JPS6014321Y2 - 農作業機のリフトア−ム支点ブラケツトの構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、農用トラクタの門℃軸と農作業機の駆動軸
との連動連結部に設けられた農作業機のリフトアーム支
はブラケットの構造に関するものである。

従来、農用トラクタのＰＴＯ軸に連動連結した入力軸と
農作業機の駆動軸とは、ピニオンギアとベベルギアを介
して連動連結されており、ベベルギアを有する農作業機
の駆動軸両端はベアリングを介してケースに支持されて
おり、しかも駆動軸のベベルギア片側寄りに設けれてい
ることから、ベベルギア側のベアリングはその内側面が
ベベルギアにより隠弊された状態となってしまい同ベア
リングへの給油すなわちケース内充填のオイルがベアリ
ングの潤滑機能に貢献しないこととなる。

これを防止するために、ベアリングの内側面を隠すベベ
ルギアの円板状部分に所要数の油飛散用孔を設けておき
、ベベルギアの回転にともない回礼よりベアリング方向
へ油を飛散せしめベアリングの潤滑作用を円滑に行って
いた。

しかし、かかる構造では、ベベルギアに孔を設けるもの
であるため、強度面において弱く、又回礼からギア噛合
時の騒音が直接にケースに及びしかもギア回転による開
孔自体からの騒音発生もあった。

この考案では、かかる不都合を解消しうる構造を提供せ
んとするものである。

この考案の実施例を図面に基づき詳説すれば、Ａは農用
トラクタを示し、Ｂは農用トラクタＡに連結された農作
業機としてのセンタードライブ型の耕耘機を示し、農用
トラクタＡと耕耘機Ｂとはヒツチ１を介して連結され、
耕耘機Ｂの昇降は農用トラクタＡの後端に設けられた油
圧リフト２により、リフトアーム３を介して行なわれる
ものであり、リフトアーム３先端にはリフトロッド４が
連設され、同リフトロッド４はリフトアーム支点ブラケ
ット５により耕耘機Ｂに連結されている。

農用トラクタＡと耕耘機Ｂとの動力伝達機構は、農用ト
ラクタＡの後端に突出せるＰＴＯ軸６に、耕耘機Ｂの駆
動軸７を連動連結せしめることにより行なわれるが、耕
耘機Ｂがセンタードライブ型について詳説すれば、門℃
軸に連動連結した入力軸６の先端にはピニオンギア８が
設けられており、耕耘機Ｂの駆動軸７の右側方向の片側
寄りにはベベルギア９が設けられており、ピニオンギア
８とベベルギア９とは噛合して門℃軸に連動連結した６
から駆動軸７へ動力伝達がなされる。

駆動軸７の両端は左側ベアリング１１と右側ベアリング
１２とによりケーシング１３に支持されている。

従って、駆動軸７の右側方向の片側寄りに設けられたベ
ベルギア９は、右側ベアリング１２の内側面に近接して
位置していることになる。

左右側ベアリング１１．１２の外側方向には左右側リフ
トアーム支αブラケット１４．１５が設けられており、
ケーシング１３に連設固定されていると共に同ブラケッ
トの開口端部１０は左右側ベアリング１１．１２の押蓋
固定を行っている。

そしてベベルギア９側の右側リフトアーム支点ブラケッ
ト１５は、中空状としてオイルを充填しうるべく構成す
ることによりオイルタンク１６を形成せしめ、同オイル
タンク１６と右側ベアリング１２の外側面とは連通状態
となって同オイルタンク１６から右側ベアリング１２に
は常時給油がなされる。

１７は耕耘機Ｂの駆動軸７中夫に設けたスプロケットで
あり、同スプロケットと、耕耘機Ｂの耕耘爪１８を回転
させるロータリシャフト１９とはチェーン２０により懸
架されている。

２１は右側リフトアーム支点ブラケット１５に設けた注
油口、２２は同排油口である。

なお、右側ベアリング１２の外側面はオイルタンク１６
と連通状態となり、常時給油がなされる状態であるため
、右側ベアリング１２の内側面は密封状態の片面密封ベ
アリングを使用することができる。

この考案によれば、ベベルギアにより内側面が覆われた
ベアリングも、同ベアリング外側面に連通したリフトア
ーム支点ブラケットを兼用するオイルタンクにより常時
給油されるため、ベアリングの潤滑効果が大となり、し
かもベベルギアには従来のように油飛散用の孔を設けて
おく必要がないため同油飛散用の孔から生起する騒音を
防止でき、又同孔加工によるベベルギアの強度低下をも
防止できる効果がある。

更には、リフトアーム支点ブラケットの開口端部はベア
リングを押圧固定すべく構成し、このブラケット内部を
オイルタンクとしているので、オイルタンク自体がベア
リングの固定を行う機能を兼用し、かつリフトアームの
支点ブラケットとしても機能することから、多目的、多
機能を有する構造を簡単に構成できることにより、ベア
リングの押圧固定部材とオイルタンクのための中空状形
成部材とを別個に設ける必要もなく、更には、オイルタ
ンクすなわち、ブラケットの開口端部が直接にベアリン
グを押圧し、ベアリングと連通状態としたので、ベアリ
ングへの注油機能は円滑になされると共に、分解・組立
時にも、ブラケットを取外す又は取付けるのみで、ベア
リングの分解固定と、オイルタンクの取外し・組立が一
度になされることになり、分解・保守点検作業も容易に
行える効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のベベルギア及びその近傍構造
を示す正面及び断面側面図、第３図は本案構造を有する
農用トラクタ及び農作業機を示す概略側面図、第４図は
本案構造の断面説明図。 Ｂ：耕耘機、６：円゛０軸に連動連結した入力軸、７
：駆動軸、８ ：ピニオンギア、９：ベベルギア、１２
：右側ベアリング、１３：ケーシング、１５：右側リフ
トアーム支点ブラケット、１６：オイルタンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 農用トラクタＡの円゛Ｏ軸に連動連結した入力軸６とセ
   ンタードライブ型のの農作業機Ｂの駆動軸７とを、ｐ’
   ｒｏ軸に連動連結した入力軸６先端のピニオンギア８及
   び駆動軸７の片側寄りに設けたベベルシア９にて連動連
   結し、同駆動軸７の両端を左右側ベアリング１１．１２
   にてケーシング１３に支持し、左右側ベアリング１１．
   １２の外側方向に左右側リフトアーム支点ブラケット１
   ４．１５を設け、同ブラケット１４．１５の開口端部１
   ０，１０は左右側ベアリング１１．１２を押圧固定すべ
   く構成し、しかも駆動軸７に設けたベベルギ側のリフト
   アーム支点ブラケット１５をオイル充填の中空状とし、
   これをオイルタンク１６とすることにより同オイルタン
   ク１６からベベルギア９側のベアリング１２に常時給油
   がなされるべく構成したことを特徴とする農作業機のリ
   フトアーム気侭ブラケットの構造。