JPS601471B2 - 手動式コンクリ−ト打設装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は土木工事または建設工事現場で使用する簡易型
コンクリート打設装置に関するものであつて、特に移動
ならびに格納が容易で、しかも広範囲に亘つてコンクリ
ートを打設することのできる可搬式の簡易型打談装置を
得んとしたものである。

コンクリートを打設する場合において、車輪などに装備
させた大型の打設装置は、現在ひろく使われているが、
各工事現場において現場の状況に即応しうるような形態
の比較的小型の打設装置は未だ知られていない。

そのため各工事現場では、コンクリートを打設せんとす
る個所にその都度コンクリートをパイプ輸送するための
足場を組み、この足場にパイプを固定した上で、パイプ
の先に可榛性のホースを接続してから、このホースを振
りまわすことによって、所要の個所にコンクリートを打
設していた。このように、従来方式に従えば、打設に当
り、その都度パイプを固定するための足場または枠組を
粗立てる手数がかかり、その上コンクリートを要所に供
給する際にも当該ホースを作業員が手でおさえて作業し
なければならなかったから効率も悪く、改善が望まれて
いた。ここにおいて本発明はコンクリートを打設する際
に、現場においてその都度前記のような足場を組立てる
必要をなくし、したがってまたコンクリート供給用のパ
イプを敷設する手数を省き、単に本発明の装置を現場に
裾付け、これをコンクリートポンプに接続するだけで、
所要個所のコンクリートを広範囲に亘つて容易に打設す
ることができるようにしたものである。本装置を図に示
す実施例に基いて具体的に説明すると、符号１は一例と
して十文字形に組立てた支持アームにして、その先端に
支持脚２がとりつけられている。

この支持アームーおよび支持脚２はともに、後記のよう
に伸縮自在に構成されており、その高さおよび拡がりは
自由に調節しうるものである。複数本の支持アーム１の
中央部には、第３図に示すような旋回自在とした架台３
がとりつけられている。

すなわち前記アームの上面には２枚重ねとした基板４，
４′が配設され、これら基板は第３図に示すように、球
面座を有する自在軸受５によって支持されると共に、前
記基板の中央部には、コンクリートポンプ（図示略）に
接続するための送入管６を組入れる。一方基板４の上面
には方形の枠組７を熔接し、その一辺に張出枠８をとり
つけて、この枠上にカウンタゥェィト９を移動自在に装
着すると共に、枠組７における他の一辺、すなわち張出
枠８の反対側には、コンクリート給送パイプ１０を支持
するための支承枠１１を延長させ、この枠上に前記パイ
プ１０を取付ブラケット１２を介して固定する。前記給
送パイプ１０の一端は、これを前述の送入管６に接続し
、池端は支承枠１１の先端部まで延長させた上で、これ
を下向きに屈曲させた後、その開□端にシーベルジョイ
ント１３を介して別の給送パイプ１４に接続する。

給送パイプ１４は支承枠１１の先端部にとりつけたブラ
ケット１５と、該ブラケットの頂部に装着した回転自在
の支持ピン１６ならびに前記給送パイプの中途まで伸長
させたターンバックルつきの支持村１７とによって、宙
吊り状態に支持させ、かっこのパイプ１４を前記シーベ
ルジョイント１３の部分を回転中心として回動しうるよ
うに構成する。なお給送パイプ１４の先端には吐出管１
８をとりつけると共に、パイプの外周面にはハンドル１
９ならびに止金２０を固着する。一方本体側の支持脚２
にも、止金２１を熔接して第１図に示すように給送パイ
プ１４をジョイント１３を支点として支持脚側に折畳ん
だ際に、該パイプを止めピン２２によって支持脚側に固
定できるようにする。進んで第４図１〜ローこ基し、て
前記のシーベルジョィント１３について説明すると、こ
のものは同図に示すように互いに接続すべき管体１０お
よび富４の管端にフランジ２３７ ２３を形成させ「こ
のフランジ２３，２３をとり囲むように、２つ割とした
りング状の係合筒２４をかぶせて、これをボルトナット
２５で繁縦し、その内部にグリース２６を注入した構成
である。

したがって一方の管体１４は他方の管体１０に対して接
続された状態で自由に回動しうるのである。このような
構成のシーベルジョイントは給送パイプ１０と送入管６
との接続にもとりつけられており、これを図中符号１３
′で示す。次に、支持ア−ム１と支持胸２の伸縮機構に
ついて説明すると、このものは第５図１〜０‘こ示すよ
うに、支持アームおよび支持脚を内外二重の筒体ｌａ，
ｌｂまたは２ａ，２ｂで構成させ、かつ両筒体に係合孔
２７または２８を穿設すると共に、この係合孔に貫通さ
せる如くに、係止ピン２９または３０を豚め込むのであ
る。

しかして支持脚を構成する内側の筒体２ｂには上下方向
に亘つて複数個の係合孔２８を穿設しておき、このうち
の何れかを選択することによって、その高さを任意に設
定しうるようにする。支持アームについても同様にして
その長さを任意に設定しうるけれども、図示の実施例で
は該アームを長手方向一杯に藤出した場合と、最も内側
に引込めた場合の２通りの伸縮が可能となるようにした
。ちなみに符号３１は支持アームｌａの先端部に溶接し
た補強板である。なお第１〜２図に符号３１で示す都村
はワンタッチカップリングであって、これを本装置のパ
イプジョイント部に使用するときは、極めて容易にパイ
プの接続と切離しを行なうことができるかり、パイプ内
の清掃等に際して至便である。

進んで前記ワンタッチカップリングの詳細について説明
すると、このものは第６〜９図に示すように、パイプを
外側から抱持するように形成された２個の半円形をなす
係合環３１ａと３１ｂとによって主体が構成され、これ
らはその直径線上に設けられたピン３２を介して廻動自
在にとりつけられている。またピンの反対側に位置する
係合環の周面には、該カップリングの締結村３３を枢着
するための取付片３４と、前記締結村３３にとりつけら
れた操作レバー３５の係合爪３６を引掛けるための係止
突起３７とが設けられている。しかして第６図に実線を
もって示すように、操作レバー３５の爪３６を係止突起
３７１こ引掛けた状態では係合環３１ａと３１ｂは真円
状に緊締されて、第９図の如く給送パイプ１０または１
４は強固に接続される。一方前記レバー３５を第６図に
鎖線をもって示すように廻動させれば、それによって係
合環３１ａ，３１ｂはピン３２を支点として開き、かく
してパイプの接続が解除される。このように前記のワン
タッチカップリングを使用すれば、パイプの接続および
切離しが容易に行える。ちなみに第９図の符号３８はゴ
ムパッキン、３７ａは外れ止め用のピンを示す。次に第
１０図のパイプの長さ調節装置３９について説明する。

このものは第２図に示す送入管６の入口端、すなわちコ
ンクリート送入管６とコンクリートポンプ（図示略）と
の間にとりつけるものであって、その構成は次のとおり
である。第１０図に示すように、内外二重の筒体４０ａ
と４０ｂとで構成され、外側の筒体４０ｂはフランジ４
０ｃに形成された案内孔４０ｄと、長さ調整ボルト４１
を介して軸方向に摺動しうるようにとりつけられている
。また前記フランジ部にはパツキン４２が装着され、こ
のパツキンはパッキン押え４３と押えボルト４４とによ
って緊締されているから、外側筒体４０ｂを摺動させる
場合には、前記のボルト４４を弛めて移動させる必要が
ある。なお符号４５は締付ナット、４６はグリースニッ
プルである。しかして前記の内側筒体４０ａは固定のコ
ンクリート供給パイプの役割を果し、一方その外側に位
置する外側パイプ４０ｂには前記の送入管６が接続され
るから、コンクリートポンプと送入管との間に距離的な
バラツキが生じたとしても、そのバラッキは前記の長さ
調節装置３９によって吸収され支障なくコンクリートポ
ンプに対する接続が行えるものである。

本発明のコンクリート打設装置は、上記のような構成で
あって、まず本装置を格納または移動させる場合につい
て説明する。

この場合には第１図に示すように、支持アーム１を最も
内側に引込めた状態で、これを係止ピン３０で固定する
と共に、支承枠１１の先端から伸びている給送アーム１
４をも、これをジョイント１３を支点として図に鎖線を
もって示すように反時計万向に回動させて、支持脚側に
折畳み、止金２０，２１および止ピン２２で固定する。
このようにすると全体が小さくまとまるので、スペース
をとらず、移動にも至便となる。次に、この装置を用い
てコンクリートを打設する場合について説明すると、本
装置は工事現場の適宜の位置に据えつけられる。

裾付けに当っては支持アーム１を長手方向に一杯張出さ
せた上で、これを係止ピン３０でセットし、一方支持脚
２についても同様にして適当な高さに位置する係合孔２
８を選んでこれを係止ピン２９で止めて、所定の高さが
得られるようにする。このようにして支持アームおよび
支持脚を安定状態としてから、架台３の下面に設けられ
た送入管６に対して、コンクリートポンプに至る配管（
図示略）を接続する。ところで送入管６に対しては給送
パイプ１０がシーベルジョィント１３′を介して回転自
在に接続され、かっこのパイプ１川ま架台３上において
、側方に向い長く張り出した支承枠１１上にとりつけら
れ、しかも該枠１１は自在軸受５により架台３上におい
て旋回自在に節設されているので、架台３を中心として
３６０ｏの範囲で給送パイプ１０を回動させることがで
きる。

その上この給送パイプ１０の先端部には更にシーベルジ
ョイント１３を介して、別の総送パイプ１４が回動自在
に装置されているから、該パイプ１４の末端部にとりつ
けられたコンクリート供給用の吐出管１８は前記のジョ
イント部１３を支点としても回動させることができ、し
たがって全体としては第２図に示す軸線×およびＹを回
動中心として左右何れの方向にも旋回しうるから、コン
クリートの供給地点である吐出管１８の作用区域は極め
て広範に亘り、給送パイプ１０，１４の全長を最大半径
とした区域をくまなくカバーさせることができる。した
がって給送パイプ１４の先端部に設けたハンドル１９を
把持して、該パイプを回動させてやれば、軽い力で前記
区域内の所要個所に吐出管１８を位置させることができ
るので、コンクリートの打設は極めて容易となる。以上
のとおり本発明によれば、コンクリートの打設にあたっ
て在来のようにその都度足場を組んでコンクリート供給
用のパイプを固定するような面倒な作業を必要とせず、
本装置を現場に据付けてから、これにコンクリートポン
プを接続し、その後は単に給送パイプ１０，１４等を左
右に振らせるだけで、当該装置を中心とした広い区域内
の任意の個所にコンクリート供給用の吐出管を位置させ
て所要量のコンクリートを流し込むことができる。

したがって作業性は格段に向上し、しかも本装置を撤去
する場合にも給送パイプ１４を第１図のように折畳み、
コンパクトな形として移動させることができる等、簡易
型のコンクリート打設装置として種々の利点を発揮する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明たるコンクリート打設装置の平面図、第
２図は同上側面図、第３図は本装置における架台部分の
拡大断面図、第４図１はシーベルジョィント部の一部を
拡大して示した平面図、第４図０‘ま同上縦断面図、第
５図１および川ま支持アームおよび支持脚の伸縮機構を
示す断面図、第６図はワンタッチカップリングの平面図
、第７図は同上上面図、第８図は同じくその側面図、第
９図は断面図、第１０図はパイプの長さ調節装置の縦断
側面図である。 １，ｌａ，ｌｂ：支持アーム、２，２ａ，２ｂ：支持胸
、３：架台、４，４′：基板、５：自在軸受、６：送入
管、７：枠組、８：張出枠、９：カウンタウェイト、１
０，１４：給送パイプ、１１：支承枠、１２：取付ブラ
ケット、１３，１３′：シーベルジヨイント、１５：ブ
ラケツト、１６：支持ピン、１７：支持村、１８：吐出
管、１９：ハンドル、２０，２１：止金、２２：ピン、
２３：フランジ、２４：係合筒、２５：ボルトナット、
２６：グリス、２７，２８：係合孔、２９，３０：係止
ピン、３１：ワンタッチカップリング、３１ａ，３１ｂ
：係合環、３２：ピン、３３：締結杵、３４：取付片、
３５：操作しバ一、３６：係合爪、３７：係止突起、３
８：ゴムパッキン、３９：パイプの長さ調節装置、４０
ａ：内側筒体、４０ｂ：外側筒体、４０ｃ：フランジ部
、４０ｄ：案内孔、４１：長さ調整ボルト、４２：パッ
キン、４３：パッキン押え、４４：押えボルト、４５：
緒付ナット、４６：グリ−スニツプル。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図 第９図 第１０図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ その高さを調節自在とした支持脚２をとりつけた支
   持アーム上に、側方に張出するようにして支承枠１１を
   設けると共に、その反対側にカウンタウエイト９をとり
   つけ、更に前記支承枠上に、送入管６に連なる給送パイ
   プ１０を配設し、かつ該パイプ１０の先端部には、別の
   給送パイプ１４をシーベルジヨイントを介して接続し、
   一方前記支承枠１１とカウンターウエイト９の全体を架
   台３に対して旋回自在に装着したことを特徴とする手動
   式コンクリート打設装置。 ２ 支持アームおよび支持脚のそれぞれを内外二重の筒
   体で構成させ、かつ該筒体に係合孔２７または２８を穿
   設し、これに係止ピンを貫通させるようにして、支持ア
   ームおよび支持脚の長さを調節しうるようにして成る特
   許請求の範囲第１項記載の装置。 ３ 給送パイプ１０または１４を接続するに当ってワン
   タツチカツプリング３１を用いて成る特許請求の範囲第
   １項記載の装置。 ４ 張出枠８上にとりつけたカウンターウエイト９の取
   付位置を横方向に移動自在として成る特許請求の範囲第
   １項記載の装置。 ５ 給送パイプ６の入口端にパイプの長さを調節しうる
   ようにした装置３９を組込んで成る特許請求の範囲第１
   項記載の装置。