JPS601552Y2 - 田植機における苗載台の支持構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は田植機における苗載台の支持構造の改良に関し
、苗載台の横移動が円滑で、振動に対しても強い装置を
提供するものである。

従来の田植機においては、機体の後方に設けたハンドル
にスライドピースを取付け、このスライドピースを苗載
台の裏側の上方に設けたレール中に挿入係合し、支持し
ている。

このレールは一般に断面がＬ状ないしはコ状をなしてお
り、苗載台り取り付けた状態では下方が開方されている
。

したがって、田植作業中にレールの案内面に泥水等が付
着し、この泥がレールとスライドピースの間に噛み込ま
れ、またレールの摺動面に塗られているグリースが飛散
したり、グリース中に泥が混入されて摺動状態が悪化し
て摺動部分の摩耗を早めていた。

一方、ハンドルはパイプをＵ字形に曲げたものを機体の
後端に固定しているが、これ自体は強固なものではなく
、機体に搭載されたエンジンの振動等がなるべく操作者
に伝達しないようにや）弾性が持たせである。

またこのハンドルの幅は人体の肩幅い見合った間隔に開
かれている。

そのためにこのハンドルに直接スライドピースを設け、
これを苗載台に固定したレールの摺動面に係合した従来
の装置においては、苗載台の横幅に比較して著しく狭に
幅にスライドピースを設けざるを得す、またスライドピ
ース自体の安定性に欠けるために作業中に苗載台が揺れ
易く、植付部に苗を安定して供給し難いという面もあっ
たのである。

本考案は、前記従来の田植機における苗載台の支持構造
の有する欠点を解消するために得られたものであって、
左右に往復横移動する苗載台の裏面には断面が少なくと
もＵ字状の上部レールを固定し、該上部レールに嵌入す
るスライドピース支持するビームを、前記上部レールの
開口部に対向させて機体側に装着して上部レールの開口
部を閉止すべく構成したことを特徴とする田植機におけ
る苗載台の支持構造である。

更に前記ビームを左右に設けた操縦ハンドルに固定すべ
く構成した点にも特徴があり、また、前記ビームにスラ
イドピースをピンを介して回動自在に構成した点にも特
徴がある。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。

第１図は、本考案を実施した田植機の概略構造を示す側
面図で、田植機１の後方には左右一対の操縦ハンドル２
が設けられ、この左右の操縦ハンドル２の間を結んで苗
載台４の上部支持部３が設けられている。

この苗載台４は上部支持部３と下部支持部３ａとで支持
され、この苗載台４に載せた苗を掻き取って田面に植付
ける植付杆５が設けられている。

第２図に示す如く、Ｕ字形の操縦ハンドル２はスクリュ
ーケース１ａの後端に固定され、この左右一対の操縦ハ
ンドルの間にビーム６を横架してこれに固定ピン１２を
植設し該固定のピン１２にはスライドピース１３を嵌合
し、これを積載台４の裏側に設けた上部レール７内に嵌
入している。

次に、第３図および第４図を参照して支持構造の詳細を
説明すると、ビーム６は左右の操縦ハンドル２にブラケ
ット８をボルト９、ワッシャ１０、ナツト１１を介して
位置および高さ調節自在に固定しである。

前記ビーム６は断面が箱形に形成され、このビーム６に
ピン１２が固定されている。

このピン１２にはスライドピース１３が嵌合され、ビー
ム６側からはスプリング１４で弾圧され、ワッシャ１５
で抜は止めされている。

苗載台４の裏面下端には下部レール１６が固定され、こ
れの内側にスライドピース１７が摺接して苗載台４は下
降を防止されながら第２図のスライドパー１８の横移動
と共に左右に往復横移動するように構成されている。

第４図に示す如く、上部支持部３はビーム６とボルト９
，９およびブラケット８，８で凹型になっており、操縦
ハンドル２，２の位置とは異って両方に張り出した位置
と中間位置にスライドピース１３が３個設けられている
。

第３図に示す如く、苗載台４の裏面中間部位には断面が
ユ状の上部レール７が固設され、この開口部に、断面が
箱状（角形）のビーム６の長辺が位置し、短辺が苗載台
４の下面に対面している。

したがって、上部レール７の開口部はビーム６によって
若干の隙間を持って閉止されている。

本考案は前記の如く構成されているので、次の如き効果
を奏する。

（イ） 苗載台の裏面に固定した上部レール７の開放面
を、機体側に固定ビーム６を利用して閉止しているので
、上部レール７が摺動するスライドピース１３は保護さ
れ、植付杆５等よりはね上げられる泥水が摺動部分に振
り掛かるのを防止することができ、摺動部分、特にスラ
イドピース１３が摩耗したり、泥の噛込みによって苗載
台４の横移動に円滑さを欠くことがない。

（ロ）左右の操縦ハンドル２にビーム６を横方向に固定
して左右の操縦ハンドル２とビーム６とを一体的に支持
し、このビーム６に複数個のスライドピース１３を支持
し、このスライドピース１３で上部レール７を摺動支持
しているので、支持構造が頑丈である。

また、スライドピース１３はピン１２に回動自在に嵌合
し、これをビーム６側からスプリング１４を介して押圧
しているので、スライドピース１３は上部レール７の下
降を防止する方向の案内面に弾圧されている。

したがってハンドル２の上方にビーム６を介して苗載台
４を頑丈に、寸法の狂もなく支持しているので、苗載台
の支持が確実に、安定して行なわれると共に、横移動が
確実となる。

（ハ）スライドピース１３は第４図に示す如くハンドル
２の位置に関係なく、ビーム７に取付けることができる
ので、スライドピース１３の取付は個数を増加できる上
に、苗載台４が最も安定しやすい位置に取付けることが
できる上に、組立精度が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は田植機の概略構造を示す側面図、第２図は第１
図におけるＡ矢視図、第３図は苗載台の支持構造の要部
を示す側断面図、第４図は上部支持構造を示す平面図で
ある。 １・・・田植機、２・・・操縦ハンドル、３・・・上部
支持部、３ａ・・・下部支持部、４・・・苗載台、６・
・・ビーム、７・・・上部レール、８・・・ブラケット
、９・・・ボルト、１２・・ゼン、１３・・・スライド
ピース、１４・・・スプリング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 左右に往復横移動する苗載台の裏面には断面が少な
   くともＵ字状の上部レールを固定し、該上部レール内に
   嵌入するスライドピースを支持するビームを、前記上部
   レールの開口部に対向させて機体側に装着して上部レー
   ル開口部を閉止すべ（構成したことを特徴とする田植機
   における苗載台の支持構造。 ２ 前記ビームを左右に設けた操縦ハンドルに固定すべ
   く構成上た実用新案登録請求の範囲第１項記載の田植機
   における苗載台の支持構造。 ３ 前記ビームにスライドピースをピンをを介して回動
   自在に構成した実用新案登録請求の範囲第１項記載の田
   植機における苗載台の支持構造。