JPS6015387Y2 - ケ−ブル接地部 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はケーブル接地部の改良に関するものである。

一般にケーブル線路の気中終端部においては、第１図に
示すように、大地Ｅと下部銅管１間に６０−程度の６０
０■ビニル電線（以下ＩＶという）等より成る接地線２
が取付けられている。

ところで、２７５ｋＶや５００ｋＶ級の超高圧系統のケ
ーブル線路においては、気中遮断器を投入する際に、ケ
ーブルシース３と周囲の金属部材例えば架台４やクリー
ト等との間に高周波のシースサージが発生するが、この
シースサージによって給油Ａｌ管５に穴があき漏油事故
が発生することがある。

この事故は、ケーブル終端部の接地線のインピーダンス
主としてインダクタンス成分が大きいことによるものと
考えられている。

しかしながら、従来においては、この接地線は線路の事
故電流の大きさに対してのみそのサイズの大きさや取付
方法に検討がなされていたにすぎなかった。

本考案はこのような点に着目してなされたもので、下部
鋼管外周を筒状の接地金具で覆い、この金具と下部銅管
間をコンデンサ素子を介して接続することにより、前述
の欠点を解消せんとするものである。

以下、本考案を一実施例の図面に基づいて説明する。

第２図において、気中ケーブル終端部６は架台７を介し
て地上に垂直にセットされている。

ケーブル終端部を構成する下部銅管８の外周には、第３
図に示すように、必要により、上端に環状のフランジ９
を形威した筒状の接地金具１０が嵌挿され、そのフラン
ジ内周はその全周または一部がコンデンサ素子Ｃを介し
て下部銅管８に電気的に接続されている。

接地金具１０はマンホール首部１１を覆うように配設さ
れ、その下端外周縁は接地されている。

接地金具１０は、第４図に示すように銅またはアルミ等
の良導電板や線でその網目１２を約１０〜２０ｃｎ！と
したメツシュ状物で形威しカゴ状にしてもよい。

カゴ状の接地金具を形成する場合は、その網目を細かく
することが望ましく、また線または板が交叉する位置は
電気的に全て接続される。

ところで、接地金具１０の総断面積は、事故電流の大き
さによって決定されるので、シースサージを抑制すると
いう観点からみれば、ケーブル１３を隙間なく囲繞する
方がその特性が良好となる。

従って、接地金具１０はカゴ状とするよりも全周密閉型
とすることが望ましい。

ただ接地金具としてカゴ状のものを使用した場合は、ケ
ーブル自身をカゴ状物で包囲してもその内部がみえるの
で、ケーブルの保守点検が容易であるという利点がある
。

接地金具１０は装着、またはその取り外しを簡単に行な
うようにするため例えば２分割構成にすることが望まし
い。

以上述べたように本考案においては、必要により環状の
フランジを設けた筒状の接地金具を下部鋼管外周に嵌挿
しその上端と下部鋼管間をコンデンサ素子を介して電気
的に接続し、下端部外周縁を大地に接地しているので、
接地部のインピーダンスが従来のものに比し著るしく小
さくすることができ、もってシースサージの発生を抑制
することができるケーブル接地部を提供できる。

なお、本考案においては、マンホール入口をフランジで
遮蔽しているので、地上に露出する部分が、下部鋼管よ
り上部だけとなる。

すなわち下部鋼管より下方のケーブル部分は一種のシー
ルドルームに収納された形になり電気特性がより一層向
上する。

また、本考案の接地金具は、従来の接地線と比較すれば
そのインピーダンスを約１１１０以下とすることができ
るので、シースサージ電圧を従来のＩ！１０以下にする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のケーブル接地部の説明図、第２図は本考
案のケーブル接地部の説明図、第３図は接地金具の斜視
図、第４図は接地金具の他の実施例を示す概略斜視図で
ある。 ８・・・・・・下部銅管、９・・・・・・フランジ、１
０・・・・・・接地金具、１・・・・・・マンホール首
部、１３・・・・・・ケーブルシース、Ｃ・・・・・・
コンデンサ素子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ケーブル終端部を構成する下部鋼管外周に、筒状の
   接地金具を嵌挿し、この金具の上端部と前記下部銅管間
   をコンデンサ素子を介して電気的に接続し、前記金具の
   下端部を接地してなることを特徴とするケーブル接地部
   。 ２ 接地金具がメツシュ状物で形威されている実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のケーブル接地部。