JPS6014187B2 - ガソリン機関の燃料噴射装置 - Google Patents

ガソリン機関の燃料噴射装置

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JPS6014187B2
JPS6014187B2 JP53091993A JP9199378A JPS6014187B2 JP S6014187 B2 JPS6014187 B2 JP S6014187B2 JP 53091993 A JP53091993 A JP 53091993A JP 9199378 A JP9199378 A JP 9199378A JP S6014187 B2 JPS6014187 B2 JP S6014187B2
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fuel
cylinder
intake
injection
fuel injection
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照夫 山内
護 藤枝
宜茂 大山
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複数気筒を備えた内燃機関の燃料噴射装置に係
り、特に、単一燃料噴射器を備えた燃料噴射装置の改良
に関するものである。
従来の燃料噴射装置としては、各気筒に燃料噴射器を設
置して複数気筒に個別的に燃料を供給する方式の多点燃
料噴射装置が知られている。
この多点燃料噴射装置は、多気筒へ供給される燃料を精
密に制御することにより、各気筒の供給燃料量の差を小
さくすると共に、加減遠運転時の燃料供給応答性を高め
るのに有効である。しかしその反面、精密で高価な燃料
噴射器を気筒数だけ必要とするのでコスト高になる。
また、各気筒への燃料分配を均一にするために燃料噴射
器を各気筒の所定位置に正しく配置しなければならない
ことから、取付け作業や保守点検等が煩雑になるという
問題がある。これらの問題を解決する手段として、エン
ジンの吸気管集合部に1個の燃料噴射器を設けて燃料を
微粒子状に噴出させ、この燃料霧と吸気との混合気を各
気筒に各気筒の吸気行程ごとに分配する単点燃料噴射装
置が提案されている(袴関昭53一115411号)。
この単点燃料噴射装置は燃料噴射器が1個ですむという
利点があるが、各気筒の吸気行程ごとに燃料噴射を行な
わせるので高低速全運転城にわたって均一な空燃比をも
つ混合気を供給するためには、各気筒の吸気行程に追従
できる高速形の高価な燃料噴射器を用いなければならな
い。
また、各気筒への燃料分配を均一にするためには燃料噴
射開始タイミングの設定を精密に行う必要があるが、噴
射開始タイミングの設定のしかたによって噴射された各
気筒へ到達する時間に遅れが生じ、このために均一な燃
料分配が困難になるという問題を含んでいる。
例えば上記特開昭虫−115411号に開示された燃料
噴射装置にあっては、各気筒への燃料配分を均一にする
ために各気筒の吸気行程ごとにクランク角で上死点前1
5度の時点で燃料噴射を開始させるように構成している
しかし、吸入空気流速が高いのは吸入行程の後半であり
、上死点前15度クランク角の時点は空気流速がすでに
減衰している時期である。したがって、この空気流速の
減衰時期に噴射された燃料は十分な速度で各気筒に輸送
されないで遅れを生じ、各気筒間の燃料配分が均一にな
らないという欠点を生じる。また、燃料噴射器は通常電
磁弁の開閉動作により燃料噴射制御を行っているがt各
気筒の吸気行程ごとに噴射を行う燃料噴射器の関弁時間
は他の装置との関係でその最大関弁時間、即ち、最大燃
料噴射量が予め定められている。
一方、電磁弁はその動作特性上、動作入力信号が入力さ
れてもすぐには動作せず作動遅れを伴う。
したがって、燃料噴射器の関弁時間と燃料噴射量との関
係は、鰭磁弁の作動遅れによる影響の小さい関弁時間が
長い範囲、即ち、低速運転城では比例するが、電磁弁の
作動遅れによる影響が大きい関弁時間が短い範囲、即ち
、高速運転城では比例しなくなって噴射量は低下する。
このため、上記特関昭斑一115411号に開示された
単点燃料噴射装置のように、各気筒の吸気行程ごとに燃
料を噴射させる構成の装置にあっては、上記のような電
磁弁の作動遅れによる高速運転域での燃料配分の不均一
、換言すれば噴射燃料量の低下という欠点は避けられな
い。
本発明は上記従来技術の欠点を解決し、各気筒への燃料
供給の時間遅れによる不均等な燃料分配を解消して長期
間運転状態に適応した燃料を均等に分配することができ
るガソリン機関の燃料噴射装置を提供することを目的と
し、複数の気筒を有する内燃機関の各気筒の吸入通路を
1本に集合した部位に吸気量を制御する絞り弁を配置し
、前記絞り弁の上流に吸気計量装置、前記絞り弁の下流
に1個の燃料噴射器を配設してなり、前記燃料噴射器よ
りの燃料噴射開始時期を前記複数気筒の吸気行程順序の
1つ置きに同期させるものにおいて、前期吸気計量装置
による吸気計量検出信号、エンジンクランク角と一緒に
回転するクランク軸プーリ及びクランク角のピックアッ
プで構成されるクランク角検出器より発せられるクラン
ク角信号、または点火コイルの点火タイミング信号等に
基づき、あらかじめメモリ部に記憶させてあるデータを
用いて前記燃料噴射器の噴射時期及び関弁時間を演算し
、前記燃料噴射器の燃料噴出部の空気流速をたかめ、か
つエンジンの運転条件に応じて燃料噴射パターンを変更
する制御装置を備えていることを特徴とするものである
第1図は本発明の一実施例である燃料噴射装置を備えた
4サイクル4気筒エンジン系統の要部断面図である。
このエンジン1‘ま大別して、吸入空気量を計量する吸
気計量系100、吸入された空気と混合気を形成するよ
うに、霧化された燃料を供聯合する燃料供給系200、
空気と燃料との混合が燃焼される燃焼系300、燃焼排
ガスを大気中へ排出する排気系400、および上記各系
と電気的に接続された制御系500等で構成されている
。吸気計量系100は、外部から探り入れられた空気を
清浄化するェアクリーナ102、エンジン1の運転状態
に応じて吸入空気量を調節する吸気計量筒104、及び
上記吸気計量系100と上記燃焼系300とを接続する
吸気管106を含んでいる。上記吸気計量筒104の上
流側にはベンチュリ108が形成されており、下流側に
は絞り弁110,112が配設されている。
上記ベンチュリ108の最狭部近傍に出口閉口を有する
バイパス空気通路114が上記吸気計量筒104の上流
側に形成されている。上記バイパス空気通路114内に
は空気流量検出器を構成する一定温度に加熱された熱線
センサ116が配設されており、この熱線センサ116
の電気的出力端は上記制御系500へ接続される。
上記絞り弁110は、アクセルペダルと機械的に連動す
るよう構成され、運転者により駆動される。
一方、上記絞り弁112はダイヤフラム弁118により
駆動されるように配置されている。ダイヤフラム弁11
8は、ベンチュリ108と絞り弁110,112との中
間部の吸気圧を圧力取出口120から破線で示される通
路122を経てダイヤフラム126で仕切られた負圧室
124へ導びくように構成される一方、ダイヤフラム1
26と接続されたロッド128を介して、これと回転自
在に連結されたアーム130の回転軸に固定された上記
絞り弁112と連結されている。上記ダイヤフラム12
6は上記負圧室124内に配置されたばね132により
一定の張力で支持されている。燃料供給系200は、燃
料を上記吸気管106を介して上記燃料系300へ噴射
する1個の燃料噴射器202、この燃料噴射器202と
パイプ212、燃圧しギュレータ206、フィル夕20
8および燃料ポンプ210を介して接続された燃料タン
ク204を含んでいる。
上記燃圧しギユレータ206は破線で示されるパイプ2
13を介して上記吸気管106に設けられた圧力取出口
134と接続され、また、リターンパイプ214を介し
て上記燃料タンク204へ接続されている。
これにより上記燃料噴射器202から燃料が噴射される
吸気管106の圧力と上記燃料噴射器202への燃料圧
の差が常に一定になるように、上記燃圧しギュレータ2
06から上記燃料タンク204へ上託IJターンパイプ
214を介して燃料が戻される。上記燃料噴射器202
は上記絞り弁110の上流側と下流側をバイパス達通す
る分岐通路216の出口閉口近傍に位置するように、上
記吸気計量筒104に1個だけ配設される。
上記燃料噴射器202の先端部の周囲には噴射燃料を分
岐通路216に導びかれた空気流で外側から被覆するよ
うに上記吸気管106に案内する案内通路218が設け
られている。上記燃料噴射器202の噴射時期及び噴射
時間の制御は後で詳述するように、上記燃料噴射器20
2に内蔵された電磁弁に上記制御系500から与えられ
る電気信号によって行なわれる。
上記燃焼系300は上記吸気管106からの空気と燃料
との混合気をシリンダ302内へ給入動作する給気弁3
04、上記混合気を上記シリンダ302内において圧縮
するピストン306、圧縮された混合気にスパークを与
えて点火燃焼させる点火プラグ308、上記ピストン3
06とこれに連結されたピストンロッド310を介して
連結されたクランク軸312の回転角を検出するクラン
ク角検出器314および上記シリンダ302を冷却する
冷却水の温度を検出する冷却水温度検出器316を含ん
でいる。
上記クランク角検出器314はクランク軸312と一緒
に回転するクランク軸プーリ318と、クランク角ピッ
クアップ320から構成され、エンジンの回転に応じて
基準クランク角ごとに出力される基準角信号(CRP)
および一定角度(例えば0.5度)ごとに出力されるポ
ジション信号(CPP)が上記制御系500へ出力され
る。
上記点火プラグ308は点火コイル322と電気的に接
続され、点火コイル322は制御系500と電気的に接
続され、上記冷却水温度検出器316も上記制御系50
0と電気的に接続される。排気系400はシリンダ30
2で燃焼した混合気の排ガスを大気中へ導出する排気管
402、この排気管402に接続され、C○、HC等の
有毒ガスを浄化する触媒を収容した触媒管404を含ん
でいる。上記触媒管404の上流側には排気組成を検知
する02センサ406が配置され、この02センサ40
6は制御系500と電気的に接続される。制御系500
はディジタル演算処理を行うセントラルプロセッシング
ュニツト(以下、CPUと称する)502、このCPU
502の制御プログラムおよび固定データを格納するた
めの記憶素子であるROM504、読み出しおよび書込
み可能な記憶素子であるRAM506、および入力信号
を上記各センサから受け、この信号を上記CPU502
へ送ったり、上記CPU502からの信号を上記燃料噴
射器202や点火コイル322へ送る機能を有する入出
力インターフェイス回路508を含んでいる。
上記入出力インターフェイス回路508への上記各セン
サからの入力信号としては次の2つに大別される。
すなわち、上記熱線センサ116、上記冷却水温度検出
器316及び02センサ406からのアナログ入力信号
、およびクランク角検出器314からの基準角信号(C
RP)およびポジション信号(CPP)のようなパルス
列信号である。上記アナログ入力信号は、それらを時分
割的に信号弁別するマルチプレクサ(MPX)510と
、このMPX510からのアナログ信号をディジタル信
号に変換するA/D変換器512を介して入出力インタ
ーフェイス回路508へ入力される。
なお、上記パルス列信号CRPは、4気筒の場合、クラ
ンク角180度ごとに出力され、6気筒の場合120度
ごとに「 8気筒の場合90度ごとに出力される。
また、CPPは例えばクランク角の0.5度ごとに出力
される。上記CPU502、ROM604、RAM50
6および入出力インターフェイス回路508は相互にデ
ータバス514、コントロールバス516およびアドレ
スバス518を介して電気的に接続されている。
CPU502からの信号は入出力インターフェイス回路
508を介して燃料噴射器202および点火コイル32
2に入力される。
燃料噴射器202には電磁弁を駆動するための電磁コイ
ルが設けられており、この電磁コイルの一端は図示しな
い電源端子に接続され、池端は入出力インターフェイス
回路508に接続される。
これにより燃料噴射器202へ流れ込む電流が制御され
る。以上の構成に基づく上記エンジン1の動作を説明す
る。
吸入空気はェアクリーナ102で清浄化されたのち、吸
気計量筒104へ導入される。吸気計量筒1041こ吸
気が導入されると、ベンチュリ108に負圧が発生する
のでバイパス空気通路114にも吸気量に比例した空気
量が導入される。これによって熱線センサ116が冷却
されるので熱線センサ116を一定温度に加熱するため
の電流を多く必要とすることになる。このとき供給され
る供給電力から全体の吸気量が検知される。この熱線セ
ンサ1 16からのアナログ信号は制御系500のMP
X510にて時分割的にセレクトされ、A/○変換器5
12によりディジタル信号に変換されたのち入出力イン
ターフェイス回路5081こ入力される。
上記の供v給電力(又は所要電流)と吸気量との関係は
あらかじめROM504に記憶されており、上記入出力
インターフェイス回路508への入力信号は、後述する
ように燃料噴射器202の燃料噴射開始時期を決定する
制御信号として利用される。
ベンチュリIQ8を通った吸気は絞り弁110,112
を経て吸気管106に流入する。
この場合、エンジン1の運転状態に対応して、低速城で
は絞り弁110のみが開弁され、高速域ではダイヤフラ
ム弁1貴8が作動して絞り弁112も一緒に関弁される
。ダイヤフラム弁118はベンチュリ108と絞り弁1
10,112との中間部の吸気圧を圧力取出口120よ
り破線で示す通路122を経て、その負圧室124へ導
いているので、この負圧室124が所定の負圧よりも減
圧されるとばね132の力に打勝ってロッド128が引
かれ、これによりロッド128の先端に接続されたアー
ム130が回転する。
この結果アーム130の回転軸に固定された絞り弁亀1
2が関弁する。なお、熱線センサー 16はバィパス空
気通路114内に設けられているので、シリンダ302
のバックファイア時に逆流する高温ガスから保護される
また、吸入空気中のごみなどによって汚染されることか
らも保護される。燃料タンク204に収容されている液
体燃料は、燃料ポンプ210で昇圧され、フィル夕20
8でごみや異物が除去されたあと、吸気管106内の圧
力によって調整された燃圧しギュレータ206を通って
燃料圧力が調整される。
このようにして吸気管106内の圧力とは一定の差圧を
持つように調圧された液体燃料は、燃料噴射器202の
関弁した時間に比例して噴出される。
燃料噴射器202の開弁時間は制御系500によって後
述するように定められるので、吸気量に比例した燃料量
が吸気管106内に頃霧状に供給されて、混合気が生成
される。給気弁304から吸入された混合気は、ピスト
ン306により圧縮され、点火プラグ308によるスパ
ークで燃焼する。
この燃焼によりピストン306はシリング302内を往
復運動するが、このピストン306の往復運動はクラン
ク軸312により回転運動に変換される。クランク軸3
12の回転角はクランク角検出器314により検出され
、エンジン1の回転に応じて基準クランク角ごとにおよ
び一定角度例えば0.5度ごとにそれぞれ基準角信号(
CRP)およびポジション信号(CPP)として制御系
500の入出力インターフェイス回路508へ送られる
これらの信号は後述する燃料噴射器202の燃料噴射開
始時期を決定する際の制御信号として利用される。シリ
ング302は冷却水により冷却され、この冷却水の温度
は冷却水温度検出器316により計測される。
この計測値はエンジン温度として制御系500の入出力
インターフェイス回路へMPX510、A/D変換器5
12を介して入力され、後述する燃料噴射器202の燃
料噴射動作の制御信号として利用される。点火プラグ3
08には点火コイル322から点火タイミング信号に合
わせて高電圧が供給される。
なお、点火コイル322への信号は入出力インターフェ
イス回路508を介してCPU502から与えられ、こ
れにより制御される。燃焼によって生じた排ガスは排気
管402へ導びかれ、触媒管404で排ガス中に含まれ
るC○、HC等の有害ガスが除去されたあと大気中へ放
出される。
触媒管404の上流側に設けられたQセンサ406によ
り排気組成が検知される。
この検知信号はエンジン1の燃料状態の適否、すなわち
混合気の空燃此の適否を示す信号として制御系500の
入出力インターフェイス回路508へMPX510、A
/D変換器512を介して送られ、後述する燃料噴射器
202の燃料噴射動作を制御する制御信号として利用さ
れる。CPU502は上記各センサからの信号に基づい
て燃料噴射制御のディジタル演算処理を行なう。
ROM504には燃料噴射制御プログラムおよびこのプ
ログラムの実行の際必要となる最適噴射時期特性データ
が格納されている。ここで、最適噴射時期特性とは、エ
ンジン1の運転状態に対応した噴射燃料をエンジンの各
シリンダに均一に分配するのに最適な噴射時期特性をい
う。この噴射時期特性データは運転状態の取込みに基づ
きマップ検索で取出し可胸こROM504に格納されて
いる。
また、入出力インターフェイス回路508は、エンジン
1の運転状態に基づく信号、例えば熱線センサ116か
らの空気流速信号や、クランク角検出器314からの基
準角信号(CRP)およびポジション信号(CPP)、
を取り込んでCPU502へ送る。
そしてCPU502でこれらの信号に基づいて演算処理
し、燃料の分配率を向上させる噴射時期及び噴射時間を
有するパルスからなる制御信号を燃料噴射器202に対
して出力する。CPU502はエンジン1の運転状態を
示す信号に応答してROM504から必要噴射燃料量に
対応する最適噴射時期をマップ検索により求める。ここ
で、噴射時期の決定の前提となるエンジン1の運転状態
は、例えば吸気流遠すなわち空気流量、クランク角、冷
却水温等から得られるデータである。したがって、燃料
噴射器202の開弁開始時期は、CPU502で演算処
理された噴射開始時期であり、閉弁時期は噴射時間の終
了時期となる。
これらについては後述する。なお、各シリンダへの燃料
の分配を均一にするに必要な噴射時期特性データはRO
M504からマップ検索により求めているが、これに代
えて、必要燃料噴射量から最適噴射時期を演算により求
めても同様の効果が得られる。
以上のように構成された本実施例の燃料噴射装置の燃料
噴射開始時期と噴射時間(燃料噴射器202の関弁期間
)との制御動作について説明する。
第2図は、第1図のエンジン1のクランク角とベンチュ
リ108における吸気流遠との関係をエンジン回転数を
パラメータとして示す線図である。
実線aはエンジン1が低速回転した場合であり、一点鎖
線bは高速回転時の状態を示す。第2図に示されるよう
に、吸気の流速はエンジン回転数およびクランク角によ
って変化し、1吸入行程における吸気量は1つの山の面
積に比例する。したがって、エンジン1の一定のクラン
ク角における吸気流速を熱嫌泉センサ1 16で検出し
、この熱線センサ116の出力とクランク角検出器31
4で検出されたエンジン1の回転数とを入出力インター
フェイス回路508を介してCPU502に入力する。
一方、ROM504には予め吸気流途とエンジン回転数
との2変数に対応した燃料の分配率を向上させるに最適
な燃料噴射時期が格納されているので、噴射制御プログ
ラムにしたがって、各シリンダへの燃料の分配を均一に
するに最適な噴射時期及び噴射時間を求める。この求め
た値に基づいて燃料噴射器202の開閉制御を行なう。
なお、一定クランク角における吸気流速信号は、エンジ
ン1の吸、排気弁の開閉時期の狂いや排気管402の内
圧の変動等によって変化しやすいので、排気管402に
設けた02センサ406によって排気ガス中の酸素比率
を検出し、この検出信号で噴射時期及び噴射時間を補正
する。
第1図に示される4気筒エンジン1の燃料噴射器202
からの燃料の噴射タイミングとクランク回転角度との関
係を第3図に示す。第3図Aの横軸はエンジン1のクラ
ンク軸312の回転角度であり、縦軸はエンジン1の各
気筒を吸入行程順に示す。
各気筒の吸入行程はハッチングを施した所である。第3
図Aから理解されるように、クランク角の180度ごと
に吸入行程が存在する。
すなわち、0度〜180度の間は第1気筒の吸入行程、
180度〜360度の間は第3気筒、360度〜弘0度
の間は第4気筒、540度〜?20度の間は第2気筒で
ある。以下、この順で各吸入行程が繰り返される。第3
図Bは上記各吸入行程に対応して、クランク角の180
度ごとにクランク角検出器314から発生される基準ク
ランク角パルスを示す。
本発明に従う燃料噴射装置の一実施例では、第3図C又
はC′に示されるように、上記基準クランク角パルスに
間欠的に同期して燃料噴射が開始される。
すなわち、上記各気筒の連続した吸気行程の一つおきに
同期して燃料噴射が開始される。このように噴射タイミ
ングを選択することによって燃料噴射器202の燃料噴
射時間が必要かつ十分な時間確保されるので高価な燃料
噴射器は不要となる。したがって、通常の燃料噴射器が
用いられるので安価となる。また、燃料噴射器202に
内蔵された電磁弁の作動遅れによる影響が緩和されるの
で各気筒への燃料が均一に分配される。また、噴射回数
が従釆に比し半減するので寿名が長くなる。なお、燃料
噴射器202の燃料噴射時間は、上述のようにすでに計
測されたデータに基づき制御系500で演算処理された
結果によって決定されるが、詳細は後述する。
第3図C又はC′に示される噴射時期、すなわち、基準
クランク角パルスに間欠的に同期して燃料を噴射させる
場合、第2図に示されるように吸気流速が変動している
ので、噴射開始時期に考慮を払う必要がある。
本発明者らは、種々の実験を通して、空気流速の高いと
き、換言すれば、第3図D又は〇に示すように上記基準
クランク角パルスから所定時間(又は角度)T経過後に
、合わせて燃料噴射を開始するのが効果的であるとの知
見を得た。
上述のように2回の吸気行程に1回の燃料噴射が行なわ
れるように噴射タイミングを選ぶことにより、燃料噴射
器202の関弁時間が十分確保されるのでエンジンの全
運転城にわたって各気筒への均一な燃料分配が行なわれ
る。
上述した燃料噴射開始時期及び噴射時間は、これらを燃
料噴射器202に設定するための第4図および第5図に
示される噴射制御回路60川こ従って具体的に説明され
る。
第4図に示される噴射制御回路600は、上記した第1
図に示す制御系500中の入出力インターフェイス回路
508に設けられている。第5図は第4図に示す回路か
ら得られる信号を示す。第4図において、アドレスデコ
ーダ602はアドレスバス518を介してCPU502
に接続され、CPU502からのアドレス信号出力がア
ドレスデコーダ602に入力されることにより、噴射開
始用レジスタ604及び噴射時間用レジスタ606が指
定される。
噴射開始用レジスタ604及び噴射時間用レジスタ60
6はCPU502にデータバス5 1 4で接続される
噴射開始用レジスタ604にはCPU502で運転条件
により決定された分配率を向上する最適の噴射時期が設
定される。また、噴射時間用レジスタ606には運転条
件により決定された所定噴射燃料量に対する噴射時間が
設定される。一方、初期パルス発生回路608は、噴射
開始時期の基準となる基準時間を作る初期パルスを発生
するための回路で、入力端子6101こ入力される第3
図Bおよび第5図Aに示す基準クランク角パルス信号C
RPから第5図Cに示す初期パルス信号を作る。
この初期パルスはシリングにおけるピストンの上死点に
対応する信号である。噴射開始用タイマ612は入力端
子614に入力される第5図Bに示すクランク角検出器
314からのポジション信号CPPを計数して、第5図
Dに示す時間信号Eをつくる回路で、この噴射開始用タ
イマ612には上記初期パルス発生回路608の出力が
リセット信号として入力されている。
この噴射開始用タイマ612の出力E‘ま上記噴射開始
用レジスタ604の出力Fとともに比較器616に入力
される。噴射開始用レジスタ604の出力Fは第5図D
の信号Fに示すように比較器616に比較基準値として
設定される。したがって、噴射開始用タイマ612の計
数出力Eが噴射開始用レジスタ604の出力Fを越える
と、比較器616は第5図日に示す出力パルスを発生す
る。
この出力日‘ま噴射時間を決定する1つの条件をつくる
RSフリップフロツプ回路618ならびに噴射開始時期
および噴射時間の制御パルスを出力するRSフリツプフ
ロツプ回路620のセット端子Sに入力される。RSフ
リツプフロツプ回路620はこの入力日によって第5図
Mこ示す高レベル出力が端子Qから出力される。
この高レベル出力の前縁が噴射開始時期であり、燃料噴
射器202の駆動ソレ/ィドの関弁動作開始となる。ま
た、RSフリツプフロツプ回路618は出力日のセット
入力によって端子QからG出力を発生する。
このG出力の発生が噴射時間の開始となる。すなわち、
このG出力によりクロツクパルス発生回路622の第5
図1に示すクロックパルスが入力されているアンドゲー
ト624が開き、クロックバルス出力1が噴射時間用タ
イマ626に入力される。なお、RSフリツプフロツプ
回路618は初期パルス発生回路608の出力でリセッ
トされる。噴射時間用タイマ626は第5図1に示すク
ロックパルスを計数して第5図Jに示す時間信号Kをつ
くる回路で、初期パルス発生回路608の出力によって
リセット状態におかれている。
この暖射時間用タイマ626の出力Kは噴射時間用レジ
スタ606の出力すなわち第5図Jに示す出力Lととも
に比較器628に入力される。噴射時間用レジスタ60
6の出力Lは比較器628において比較基準値として設
定される。したがって、噴射時間用タイマ626の計数
出力Kが噴射時間用レジスタ606の出力Lを越えると
、比較器628は第5図Mに示す出力パルスを発生する
この出力MはRSフリツプフロツプ回路620のリセッ
ト端子Rに入力され、これによってRSフリツプフロツ
プ回路620はリセットされる。RSフリップフロップ
回路620‘ま噴射開始用レジスタ604の設定値でG
出力を発生し、このG出力の持続時間は噴射時間用レジ
スタ606の設定値の終了までとなるよう購成されてい
るので、第5図に示すRSフリップフロップ回路620
の出力端子630に発生するN出力は、エンジンの連続
した吸気行程に間欠的に応答して燃料噴射を開始する時
期及び噴射時間を規定する燃料噴射器202の制御信号
となる。
この制御信号に応答して燃料噴射器202の開弁時期及
び閥弁時間が設定される。第5図に示す出力パルスNは
図示しない燃料噴射器駆動回路の駆動トランジスタのベ
ースに入力され、このトランジスタのオン動作に基づき
燃料噴射器202が燃料噴射のため関弁することになる
以上のように、CPU502で求められた、各気筒への
燃料の分配率を均一化するのに十分な燃料の噴射開始時
期及び噴射時間は、それぞれに対応して設けられた噴射
開始用レジスタ604及び噴射時間用レジスタ606の
出力信号と、噴射開始用タイマ612及び噴射時間用タ
イマ626の計数出力とを比較する比較器616,62
8から得られる時間信号又は角度信号により規定される
RSフリップフロツブ回路620の出力信号として得ら
れる。
このようにしてつくられる噴射制御信号は常に運転状態
に対応し、CPU502で求められる最適な燃料の噴射
時期及び噴射時間で制御されるので、燃料噴射器202
の開弁制御は各気筒への燃料の分配率を均一にするよう
に制御することが可能となる。
第6図は本発明に従う燃料噴射袋魔の一実施例に基づい
て得られたクランク角と燃料噴射速度との関係を示す実
験結果である。
第6図aは、第1、第3、第4そして第2気筒の順序で
繰り返される吸気行程のうち第1および第4気筒の吸気
行程の初期すなわち上死部こ同期して燃料噴射を開始さ
せた場合に得られた実験線図である。
第6図bは「上記第1および第4気筒の吸気行程の上死
点から所定のクランク角又は時間経過後に燃料噴射を開
始させた場合に得られた実験線図である。
なお、斜線部の面積は各気筒へ供V給される燃料量に相
当する。第6図aから理解されるように、第1、第4気
筒の吸気行程の上死点に同期して燃料噴射を開始した場
合には空気流速が十分でないため第1、第4気筒へ供給
される燃料量は、第3、第2気筒へ供給される燃料量よ
りもやや多い。
これに対して、第6図bから理解されるように、第1、
第4気筒の吸気行程の上死点から所定のクランク角又は
時間経過後に燃料噴射を開始した場合は、十分な空気流
速が得られるため噴射された燃料量は空気流に乗って各
気筒へ輸送される。
したがって各気筒へ供鴇台される燃料量は均一に分配さ
れている。このことは、エンジン回転数が高い場合にも
あてはまる。
すなわちエンジンの回転数が高くなると多量の燃料を必
要とするので燃料を噴射する期間(時間幅)が増加する
。したがって、1回に噴射される燃料は複数気筒の吸気
行程にまたがって流れるようになる。第6図cはこのよ
うな高速運転時の第1、第4気筒の吸気行程の上死点に
同期して燃料噴射を開始した場合に得られた実験線図で
、第6図aと同様のことが言える。
第6図dは、第6図b同様、燃料噴射開始時期を第1、
第4気筒の吸気行程において上死点から所定のクランク
角又は時間遅らせた場合に得られた実験線図であり、各
気筒への燃料分配が均一になされていることが理解され
る。
なお、第6図cおよびdにおいて、破線で示される線図
は1回に導入された燃料の分布を示し、実線で示される
線図は、重複した部分も加えた燃料の分布を示すもので
ある。
各気筒への燃料分配を均一にする噴射開始時期、すなわ
ち、第1、第4気筒の吸気行程における上死点からのク
ランク角又は時間は予め実験により求められ、第1図に
示す制御系500のROM504に記憶される。
実際の運転条件がこの所定のクランク角又は時間になっ
たとき、ROM504から呼出して噴射開始時期が設定
される。第7図は上述した所定のクランク角を実験によ
り求めた−例を示す糠図である。
すなわち、第7図の縦軸は混合気の試料濃度を示し、機
軸はクランク角を示す。
第7図は実験の都合上、第1、第4気筒の点火爆発行程
に同期して燃料噴射を開始させる段階Aから、第2、第
3気筒の点火爆発行程に同期して燃料噴射を開始させる
段階Bまで変化させたときの〜各気筒の混合気濃度の変
化を示す。
なお、点火爆発行程と第6図の吸気行程とはクランク角
で180度異なるので、第6図の関係とはクランク角で
180度異なるので、第6図の関係とは混合気の濃淡が
反対となっている。第7図において、実線f1は第1気
筒、太い破線f2は第2気筒、一点鎖線f3は第3気筒
「細い破線f4は第4気筒の混合気濃度を示す。
第7図から理解されるように、第1乃至第4気筒に供V
給される混合気濃度がほぼ一致する点が矢印で示される
ように、クランク角で第1気筒、第4気筒のそれぞれの
吸気行程の90度近傍に存在する。したがって、混合気
濃度がほぼ一致する点のクランク角例えば90度を予め
ROM504に記憶させておくことにより、各気筒への
燃料分配が均一になされることになる。
なお、混合気濃度が一致するクランク角は、エンジンの
燃料室の形状、吸気管の形状、吸排気弁のオーバラツプ
量、エンジンの回転数、吸気管内圧力等によって影響を
受ける。
したがって、上述のように、エンジンごとにこのような
クランク角を予め実験で求めて、ROMのような記憶装
置に記憶させてお仇よ、つねに最適な噴射開始時期が得
られる。
これまでのところ、吸気行程が第1、第3、第4、第2
気筒の順序で繰り返される4サイクル4気筒エンジンに
おいて、第1気筒および第4気筒に同期して燃料噴射を
開始させることを中心に言明してきたが、運転状態に応
じて、第1、第4箇に同期した噴射開始時期を第2、第
3気筒に期した噴射開始時期に変更することが望ましい
すなわち4サイクル4気筒エンジンの各気筒の実際の配
置構成図は、例えば第8図に模擬的に示されるように、
2群に分離して蓬通されているので、ある気筒の吸入行
程時に噴射された燃料がの気筒に流入される態様は、ど
の気筒に同期して燃料が噴射されるかによって異なる。
例えば第8図Aに示されるように、吸気行程が第1、第
3、第4、第2気筒の順序で行なわれる4サイクル4気
筒エンジンにおいて、第1、第4気筒の吸気行程に同期
して燃料を噴射させた場合は、第1気筒の吸気行程時に
噴射された燃料の一部は第3気筒にも流入する。
同様に、第4気筒の吸気行程時に噴射された燃料の一部
は第2気筒にも流入する。すなわち、これは、吸気管1
06の入口で燃料、正確に言えば混合気の分割が行なわ
れていることを意味する。これに対して、第8図Bに示
されるように、第2、第3気筒の吸気行程に同期して燃
料を噴射させた場合において、第2気筒の吸気行程時に
噴射された燃料の一部は第1気筒にも流入する。
同時に、第3気筒の吸気行程時に噴射された燃料の一部
は第4気筒にも流れる。すなわちこのことは、隣接気筒
間で噴射燃料の分割が行なわれることを意味する。第8
図Aのように吸気管106の分岐部で混合気流の反転分
割が行なわれる場合は、エンジンの回転数が比較的低い
場合に適している。
なぜなら、燃料の蒸気時間が十分確保されるからである
。一方、第8図Bのように隣接気筒で混合気流の分割が
行なわれる場合は、燃料の追従性が問題となるエンジン
の高速運転時に有効な燃料噴射パターンである。
以上のように、運転条件に応じて燃料噴射のパターンを
第1、第4気筒の吸気行程に同期させるか、第2、第3
気筒の吸気行程に同期させるかが選択され、このような
選択は、第1図に示す排気管402に設けられた02セ
ンサ406の出力信号を用いて行なわれる。
第9図はクランク角と02セソサ出力との関係を示す糠
図で、一点鎖線gは第1図に示す制御系500のROM
504に予め記憶された、クランク角に対するQセンサ
出力の最適値(一定)である。
いま、エンジン運転時にクランク軸が1回転する間に実
線hのように02センサ出力が変化した場合、燃料噴射
開始時期を例えば第1、第4気筒の吸気行程に同期させ
た状態から、第2、第3気筒の吸気行程に同期させる。
このことは、02センサ出力が実線hから破線iに変化
することを意味し、これによって同する気筒を変更後の
Qセンサ出力は所定の設定値gに設定される。なお、こ
の場合、燃料噴射開始時期を優少なクランク回転角度だ
け電気的にずらすことによって、実線hの出力変化を設
定値gに近づけてもよい。上述した選択は、このほかに
、エンジン回転数が所定値以上になったことを検出して
切換えると、エンジン回転数に関連する吸気管内圧力又
は絞り弁開度が所定値になったことを検出して切換える
こと、又は吸気量を検知する熱線センサ1 16の検知
信号を用いて切換えること、等により行なってもよい。
すなわち、これらの検出値を制御系500のROM50
4に予め記憶された設定切換値と比較することによって
高・低速運転を判断し、燃料噴射パターンを第1、第4
気筒同期型から、第2、第3気筒同期型に変更される。
なお、分配特性は、吸気管106の形状、各気筒の燃焼
室の形状、吸気弁の形状等によっても異なってくるので
、切換時期もこれらを考慮して定められる。第10図は
本発明に従う燃料噴射装置の他の一実施例を示す概略構
成図である。
第1図の実施例と異なる点は、各気筒が吸気管106に
対して一列に配置され、燃料噴射器202が配設されて
いる吸気計量筒104が吸気管106の一方の側に配置
されていることである。なお、第1図の実施例と同一の
部分には同一の符号が付されている。
各気筒が第10図に示されるように吸気管106に対し
て一列に配置されている機成においては、吸気管106
の入口から各気筒までの距離が順次に異なってくる。
このため等時間間隔に燃料噴射を行なうと噴射された燃
料が各気筒に到達する時間が異なることになり各気筒の
吸気行程で吸入される燃料量が異なり、混合気濃度に差
異を生ずる。そこで、本発明に従う燃料噴射装置の他の
一実施例では、燃料噴射開始時期に時間差を持たせるよ
うに構成している。すなわち、燃料噴射器202より遠
い距離に位置する気筒例えば第4気筒の吸気行程時には
噴射開始時期が早められ、近い距離に位置する気筒、例
えば第1気筒の吸気行程には噴射開始時期が遅らされる
これにより各気筒に吸入される混合気濃度が等しくなる
ように制御される。なお、これらの燃料噴射開始時期は
エンジンの回転数の大小によって異なってくるので、回
転数が変化した場合に適合する噴射開始時期を予め制御
系の記憶回路、例えばROM504に記憶させておくこ
とが好ましい。これにより全運転域において好適な燃料
供v給が行なわれる。第10図に示される本発明に従う
燃料噴射装置の他の一実施例における各気筒の吸気開始
信号と燃料噴射時期との関係は、前世の第3図Eに示さ
れている。
すなわち第3図Eは、第1気筒及び第4気筒の吸気行程
に同期して燃料噴射を開始させる場合において、燃料噴
射器202から近い距離に位置する第1気筒の吸気行程
に対しては上死点からT,の位置で燃料噴射が開始され
る。
一方、燃料噴射器202から遠い距離に位置する第4気
筒の吸気行程に対しては上死点から上記T,よりは小さ
いL(T2<T,)の位置で燃料噴射が開始される。こ
れらの制御動作は制御系500で行なわれる。なお、こ
の場合、燃料噴射時間△tは一定としている。上記した
他の実施例では、各気筒への燃料輸送遅れを解決するた
めに、上死点からの燃料噴射開始時期を気筒の配置位置
に応じて調整しているが、第3図Fに示されるように上
死点からの燃料噴射開始時期を一定(例えばT)とし、
燃料噴射時間を気筒の配置位置に応じて調整してもよい
例えば燃料噴射器202から近い距離に位置する第1気
筒の吸気行程に対しては上死点から一定のクランク角T
位直で燃料噴射が開始され、噴射時間△らの間噴射され
る。燃料噴射器202から遠い距離に位置する第4気筒
の吸気行程に対しては、上死点から一定のクランク角T
位置で燃料項射が開始され、上記△t,よりは長い噴射
時間△t2(△t2>△t,)の間噴射される。これに
より燃料の輸送遅れが補償される。上述の噴射時間を可
変する噴射方式は、各気筒の吸気行程に同期して燃料噴
射を開始する燃料噴射装置にも適用される。
すなわち、第3図Bに示されるクランク角で180度ご
とに出力される基準クランク角パルスに同期して第3図
Gに示されるように燃料噴射が開始され、特定の気筒、
例えば第1気筒、第4気筒に対する燃料噴射時間△t,
が、他の気筒、例えば第2、第3気筒に対する燃料噴射
時間△らよりも長く設定されることにより、各気筒に輸
送される燃料の輸送遅れが解消される。
したがって、燃料の輸送遅れによって生ずる各気筒への
燃料の不均一な分配が解決される。このような燃料噴射
装置は、例えば第11図、第12図に示される、制御系
の具体的な回路構成を参照しながら説明できる。
第1図に示されるクランク角検出器314から第12図
に示されるクランク角信号8−これは第4図に示される
初期パルス発生回路608から出力される第5図Cに示
される初期パルスに相当し、第1、第4気筒の吸入行程
に対応して発生される−並びに回転数信号N−これは第
4図に示される初期パルス発生回路608へ入力される
基準クランク角信号(CRP)に同期して発生される一
が、フリツプフロツプ702に入力されると、フリツプ
フロツプ702からは、第12図N,,N,に示される
一対の出力信号N,,N,が出力される。
この一対の出力信号N,,N,の一方の信号N,は抵抗
R,を介してトランジスタ704のベース電極704B
に入力され、他方の信号N,は抵抗R2を介してトラン
ジスタ706のベース電極706Bに入力される。一方
、熱嫌泉センサ1 16からのアナログ量として検出さ
れた空気量信号Qは可変抵抗708に印加され、この可
変抵抗708の両端における一対の信号Q,およびQ2
に分割される。
この空気量信号Q,.Q2の分割比は各気筒に分配され
る燃料量、換言すれば空燃此が各気筒において均一にな
るように02センサ406等からの出力信号に基づいて
予め設定される。空気量信号Q,は、上記フリップフロ
ップ回路702の出力信号N,およびN,によってそれ
ぞれ制御されるゲート710,712および714,7
16を介して、それぞれ積分器718および7201こ
入力される。
両積分器718および720の出力信号は、増幅器72
2および724、抵抗R3およびR4を介して、それぞ
れトランジスタ706および704のコレクタ電極70
6Cおよび704Cに入力される。
トランジスタ706及び704の出力からそれぞれ第1
2図に示される時系列の出力信号△t,および△らが得
られる。
クランク軸の一回転につき1個のパルスよりなる第12
図のこ示されるクランク角信号8の発生位置によって第
1気筒、第4気筒の吸入行程か、第2、第3気筒の吸入
行程かが判別される。
したがって第12図のようにクランク角信号aが第1、
第4気筒の吸入行程に対応している場合には、△t,は
第2、第3気筒の吸入行程に、△t2は第1、第4気筒
の吸入行程にそれぞれ対応している。これらの出力信号
△t,および△t2はそれぞれダイオード726および
728を介して最終出力△tをつくる。
このようにして得られた制御回路700の出力△tは、
時系列信号の各パルス中が△t=K旨(Kは比例常数)
‐‐…‐‘1}で与えられる。
この出力△tによって、燃料噴射器202の各気筒の吸
入行程に対応する燃料噴射用電磁弁励磁期間△tが制御
される。
各気筒の吸入行程に対応する電磁弁励磁期間△tは、空
気量信号Qが可変抵抗708において分割されて得られ
た空気量信号Q,およびQ2の分割比によって予め設定
される。
この分割比は上述のように排気管402に設けられ02
センサ406の出力信号に基づいて定められる。例えば
、第1、第4気筒の空燃比が、第2、第3気筒のそれよ
り大である場合は、第1、第4気筒の吸入行程における
燃料噴射時間△t2を、第2、第3気筒の吸入行程にお
ける燃料噴射時間△らよりも長くなるように、空気量信
号Q,およびQ2の分割比が設定される。
これにより、各気筒の空燃此が均一化される。回転数1
20仇pmの4サイクル4気筒エンジンを用いた実験に
より得られた結果は、第13図に示されるように、従釆
の燃料噴射装置により得られた空燃此分布曲線Aに比し
、本実施例の燃料噴射装置により得られた空燃此分布曲
線Bがより均一化されていることを示している。
なお、第13図において、機軸は気筒No.を、縦軸は
空燃比A/Fを示す。上述の実施例では4サイクル4気
筒エンジンを例にとり説明してきたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、6気筒エンジンにも適用され
る。
6気筒エンジンの場合も4気筒エンジンと同様に、運転
条件によって燃料の噴射開始時期および噴射時間を調節
することにより、各気筒への燃料分配が均一となる噴射
時期および噴射時間が設定される。
上記のごとく本発明のガソリン機関の燃料噴射装置は、
複数気筒の4サイクルエンジンに各気筒への単−燃料噴
射器からの燃料配分を運転条件に適合させて適正化し、
好適な運転を行なわせると共に、排気ガス中の有害成分
量を減少させ、燃料の消費量を節約できるという効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である燃料噴射装置を備えた
4サイクル4気筒エンジン系統の要部断面図、第2図は
第1図のエンジンのクランク角とベンチュリ内の吸気流
速との関係を示す線図、第3図は第1図および第10図
のエンジンの燃料噴射器からの噴射タイミングとクラン
ク回転角度との関係を示す図表、第4図は第1図の装置
の燃料噴射制御回路図、第5図は第4図の回路より得ら
れる信号を示す線図、第6図はクランク角と燃料噴射速
度との関係を示す線図、第7図はクランク角と混合気濃
度との関係を示す線図、第8図は4気筒エンジンの吸気
行程と燃料配分との関係を説明する図、第9図はクラン
ク角と酸素センサの出力との関係を示す線図、第10図
は本発明の他の実施例である燃料噴射装置の吸気計量系
を示す断面図、第11図は第10図の装置の噴射制御回
路の回路図、第12図は第11図の回路の入出力信号線
図、第13図は気筒番号と空燃此分布との関係を従来の
菱贋と本実施例の装置とで比較して示す線図である。 1・・・・・・エンジン、100・・・・・・吸気計量
系、108……ベンチュリ、110,112……絞り弁
、1 14・・…・バイパス空気通路、1 16・・・
・・・熱線センサ、118……ダイヤフラム弁、200
……燃料供給系、202・・・・・・燃料噴射器、30
0・・・・・・燃焼系、302・・・・・・シリンダ、
304・・・・・・給気弁、306……ピストン、30
8……点火プラグ、312・・・・・・クランク軸、3
14・・・・・・クランク角検出器、316・・…・冷
却水温度検出器、322・・・…点火コイル、400…
…排気系、406……02センサ、500……制御系、
514……データバス、516……コントロールバス、
518……アドレスバス、600・・・・・・噴射制御
回路、602...…アドレスデコーダ、604・・・
・・・噴射開始用レジスタ、606・・・・・・噴射時
間用レジスタ、608・・・・・・初期パルス発生回路
、610・・・・・・入力端子、612・・・・・・噴
射開始用タイマ、616,628・・・・・・比較器、
618,620・・・・・・RSフリップフロップ回路
、622・・・・・・クロツクパルス発生回路、626
・・・・・・噴射時間用タイマ、630・・・・・・出
力端子、700・・・…制御回路、702・・・…フリ
ツプフロツプ、704,706……トランジスタ、70
8・・・・・・可変抵抗、710,716・・・・・・
ゲート、718,720・・・・・・積分器、722,
724・・・・・・増幅器、726,728・・・・・
・ダイオード。 第1図第2図 第3図 第4図 第5図 第6図一 第7図 第8図 第9図 第10図 第12図 第11図 第13図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の気筒を有する内燃機関の各気筒の吸入通路を
    1本に集合した部位に吸気量を制御する絞り弁を配置し
    、前記絞り弁の上流に吸気計量装置、前記絞り弁の下流
    に1個の燃料噴射器を配設してなり、前記燃料噴射器よ
    りの燃料噴射開始時期を前記複数気筒の吸気工程順序の
    1つ置きに同期させるものにおいて、前記吸気計量装置
    による吸気計量検出信号、エンジンクランク角と一緒に
    回転するクランク軸プーリ及びクランク角のピツクアツ
    プで構成されるクランク角検出器より発せられるクラン
    ク角信号、または点火コイルの点火タイミング信号等に
    基づき、あらかじめメモリ部に記憶させてあるデータを
    用いて前記燃料噴射器の噴射時期及び開弁時間を演算し
    、前記燃料噴射器の燃料噴射部の空気流速をたかめ、か
    つエンジンの運転条件に応じて燃料噴射パターンを変更
    する制御装置を備えていることを特徴とするガソリン機
    関の燃料噴射装置。 2 前記制御装置が、前記エンジンの運転状況に応じて
    前記燃料噴射開始時期を同期させる気筒番号を変化させ
    る手段を有している特許請求の範囲第1項記載のガソリ
    ン機関の燃料噴射装置。
JP53091993A 1978-07-21 1978-07-26 ガソリン機関の燃料噴射装置 Expired JPS6014187B2 (ja)

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JP53091993A JPS6014187B2 (ja) 1978-07-26 1978-07-26 ガソリン機関の燃料噴射装置
CA000332140A CA1119493A (en) 1978-07-21 1979-07-19 Fuel injection system for internal combustion engine
IT68514/79A IT1118911B (it) 1978-07-21 1979-07-20 Sistema d iniezione del combustibile per motori a combustione interna
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