JPS6016520B2 - アルミニウム表面に不透明白色皮膜を形成する方法 - Google Patents

アルミニウム表面に不透明白色皮膜を形成する方法

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JPS6016520B2
JPS6016520B2 JP5515080A JP5515080A JPS6016520B2 JP S6016520 B2 JPS6016520 B2 JP S6016520B2 JP 5515080 A JP5515080 A JP 5515080A JP 5515080 A JP5515080 A JP 5515080A JP S6016520 B2 JPS6016520 B2 JP S6016520B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金(以下ア
ルミニウムという)の表面に不透明感のある白色皮膜を
形成する方法に関する。
アルミニウムの表面を不透明白色に仕上げる方法につい
ては従来多くの方法が提案されている。
すなわち■ アルミニウムの陽極酸化処理に先立ち、化
学薬品によるエッチング処理、またはブラスト法、ブラ
シ法などの機械的粕面化法によりアルミニウム表面を相
面化した後陽極処理を施すことにより白色感を増加させ
る方法。
■ アルミニウムを塩化アルミニウムを主体とする水溶
液中で交流電解し、さらに硫酸格で陽極処理を行う方法
(特公昭41一1523)。■ 一次電解でアルミニウ
ムの表面に陽極酸化皮膜を形成した後クロム化合物の電
解液中で二次電解することにより不透明乳白色皮膜を形
成する方法(特公昭35一14519)。■ 燐酸塩、
シュウ酸塩からなるアルミニウム溶解剤とアルミニウム
溶解抑制剤との混合液中で高電流密度電解によりアルミ
ニウム表面に白色酸化皮膜を形成する方法(特公昭54
−28147)。
■ 常法で形成されたアルミニウムの陽極酸化皮膜をア
ルカリ土類金属を含むアルカリ性水溶液タ 中で電解処
理する方法(特開昭50−37631)。■ アルマイ
ト処理後に無機化合物の溶液に浸潰することによって炭
酸バリウム、硫酸バリウムなどの不溶性化合物を皮膜中
に沈殿させる方法(侍公昭48−37500)。0 し
かしながらこれらの方法によって得られるアルミニウム
の表面白調は、白色化効果において限界があり、得られ
た白色皮膜の均一性、耐食性等の点において充分満足で
きるものではなく、さらにこれらの方法は電解条件等の
適正条件の設定がク非常に煩雑であるという不利があっ
た。
本発明者は、上記従来法の欠点を克服して、白色化効果
と処理面の均一性、各種物性などの点において充分満足
でき、簡単な操作条件により実用に適する方法を関発す
べく鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム表面に陽極酸
化皮膜を形成し、特定の水溶液中で電解処理し、通常の
の硫酸アルマイト処理で得られる銀白色のシルバー色と
比較して若干白色を帯びた透明な銀白色の色調を得た後
、常法にしたがって前記処理面に樹脂塗料を施すことに
より、はじめて好ましい感じを与える不透明白色皮膜の
アルミニウムが得られることを知見し本発明を完成した
すなわち、本発明に常法により陽極酸化皮膜を施したア
ルミニウムを無機酸または有機酸もしくはこれらの塩の
一種以上を含む水溶液にフッ素含有量0.7夕/そ〜飽
和、pH1〜4とした二次電解液中で交流電解または前
記アルミニウムを陽極に接続し直流電解処理した後、透
明樹脂塗料で塗装することを特徴とするアルミニウム表
面に不透明白色皮膜を形成する方法である。
以下これについて詳述すると、本発明の方法はまずアル
ミニウムを通常の方法で脱脂、必要に応じエッチング、
スマツト除去した後、これを陽極として硫酸裕中または
、混酸浴中で常法により陽極酸化処理(一次電解)して
アルミニウム表面に陽極酸化皮膜を形成する。
ついで、本発明における特殊電解液中で二次電解を行う
のであるが、この二次電解用水溶液としては、硫酸,ほ
う酸,りん酸,硝酸,ピロリン酸,過硫酸などの無機酸
の一種または二種以上もしくはその塩類の一種または二
種以上あるいは無機酸と無機酸塩との混合水溶液が用い
られる。
また、しゆう酸,酢酸,スルホサリチル酸,スルホフタ
ル酸,フタル酸,マレイン酸,酒石酸,クエン酸,石炭
酸,リンゴ酸,スルフアミン酸,コハク酸,グリコール
酸などの有機酸の一種または二種以上もしくはその塩類
の一種または二種以上あるいは有機酸と有機酸塩との混
合水溶液が用いられる。さらに無機酸と有機酸の混合水
溶液、無機酸と有機酸塩、有機酸と無機酸塩、無機酸塩
と有機酸塩などの水溶液を用いることができる。本発明
の方法‘ま、前言己ニ次電解用水溶液こフッ素ィヒ合物
を添加してニ次電解液を構成する。このとき、前記二次
電解液および/またはフッ素化合物中に発色金属塩(ニ
ッケル、スズ、コバルト、鉄、マンガン、銅、亜鉛、セ
レン、アンチモン、鉛等の塩)が存在すると、例えば二
次電解を交流で行ったとき、アルミニウムの表面にし・
わゆる電解着色反応が起り、アルミニウムの表面が着色
されるので、このような発色金属塩を含まない前記二次
電解用水溶液(無機塩または有機酸もしくはそれらの塩
)およびフッ素化合物を用いることが必要である。本発
明に使用される非発色金属塩としてはリチウム、ナトI
Jウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミ
ニウム等がある。また、フッ素化合物とは、フッ素を分
子中に含むものであり、フッ化物、ケィフッ化物、ホウ
フツ化物、リンフッ化物等をさす。
さらに具体的に例を示せば oフツ化水素酸、フツ化リチウム、フツ化ナトリウム、
フッ化カリウム、フッ化アリル、フッ化メチル、フッ化
アンモン、フッ化アルミ、フッ化アルミン酸ナトリウム
oヘキサフルオロケィ酸、ヘキサフルオロケイ酸リチウ
ム、ヘキサフルオロケィ酸ナトリウム、へキサフルオロ
ケイ酸カリウム、ヘキサフルオロケィ酸アンモニウム、
ヘキサフルオロケイ酸カルシウム。
テトラフルオロホウ酸ナトリウム、テトラフルオロホウ
酸カリウム、テトラフルオロホウ酸アンモニウム、テト
ラフルオロホウ酸マグネシウム、テトラフルオロホウ酸
リチウム、テトラフルオロホウ酸カルシウムoリンフツ
化ナトリウム、リンフツ化アンモン等である。
これらのフッ素化合物を前記二次電解用水溶液にフッ素
化合物中のフッ素の量として0.7夕/そ以上飽和まで
好ましくは0.7夕/夕〜40夕/そ溶かして最終的に
pHが1〜4になるように二次電解液を構成する。
ここでフッ素の含有量が0.7夕/そ以下の場合は最終
的に得られる皮膜は白味を帯びているが、満足できる不
透明感が得られないので好ましくない。
また40夕/そ以上の場合は満足できる不透明白色皮膜
が得られるが、たくさん添加する割には不透明白色効果
が変らないので経済性等を考慮すると40夕/そ以下が
好ましい。さらに二次電解液のpHを1〜4に限定する
理由は、PHが4以上になると最終的に得られる製品の
不透明白色度合が不充分となり、pHが1未満になると
陽極酸化皮膜の溶解が激しくなり充分に実用に耐える皮
膜が得られなくなるからである。
また、二次電解液の液温になるほど反応が早く、処理時
間が短縮されるが、管理面、皮膜の性能、経済性等を考
慮するとl5qo〜3500が好ましい。以上述べた電
解液中で前記アルミニウムを交流電解またはアルミニウ
ムを陽極に接続し直流電解する(二次電解)。
要は、アルミニウムがプラスに印加される時間があれば
よい。この電解条件は特定なものに限定されないが、経
済性あるいは生産性等を考えるとACIO〜40V、0
.5〜1.離/dわ、3〜8分DC15〜60V、0.
1〜1.0A/dわ、3〜8分に設定するのが望ましい
この電解処理により得られるアルミニウム表面は、若干
白色を帯びた透明な銀白色の金属光沢を呈している。
ついで、前記アルミニウムに透明樹脂塗料を塗布するこ
とにより、アルミニウム特有の銀白色の強い金属光沢が
消失し、その表面を塗りつぶしたような非常に好ましい
視覚の不透明白色のアルミニウム表面が現出するが、こ
の現象の詳細な理論的根拠は定かでない。
前記した透明樹脂塗料は従釆公知のいずれの樹脂塗料で
もよく、たとえばアクリル系、ウレタン系、アルキツド
系、メラミン系、アクリルアルキッド系、尿素系、ビニ
ル系、ェポキシ系等の塗料用樹脂を水または有機溶剤に
溶解したものである。
また、塗装方法は、従来公知の雷着塗装法、浸薄塗装法
、静電塗装法、スプレー法、ロール塗り法、はけ塗り法
等のいずれも使用できる。
以上述べたように本発明は、 ■ 常法により陽極酸化皮膜を施したアルミニウムを■
無機酸または有機酸もしくはこれらの塩の一種以上を
含む水溶液に■ フッ素化合物を添加し、フッ素含有量
0.7夕/ク飽和まで■ pHI〜4とした二次電解液
中で ■ 交流電解または前記アルミニウムを陽極に接続し、
直流電解処理した後■ 透明樹脂塗料で塗装すること を特徴とするアルミニウム表面に不透明白色皮膜を形成
する方法である。
このように本発明は、上記6要件から構成され、後述す
る比較例からも明らかになるように、本発明は特に前記
■,■および■の要件が必須不可欠であり、これらの要
件が具備結合されて初めてすぐれた不透明皮膜が得られ
るのである。
本発明によれば不透明白色皮膜をアルミニウム表面に均
一に塗りつぶしたように形成することができる。また比
較的電圧、低電流密度、常温、短時間の電解条件で不透
明白色皮膜をアルミニウム表面に形成することができる
ので経済的である。以下本発明を実施例と比較例をあげ
て説明する。実施例 1 アルミニウム(A−606$−T5)を通常の方法によ
り脱脂、エッチング、スマツト除去した後、つぎの条件
で電解処理し、陽極酸化皮膜を形成した。
極 比 1:1(対極アルミニウム) 電解液 10%硫酸、液温2000 電流密度 1.2虫/d〆、電解時間38分続いて水洗
後、つぎの条件で二次電解処理した。
このときのフッ素含有量Fは雨『となり、したがってフ
ツ化アンモニウム6.5夕/ク中のFは6.5夕/秋器
=3.34夕/そとなる。極 比 1:1(対極力ーボ
ン)、pHI.9電 圧 AC18V、電流密度 1.
船/d〆電解時間 5分、 液 温 23o0この
結果アルミニウムの表面はやや白味を帯びた透明の金属
光沢を有する銀白色を呈した。
引続き前記アルミニウムを水洗した後、アクリルーメラ
ミンを主成分とする透明な樹脂塗料(ハニー化成社製、
AL−7500)を用いて、電圧170V、液温220
0、時間3分の条件で雷気泳動塗装処理したところ、ア
ルミニウム表面に均一な不透明白色皮膜が現出した。
2 二次電解液を上記にした以外は実施例1と同様の操作条
件と方法で実施したところ、同様に均一な不透明白色皮
膜が得られた。
実施例 3 アルミニウム(A‐6063S−公)に実施例1と同条
件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、つぎの処理条件で
二次電解処理を施した。
極 比 1:1(対極力ーボン)、pH2.2電 圧
AC24V、電流密度 0.7A/d〆電解時間 6分
液 温 2〆○このときアルミニウム表面はやや
白味を帯びた透明な金属光沢を有する銀白色を呈してい
たが、水洗後、実施例1と同じ方法で透明樹脂塗料を塗
装したところ、均一な不透明白色皮膜が得られた。
実施例 4実施例3で使用した交流電解の代りに、アル
ミニウムを陽極に接続してDC60V、電流密度0.泌
ノd〆の条件以外はすべて実施例3と同様な方法と処理
条件で実施したところ、均一な不透明白色皮膜が得られ
た。
実施例 5 アルミニウム(A−6063S−L)に実施例1と同条
件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、つぎの処理条件で
二次電解処理を施した。
極 比 1:1(対極力ーボン) PH 2.2 液 温 2がo 電 圧 AC28V、 電流密度 1.3A/dで、電
解時間 5分この結果得られたアルミニウムの表面はや
や白味を帯びた透明な金属光沢を有する銀白色を呈した
続いて水洗後、つぎの3方法でアルミニウムに塗装処理
を施した。‘1} 実施例1と同q塗料を用い雷気泳動
塗装をする。‘2} 焼付型のアクリル系透明樹脂塗料
を使用し浸糟法で塗装をする。【3ー 常温乾燥型ウレ
タン系透明樹脂塗料を使用しスプレー塗装する。
その結果いずれも均一な不透明白色皮膜が得られた。
実施例 6 アルミニウム(A−60筋S−公)に実施例1と同一条
件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、つぎの処理条件で
二次電解処理を施した。
極 比 1:1(対極力ーボン) PH 20 液 温 23qo 電 圧 AC18V、電流密度1.0A/dめ、電解時
間 5分この結果、アルミニウムの表面は白味を帯びた
透明な金属光沢を呈したが、これに実施例1と同じ透明
な樹脂塗料を塗装したところ、アルミニウムの表面に均
一な不透明白色皮膜が現出した。
実施例 7アルミニウム(A−6063S−L)に実施
例1と同じ条件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、つぎ
の処理条件で二次電解処理を施した。
極 比 1:1(対極力ーボン) PH 1.7 液 温 2か○ 電 圧 AC21V、電流密度 0.7A/d力電解時
間 5分この結果、アルミニウムの表面はやや白味を帯
びた透明な金属光沢を呈したが、これに実施例1と同じ
透明樹脂塗料を同じ方法で塗装したところ、アルミニウ
ムの表面に均一な不透明白色皮膜が現出した。
比較例 1 アルミニウム(A−6063S−G)に実施例1と同じ
条件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗の後実施例1と同一
な電解液中に前記アルミニウムを浸潰し、通電せずに浸
薄処理した。
引き続き前記アルミニウムを引きあげ乾燥させるとその
表面光沢に透明な金属光沢を有する、いわゆるシルバー
色ではなく若干白さが感じられた。
その後実施例1と同様な方法、操作条件で前記アルミニ
ウムに塗装処理を施したところ、アルミニウムの表面‘
ま不透明白色こはならず、透明な金属光沢を有する銀白
色を呈していた。
比較例 2 アルミニウム(A−6063S−公)を通常の方法によ
り脱脂、エッチング、スマット除去した後、実施例1で
行った陽極酸化処理を省いて、後は実施例1と同様な方
法、操作条件で実験を行ったところ、得られた色調は銀
白色を呈し、不透明白色皮膜は得られなかった。
比較例 3 アルミニウム(A−6063S−L)に実施例1と同じ
条件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、実施例1の二次
電解液組成からフッ化アンモニウムを除いたもので同様
の処理後、透明樹脂塗料を塗装したが、塗装後も透明な
銀白色を呈していた。
比較例 4アルミニウム(A−60筋S−公)に実施例
1と同じ条件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、実施例
1の二次電解液組成においてフッ化アンモニウムを1.
2夕/夕(このときのフッ素含有量 F=1.数ルx器
=〇.629ル)とした他同じ二次電解液中で同様の処
理後、透明樹脂塗料を塗装すると透明、半透明の白色皮
膜しか得られなかつた。
比較例 5 アルミニウム(A−6063S−公)に実施例1と同じ
条件で陽極酸化皮膜を形成し、水洗後、っ0ぎの電解液
中でpHが■7.0、■9.5、■11.0になるよう
にアンモニア水で調整してその他の条件は実施例1と同
様にして二次電解処理した。
フッ化アンモニウム10夕/そ 二次電解液組成硫酸アンモニウム 20夕/そ夕そ
の結果、アンモニウムの表面はわずかに白色を帯びてい
たが、続いて実施例1と同様な方法、操作条件で塗装処
理したところ、淡い白色調の皮膜が得られたが、白色度
はむしろ塗装前よりも弱くなり、透明感のある仕上りと
なった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 常法によりアルミニウムに陽極酸化皮膜を形成し、
    硫酸,ほう酸,りん酸,硝酸,亜硫酸,ピロりん酸,過
    硫酸,しゆう酸,酢酸,スルホサリチル酸,スルホフタ
    ル酸,フタル酸,マロン酸,マレイン酸,酒石酸,クエ
    ン酸,石炭酸,リンゴ酸,スルフアミン酸,コハク酸,
    グルール酸の一種以上、またはこれらの塩の一種以上を
    含む水溶液にフツ素化合物を添加し、フツ素含有量0.
    7g/l〜飽和、pH1〜4、かつ発色金属を含まない
    二次電解液を構成し、前記アルミニウムを該二次電解液
    中にて、電圧10〜40V、電流密度0.5〜1.5A
    /dm^2、時間3〜8分の条件にて交流電解、または
    前記アルミニウムを陽極に接続し、電圧15〜60V、
    電流密度0.1〜1.0A/dm^2、時間3〜8分の
    条件にて直流電解処理した後、透明樹脂塗料で塗装する
    ことを特徴とするアルミニウム表面に不透明白色皮膜を
    形成する方法。
JP5515080A 1980-04-25 1980-04-25 アルミニウム表面に不透明白色皮膜を形成する方法 Expired JPS6016520B2 (ja)

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