JPS6014256Y2 - 複写機の焼付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は複写機の焼付装置に関するものである。

たとえば第１図に略示したように、内部に光源３を内装
した円筒状ガラス１の外周の一部に密着するようにエン
ドレスベルト２を巻架し、このエンドレスベルトを積極
的に駆動することによってガラス円筒を従動回転するよ
うにし、透光性原稿と感光紙を密着させてベルトとガラ
ス円筒の間を走行させつつ焼付をおこなうようにした装
置は従来から周知に属するところである。

このような構成の焼付装置にあっては、複写機が大型と
なるに従ってガラス円筒も大形、大重量となるために駆
動側のエンドレスベルトから被動側ガラス円筒へ回動が
適確に伝達されがたくなり、このために、両者間に挾持
された感光紙と原稿との間にスリップが生じて画像を著
しく乱すような不都合が生ずることをまぬかれないよう
になってきた。

またこの種装置においてはエンドレスベルトは細長いも
のをガラス円筒の長手方向に沿って複数本用いるのが普
通であるが、このような場合各ベルトを完全に等長とす
ることは実質的に不可能であるから、ガラス円筒が大型
となり、これによる制動作用が強く働くものほどベルト
長さの差による影響が大きくあられれ、ベルトのガラス
円筒への密着度の差異によってコピーに局部的なボケが
発生するおそれがあった。

さらにまたエンドレスベルトは、重畳した原稿と感光紙
を介してガラス円筒を回動させるために、これら各部材
間の摩擦係数が適正な範囲内にないときには当然スリッ
プが生ずることになり、一方近来樹脂コート紙、ポリエ
ステル、マイラ系素材等表面等性が従前の材料と著しく
異なるものが次第に多用されるようになって来た結果、
前記のような周知の手段では複写作業が不可能な場合が
しばしば生ずるようになってきたのである。

本案はこのような周知焼付装置の欠陥にかんがみてなさ
れたものであって、ガラス円筒で積極的に駆動するとと
もに、その周辺に複数個のローラを、エンドレスベルト
を挾持するように圧接配置することによって、大型のガ
ラス円筒を用いる場合にもエンドレスベルトに過大な負
荷がかかることなくその耐久性を増大し、ベルト長に多
少の差異があっても露光個所においては実質的に感光紙
、原稿に均等な密着度をもたせることによって、スリッ
プの発生、密着度の不均一によるボケの発生を阻止し得
る等前述の周知の焼付装置の欠点を解消することを目途
とするものである。

以下添付の図面によってで本案の実施例について説明す
る。

第１図は、本案による焼付装置の構成を示す説明図であ
って、内部に光源３および反射板４で配装した透明ガラ
ス円筒１の周縁適所には該ガラス円筒と平行に４本のロ
ーラＲ１，Ｒ２，Ｒ３およびＲ４が配されており、これ
らローラおよび前記ガラス円筒１には、図示のように、
ガラス円筒周辺の一部を囲繞するようにエンドレスベル
ト２が巻装しである。

このような装置において、ガラス円筒１は図示反時計方
向に回動し、エンドレスベルト２はガラス円筒周面に沿
って同期走行するものとし、原稿と感光紙を重畳したも
のを矢印Ａの方向からガラス円筒とエンドレスベルト間
に供給すると、両者に挾持された原稿と感光紙はガラス
円筒表面に沿って走行し、光源３によって露光されて後
、上部のガラス円筒とエンドレスベルトが分離する部分
から排出され、ついて感光紙のみが図示しない現像部位
に送給されるように作動するとは公知の焼付装置と変る
ところはない。

第２図から判るようにガラス円筒１の両端には、これを
保護するための環状部材１３（図にはその一方のみが示
しである）が固着しである。

が固着しである。

これら環状部材の少なくとも一方には外周に、駆動ベル
ト（図示せず）を装架する環状溝１４が形成してあり、
さらに、前記環状部材の一部には適数の支持ローラ１１
，１２等が、第１図に示すように、ガラス円筒１をエン
ドレスベルト２に圧接するように複写機体適所に取着し
である。

ガラス円筒１とエンドレスベルト２が重畳配置されてい
る露光区域においては、該ベルト２の外面に当接するよ
うに、図示の実施例においては４個のローラ５，６，７
．８が配置しである。

本案はこのようなものにおいて、ガラス円筒と露光用の
エンドレスベルトが重畳されている部分において複数個
（図示の実施例においては４個）のローラをエンドレス
ベルト外面に圧着させて、かつその押圧力を、感光紙等
の挿入側に近いローラから排出側に近いローラに至るに
従って次第に大きくし、さらにガラス円筒を積極的に駆
動し、その駆動力によってエンドレスベルトを走行させ
るように構威したものである。

これについて説明すると、前述のように、ガラス円筒１
の周辺に配置されたローラＲ１ないしＲ４には、ガラス
円筒表面の一部をも囲繞するようにエンドレスベルト２
が巻装してあり、ガラス円筒１とエンドレスベルト２と
が重畳している焼付区域においては、該ベルトの外面に
４個の押圧ローラ５．６．７及８が装架しである。

第２図に示すように、これらローラ５ないし８は、ガラ
ス円筒の露光部はぼ全長に亘って配設されており、つ、
たとえば第２図にその１個のローラ５について例示しで
あるように、複写機体適所に取着したばね５１の作用に
よって常時エンドレスベルト２をガラス円筒表面に押圧
するように習性づけられている。

第２図にはローラ５のみが図示しであるが、他のローラ
６．７，８もローラ５と同様にガラス円筒側に圧接され
ており、さらに、各ローラのガラス円筒方向への押圧力
は、原稿、感光紙の挿入側、すなわちローラ８において
もつとも弱く、原稿等の進行方向に配されたローラにお
いて次第に強く、排出側のローラ５において最も強くな
るように構威しである。

ローラ５等をエンドレスベルト外面に押圧習性を与える
手段としては、図示のようなものに限らず、たとえばロ
ーラの軸部を、ガラス円筒の半径方向にのびる凹部に遊
嵌し、その外方からコイルばねで押圧するなど適宜の公
知の手段を用いることができる。

また、第２図から判るように、ガラス円筒１の両端には
補強用環状部材１３が配置されており（同図にはその一
方のみが示しである）、この環状部材外面かつ前述のロ
ーラ５，６，７．８と対向する側には複数個（図示の実
施例においては２個）の支持コロ１１．１２が当接しで
ある。

上述の各ローラ５，６，７，８および支持コロ１１．１
２は、第１図に示したように全体としてガラス円筒１を
囲繞して、これを定位置に回動自在に保持するように配
置しである。

さらに前記ガラス円筒に固定した環状部材１３にはその
外周に、円周方向に凹条１４が形成してあって、この凹
条には、図示しない適宜の駆動源との間にベルトを懸架
してあり、これによってガラス円筒１を積極的に駆動す
るように構成する。

本案による焼付装置はおおむね以上のような構成をそな
えているから、ガラス円筒１を回転させると、これにと
もなってエンドレスベルト２が従動走行することになる
。

従って第１図矢印Ａ方向から、原稿と感光紙を挿入する
と、両者はガラス円筒とエンドレスベルトとの間に挾持
されて共に走行し、この走行中、光源３によって露出さ
れて排出されることになる。

この場合焼付区域においては、前述のように複数個のロ
ーラ５ないし８がエンドレスベルトを介して原稿と感光
紙を押圧し、かつこれらローラの押圧力は、原稿等の挿
入側から排出側に至るにしたがって次第に強化されてい
るために、原稿等にその焼付走行中、先端部分が強固に
ベルトとガラス円筒に保持されるので全体が先端部分に
牽引される傾向となる。

このために、第２図に点点鎖線で示すようにいつばんに
巾狭のベルトを複数本平行配置してなるエンドレスベル
ト２に存在する若干の長さの差、走行方向の多少の不一
致によるガラス円筒面への密着度の局部的な相違、原稿
等に部分的に生ずる速度、進行方向の差異によるスリッ
プ、しわの発生、画像のボケ等を完全に阻止することが
できる。

そして本案の場合、前記のように重量の大なるガラス円
筒を積極的に駆動しているので、とくに大型の複写機の
場合公知の、エンドレスベルトを駆動側としガラス円筒
を被動側とするものに比して一方から他方への駆動力の
伝達が容易かつ確実であるから、始動直後の時点におい
てもガラス円筒とエンドレスベルト間のスリップの発生
がなく、複写開始直後から良質のコピーを得ることがで
きる。

さらに本案においては、ガラス円筒表面の、とくに焼付
区域に、進行方向に押圧力を強化した複数個のローラを
配してエンドレスベルトを押圧しているので、かりにベ
ルト全体としては多少緩み加減の状態であっても、少な
くとも焼付区域においては、エンドレスベルトは確実に
ガラス円筒に密着し、かつ該ベルトはこの区域内におい
ては常時進行方向に牽引される傾向となるために長期に
わたって良質のコピーを得ることができるのである。

以上説明したように、本案は、ガラス円筒を駆動側とし
、焼付区域には押圧力を変えた複数個のローラを配しで
あるので、大型の複写機においてもエンドレスベルトを
とくに強化する必要がなくかつ複写作業開始直後から直
ちに、また長期間にわたって一定の焼付条件を得ること
ができるので、良質の画像を長期に亘って得られる有益
な考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案による焼付装置の構成を示す説明図、第２
図は、来者の要部を示す斜視図である。 図中、符号１・・・・・・ガラス円筒、２・・・・・・
エンドレスベルト、３・・・・・・光源、４・・・・・
・反射板、５，６゜７、訃・・・・・ローラ、１１，１
２・・・・・・支持コロ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 内部に光源を配した焼付用ガラス円筒の外周に、このガ
   ラス円筒と同期走行するエンドレスベルトを当接して焼
   付区域を形威し、 前記ガラス円筒を積極的に駆動してエンドレスベルトを
   これに従動させるとともに、 前記焼付区域において、エンドレスベルト外方から、こ
   れをガラス円筒表面に押圧する複数個のローラを配し、
   これらローラの押圧力を、原稿と感光紙とを焼付区域に
   挿入する側に近いローラにおいてもつとも弱く、排出側
   に近いローラにおいてもつとも強くなるように順次変化
   させてなる複写機の焼付装置。