jelly)等の米国特
許2322027号(1943年6月15日発行)およ
びフィールケ(Fierke)等の米国特許28011
71号(1957年7月30日発行)に記載されている
ようなカプラー分散体をつくるときに生ずる粒子に類似
した非常に小さな懸濁粒子または油の小球を写真乳剤中
に形成する有機溶剤中に懸濁させた増感剤を加えること
もできる。
この目的に有効な分散媒体には、トリクレシルホスフェ
一ト、ジブチルフタレート、トリフエニルホスフヱート
等がある。ミドル・カルコーゲンまたは貴金属増感剤に
よって増感される写真ハロゲン化銀乳剤の増感の程度は
、乳剤に加えられた増藤剤の質のみならず、増感剤添加
後の熟成の時間および温度の関数である。
本発明を実施して形成される乳剤を糟感するに際しては
、乳剤のハロゲン化線粒子が十分に形成された後に、ミ
ドル・カルコーゲンおよび貴金属増感剤を同時に添加す
ることが好ましい。このようにして、各増感剤による増
感の程度を、加える増加剤の量を調節することによって
調節することができる。各増感剤の濃度は、最終製品に
望むコントラスト、用いる増感剤の種類および所望の写
真感度に応じて変えることができる。通常、ミドル・カ
ルコーゲン増感剤は痕跡の濃度から銀1モル当り15の
9またはそれ以上程度の量で用いて有効であることが見
し、出されている。ミドル・カルコーゲン増感剤の好ま
しい濃度は通常銀1モル当り0.1〜10moである。
通常、貴金属増感剤は、ミドル・カルコーゲン増感剤の
量より約2〜5倍程度高い濃度で採用される。金属増感
剤の好ましい濃度は、通常、銀1モル当り約1〜40m
o、最も好ましくは、銀1モル当り約1〜20のoであ
る。乳剤の熟成後、過剰の増感剤を乳剤から洗い去るこ
ともできる。ハロゲン化銀乳剤についての他の代表的な
通常の処理は、先に述べた92 PLI 9232、第
107〜110頁に説明されている。
連続沈殿させた本発明の乳剤は、たとえば“乳剤洗浄(
EmnlsionWashing)”、第10刀割こ記
載されているような可溶性塩を除くために洗浄すること
もできるし、またはリサーチ・デイスクロージヤー(R
esearchDisclosme)No.10208
(1972王10月)に記載されているようにウルトラ
フィルターで炉過洗浄することもできる。それらの乳剤
は、上述の文献“分光増感(SpecValsemit
ization)’’、第XV章第108〜109頁に
記載のごとく、染料または染料の組合せで分光増感する
こともできる。また、上述の“カブリ防止剤および安定
剤(Antifo鶏antsa紅sGMize岱)”、
第V章第107頁に記載された物質を採用することによ
り、カブリの生成を防ぎ、保存時に感度低下を来たすこ
とから保護することもできる。これらの乳剤はまた、上
述の文献、“現象修正剤(Developmentmo
difie俺)”、第N章第107〜108頁;“硬膜
剤(Harde肥rs)”第肌章;および“塗布助剤(
CoatingAid)”、第狐章に記載されているよ
うな現像修正剤、硬膜剤、および塗布助剤を含むことが
でき;これら乳剤および写真要素中においてこれらと接
する他の構成層は、上述の文献中“現像王薮(Deve
lopi増a袋nは)”、第の章第10刀員、“可塑剤
および潤滑剤(Plasticize岱 andlub
ricantsゾ、第幻章第1雌頁、および“ピヒクル
(Vehicles)”、第側章、および“吸収および
フィルター染料(Absorbinga肘filにrd
yes)”、第XW章第109頁に記載された現像主薬
、可塑剤、ビヒクルおよびフィルター染料を含むことが
できる。これらの乳剤およびこれらと共に構成される写
真要素中の他の層は、上述の文献の第W章第109頁、
“添加法(Methodsofaddition)”に
記載されている方法を用いて添加することのできる添加
剤を含むことができる。さらに、これらの乳剤は、“塗
布法(CoatingprMedmes)’’第X脚章
第109頁に記載された各種の方法を用いて、“支持体
(Suppons)”、第X章、第108頁に記載され
ている支持体のうちの任意のものの上に塗布することが
できる。上述の連続沈殿させた乳剤を含む要素は、ハロ
ゲン化銀が感応する任意の電磁放射線に感応する写真材
料の任意のものの中に用いることができ、また、対応す
る条件下にバッチ式でつくられた乳剤と同じ程度に増感
することができる。これらの中には、上述の文献の第1
10頁、第X柳章に記載されているもののようなカラー
材料、および黒白材料があり、黒白材料は、第110頁
第XX皿章に記載されているような湿式処理または溶液
処理のいずれの処理をしたものでもよい。上述の方法で
つくられた適当な乳剤は、乾式現像、物理現像または直
接プリント法のような、第109一110頁、第XX章
、“乾式現像系(Dひdevelopmentsyst
ems)”、第X幻章、“物理現像系(Ph$ical
developments蝋tems)”および第X
XV章“直接プリントおよび暁出し(Direct p
rintaMprint−out)”に記載された各処
理法においても用いることができる。これらの乳剤は、
第109頁、第XK章、“画像転写法(Imagetr
ansfersystems)”に記載されているよう
な黒白またはカラー画像転写法に用いることもできる。
下記の実施例は、本発明の実施をさらに詳しく説明する
実施例 フレーム(Frame)およびジョンソン(Johns
on)の米国特許3415650号に記載されている型
の反応器にゼラチンの2.88重量%水溶液1200の
‘を入れた。
下記の3種の溶液を、80qoに保った反応器に、別々
の導入口から同時に添加した。A 4.皿K 硝酸銀
20泌/分B 4.のM 臭化ナトリウム20羽【/分
C 2.8頚重量%ゼラチン溶液200の上/分反応器
内における容積を一定に保ち、滞留時間を5分として、
生じたハロゲン化銀乳剤を反応器から240の‘/分の
割合で連続的に取出した。
各乳剤試料をセルロースアセテート フィルム支持体上
に、銀2.9タ′のおよびゼラチン9.7夕/鮒の割合
で塗布した。各試料をイーストマン田センシトメーター
のタンダステン光源に露光した。塗布物をコダックD−
50現像液中で5分間現像し、定着、洗浄および乾燥し
た。1 ハロゲン化銀熟成剤の効果を示す比較第0表に
報告された各種の実験で、定常状態に達した後、乳剤か
ら試料を採取した。
乳剤試料は始動後、滞留時間が約11〜1畑時間となっ
たときに採取した。該乳剤試料はプリミティブ乳剤のま
)で、および最適条件で硫黄および金増感した乳剤とし
て、塗布した。各乳剤は、採用した熟成剤が下記第ロ表
に示すように異なる。
チオシアネート熟成剤としてはナトリウムチオシアネー
トを採用し、チオェーテル熟成剤としては1・10ージ
チア−4・7・13・16ーテトラオキサシクロオクタ
デカンを採用した。各場合において、採用した熟成剤は
、反応室に導入されたべプタィザーと混合した。弟U表
※用いた増感剤の量にかかわりなく常にヵフ。
リを生じる。反応室のブロマイドイオン濃度の過剰は、
カルヘーン(Culhane)等の米国特許38210
02号(1974王6月28日発行)に記載されたもの
と類似の装置を用いてpAgを監視および制御すること
により調節した。第n表について説明すると、コントロ
ール1、プリミティブ アンモニア熟成乳剤、またはコ
ントロールIA、硫黄および金増感した類似の乳剤、を
用いた場合は、有効な写真的効果が得られないことがわ
かる。
コントロール2、プリミティブアンモニア熟成乳剤、は
プリミティブ乳剤について比較的高いスピードを示した
が、コントラストは僅か0.65であった。比較すべき
コント口‐ル泌、硫黄および金増感されている点が異な
るもの、は有用な写真的結果を生じなかった。コントロ
ール2は、プロマイドイオン濃度0.00056モルを
用いてつくられたが、これに対し、従来当分野では、ア
ンモニア熟成乳剤を連続的に形成する場合には、もっと
高いブロマイドイオン濃度を採用すべきことを教えてき
た事実に注意されたい。コントロール3および3〜ま、
従来言われてきたように、高濃度のブロマイドイオンを
探用した場合の結果を示す。コントロール3、プリミテ
ィブ乳剤、は比較的低いスピードおよびコントラストを
示した。一方コントロ‐ル泌、化学増感した点が異なる
、は有用な写真的結果を生じなかった。コントロール4
および4Aは、ブロマイドイオン濃度の調節に失敗する
と、有用な写真結果を生じないプリミティブ乳剤ができ
るが、ただし同じ乳剤を硫黄および金増感したときは有
用な結果が得られることを示している。コントo‐ル5
および弘は、熟成剤が存在しないでも、ブロマイドイオ
ン濃度を調節した場合は、有用なプリミティブ乳剤が得
られ、硫黄および金増感した乳剤ももちろん有用である
ことを示している。本発明の方法でつくられたチオェー
テル熟成乳剤の写真的性質をコントロールの写真的性質
と比べると、実施例1のプリミティブチオェーテル熟成
剤は、プリミティブ乳剤のコント。
ールの任意のものよりも高いスピードを示すこと、(た
だし、アンモニア熟成したコントロール2は別である)
そして、アンモニア熟成コントロールのどれよりも高い
コントラストを示すことがわかる。チオェーテル熟成さ
れ、硫黄および金増感された実施例IAの乳剤は、コン
トロール(比較対照用試料)のどれよりも高いスピード
を示し、かつアンモニア熟成したコントロールのどれよ
りも高いコントラストを示した。チオェーテル熟成した
乳剤は、レギュラー立方体粒子を呈した。実施例2およ
びがのチオシァネート熟成乳剤も、コントロールに比し
、顕著な利益を示した。
実施例2のプリミティブチオシァネート熟成乳剤も、コ
ントロール2以外のアンモニア熟成プリミティブ乳剤の
どれよりも高いスピードおよびコントラストを示した。
チオシアネート熟成したプリミティブ乳剤は、相当する
チオェーテル熟成プリミティブ乳剤に比し幾分スピード
が低く、コントラストが低い。チオシアネ−ト熟成乳剤
を硫黄および金増感した場合、製造したすべての乳剤う
ちで、最も高い写真スピードを示した。糟感したチオシ
アネート熟成乳剤のコントラストは、対比的なチオェー
テル熟成乳剤のコントラストよりも幾分低かったが、ア
ンモニア熟成した硫黄および金増感したコントロール仏
により得られたコントラストよりも高かった。2 カス
ケード沈殿の効果の説明 一つの反応器をカスケードの関係に並べて、第一の反応
器から取り出した乳剤を、第二の反応器用の供給源料と
して採用したことを除き、上記と同じことをくり返した
第一の反応器から取り出した乳剤のほかに、銀塩および
プロマイド塩を別々1こ第二の反応器に添加した。各段
への反応体導入速度を調節して各段の滞留時間が2分3
の砂となるように、または全部で5分の滞留となるよう
にした。対比的条件の下で一段沈殿の場合約8〜9レジ
デンス・タィムズであるのに比し、定常状態に達するた
めにわずか5レジデンス・タイムズ(25分)を要した
だけだった。対比的な一段沈殿の場合に比し、粒子サイ
ズ分布中の狭い立方体粒子が生じた。二段沈殿法での平
均粒子サイズは一段法のものより小さかった。最小濃度
約0.04の有用な写真スピードが観察された。3 始
動時に種を入れる効果の説明 上記の番号1の下で述べた方法に準ずる方法を用いて、
反応器から回収される乳剤中のハロゲン化銀粒子の粒蓬
頻度分布が定常状態に達するまでに、約8レジデンスタ
イムを要した。
始動時に反応器に1200の‘のモノディスパースト立
方体臭化銀乳剤(0.04モルの0.07ミクロン臭化
銀粒子を含む)を装入したとき、定常状態の操業条件に
達するのに、僅か5レジデンス・タイムを要しただけで
あった。反応室に、約9レジデンス・タイムにおける先
の操業から取り出した乳剤を装入したときは、始動の直
後に、反応器において定常状態に達したことが認められ
た。上述の定常状態の決定は、種々のレジデンス・タィ
ムズにおいて回収されたハロゲン化銀粒子の粒蓬頻度分
布をみてなされた。不変数的粒径頻度分布は定常状態を
指示していると考えられる。以上本発明を特にその好ま
しい具体例に言及して記述したが、本発明の発明精神と
範囲を超えない限り、種々の変更および修正が可能であ
ることは理解されよう。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (1)反応して輻射線感応性ハロゲン化銀粒子を形
    成することのできる銀塩とハライド塩とを同時にかつ別
    々に、連続的に、ペプタイザ−の存在下に反応室に導入
    してハロゲン化銀乳剤を形成せしめ、かつ(2)定常状
    態にある操業条件の下でハロゲン化銀粒子の形成が行な
    われている時に、反応室から輻射線感応性ハロゲン化銀
    乳剤を連続的に取出すことからなり、チオエーテル熟成
    剤およびチオシアネート熟成剤からなる群より選ばれる
    ハロゲン化銀粒子のための硫黄含有熟成剤の存在下にハ
    ロゲン化銀粒子を形成させ、反応室内の全ハライドイオ
    ン濃度を0.01モル以下に維持することを特徴とする
    、輻射線感応性ハロゲン化銀乳剤の連続式製造法。
JP52066590A 1976-06-07 1977-06-06 ハロゲン化銀乳剤の連続式製造法 Expired JPS6016612B2 (ja)

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